YAMAHA JOG ONE 車両解説
2016年10月に発表されたホンダとヤマハの“50ccスクーターの協業体制”。その実践第一弾として登場したのがヤマハの“新型”JOGとVinoで、生産もホンダがヤマハに代わり行うというものだった。Vinoでは、ステップボードから後半はほぼホンダのジョルノという内容で、JOGは、タクトをベースとしたモデルとなった。電動アシスト自転車に市場を侵食されたり、市場そのものの減退など原付一種クラスは、すでに国内メーカーで需要を取り合っている状況などではなく、補え合える部分では積極的に補い合って、国産の二輪車を守っていこうという決意の表れといえる出来事だった。
ここで簡単に1983年3月に発売開始されたヤマハの看板原付スクーター、ジョグシリーズのヒストリーを振り返っておこう。
幾多の変遷を経ながら40年にならんとする継続生産の歴史を持つ数少ない長寿ヒストリーモデルJOG。2ストロークエンジンを搭載したモデルの期間が四半世紀。そして経済性の向上や、環境性能に対応すべく、4ストロークエンジンが採用されて登場したのが2007年10月。フューエルインジェクションを採用し、吸気2、排気1という変則的な3バルブのヘッドを持つ4ストロークエンジンが搭載され「ニューフレンドリーJOG」として発売されている。
さて本題のJOG125だが、2016年10月に発表されたホンダとヤマハの“50ccスクーターの協業体制”は、今や超売れ筋となっている原付二種クラスでは導入されなかったようで、50クラスの車体にJOGシリーズ初の“BLUE CORE”エンジンを組み合わせた“ベーシック・スポーツ・スクーター”としての登場だった。生産もヤマハモーター台湾で行われている。
50クラスのコンパクトな車体の恩恵でヤマハの原付二種スクーター最軽量の95㎏の車両重量と735mmの低シート高も実現。この他、リアブレーキの操作でフロントブレーキも作動する“USB(Unified Brake System)の採用や、広いフートスペース、容量約21.3リットルのシート下収納なども特徴としている。
今回は、「ダルブルーソリッドB」(ライトブルー)と「ビビッドレッドメタリック5」(レッド)の新色2色を採用して、継続色の「ブラックメタリックX」(ブラック)、「ホワイトメタリック1」の2色と併せ、計4色のラインナップで2024年モデルとしている。
そんなJOG125をベースにした、原付免許で運転可能な新基準原付モデルのJOG ONEが2026年3月19日から発売される。124cm³エンジンは規制値に合わせた3.5kW(4.8PS)仕様で、始動時はセルスターター、走行時はジェネレーターとして機能するSMG(Smart Motor Generator)を搭載、静粛性が向上しているという。車体構成やスタイリングは基本的にJOG125と同等で、車両重量やシート高などのスペック面や、前後ブレーキをバランス良く発生させるUBS(Unified Brake System)、トランクスペースやオプションのUSBソケットなど装備面の変更はないが、サスセッティングなどは最適化されている。車体色はマットダークパープリッシュブルーメタリック1、ダークグレーイッシュマゼンタメタリック1、ブラックメタリックX、シルバー3の4色をラインアップする。
★ヤマハ ニュースリリースより (2026年2月3日)
新基準原付の第一弾「JOG ONE」新発売~エントリーモデルとして求めやすく乗りやすさを重視~
ヤマハ発動機販売株式会社は、原付一種(第一種原動機付自転車)に新たに追加された区分基準(以下、新基準原付*¹)に適合したスクーターの新製品「JOG ONE(ジョグ ワン)」を3月19日に発売します。
「JOG ONE」は、新基準原付の区分基準に合わせた空冷・4ストローク・SOHC・124cm³エンジンを搭載。JOGシリーズのスポーティなイメージを踏襲し、軽量コンパクトで足つきがよく、実用的でコストパフォーマンスにも優れた、求めやすく乗りやすい新基準原付のスタンダードモデルとして開発しました。
主な特徴は、1)静粛な始動をもたらす「SMG(Smart Motor Generator)」を備え、新基準に適合させた124cm³”BLUE CORE*²”エンジン、2)95kgの車体と735mm高のシングルシートがもたらす扱いやすさと居住性、3)リアブレーキ操作でフロントブレーキにもバランスよく効力を発生させる「UBS(Unified Brake System)」、4)広いフートスペースと容量約21.3Lのシート下収納による高い実用性、5)スポーティでアクティブなボディデザインです。
