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新車プロファイル2020
2020年に発売された新車の情報ページです

HONDA CRF250L、CRF250 RALLYがオフロード性能をアップなどのフルチェンジ

CRF250L、CRF250 RALLYのオフロード性能をアップなどのフルチェンジ




HONDA CRF250L/CRF250 RALLY 車両解説

 ホンダの新世代のオフ車としてCRF250Lが登場したのは、2012年5月。『On(日常)を便利に、Off(週末)を楽しむ ちょうどいい相棒 New On & Off Gear』をキーワードに2011年の東京モーターショーで国内デビューを果たして以来、多くのホンダ・オフ車ファンの注目を集め、2012年5月の発売と同時にベストセラーとなった。発売にあたって、強調された“オン・オフ”のコンセプト。本格的なオフロード・マシンではない、というのは東京モーターショー発表時にも強調されていたとおりだったが、“オン・オフ”の意味が、最近のトレンドとなっている一般的なオン・オフマシンとはちょっと違い、それは日常使いの“On”と、週末の楽しみとしての“Off”の“オン・オフ”を目指したというものだった。

 本格的なオフロード競技を楽しむならモトクロッサーのCRF250Rがあり、はたまたエンデューロを堪能したいならCRF250Xがある。そう、今や一台のマシンでオフ・ジャンルのすべてをカバーしなければならなかったXRの時代とはまったく違う、ということなのだ。

 発売と同時に、このジャンルのマシンを待ち望んでいた多くのユーザーの支持を得たのはご存知の通り。最初のマイナーチェンジは、2012年12月におなじみ“無限”のパーツとカラーを纏った“無限スペシャル”が登場しているが、本来の意味でのモデルチェンジは2015年2月に、兄弟車だったCRF250Mと同時にカラーチェンジが行われたのが初めだろう。

 CRF250 RALLYは、2015年3月に開催された大阪&東京モーターサイクルショーでコンセプトモデルとして世界初公開され、多くの注目を集めた250アドベンチャーモデルがスタートとなっている。ただし実際に市販モデルとして登場したのは若干間が空いて、2017年2月のことだった。“ダカールラリー”参戦マシンのCRF450 RALLYのレプリカといえるスタイリングほぼそのままのイメージで発売された。

「ザ・ダカールレプリカ 週末の冒険者へ」を開発コンセプトに、ダカールラリー参戦マシンCRF450 RALLYのフォルムを始め、その開発思想までも受け継いで開発されたという本格的アドベンチャーモデルだった。ウインドプロテクション性能に優れ、快適な高速巡航を可能とする大型スクリーンをはじめ、ラリーマシンと同様のフレームマウントで、個性的なフロントビューを印象付ける左右非対称の二眼LEDヘッドライトを採用。また、未舗装路での走行を考慮したロングストロークの前・後サスペンションを採用するなど、250ccクラスの枠を超えた存在感を演出しての登場だった。

 エンジンは、CRF250Lで定評の低回転域での力強いトルクと高回転域での伸びのある出力を両立する、扱いやすい特性の水冷4ストローク単気筒DOHC4バルブ、250㏄エンジンを搭載。改良されたCRF250L/Mシリーズの2017年モデルと同一の出力、トルクを発揮。ブレーキシステムには、不意なブレーキ操作時や急な路面変化によるタイヤロックを抑制するABSもタイプ設定された。また、前・後サスペンションを変更し、シート高を65mm低くすることで足つき性を高めたType LDもタイプ設定と至れり尽くせり。

“On(日常)を便利に、Off(週末)を楽しむ ちょうどいい相棒 New On & Off Gear”をキーワードに登場したCRF250Lの思想に、さらに“長距離”と“オフ寄り”の長い脚がプラスされたアドベンチャーマシン、それがCRF250 RALLYだった。

 CRF250 RALLYのモデルチェンジとしては、2018年3月に新色のブラックが追加されている。それまでのエクストリームレッドと合わせ2色のカラーバリエーションとなった。

 CRF250Lのモデルチェンジとしては、2017年2月にローダウンサスを採用したType LDが発売されたこと、また2018年3月に新色のブラックが追加され、それまでのエクストリームレッドと合わせ2色のカラーバリエーションとなったこと、RALLYバージョンの追加に合わせて型式名がMD38からMD44へ変更されたことなどがあげられる。

