VOl.86 「山の神とコロッケ」
伊豆はその昔、佐渡の金山と並び称せられてきたという
土肥をはじめとして、湯ヶ島、縄地、修善寺、瓜生野には金山があり
安土桃山時代には盛んに採掘されていたそうな
中でも土肥の金山は最も古く
室町時代から採鉱の様子が認められるのだそうだ
国道136号線沿い、観光スポット土肥金山の400m先に
伊豆最古の級の手彫りの坑道跡がひっそりと佇んでいるのをご存じかしら
1577年(天正5年)ときはまさに戦国時代
(本能寺の変で信長が討たれたのが1582年ね)
後北条氏のもと開坑され掘り進められたと伝わる
手掘りの坑道がこんなところに!
(隠れたパワースポットらしいよ)
いやー、知らんかった!!
伊豆市指定文化財
「龕附天正金鉱(がんつきてんしょうきんこう)」←これはなかなか読めないねぇ
「龕」ってなんだ?てかこんな漢字見たことないよ?
大きな看板、無料の広い駐車場があるざんす~!!
敷地の真ん中にある茶色の建物が受付
見学料は大人800円
勝手に見学するのかと思いきや
「案内人が来ますんでお待ちください」
数分後に現れたのは
杖を突いて歩く80歳のおじいちゃん!
この方が案内人?
だ、だ、大丈夫なのぉ~~??
と、勝手な心配は無用でした(笑)
登場早々解説が始まり
おじいちゃんの流暢な歴史解説は面白かったわ
津波で埋もれてたけど発見された精錬所跡だとか
「ねこばば」の由来がここから来てたとか
さぁさぁ、これから坑道に入りますよ。と
足場の悪い道をすたすた歩いていくじゃぁないの
いやぁ、恐れ入りました!
坑道の中は人ひとり通れるかっていうぐらい狭い
で、手の届く範囲で掘っていたので天井も低い
あたしは背が低いからへっちゃらだし
おじいちゃんも腰が曲がってるから大丈夫みたい(笑)
足元はガレ場だから気を抜いたらズルって行きそうだけどね
どんどん奥に進んでいく間中
おじいちゃんの解説は止まらない
当時はこの狭い中で松明(たいまつ)焚いて
槌と石ノミで金鉱石を掘り出してたんだって
↑
これで手掘りかぁ…
想像を絶する過酷な作業じゃん
黒部ダムの隧道工事やら
丹奈トンネルの掘削工事なんかの記述を読んだけど
まんまの状態を見て改めて思うよ
昔の人ってホントすごいー!!
あっ!おじいちゃん背後霊みたいになっちゃった(笑)
洞窟の中、結構降りる!
おじいちゃんの解説は止まらない!
そしていよいよ…謎のアレとご対面
これが「龕」なんだってー!!
坑道の一番奥に鎮座するこの「龕」は祠の意を持つという
仏像やご神体を納めるために
石壁を掘りくぼめた場所と言われ
加えて
・これ以上掘り進めてはいけない
・山の神を鎮める
という意味で
「山の神の象徴」とされた訳だね
さらに「龕」が作られている坑道自体がかなり珍しいので
かな~り貴重な産業遺産なんだって
さっきまでは手掘り
ここはダイナマイトで掘った跡だって
なるほどさすが文明の威力、天井も高い!
全然違うね~
茶色のとこにある白い筋が鉱脈
で、この鉱脈からいったいどれぐらいの金が採れるか?
鉱石3トンから僅か1グラムだってさーーーーー!!!!
酷すぎる~~(;´Д`)
その金は御用船で駿府と江戸に送られたそうな
やっぱ最後は家康だったかぁ!
大いなる歴史に対面した後は
先人達の偉業に敬服の意を表しつつ
お腹を空かせてぶっ飛んできました松崎町(笑)
大好物のコロッケを食べるためにぃ♪
松崎名物 川のりコロッケ!!
精肉店「アサイミート」
メディアにもよく載る有名なコロッケですよん
川海苔の塩風味が効いてるからソースいらずでそのままパクリ
揚げたてサクサクで激うまなんだなぁ
お店の前に駐車場があり
脇に椅子とテーブルがあるのでそっこー食べれる!!
川のりがふんだんに入ってまーす
あーおいちい♪
おっと!スイーツも食べなきゃ
コロッケ屋さんから3分ぐらいのとこ
民家の合間にあるケーキ屋さん「フランボワーズ」
情報誌に載ってたコレ、食べてみたー
ショーウインドウの中は魅惑のスイーツが沢山あって
どれにしようか迷う時は!
他のも食べましょうねぇ(´∀`*)ウフフ
大人って素敵♪
見た目も良さげな
ぽんかんゼリー!(期間限定品)
ほぉぉ~上品な甘さで後味すっきり
たらみのくだものゼリーとは違うね~(笑)
チビ子に乗って
夕日が沈む海岸線を帰る
空にはトンビとカラスもお山に向かってぐ~るぐる
凪ぐ風も春の兆し
嗚呼、今日も佳き日の伊豆でした(‘ω’)ノ
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