2022年を最後に生産終了していた、ホンダ400cc史上最高傑作との呼び声も高いCB400スーパーフォアがついに帰ってきた。
開発コンセプトは、先代の踏襲ではなく、「400ccの原点に立ち返りました」。
2026年の大阪&東京&名古屋モーターサイクルショーで「CB400 SUPER FOUR E-Clutch Concept」そして「CBR400R FOUR E-Clutch Concept」を見ることができます!
- ■文:中村浩史 ■写真:富樫秀明、Honda
- ■協力:ホンダモーターサイクルジャパン
30年も販売していた超ロングセラー
1992年4月、ホンダ400ccのニューモデルとして登場したCB400スーパーフォア。前年の東京モーターショーに突如として姿を現した「プロジェクトBIG1」の旗艦モデル・CB1000スーパーフォアの400cc版として、というか、実はこちらが本命だったのではないか、と1000ccより先にデビューしたモデルでした。
CB400SFは、発売されるや、当時の400ccベストセラー・ZEPHYRの難攻不落といわれた牙城を崩し、発売3カ月でベストセラーの座を奪取。ちなみにZEPHYRは登場した1989年から1992年に4年連続ベストセラーとなり、その圧倒的人気モデルを打ち破ったのがCB400SFでした。CB400SFはランキング初登場が発売月の1992年4月で約100台売れてランキング18位、5月に約1200台売れてランキング2位、そして3カ月目の6月に約1980台売れて打倒ZEPHYRに成功! ちなみにこの数字、当時のミスター・バイク誌が出典です。
CB400SFはその後、もう数えきれないほどのモデルチェンジを敢行。大きくは初期モデル(型式名NC31)の登場後、1995年にバージョンRを、1996年にバージョンSをタイプ追加、1999年にフルモデルチェンジを受けてハイパーVTEC採用のNC39となり、2005年にハーフカウルつきスーパーボルドールを追加、2007年にフューエルインジェクション化されてNC42に、そして2019年12月から受注販売されたモデルが最後となりました。
1992年から2022年のCB400SFシリーズ(スーパーボルドール含む)の累計出荷台数は、実に約17万8000台! 400スーパーフォアは、文句なく歴史に残る名車なのです。
ちなみに、その発売期間も異例中の異例で、ホンダ400ccといえばヨンフォアことCB400FOURがスタートで、そのヨンフォアは免許制度改正(400ccを上限とする「中型免許」が誕生した時です)のあおりを受けて、408ccと398ccという2バージョンが生産され、両タイプ合わせて約3年、後継モデルであるCB400Tホークシリーズは4年、その後のCBX400Fは再販売を含めて4年、CBR400Fは3年でした。それに対して400スーパーフォアは、なんと30年ですから! ホンダの歴代モデルの中でも、スーパーカブに続くロングセラーなんですね。
その400スーパーフォアの生産終了は、排出ガス対策が主な理由。2022年まで生産されていたとはいえ、エンジンの基本設計はホンダ水冷400ccの元祖、1986年のCBR400R、それがフューエルインジェクション化したのが2007年モデルだから、度重なる排出ガス規制への対応ももう限界だったのです。
今度のスーフォアはグローバルモデル
そして、約4年のブランクを経て、ついに400スーパーフォアが帰ってきます。勘のいい皆さんならもうお気づきでしょうが、これは2025年に中国向けをはじめとして発表された、海外向けCB500スーパーフォアがベース。
国内初登場は2026年3月の大阪&東京&名古屋モーターサイクルショーで、正式車名はCB400 SUPER FOUR E-Clutch Concept。まだ「コンセプト」と銘打った出展ですが、きちんと400cc化され、間違いなく国内販売につながる市販前提モデルでしょう。
そのNew400スーパーフォアのたたずまいは、まさにCB400SFの後継にふさわしい美しさで、「これぞバイク!」という端正さ。開発コンセプトは「Next Stage CB “すべての瞬間が、楽しさにつながる”」で、開発スタッフの方によると、400スーパーフォアの後継を意識せず、400ccモデルらしさの原点に立ち返って、基本に忠実なモデルとした、ということでした。
基本パッケージは、ダウンチューブを持たないダイヤモンドスチールフレームに水冷並列4気筒エンジンを搭載し、フロントフォークは倒立、リアサスは先代の2本サスから、リンク付きモノサスとなっています。シリンダーには先代のような冷却フィンこそ切ってありませんが、エキパイから集合部に至るまでのデザインが、まるでヨンフォアを思わせるようなきれいで流麗なラインを描いていますね。ラジエターつき、前傾シリンダーでこの曲線美を出すの、かなり難しいんです!
まだ詳細は発表されていませんが、車名からするとEクラッチ装備車としての登場で、スロットルバイワイヤを採用し、各種電子制御も搭載。これまで市販車に投入されたEクラッチ車は、既存のエンジンにEクラッチを組み付けたものでしたが、新世代400/500スーパーフォアの水冷4気筒エンジンは、おそらく基本初期設計からEクラッチ装着車として開発されているはずですから、アクチュエーターと呼ばれるEクラッチ本体の収納や構造もスッキリ収まっているようです。
さらに撮影が許された車両を見ると、ハンドルスイッチは、さきに発売されたCB1000Fと同じ仕様ですから、おそらくライディングモードやスマホ連動機能も搭載されていると思われます。
さらにフルカウルモデルの兄弟車・CBR400R Eクラッチコンセプトも同時公開されていて、こちらは先代にあったスーパーボルドールのハーフカウルでなく、フルカウルを採用。それでも、決してスーパースポーツとしてのパッケージではない、フルカウルスポーツといったたたずまいです。
おそらく秒読みに入った国内販売は、早ければ26年秋くらい、気になる価格は650ccのCB650Rが消費税抜き94万円、フルカウルのCBR650Rがジャスト100万円としている(Eクラッチつきは650で8万円高)ことから、100万円を切ってくる! かもしれないと期待を込めて──。
ひとまず、大阪&東京モーターサイクルショーで現車に食い入りましょう!
(文:中村浩史、写真:富樫秀明、Honda)