※1 排気量50cc超125cc以下かつ最高出力4.0kW以下に制御した二輪車が「原付免許」で運転できるよう道路交通法施行規則の一部改正が2025年4月1日から施行されています。新基準原付は、従来の原付一種と同じ交通ルール(ヘルメット着用義務、二人乗り禁止、最高速度30km/h以下、二段階右折、最大積載重量30kg以下)が適用されます。また高速道路や自動車専用道路の通行は禁止されています。
※2 BLUE CORE:当社は、”走りの楽しさ”と”燃費・環境性能”の両立を高次元で具現化するエンジン設計思想として、2014年より”BLUE CORE” を掲げています。この思想は高効率燃焼、高い冷却性、ロス低減の3点にフォーカスして性能実現を図るもので、「JOG ONE」のエンジンもこの”BLUE CORE”思想に基づき開発しました。商標登録第5676267号
- <名称>
- JOG ONE
- <発売日>
- 2026年3月19日
- <メーカー希望小売価格>
- 259,600円(本体価格 236,000円/消費税 23,600円)
- ※メーカー希望小売価格(リサイクル費用含む)には、保険料、税金(除く消費税)、登録などに伴う諸費用は含まれていません。
- ※JOG ONE は 2025 年 4 月に施行された新基準原付(排気量 125cc 以下かつ最高出力 4.0kW 以下へ制御した車両)となり、第一種原動 機付自転車(原付第一種)に該当する車両です。 「原動機付自転車免許」以上の二輪免許もしくは、四輪の「普通自動車免許」で運転可能 です。交通ルールはこれまでの「原付第一種」と同じです。
- ※本モデルはデジタル化推進および、環境配慮の観点から紙のカタログを製作しておりません。製品情報は下記 Web サイトよりご確認ください。
- ■製造事業者:Yamaha Motor Taiwan Co., Ltd. (YMT) ■製造地域:台湾 ■輸入事業者:ヤマハ発動機株式会社
- <カラーリング>
- ・マットダークパープリッシュブルーメタリック1(マットダークブルー/新色)
- ・ダークグレーイッシュマゼンタメタリック1(パープル/新色)
- ・ブラックメタリックX(ブラック/新色)
- ・シルバー3(シルバー/新色)
- <販売計画>
- 10,000台(年間、国内)
- 【企画の狙い】
- 2025 年 4 月 1 日から道路交通法施行規則の一部改正が施行され、総排気量 125cc 以下で最高出力 が 4.0kW 以下に制御された二輪車が「原動機付自転車免許(原付免許)」や「普通自動車第一種運転免 許(四輪免許)」で運転可能となりました。
原付一種の二輪車は、通勤・通学など生活に密着した移動手段であり、二輪ライフの入門モデルでも あることから、ヤマハ発動機では「求めやすく乗りやすい」ことが重要であると考え、グローバルモデルの 「JOG125」をベースに「JOG ONE」を開発しました。124cm3 の排気量により、低いエンジン回転域でも十 分なトルクを得られるので、落ち着いた乗り心地をもたらし、初めて二輪車に乗る方からベテランライダ ーまで、さまざまな方に移動の悦びを提供します。 - 【JOG ONE の主な特長】
- 1)静粛なエンジン始動をもたらす「SMG(Smart Motor Generator)」搭載 「JOG125」のエンジンをベースに新基準原付の区分基準に合わせた“BLUE CORE”エンジン採用
- 走りの楽しさと燃費・環境性能を両立させると「JOG125」で定評の124cm3“BLUE CORE”エンジンをベースに最高出力を 4.0kW 以下と しました。エンジンには、始動時はスターターモーターとして、走行時 はジェネレーターとして機能する「Smart Motor Generator」を搭載。 スターターモーターや減速ギアが不要のため、軽量・コンパクト化と ともに、静かなエンジン始動を実現しています。
- 2)95kg の車体とシングルシートがもたらす扱いやすさ・乗り心地
- 「JOG125」同様の軽量でボディ剛性をバランスさせたアンダーボーン型フレームを採用しました。 735mm 高のシングルシートは、クッションの硬さを調整することで、良好な足つき性と快適な乗り心地 を両立。車両重量 95kg の軽さと相まって、取り回しやすく、初めて二輪車に乗る方にも安心です。さら にホイールベースやトレール量の最適化、フロントサスペンションのバランス調整により市街地での軽 快な走りを実現しています。
- 3)リアブレーキ操作でフロントブレーキもバランスよく効力を発生させる「UBS(Unified Brake System)」
- リアブレーキ操作でフロントブレーキにも効力をバランスよく発生させる「UBS(Unified Brake System)」を装備。制動時の車体挙動に穏やかさをもたらします。
