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新車プロファイル2022
2022年に発売された新車の情報ページです。

YAMAHA JOGにBLUE COREエンジン搭載原付二種版「JOG125」が登場

JOGにBLUE COREエンジン搭載原付二種版「JOG125」が登場




YAMAHA JOG125 車両解説

 2016年10月に発表されたホンダとヤマハの“50ccスクーターの協業体制”。その実践第一弾として登場したのがヤマハの“新型”JOGとVinoで、生産もホンダがヤマハに代わり行うというものだった。Vinoでは、ステップボードから後半はほぼホンダのジョルノという内容で、JOGは、タクトをベースとしたモデルとなった。電動アシスト自転車に市場を侵食されたり、市場そのものの減退など原付一種クラスは、すでに国内メーカーで需要を取り合っている状況などではなく、補え合える部分では積極的に補い合って、国産の二輪車を守っていこうという決意の表れといえる出来事だった。

 ここで簡単に1983年3月に発売開始されたヤマハの看板原付スクーター、ジョグシリーズのヒストリーを振り返っておこう。

 幾多の変遷を経ながら40年にならんとする継続生産の歴史を持つ数少ない長寿ヒストリーモデルでもある。2ストロークエンジンを搭載したモデルの期間が24年もあり、膨大なヒストリーとなってしまうのでここではさすがに省略させていただくが、2ストロークJOGは、大まかには7世代に分けられる。

 そして経済性の向上や、環境性能に対応すべく、4ストロークエンジンが採用されて登場したのが2007年10月。フューエルインジェクションを採用し、吸気2、排気1という変則的な3バルブのヘッドを持つ4ストロークエンジンが搭載され「ニューフレンドリーJOG」として発売されている。

 フューエルインジェクションは、吸気通路の圧力変位から運転状況を検知する小型の最新センサーを採用したほか、小型インジェクター、フィルター類をモジュール設計することなどにより、軽量コンパクトなシステムとして開発された。この時の4ストロークモデルが基本はそのままに、細かなモデルチェンジが行われたのみで現行モデルへと継がっている。

 2011年1月にはカラー設定の変更と、ZRに専用のスモーク調メッキ立体エンブレムが採用されるなどのマイナーチェンジ。また2013年2月には、ピンク系の新色が追加され、計5色のラインナップとなっていた。2014年12月には、シートのデザイン変更によりシート高を標準モデルよりも25mmダウンさせた低シート仕様が登場し(シート高725mmから700mmに)、更なる扱いやすさで女性ユーザーにもよりやさしい仕様としたモデル、ジョグ プチがラインナップに追加されている。カラーもそれに合わせ女性向けの3色を設定。

 2015年10月には、エンジンを中心にマイナーチェンジを受け、ジョグシリーズ全体で改良が行われた。排気系を見直すことでエンジンの出力を3.1kWから3.3kWに、トルクも3.9N・mから4.2N・mに向上させている。また、新型ECUの採用とO2フィードバック制御を追加し、F.I.システムの変更などにより燃費性能も30km/hの定地燃費で66.0km/Lから69.7km/Lへアップ、WMTCモード値でも50.1km/Lから56.5km/Lへと向上を図った。

 2016年3月には、ジョグシリーズに1980年代の人気カラーリングをイメージした復刻カラー版が登場。1,500台の台数限定で発売された。「ダークグレーイッシュブルーメタリックA」という’84年モデルのジョグカラーと専用グラフィックを採用したモデルだった。

 2017年2月に、シリーズすべての機種でロゴの刷新やカラー&グラフィックの変更が行われ2017年モデルに発展したばかりだったが、2017年9月にはシリーズ全車が平成28年度国内排出ガス規制対応モデルとなっている。また同時に、スタンダードモデルをベースに、MotoGPで活躍するレーシングマシン“YZR-M1”のカラーリングイメージを再現した1,500台限定のスペシャルモデル“ジョグZR CE50ZR Movistar Yamaha MotoGP Edition”も発売されている。ヤマハレーシングブルーの外装色、MotoGP をイメージさせる車体グラフィックとゴールドカラーの音叉マークの追加、Movistar ロゴマークをあしらったグラブバー採用など。

 2021年3月のカラーチェンジでは、JOG Deluxeには、シルバーの立体エンブレムが映える上質な“マットブラック”を採用。スタンダードモデルのJOGでは、存在感あるオレンジのグラフィックが際立ち、遊び心あふれる“マットグリーン”と、爽やかなホワイトグラフィックを組み合わせた落ち着きのある “ブラウン”の2色を新設定。JOG Deluxeの“ブルー”と、JOGの“マットシルバー”、“ブラック”、“ホワイト”は継続して販売された。

