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名車図鑑



THE444RR・4ストローク・4気筒・400cc・レーサーレプリカの時代 Vol.3 HONDA CBR-RR


インラインフォアも参入し、V4との二枚看板で真っ向勝負


サーキットで成功を収めV4は、公道でもレーサーレプリカの王道を突き進んだ。その一方インラインフォアのCBR400Rはストリートに特化した斬新な設計を盛り込み登場したものの、レーサーレプリカ至上主義へ偏向していく時代では残念ながら訴求力に欠けていた。ならば、高回転型カムギアトレーンの水冷エンジンに、軽量、高剛性の目の字断面のアルミツインチューブフレーム、ワイドアルミスイングアーム、プロリンクサスなどレーサーレプリカと遜色のない装備を生かし、Rをもうひとつ追加してレーサーレプリカに大変身(型式はCBR400Rと同じNC23)。エンジンはヘッドを新設計し、ロッカーアームを介さない直動式に変更され、バルブやキャブの大径化、水冷オイルクーラーシステム、アルミサイレンサーなどが新たに追加採用されポテンシャルをアップ。コンパクトにまとめられた6ピース構造のフェアリングや、シングルシート風のシートカウルのデザインもレプリカを渇望してたインラインフォアファンに歓迎された。ただしレプリカの元となるべきレーサーが存在していないので、正確にはレーサーレプリカとは呼べないかもしれないが、大変身したその姿は、まさに時代が求めたレーサーレプリカであった。

1988年1月 CBR400RR(NC23)
CBR400R テラブルー×ファイティングレッド
CBR400R テラブルー×ファイティングレッド
CBR400R グラニットブルーメタリック
CBR400R グラニットブルーメタリック
●エンジン︰水冷4ストローク4気筒DOHC4バルブ ●総排気量︰399cc ●内径×行程︰55×42mm ●最高出力︰59PS/12500rpm ●最大トルク︰4.0kg-m/10000rpm ●変速機︰6段リターン ●全長×全幅×全高:2020×690×1110㎜ ●軸距離:1370㎜ ●燃料タンク容量︰15ℓ ●乾燥重量︰162㎏ ●タイヤ前・後︰120/60-17・150/60-18●車体色:テラブルー×ファイティングレッド、グラニットブルーメタリック ●発売当時価格︰6990009円 
1988年7月 CBR400RR(NC23)

新色のセイシェルナイトブルー×パールクリスタルホワイトが加わり3色のラインアップに。

CBR400RR セイシェルナイトブルー×パールクリスタルホワイト
CBR400RR セイシェルナイトブルー×パールクリスタルホワイト
1988年12月 CBR400RR(NC23)

カラーを変更。ブラック系のみアンダーカウルに書かれていたHurricaneの文字がなくなった。また、1989年6月ごろに新色のパールクリスタルホワイト×テラブルー×セーシェルナイトブルーを追加し(正式な発売リリースが出されていないようで詳細は不明だが1989年9月発行の総合カタログには新色として掲載されている)、3色のラインナップは変わらず。

CBR400RR パールクリスタルホワイト×テラブルー×ファイティングレッド
CBR400RR パールクリスタルホワイト×テラブルー×ファイティングレッド
CBR400RR グラニットブルーメタリック×ブリッツグレーメタリック
CBR400RR グラニットブルーメタリック×ブリッツグレーメタリック
CBR400RR パールクリスタルホワイト×テラブルー×セーシェルナイトブルー
CBR400RR パールクリスタルホワイト×テラブルー×セーシェルナイトブルー
1990年3月 CBR400RR(NC29)

エアクリーナーからキャブ、吸気ポートまでをほぼ一直線化し、新型ニュースラントキャブやコンピュータ制御のPGMイグニッションの新採用、軽量化されたニューピストン、シリンダーとアッパークランクケースの一体化などによってエンジンを大幅に変更。あわせてフレームもLCG(Low Center of Gravity=低重心)ツインチューブアルミフレームとなり、スイングアームはキャスティックガルアーム、ホイールは6本スポークのアルミホイールなど最初にして最後のフルモデルチェンジを行なった。

CBR400RR グラニットブルーメタリック×ワンダーライトシルバーメタリック
CBR400RR グラニットブルーメタリック×ワンダーライトシルバーメタリック
CBR400RR ファイティングレッド×パールクリスタルホワイト
CBR400RR ファイティングレッド×パールクリスタルホワイト
●エンジン︰水冷4ストローク4気筒DOHC4バルブ ●総排気量︰399cc ●内径×行程︰55×42mm ●最高出力︰59PS/13000rpm ●最大トルク︰4.0kg-m/10000rpm ●変速機︰6段リターン ●全長×全幅×全高:1990×670×1080㎜ ●軸距離:1365㎜ ●燃料タンク容量︰15ℓ ●乾燥重量︰162㎏ ●タイヤ前・後︰120/60-17・150/60-18 ●車体色:グラニットブルーメタリック×ワンダーライトシルバーメタリック、ファイティングレッド×パールクリスタルホワイト ●発売当時価格︰669000円 
1990年6月 CBR400RR(NC29)

新色のパッションレッド×ヘビーグレーメタリックUを追加し3色に。

CBR400RR パッションレッド×ヘビーグレーメタリックU
CBR400RR パッションレッド×ヘビーグレーメタリックU
1991年1月 CBR400RR(NC29)

パッションレッド×ヘビーグレーメタリックUに代わり、新色のグラニットブルーメタリック×ヘビーグレーメタリックを追加。

CBR400RR(NC29) グラニットブルーメタリック×ヘビーグレーメタリック
CBR400RR(NC29) グラニットブルーメタリック×ヘビーグレーメタリック
1992年4月 CBR400RR(NC29)

ブラッシュ模様を採用した新グラフィックに変更。

CBR400RR パールクリスタルホワイト×ディオニサスブル−
CBR400RR パールクリスタルホワイト×ディオニサスブル−
CBR400RR ピュアブラック
CBR400RR ピュアブラック
1993年12月 CBR400RR(NC29)

最終型はカラー変更と、新馬力自主規制値に合わせ、カム形状、吸排気系、圧縮比を変更し、中低速でのトルク特性やレスポンスを向上させた。フロントウインカーにポジションランプが内蔵され、バックミラーは曲面率の変更により後方視界を広げた。

CBR400RR ロスホワイト×ジョーケイブルーメタリック
CBR400RR ロスホワイト×ジョーケイブルーメタリック
CBR400RR ロスホワイト×ファイティングレッド
CBR400RR ロスホワイト×ファイティングレッド
●エンジン︰水冷4ストローク4気筒DOHC4バルブ ●総排気量︰399cc ●内径×行程︰55×42mm ●最高出力︰53PS/13000rpm ●最大トルク︰3.6kg-m/10000rpm ●変速機︰6段リターン ●全長×全幅×全高:1990×670×1080㎜ ●軸距離:1365㎜ ●燃料タンク容量︰15ℓ ●乾燥重量︰164kg ●タイヤ前・後︰120/60-17・150/60-18 ●車体色:ロスホワイト×ジョーケイブルーメタリック、ロスホワイト×ファイティングレッド ●発売当時価格︰739000円 

[THE444RR大全その2 VFR/RVF|その3 CBR-RR|その4 FZ/FZR]

2015/11/16掲載