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『天空のサーキット』──京都府・近畿スポーツランド。地上より2〜3℃は涼しいはずが、この日は容赦ない日差しが照りつけ灼熱の一日となった!

2025 MiniGPジャパンシリーズ第4戦
京都府 近畿スポーツランド


 シリーズ第4戦は、♯9田中 倖、♯13若松 汐が欠場したが、スポット参戦の♯14岡大治朗を加えた11台争われた。

 予選1回目、40秒780のレコードタイムを叩き出したのは♯2吉村錬太朗。レース1のポールポジション(PP)を確保する。予選2回目も吉村が首位タイムをマークし、レース2のPPも奪取。両レースでポールを独占する快走を見せた。
 
 レース1決勝、ウォームアップで♯8高江洲湊都と♯4真木優也が接触して転倒、レースディレイとなる。再開されたレースで♯2吉村がホールショットを奪い、♯3田中楓人が追う。レース序盤から、この2台が後続を引き離す。3番手に浮上した♯7吉原寅之介がトップ争いを追い転倒。マシンを起こしてコース復帰するもピットイン。代わって♯8高江洲が3番手となる。そこに♯10市川速人が追いつく。5番手♯6田中 陸、6番手♯5蘇勇太が続いた。

 ♯2吉村はトップでチェッカーを受け今季2勝目を挙げる。2位は♯3田中、3位♯8高江洲、4位♯10市川、5番手争いを制したのは♯6田中、6位♯5蘇となった。♯12福本祐士は転倒リタイアとなりレース2を欠場した。

 レース2決勝もPPの♯2吉村が首位に立ち、♯3田中が続く。3番手には♯8高江洲、4番手に♯10市川。トップの♯2吉村は2番手♯3田中との差を広げて行く。3番手争いの♯8高江洲と♯10市川はバトルを繰り広げながら#3田中に追いつき、やがて2番手争いとなり、♯10市川が2番手に浮上。ペースが上がらない♯3田中を♯8高江洲もパスして3番手へ。

 ♯2吉村は勝利のチェッカーを受けダブルウィンを飾った。2位♯10市川、3位♯8高江洲、4位♯3田中、5位♯5蘇。

 残り1戦となり、♯3田中がランキングトップ。2位に♯2吉村、3位に♯5薮、4位に♯7吉原、5位に♯10市川となった。MotoGP最終戦に併催されるMiniGPファイナルには上位2名が選出される。

 ダブルウィンを飾った♯2吉村の急成長に対し、長島哲太アドバイザーは「アドバイスをよく聞き、それを実戦しているところ」と語った。♯2吉村も「アドバイザーさんのおかげ」と話していた。


1位&1位 ♯2 吉村錬太朗
「第3戦でもダブルウィンを狙っていましたがアクシデントがあり、レース1はリタイアになってしまったので、ここではしっかり勝とうと思い挑みました。最終戦も勝ってファイナルに行きたいです」


2位&4位 ♯3 田中楓人
「レース1は良かったんですが、レース2では走り出してからマシンの調子が悪くなり、ペースが上がらず思うようなレースができませんでした。悔しいですが、最終戦ではランキングトップを守ります」

3位&3位 ♯8 高江洲湊都
「マシンを別に用意してもらってのレースだったので、その状況から表彰台に登れたのは良かったと思います。最終戦の桶川では良い走りをしたいです」

4位&2位 ♯10 市川速人
「思うようには行かないレースでしたが、最終戦も諦めずに優勝を狙って挑みたいです」


 表彰式後にはアドバイザーたちの挨拶があり、藤井謙太は「また速くなった皆さんに会いたい」と語った。尾野弘樹は「転倒が多く、怪我で決勝を走ることができなかったライダーがいたことは残念でしたが、吉村選手がレコードを記録してくれました。我々の目標は最後のワールドシリーズで優勝することなので、最終戦もさらに強いレースを期待したい」と激励した。

 渡辺一馬は「すごく暑く、体力面や集中力の課題を感じたライダーもいたのではと思います。タイムは去年の記録を更新し、面白いバトルも見せてもらいました。今回は昨年のワールドファイナルで勝った国立和玖選手が来てくれました。彼が世界チャンピオンを取ったことは僕たちもすごく嬉しかったですし、今年も取ってほしいと願っています。そのために、もう一歩もう二歩成長して今シーズンを終えてもらいたい。成長し続けるという貪欲な気持ち、もっと速くなるという気持ちを持って、最終戦まで取り組んでほしいと思います」と語った。

 最後に長島は「このMiniGPの狙いは若手育成で、最終ランキング上位2名がワールドシリーズに出場し、そこで表彰台を獲得すれば全日本J-GP3参戦、アジアタレントカップにつながります。世界へ近づく日本で一番の近道だと自分は信じています。残り1戦になりましたが、そこを目指してほしい。ファイナルでは、間違いなく海外勢も以前よりレベルアップしてくると思うので、こちらももっともっとレベルアップした姿をと思いますので、できる限り手助けしたいと思っているので、疑問があれば聞いてほしい」と語った。

 MiniGP卒業生の国立は「全日本で尾野さんを負かしたい」と宣戦布告し、盛大な拍手を浴びた。その後はお約束の水かけ合戦で、真夏の近畿スポーツランドは笑い声であふれた。

 最終戦は9月7日に桶川スポーツランドで開催される。

2025/08/20掲載