 好評な販売を続ける(軽二輪車の販売ベスト10位辺りを常に記録してきた)CRF250シリーズだが、それ故かマイナーチェンジの回数も少なく、一番最近では、CRF250Lが2019年2月15日に、CRF250 RALLYは3月26日にカラーリングを変更して発売されたぐらい。ただ、ボディカラーのみではなく、フロントフォクカラーがブロンズに変更され、CRF250Lではホイールのリムカラーもブラックへと変更されるなど大がかりなマイナーチェンジだった。

 実に8年振りのモデルチェンジとなった今回は、オンロード性能はそのままに、オフロードでの走破性を高めるための変更が目につく。エンジン面では吸排気系のチューニングとしてインテーク側のカムシャフトを新しくし、吸気バルブタイミングを変更、吸排気効率の最適化を図った新設計エアクリーナーやエキゾーストパイプの採用など。またクラッチにはアシストスリッパークラッチを新採用。車体面では、全面見直しされた新設計のフレームにより剛性を最適化しつつ軽量化も図るなど見た目以上の変更が随所に行われている。
 また、今回、サスストロークを従来モデルに対しフロント10mm、リア20mm伸長させた260mmに変更、オフロード走行における衝撃吸収やオンロードでの後心地を向上させた<s>タイプも発売となった。
 

CRF250L。
CRF250L<s>

 

CRF250 RALLY。
CRF250 RALLY<s>

 

★ホンダ ニュースリリースより (2020年11月13日)

「CRF250L」「CRF250 RALLY」をフルモデルチェンジし発売

 Hondaは、力強く扱いやすい出力特性の水冷・4ストローク・DOHC・249cc単気筒エンジンを搭載し、市街地からオフロードまで幅広いシチュエーションでの軽快な走りが魅力のオン・オフロードモデル「CRF250L」「CRF250 RALLY」をフルモデルチェンジし、12月17日(木)に発売します。

 今回、CRF250LおよびCRF250 RALLYのフルモデルチェンジにあたり、従来から好評のオンロードでの扱いやすい性能はそのままに、オフロードでの走破性を高めるなど、よりトータルバランスに優れたモデルとすることを狙いに、力強い出力特性の実現と徹底的な軽量化を行いました。

 CRF250Lは、「On(日常の便利さ)とOff(休日の楽しさ)に磨きをかけた『Evolved※1 ON-OFF GEAR』」を開発コンセプトに、市街地などのオンロードでの扱いやすさと、オフロードでの走破性を高次元で両立しました。
 デザインは、競技用モトクロスマシン「CRF450R」のイメージを踏襲し、シャープで力強いスタイリングとしました。今回、新たに薄型のLEDヘッドライトを採用することで、軽量かつスリムな印象とアグレッシブな走りを予感させるものとしました。
 カラーリングは、レーシングイメージ溢れるエクストリームレッドを設定。
 また、日常での扱いやすさと足つき性に配慮した最低地上高245mm、シート高830mmのCRF250Lに対し、前後のサスペンションストロークを伸長し、シートの厚みを変更することで最低地上高285mm、シート高880mmを確保し、オフロード走破性を向上させたCRF250L<s>をタイプ設定することで、お客様の多様なニーズや嗜好に応えるラインアップとしています。

 CRF250 RALLYは「The Dakar Replica週末の冒険者」を開発コンセプトに、市街地からオフロードまで幅広いシチュエーションでの扱いやすさと、従来から好評を得ているツーリング性能や快適性をより一層向上させる開発を行いました。
 デザインは、ダカールラリーに参戦するレーシングマシン「CRF450 RALLY」の思想を受け継いだ、ウインドプロテクション性能に優れた大型ウィンドスクリーンやカウル、フレームマウントの左右非対称の二眼LEDヘッドライトにより、250ccクラスの枠を超えた威風堂々とした存在感のあるスタイリングを実現。今回、新たに容量12Lの大型フューエルタンクを採用し、燃費性能およびツーリング性能を向上。さらに、ハンドルウェイトの採用やステップにラバーを追加するなど各部の熟成を図り、振動の軽減や快適性、居住性を追求しました。
 カラーリングは、CRF450 RALLYを彷彿させるエクストリームレッドを設定。
 また、日常での扱いやすさと足つき性に配慮した最低地上高220mm、シート高830mmのCRF250 RALLYに対し、よりオフロード走破性を向上させることを目的に、前後のサスペンションストロークを伸長(最低地上高275mm、シート高885mm)させたCRF250 RALLY<s>をタイプ設定することで、お客様の多様なニーズや嗜好に応えるラインアップとしています。
※1 Evolvedとは「進化させていく」という意