 さて本題のJOG125だが、2016年10月に発表されたホンダとヤマハの“50ccスクーターの協業体制”は、今や超売れ筋となっている原付二種クラスでは導入されなかったようで、50クラスの車体にJOGシリーズ初の“BLUE CORE”エンジンを組み合わせた“ベーシック・スポーツ・スクーター”として登場だ。生産もヤマハモーター台湾で行われるという。

 50クラスのコンパクトな車体の恩恵でヤマハの原付二種スクーター最軽量の95㎏の車両重量と735mmの低シート高も実現している。この他、リアブレーキの操作でフロントブレーキも作動する“USB(Unified Brake System)の採用や、広いフートスペース、容量約21.3リットルのシート下収納なども特徴としている。
 

JOG125。「マットダルパープリッシュブルーメタリック2」(マットブルー)。
JOG125。「ブラックメタリックX」(ブラック)。

 
 

JOG125。「ダルレッドメタリックD」(レッド)。
JOG125。「ホワイトメタリック1」(ホワイト)。

 

★ヤマハ ニュースリリースより (2022年10月07日)

原付二種スクーターの新製品「JOG125」発売
~125ccクラスに新たなスクーターを導入~

 
 ヤマハ発動機株式会社は、国内125ccクラスに新製品「JOG125」を導入し、11月28日に発売します。
「JOG125」は、50ccクラスJOGシリーズのスポーティなイメージはそのままに、軽量コンパクトで足つきがよく、実用的でコストパフォーマンスにも優れた原付二種のスタンダードモデルとして開発しました。
 主な特長は、1)当社原付二種スクーター最高レベルの低燃費(51.9km/L※1)とスムーズな加速を両立したJOGシリーズ初の“BLUE CORE※2”エンジン採用、2)静粛なエンジン始動をもたらす「Smart Motor Generator」の搭載、3)当社原付二種スクーター最軽量※3となる95kgの車体と735mmの低シート高がもたらす扱いやすさ、4)リアブレーキ操作でフロントブレーキにもバランスよく効力を発生させる「UBS(Unified Brake System)」、5)広いフートスペースと容量約21.3Lのシート下収納による高い実用性、6)スポーティでアクティブなボディデザインです。
 なお、本製品の製造はヤマハモーター台湾で行います。

※1 WMTCモード:発進、加速、停止などを含んだ国際基準となっている走行モードで測定された排出ガス試験結果からの計算値。数値は2022年10月現在(定地燃費値 57.7km/L)
※2 BLUE CORE:当社は、“走りの楽しさ”と“燃費・環境性能”の両立を高次元で具現化するエンジン設計思想として、2014年より“BLUE CORE” を掲げています。この思想は高効率燃焼、高い冷却性、ロス低減の3点にフォーカスして性能実現を図るもので、「JOG125」のエンジンもこの“BLUE CORE”思想に基づき開発しました。商標登録第5676267号
※3 2022年10月現在

<名称>
「JOG Deluxe」
<発売日>
2022年11月28日
<メーカー希望小売価格>
255,200円(本体価格 232,000円/消費税23,200円)
※メーカー希望小売価格(リサイクル費用含む)には、保険料、税金(除く消費税)、登録などに伴う諸費用は含まれていません。
<名称>
「JOG125」
<発売日>
2022年11月28日
<メーカー希望小売価格>
255,200円(本体価格232,000円/消費税23,200円)
<カラーリング>
・マットダルパープリッシュブルーメタリック2 (マットブルー)
・ブラックメタリックX(ブラック)
・ダルレッドメタリックD(レッド)
・ホワイトメタリック1(ホワイト)
<販売計画>
3,000台(年間、国内)
 
