●YAMAHA YZF-R3 ABS/YZF-R25 ABS 車両解説
多くのヤマハファン待望のニューモデルとしてYZF-R25が国内発売開始されたのは2014年12月。そして兄貴分のYZF-R3 ABSが登場したのは2015年4月。両車とも発売開始されるや、新型フルカウル250スポーツを待ち望んでいた多くのヤマハファンの支持を集めたのはご存知の通り。
その後、2017年3月には、YZF-R3/YZF-R25揃って初のマイナーチェンジを受け、3色のニューグラフィック&カラー設定が行われている。また2018年1月にもカラー&グラフィックの変更により2018年モデルがラインナップされた。カラーは「ディープパープリッシュブルーメタリック C」、「ブラックメタリック X」、「ホワイトメタリック 6」の3色だった。
そして2019年3月には、YZF-R25 ABS、2019年6月にはYZF-R3 ABS、両車初のモデルチェンジが行われた。新形状のフロントフェアリング&スクリーンの採用をはじめ、新デザインの燃料タンク&タンクカバー、倒立式フロントサス、視認性の高いフル液晶メーター、そしてLEDヘッドランプ、快適ハンドリングに貢献するラジアルタイヤの採用など。
2019年10月には、このYZF-R3 ABS、YZF-R25 ABSの両社にMotoGPで活躍するヤマハのレーシングマシン“YZR-M1”のイメージを再現した“Monster Energy Yamaha MotoGP Edition”を設定、それぞれ320台、520台の台数限定で発売された。“Monster Energy Yamaha”のグラフィックとカラーリングだけでなく、ゴールドカラーの音叉エンブレム、ゴールドカラーの前後ブレーキキャリパー、イエロースプリングの専用リアサスペンションなども採用されていた。
2021年1月に発売された2021年モデルでは、YZF-R3 ABS/YZF-R25 ABSに、より若者向けといえるニューカラーが取り入れられた。
メインカラーとなったのはスポーティなトレンドカラーといえる「シアンメタリック」で、さらにホイールやグラフィックにビビッドなバーミリオンを採用することで新たなスポーツカジュアルを提案する、としている。
もう1色の「マットダークグレー」は従来のマットブラックから濃色のマットダークグレーメタリックに変更することで、よりスポーティかつ質感の高いイメージへと一新。 なお、“ブルー”は継続して販売された。
2023年モデルはYZF-R25と共に平成32年排出ガス規制対応して、前後フラッシャーランプにLEDを採用。また、別売アクセサリーとしてクイックシフターが設定された。カラーはパープルを新たに設定。 ヤマハのレーシングカラーを強調したブルー、ブラックとマットダークグレーを組み合わせたブラックの3色のラインナップとしている。
今回もYZF-R3、YZF-R25が新デザインのポジションランプ、プロジェクタータイプのヘッドライト、スリム化したサイドカバー、ニューデザインメーターなどでデザインを小変更。さらにA&S(アシスト&スリッパー)クラッチを新たに採用、専用スマホアプリ対応やUSBソケットの新設、クラッチレバー位置の最適化などの熟成化がおこなわれた。カラーは両モデル共通のディープパープリッシュブルーメタリック C、マットダークグレーメタリック8、マットイエローイッシュホワイトパール1の3色。
★ヤマハ ニュースリリースより (2025年3月18日)
「YZF-R3 ABS」「YZF-R25 ABS」2025年モデル発売~新”R”デザイン採用、A&Sクラッチや”つながる”機能搭載で扱いやすさ・利便性も向上~
2025年モデルの主な変更点は、1)”YZF-R”シリーズのDNAを継承・進化させたスタイリッシュなボディデザイン、2)レバー操作荷重を低減し、シフトダウン時に穏やかな車体挙動をもたらすA&S(アシスト&スリッパー)クラッチ*の採用、3)スマートフォン用専用アプリ「YAMAHA Motorcycle Connect(Y-Connect)」への対応やUSB Type-A端子対応ソケットなど利便性を高める装備、4)シート幅・サイドカバーをスリム化し、足付き性を向上、5)メカニカル感を強調するクリスタルグラファイト塗色のエンジン外装などです。
カラーバリエーションは3色です。”YZF-R”シリーズのスポーティな機能性、先進性を表現しヤマハレーシングを象徴する”ブルー”、質感の異なる2色のブラックを用いシリアスでスポーティなイメージの”マットダークグレー”、偏光パールを採用し新たなスピード感の表現としてスーパースポーツの非日常感を演出する”マットパールホワイト”を採用しました。
排気量320cm³の「YZF-R3 ABS」および、249cm³の「YZF-R25 ABS」は、「毎日乗れるスーパーバイク」をコンセプトに、高次元な走行性能とスタイリング、さらに日常での扱いやすさも兼ね備え、10代・20代を中心とした若年層のお客様から支持されています。