 

●販売計画台数(国内・年間)
CRF250L/CRF250L<s> 合計 2,200台
CRF250 RALLY/CRF250 RALLY<s> 合計 1,500台
●メーカー希望小売価格(消費税8%込み)
CRF250L 599,500円(消費税抜き本体価格 545,000円)
CRF250L<s>       599,500円(消費税抜き本体価格 545,000円)
CRF250 RALLY 741,400円(消費税抜き本体価格 674,000円)
CRF250 RALLY<s> 741,400円(消費税抜き本体価格 674,000円)
※価格(リサイクル費用を含む)には、保険料・税金(消費税を除く)・登録などに伴う諸費用は含まれておりません。
=CRF250L/CRF250L<s>・CRF250 RALLY/CRF250 RALLY<s>共通の主な特徴=
●パワーユニット
・好評の水冷・4ストローク・DOHC・249cc単気筒エンジンに、吸排気系を中心としたチューニングを施し、オン・オフロードモデルに求められる出力/トルク特性を追求。インテーク側のカムシャフトを変更することで、吸気バルブタイミングを変更。市街地やオフロード走行で多用する低中回転域で、より力強く扱いやすい出力特性としています。
・吸排気効率の最適化を図った新設計のエアークリーナーやエキゾーストパイプ、マフラーの採用による吸排気効率の向上と点火時期の最適化により、ライダーのスロットル操作に対してリニアな出力特性を実現しました。
・市街地走行やオフロード走行時において多用する低中回転域を重視した出力特性と、パルス感のある排気サウンド、マスの集中化に寄与する軽量化を実現するため、新設計のマフラーを採用しました。
・クラッチの操作荷重を従来モデル比で約20%低減し、シフトダウン時の急激なエンジンブレーキによる後輪ホッピングを抑制するアシストスリッパークラッチを新たに採用。ライダーの疲労低減や扱いやすさの向上に寄与しています。
・ギアレシオは、力強いトルク特性に合わせ、街乗りやオフロード走行で多用する1~5速ギアをローレシオ化、高速道路でのクルージングを想定した6速ギアをハイレシオ化に設定することで、使い勝手を向上しました。
 
●車体
・オフロード性能の向上を狙い、しなやかさと路面からの入力を受け止める強さをあわせ持つ最適な剛性と軽量化を追求した新設計フレームを採用しました。
・エンジン搭載位置を従来比20mm高い位置とし、クランクケース形状を変更してエンジン最下部のドレンボルト位置を10mm上方に配置させることで、従来比30mm高い最低地上高を実現し、オフロードでの走破性を向上させました。

・車体の重心よりも高い位置にあるボトムブリッジを従来のスチール製からアルミ鍛造製に変更し、軽量化と軽快なハンドリング特性に寄与しています。
・<s>タイプは、サスペンションストローク量を従来モデルに対しフロント10mm、リア20mm伸長させた260mmに変更。リアサスペンションのリンクレシオの最適化を組み合わせることで、オフロード走行における衝撃吸収やオンロードでの乗り心地の向上に両立させました。
・ブレーキには、前・後輪にABSを標準装備し、後輪ABSは任意でキャンセル可能な機能を採用しました。
 
●メーター
・利便性を高める機能として、ギアポジションインジケーター、燃費計を新たに採用しています。
・文字サイズを17mmから23mmに大型化し、白背景に黒文字のポジティブ液晶メーターを採用することでライディング時の視認性をより高めています。
 
●純正アクセサリー
・オフロードイメージを高めるラリーステップ、日常の使い勝手を高めるトップボックスやスポーツ・グリップヒーター、アクセサリーソケットなどをオプション設定しました。
 
=CRF250L/CRF250L<s>の主な特徴=
●軽量化
・ABSシステムを追加装備することによる重量増加を抑制しながら、フレーム・吸排気系・電装全ての領域で徹底した軽量化を行い、CRF250L<s>は従来モデルCRF250L比4kgの軽量化を実現しています。
 
●ライディングポジション
・シートは、着座面の幅とシート前方のスリム化により、最低地上高を高めながらも従来モデル同等の足つき性を実現しました。
・ハンドルは、絞り角を増やし乗車時の肘を自然な位置とし、軽快で素直な操作性を追求しました。
・ステップは、位置を従来モデルに対して後方に置くことで、エンジンと足の間の空間を確保し、つま先の自由度を高め車体への荷重入力をしやすくすることで操作性を向上させています。
 