【JOG125の主な特長】
1)当社原付二種スクーター最高レベルの低燃費(51.9km/L※)とスムーズな加速を両立した JOGシリーズ初の“BLUE CORE”エンジン採用
高効率燃焼、ロス低減、高い冷却性の3点を照準に開発し、走りの楽しさと燃費・環境性能を両立させる“BLUE CORE”エンジンをJOGシリーズとして初めて搭載しました。
燃焼室は、パワーと燃費の両立を図るためコンパクトに設計。高効率燃焼のポイントとなる圧縮比は、10.2:1とし、混合気のタンブル(縦渦)を効果的に生成させ、FIセッティングとの相乗効果で高出力と燃費性を備え、当社原付二種スクーター最高レベルの低燃費(51.9km/L※)とスムーズな加速を両立しています。
※ WMTCモード:発進、加速、停止などを含んだ国際基準となっている走行モードで測定された排出ガス試験結果からの計算値。数値は2022年10月現在(定地燃費値57.7km/L)
2)静粛なエンジン始動をもたらす 「SMG(Smart Motor Generator)」の搭載
エンジンには「Smart Motor Generator」を搭載しました。始動時はスターターモーターとして機能し、走行時はジェネレーターとして働きます。従来のスターターモーターと減速ギアが不要となり、軽量・コンパクト化と静かなエンジン始動を実現しています。
3)当社原付二種スクーター最軽量※となる95kgの車体と735mmの低シート高がもたらす扱いやすさ
当社原付二種スクーターとして最軽量ながらもボディ剛性をバランスさせた新設計のアンダーボーン型フレームを採用。またクッションの硬さを調整して足つきの良さと乗り心地を両立したシートは、ヤマハ125ccスクーターとしてはもっとも低いシート高735mmとし、車体の軽さとあいまって扱いやすく、安心感をもたらします
さらに軸間距離やトレール量を最適化、フロントサスペンションのバランス調整を行い市街地での軽快な走りを実現しました。
※ 2022年10月現在
4)リアブレーキ操作でフロントブレーキにもバランスよく効力を発生させる
「UBS(Unified Brake System)」の装備
リアブレーキ操作でフロントブレーキにもバランスよく効力を発生させる「UBS(Unified Brake System)」を装備。制動時の車体挙動に穏やかさをもたらします。
5)広いフートスペースと容量約21.3Lのシート下収納による高い実用性
スペース効率を配慮した設計により、広いフートスペースの確保と、容量約21.3Lのシート下収納スペースを確保。また、フロントには600mlまでのペットボトルが入るトランクスペースや折りたたみ式フロントフック、タンデムライダーが握りやすいグラブバーを装備。さらに、充電などに活用可能なUSBソケットもアクセサリー設定しています。
6)スポーティでアクティブな親しみやすいデザイン

JOGシリーズのスポーティなイメージはそのままに、新しい時代のJOGシリーズを担うモデルとして、「Friendly、Lively、Sensuous」をキーワードに全く新しいスタイルの造形としました。車体全体をコンパクトに設計し、軽さと取り扱いやすさを表現。フロントカウルと一体化したフラッシャー、そしてサイドカバーの滑らかなボディラインがダイナミックで親しみやすい印象を与えます。

 

主要諸元

車名型式 8BJ-SEJ5J
JOG125
発売日 2022年11月28日
全長×全幅×全高(m) 1.740×0.675×1.090
軸距(m) 1205
最低地上高(m) 0.110
シート高(m) 0.735
車両重量(kg) 110
乾燥重量(kg)
乗車定員(人) 2
燃費消費率(km/L)※1 57.7(国交省届出値 定地燃費値※2 60km/h 2名乗車時)
51.9(WMTCモード値 クラス1  1名乗車時)※3
登坂能力(tanθ)
最小回転半径(m)
エンジン型式 E33VE
空冷4ストローク短気筒SOHC2バルブ
総排気量(cm3) 124
内径×行程(mm) 52.4×57.9
圧縮比 10.2
最高出力(kW[PS]/rpm) 6.1[8.3]/7,000
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) 9.8[1.00]/5,000
燃料供給装置形式 フューエルインジェクション
始動方式 セルフ式
点火方式 TCI(トランジスタ)式
潤滑油方式 ウェットサンプ
潤滑油容量(L) 0.84
燃料タンク容量(L) 4.0
クラッチ形式 乾式遠心シュー
変速機形式 Vベルト式無段変速/オートマチック
変速比 2.175~0.735
キャスター(度) 27°00′
トレール(mm) 81
タイヤサイズ 90/90-10M/C 50J
90/90-10M/C 50J
ブレーキ形式 リーディングトレーリング
リーディングトレーリング
懸架方式 テレスコピック式
ユニットスイング
フレーム形式 アンダーボーン

※1 燃料消費率は、定められた試験条件のもとでの値です。使用環境(気象、渋滞等)や運転方法、車両状態(装備、仕様)や整備状態などの諸条件により異なります。
※2 定地燃費値は、車速一定で走行した実測の燃料消費率です。
※3 WMTCモード値は、発進、加速、停止などを含んだ国際基準となっている走行モードで測定された排出ガス試験結果にもとづいた計算値です。走行モードのクラスは排気量と最高速度によって分類されます。

 





2022/10/07掲載