- ※制動時は、前後ブレーキ同時操作が基本です。UBS はバランスのよいブレーキングをサポートする機能です。
- 4)広いフートスペースと容量約 21.3L のシート下収納による高い実用性
- スペース効率に配慮した設計により、ゆとりある広いフートスペースと、容量約 21.3L のシート下収 納スペースを確保。また、フロントには 600ml サイズのペットボトルが収まるトランクスペースや折りた たみ式フロントフック(最大荷重 1.5kg)、取り回しの際に握りやすいグラブバーを装備しました。さらに、 充電などに活用可能な USB ソケットもアクセサリー設定しています。
- 5)スポーティでアクティブな親しみやすいデザイン
- JOG らしいスポーティさを継承しつつ、軽さと取り扱いやすさを表現したコンパクトなボディに、フロントカウルと一体化したフラッシャー、そしてサイドカバーの滑らかなボディラインがダイナミックで親し みやすい印象を与えます。
カラーリングは、スマートでスタイリッシュな“マットダークブルー”、優雅でエレガントな雰囲気の“パ ープル”、シンプル・イズ・ベストを追求した“ブラック”、そしてどんなシーンにも馴染む快適さを表現し た“シルバー”の 4 色です。
主要諸元
| 車名型式 | 8BH-SEM3J | |
|---|---|---|
| JOG ONE | ||
| 発売日 | 2026年3月19日 | |
| 全長×全幅×全高(mm) | 1,740×675×1,090 | |
| 軸間距離(mm) | 1,205 | |
| 最低地上高(mm) | 110 | |
| シート高(mm) | 735 | |
| 車両重量(kg) | 95 | |
| 乾燥重量(kg) | – | |
| 乗車定員(人) | 1 | |
| 燃費消費率(km/L)※1 | 63.0(国交省届出 定地燃費値 60km/h 2名乗車時)※2 | |
| 51.7 WMTCモード値 クラス3 サブクラス3-2 1名乗車時)※3 | ||
| 登坂能力(tanθ) | – | |
| 最小回転半径(m) | – | |
| エンジン型式 | E35PE | |
| 水冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ | ||
| 総排気量(cm3) | 124 | |
| 内径×行程(mm) | 52.4×57.9 | |
| 圧縮比 | 10.2 | |
| 最高出力(kW[PS]/rpm) | 13.5kW(4.8PS)/5,750 | |
| 最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) | 7.7N・m(0.79kgf・m)/3,000 | |
| 燃料供給装置形式 | フューエルインジェクション | |
| 始動方式 | セルフ式 | |
| 点火方式 | TCI(トランジスタ式) | |
| 潤滑油方式 | ウェットサンプ | |
| 潤滑油容量(L) | – | |
| 燃料タンク容量(L) | 4.0 | |
| クラッチ形式 | 乾式,遠心,シュー | |
| 変速機形式 | V ベルト式無断変速/オートマチック | |
| 変速比 | 2.175-0.735:無段変速 | |
| 2速 | – | |
| 3速 | – | |
| 4速 | – | |
| 5速 | – | |
| 6速 | – | |
| 変速比 1次/2次 | 1.000/7.500 (50/16×36/15) | |
| キャスター(度) | 27°00′ | |
| トレール(mm) | 81 | |
| タイヤサイズ | 前 | 90/90-10 50J (チューブレス) |
| 後 | 90/90-10 50J (チューブレス) | |
| ブレーキ形式 | 前 | 機械式リーディングトレーリングドラムブレーキ |
| 後 |
機械式リーディングトレーリングドラムブレーキ | |
| 懸架方式 | 前 | テレスコピック式 |
| 後 | ユニットスイング | |
| フレーム形式 | アンダーボーン | |
※1 燃料消費率は、定められた試験条件のもとでの値です。使用環境(気象、渋滞等)や運転方法、車両状態(装備、仕様)や整備状態などの諸条 件により異なります。
※2 定地燃費値は、車速一定で走行した実測の燃料消費率です。
※3 WMTCモード値は、発進、加速、停止などを含んだ国際基準となっている走行モードで測定された排出ガス試験結果にもとづいた計算値です。走行モードのクラスは排気量と最高速度によって分類されます。








