YAMAHA シグナス グリファス Monster Energy Yamaha MotoGP Edition 車両解説
2003年7月の発売以来、ヤマハの原付二種スクーターの顔として定着してきたシグナス-Xシリーズが5代目へとフルモデルチェンジされたのは2022年1月。最大の特徴は、CYGNUSシリーズ初の水冷エンジンの搭載で、名称も新たに“GRYPHUS”(グリファス)と命名されての登場だった。
水冷“BLUE CORE (ブルーコア)”エンジンの採用ほか、静粛かつ振動の少ないエンジン始動を可能とする「Smart Motor Generator」、および全域でのハイパワーに貢献する「VVA(可変バルブ)」。そしてそのエンジンを搭載する新設計フレームと、新開発のワイドタイヤなどスポーティな走行性能を支える足回り、CYGNUSの血統を受け継いだ新スタイルなどなど。ちなみに開発コンセプトは“Advanced Total Performance Sport”だ。
ここでざっと原付二種SYGNUSの歴史を追っておくと、2004年8月にスポーティな“SR”バージョンがシリーズに加わっている。2005年10月には、ヤマハの50周年を記念した“50th Anniversary”モデルの発売なども行われ、2022年のフルモデルチェンジ時には、記念のMotoGP“60th Anniversary”のラインナップで花を添えていた。
2007年10月には、シグナス-Xシリーズ初の本格的なモデルチェンジが行われて2代目に発展。平成19年国内排出ガス規制に対応するためのF.I.化や、ポジションランプ一体型ヘッドライトを採用、シートの快適性アップを含むボディスタイルの変更、そして新型メーターパネルの採用などが行われた(SRは若干遅れて12月発売)。
2011年2月には、SRがマイナーチェンジ。アナログ式タコメーターと、ホワイト、オレンジ、グリーンから液晶画面の照明色を選べるデジタル式スピードメーター、タンデムステップ、そして新立体エンブレムなどが採用されている。また台数限定で“ヤマハ・ファクトリー・レーシング”の伝統カラーを纏ったSRのロードレース世界選手権参戦50周年記念モデルも2012年2月に発売された。
2013年2月には、3代目シグナス-Xシリーズとなるモデルチェンジが行われ、より大型化されたヘッドライト、そしてその左右には、LEDポジションライトも追加され、テール回りはLED化が行われた。ボディの基本構造は変わらないものの、トランク容量も約31.0リットルへと増加されるなど、使い勝手の面でも熟成が行われた。2014年4月には、YSP誕生30周年を記念した限定カラー&グラフィックモデルが発売されている。2015年2月には、ビビッドなカラーリングの“SHOW OFF SPORTY”系3色と、都会的な落ち着いたセンスの“URBAN SPORTY”系2色の計5色のラインナップとカラー設定の変更で2015年モデルとなっていた。
2015年11月にシグナス-Xは、4代目に発展する。“クリーン・ダイナミック・テクノロジー”をキーワードにスタイルが一新されたのを始め、新型フレームに新型前後サス、新型5本スポークホイール等が採用された。エンジン面でも実用域のトルクを強化、加速性能を向上させながらも実用燃費をアップした新型となっている。コンセプトは“ダイナミック・シグナス-X”だった。
2017年の2月には、この新型シグナス-Xにスピードブロックのワンポイントをアレンジしたサイドカバーや、ヤマハレーシングブルーとシルバー、ツートーンのボディカラーを採用したSPECIAL EDITONが700台の限定で発売されている。また2017年8月には、シリーズ本体のシグナスX XC125SRのモデルチェンジと合わせて、MotoGPで活躍するレーシングマシン、YZR-M1のカラーリングイメージを取り入れた特別仕様が1,300台の台数限定で発売された。
2018年2月には、シグナス-X SRに「マットダークブルーイッシュグレーメタリック2」と「マットブラック2」の新色2色が追加設定され、継続色のホワイト系、ガンメタ系、ブルー系、イエロー系と合わせて全6色のラインナップに。
2018年11月には、シリーズ本体のシグナス-Xのマイナーチェンジが行われ“新しい顔”が与えられた。LEDの採用によりヘッドランプが小型化され軽快なデザインに変更。テールランプも導光タイプのLEDテールランプが採用された。また、メーターにフルデジタルの液晶マルチファンクションタイプが採用されたほか、USB対応の12V・DCジャックの装備など使い勝手の向上なども行われている。
2019年9月には、2017年のスペシャルエディションと同様、MotoGPで活躍するレーシングマシン、YZR-M1のイメージを再現した“CYGNUS-X Monster Energy Yamaha MotoGP Edition”を設定し、1,300台の台数限定で発売している。
2020年4月には、カラーリングの設定を変更して2020年モデルとして発売する。「ディープパープリッシュブルーメタリック C」(ブルー)、「ブルーイッシュホワイトカクテル 1」(ホワイト)の新色とレッドとブラックの継続色というラインナップだった。
今回発売されるのは、シグナス グリファスの限定モデルで、MotoGPマシンのイメージを再現した”Monster Energy Yamaha MotoGP Edition”だ。シグナス-Xの限定モデルとしてはおなじみの“MotoGP”スペシャルで、スタンダードモデルをベースに、レースを象徴するヤマハレーシングブルーを加えた外装色、「YZR-M1」をイメージさせるMonster Energy Yamahaのグラフィック、ゴールドカラーの音叉エンブレム、そしてゴールドカラーのフロントブレーキキャリパーの採用など。
★ヤマハ ニュースリリースより (2022年12月20日)
原付2種スクーター「シグナス グリファス」の限定モデルを発売
~MotoGPマシンのイメージを再現した”Monster Energy Yamaha MotoGP Edition”を設定~
ヤマハ発動機株式会社は、水冷・124cm3の”BLUE CORE※”エンジンを搭載した原付2種スクーター「シグナス グリファス」に、二輪車最高峰のレースMotoGPで活躍するレーシングマシン「YZR-M1」のイメージを再現した”Monster Energy Yamaha MotoGP Edition”を設定し、1月30日に800台を限定発売します。
”Monster Energy Yamaha MotoGP Edition”は、スタンダードモデルをベースに、
1)レースを象徴するヤマハレーシングブルーを加えた外装色
2)「YZR-M1」をイメージさせるMonster Energy Yamahaのグラフィック
3)ゴールドカラーの音叉エンブレム
4)ゴールドカラーのフロントブレーキキャリパー
などを採用しました。
なお、製造は当社グループ会社Yamaha Motor Taiwanが行います。
※ BLUE CORE:ヤマハ発動機株式会社は、”走りの楽しさ”と”燃費・環境性能”の両立を高次元で具現化するエンジン設計思想として、2014年より”BLUE CORE” を掲げています。この思想は高効率燃焼、高い冷却性、ロス低減の3点にフォーカスして性能実現を図るもので、「シグナス グリファス」のエンジンもこの”BLUE CORE”思想に基づき開発しました。商標登録第5676267号。
- 名称
- シグナス グリファスMonster Energy Yamaha MotoGP Edition
- ●カラー
- ブラックメタリック X(ブラック)
- 発売日
- 2023年1月30日
- ●メーカー希望小売価格
- 368,500円(本体価格335,000円/消費税33,500円)
- ※価格(リサイクル費用を含む)には保険料・税金(消費税を除く)・登録などに伴う諸費用は含まれていません
- ●販売計画台数
- (台数限定、国内) 800台