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チーム創設5年目、アプリリアの存在感を国内外で示す重要な一年に

 Team TATARA apriliaは『2026年体制発表会』を開催した。Team TATARAは、ピアッジオグループジャパン公式サポートチームとして2022年に発足した、国内唯一のアプリリアを駆るチームとして注目を集めている。5年目となる2026年シーズンに向けた新たな計画が明かされた。

 発表会は、井上哲悟チームマネージャーによる昨季の結果報告に始まり、チーム代表・中野誠司の挨拶に続いて乾杯が行われた。


 全日本ロードレース選手権ST1000には、昨年と同様に和田留佳と芳賀瑛大がフル参戦する。昨季のランキングは和田が10位、芳賀が16位。和田はイタリア選手権バレルンガにスポット参戦し5位を獲得した。その際、芳賀はサポートとして同行し、「初めての参戦で5位は立派な結果だと思う」と語った。同世代の二人は、参戦当初はライバル関係にあり、あまり会話もなかったが、このイタリア選手権参戦や、岡山国際で芳賀がセッティングに悩んだ際に和田とデータを共有したことをきっかけに、チームとしての一体感が生まれ、芳賀の成績も向上していった。

 和田は「イタリア育ちの芳賀とアプリリアの組み合わせは、とてもいいイメージだと思いました。芳賀紀行さんの息子ですし、注目度も大きい。だから、自分の立場が脅かされるのではと強く意識していた。でも、夏くらいからチームとして、お互いに向上したいと思うようになりました。自分にマシンのポテンシャルを引き出すリーダーシップが足りなかったのかと反省もあります。芳賀も力を出せなければ意味がないと思うようになりました。なので、今年は協力しながら、チームとして上位に食い込んでいきたい。表彰台、そして優勝を狙えるように努力していきます」と語った。

 芳賀は、初めてのアプリリアでの参戦、かつチームへの新加入という状況でシーズンに臨んだが、「どうしていいのかわからなくなった」と振り返る。自信のあった雨でも思うように走れず、岡山国際では「和田選手のマシンに乗せてほしい」と依頼。そこでタイムを記録でき、方向性が見えたという。仕切り直した岡山国際と最終戦鈴鹿でポイントを獲得した。

 一方で、「懸命に走りましたが結果が残っていないので、今年も継続させてもらえるのか」と危機感も抱いていたという。「参戦のチャンスをいただけたことに感謝しています。昨年の経験を生かし、今年こそ上位を狙いたい」と意気込みを語った。

 和田は「チームメイトだった故・谷本音虹郎は、幼なじみで特別な存在でした。芳賀も弟の涼大を昨年亡くしていて、お互いに同じような思いを持っていると思う。そういった意味でも近く感じる存在で、お互いに力になりたい」とも語った。

 また、新たにアジアロードレース選手権(ARRC)ASB1000クラスに、渡辺一樹がフル参戦することも発表された。

 渡辺は、ライダー兼ディレクターとしてARRCプロジェクトのリーダーを務める。アプリリアRSV4 1100 FACTORYを駆り、ピアッジオグループジャパンの公式サポートチームとして活動する。鈴鹿8時間耐久ロードレースにも参戦し、SSTクラスでの優勝を目標に掲げる。ライダーラインアップは今後となるが、チームにとっては心強い戦力を得ることになった。

 渡辺は「レーシングライダーとしてやることは変わりませんが、今回はチームディレクターの任も仰せつかりました。ARRCには昨年の最終戦タイを視察し、レベルが高く、可能性のあるシリーズだと感じました。ライダーとして結果にこだわることはもちろんですが、チームとして若手ライダーの育成も取り組みたい」と語った。

 宇井陽一はチームアドバイザーとして引き続きチームを支える。小倉憲二ピアッジオグループジャパンエンジニアも、今季への思いを語った。

 オーナーの野竹誠一郎は「支援いただくスポンサー、応援してくれるファンの方々をはじめ、レースができることに感謝しかありません。この思いをしっかりと心に留めて活動で示していきます。もちろん、音虹郎のことも忘れません。今後、観戦ツアーや、海外サーキットの体験走行なども検討しています。バイク好きの人たちに楽しんでいただける企画を考えていきます」と語った。

 また、結婚を発表した渡辺一樹と、元SKEの梅本まどかさんが野竹氏に呼ばれて壇上に上がり、祝福を受けた。


 さらに、オロチ・パーソナルコーチング・サービスの紹介も行われた。チームマネージャーでもある井上哲悟が2015年に創設したオートバイライディングアドバイスのサービスで、昨年は約300人が受講。今年はさらに拡大を図る方針で、コーチ陣には井上、渡辺に加え、奥田教介、菅原陸が加わることが発表された。

 こうしてTeam TATARA apriliaは全日本のST1000と、アジアを舞台とするARRCの二本柱で、2026年シーズンに臨む体制を整えた。継続参戦となる和田、芳賀の成長と、新たにプロジェクトを率いる渡辺の挑戦が、どのような成果につながるのか。チーム創設5年目のシーズンは、アプリリアの存在感を国内外で示す重要な一年となる。

Team TATARA
https://tatara-jp.com

(レポート:佐藤洋美、写真:赤松 孝)







2026/02/03掲載