●ヘッドライト/ウインカー
・オフロードモデルの軽快なイメージを印象付ける薄型LEDヘッドライトを新たに採用。従来モデルよりも小型化しながらも広域かつ均一に照射する設定とすることで夜間走行での安心感にも寄与しています。
・ウインカーは、軽量なLEDウインカーを新たに採用しました。ステー部には柔軟性を持たせたフレキシブルラバーマウント構造を採用しました。
 
●純正アクセサリー
・CRF250L/CRF250L<s>専用オプションとして、オフロードイメージを高めるナックルガード、スキッドプレートを設定しました。
 
=CRF250 RALLY/CRF250 RALLY<s>の主な特徴=
●ツーリング性能
・フューエルタンク容量は、従来比2L増量の12Lとし、燃費性能の向上とともに、ロングツーリングなどでの使い勝手を向上させています。
・ハンドルは、アップライトな乗車姿勢を実現させる形状とし、走行中の手元への振動を低減するインナーウェイトを備えることでツーリング時の快適性を向上させました。
・シート着座面の幅は、CRF250Lに対して20mm広げ、取付け部にはラバーを採用。この専用シートとあわせ、ステップには振動低減に寄与するラバーを採用するなど、長距離走行時などでのライダーの疲労低減を目指しています。

 

主要諸元

車名型式 2BK-MD47
CRF250L〈250L<s>タイプ〉《CRF250 RALLY》【250 RALLY<s>タイプ】
発売日 2020年12月17日
全長×全幅×全高(mm) 2,210〈2,230〉《2,200》【2,230】×820〈820〉《920》【920】×1,160〈1,200〉《1,335》【1,415】
軸距(mm) 1,440〈1,455〉《1,435》【1,455】
最低地上高(m)★ 0.245〈0.285〉《220》【270】
シート高(m)★ 0.830〈0.880〉《0.830》【885】
車両重量(kg) 140〈140〉《152》【152】
乾燥重量(kg)
乗車定員(人) 2
燃費消費率(km/L)※2 46.0(国交省届出値 定地燃費値 60km/h 2名乗車時)※3
34.8(WMTCモード値 クラス2-2 1名乗車時)※4★
登坂能力(tanθ)
最小回転小半径(m)
エンジン型式 MD47E
水冷4ストローク単気筒DOHC4バルブ
総排気量(cm3) 249
内径×行程(mm) 76.0×55.0
圧縮比★ 10.7
最高出力(kW[PS]/rpm) 18[24]/9,000
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) 23[2.3]/6,500
燃料供給装置形式 電子制御燃料噴射装置[PGM-FI]
始動方式★ セルフ式
点火方式★ フルトランジスタ式バッテリー点火
潤滑油方式★ 圧送飛沫併用式
潤滑油容量(L)
燃料タンク容量(L) 7.8〈7.8〉《12》【12】
クラッチ形式★ 湿式多板コイルスプリング式
変速機形式 常時噛合式6段リターン
変速比 1速 3.538
2速 2.250
3速 1.650
4速 1.346
5速 1.115
6速 0.925
減速比1次/2次 2.807×2.857
キャスター(度)★ 27°05′
トレール(mm)★ 109
タイヤサイズ 80/100-21M/C 51P
120/80-18M/C 62P
ブレーキ形式 油圧式シングルディスク(ABS)
油圧式シングルディスク(ABS リアキャンセル機能付き)
懸架方式 テレスコピック式(倒立サス)
スイングアーム式(プロリンク)
フレーム形式 セミダブルクレードル

※〈〉内はCRF250L<s>タイプ、《》内はCRF250 RALLY、【】内はCRF250 RALLY<s>タイプ。
 ■道路運送車両法による型式認定申請書数値(★の項目はHonda公表諸元)
 ■製造事業者/Thai Honda Manufacturing Co., Ltd. ■製造国/タイ ■輸入事業者/本田技研工業株式会社
 ※2 燃料消費率は定められた試験条件のもとでの値です。使用環境(気象、渋滞など)や運転方法、車両状態(装備、仕様)や整備状態などの諸条件により異なります
 ※3 定地燃費値は、車速一定で走行した実測にもとづいた燃料消費率です
 ※4 WMTCモード値は、発進、加速、停止などを含んだ国際基準となっている走行モードで測定された排出ガス試験結果にもとづいた計算値です。走行モードのクラスは排気量と最高速度によって分類されます

 





2020/11/13掲載