※「A&S」「アシスト&スリッパー」は株式会社エフ・シー・シーの登録商標
- 名称
- YZF-R3 ABS
- ●発売日
- ●メーカー希望小売価格
- 726,000円 (本体価格 660,000円/消費税66,000円)
- 名称
- YZF-R25 ABS
- ●発売日
- ●メーカー希望小売価格
- 690,800円 (本体価格 628,000円/消費税62,800円)
- ※メーカー希望小売価格(リサイクル費用含む)には、保険料、税金(除く消費税)、登録などに伴う諸費用は含まれていません。 ※本モデルはデジタル化推進および、環境配慮の観点から紙のカタログを製作しておりません。製品情報は下記 Web サイトよりご確認ください。 ■製造事業者:PT. Yamaha Indonesia Motor Manufacturing ■製造国:インドネシア ■輸入事業者:ヤマハ発動機株式会社
- ●販売計画台数
- (国内・年間) 1,800台
- ●カラー
- ・ディープパープリッシュブルーメタリック C(ブルー/新色)
- ・マットダークグレーメタリック8(マットダークグレー/新色)
- ・マットイエローイッシュホワイトパール1(マットパールホワイト/新色)
2025年4月24日
2025年4月24日
YZF-R3/YZF-R25 製品サイト: https://www.yamaha-motor.co.jp/mc/lineup/yzf-r25/
主要諸元
車名型式 | 8BL-RH25J<8BK-RG95J> | |
---|---|---|
YZF-R3 ABS<YZF-R25 ABS> | ||
発売日 | 2025年4月24日 | |
全長×全幅×全高(mm) | 2,090×735×1,140 | |
軸間距離(mm) | 1,380 | |
最低地上高(mm) | 160 | |
シート高(mm) | 780 | |
車両重量(kg) | 169 | |
乾燥重量(kg) | – | |
乗車定員(人) | 2 | |
燃費消費率(km/L)※1 | 41.6<37.5>(国交省届出値 定地燃費値 60km/h 2名乗車時)※2 | |
26.4<26.5>(WMTCモード値 クラス3、サブクラス2-2 1名乗車時)※3 | ||
登坂能力(tanθ) | – | |
最小回転半径(m) | – | |
エンジン型式 | H408E<G404E> | |
G34UE〈E34LE〉水冷4ストローク2気筒DOHC4バルブ | ||
総排気量(cm3) | 320<249> | |
内径×行程(mm) | 68.0<60.0>×44.1 | |
圧縮比 | 11.2<>11.6 | |
最高出力(kW[PS]/rpm) | 31<26>kW[42<35>PS]/10,750<12,000> | |
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) | 30<23>[3.1<2.3>]/9,500<10,000> | |
燃料供給装置形式 | フューエルインジェクション | |
始動方式 | セルフ式 | |
点火方式 | TCI(トランジスタ式) | |
潤滑油方式 | ウェットサンプ | |
潤滑油容量(L) | 2.5 | |
燃料タンク容量(L) | 14 | |
クラッチ形式 | 湿式多板 | |
変速機形式 | 常時噛合式6段リターン | |
変速比 | 1速 | 2.500<2.666> |
2速 | 1.823<1.882> | |
3速 | 1.347<1.454> | |
4速 | 1.086<1.200> | |
5速 | 0.920<1.037> | |
6速 | 0.800<0.920> | |
変速比 | 3.043(70/23)/3.071(43/14) | |
キャスター(度) | 25°30′ | |
トレール(mm) | 95 | |
タイヤサイズ | 前 | 110/70R17M/C 54H <110/70-17M/C 54S>(チューブレス) |
後 | 140/70R17M/C 66H <140/70-17M/C 66S >(チューブレス) | |
ブレーキ形式 | 前 | 油圧式シングルディスク |
後 | 油圧式シングルディスク | |
懸架方式 | 前 | テレスコピック式 |
後 | スイングアーム(リンク式) | |
フレーム形式 | ダイヤモンド |
※1 燃料消費率は、定められた試験条件のもとでの値です。使用環境(気象、渋滞等)や運転方法、車両状態(装備、仕様)や整備状態な どの諸条件により異なります。
※2 定地燃費値は、車速一定で走行した実測の燃料消費率です。
※3 WMTCモード値は、発進、加速、停止などを含んだ国際基準となっている走行モードで測定された排出ガス試験結果にもとづいた計算値です。走行モードのクラスは排気量と最高速度によって分類されます。