Facebookページ
Twitter
Youtube

MoToGPはいらんかね

ジャーナリスト・西村 章さんの「続・MotoGPはいらんかね?」。今回もZoom(Web会議サービス)取材による“仁義なき社会的距離篇”として選手のインタビュー、そして鋭い考察をお届け。衝撃的なクラッシュシーンも見られたオーストリアGP、まずは選手に大きなケガが無かったことが幸いです。
●文:西村 章 ●写真:Ducati/Suzuki/Pramac Racing/KTM/Yamaha/Honda

 いろんな意味で、波瀾万丈な週末だった。

 第5戦オーストリアGPは、Moto2クラスとMotoGPクラスがともに、決勝レースで似たような状況のアクシデントが発生し、ともに赤旗中断になる事態が発生した。

 Moto2クラスは、スタート直後の4周目に1コーナー立ち上がりでエネア・バスティアニーニ(Italtrans Racing Team)が転倒。大集団のなかで発生したクラッシュで、バスティアニーニは運良くコースサイドに退避したものの、バイクがコース上に残ってしまったため、1コーナーから続々と立ち上がってくる後続車の数台が巻き込まれる事態になった。なかには、コース上のバスティアニーニのマシンに真っ正面から突っ込んでバイクもろとも投げ飛ばれてしまった選手もいたが、幸いにも打撲程度のケガですみ、大事故には至らなかった。

レッドブル・リンク
以下、写真をクリックすると大きく、または違う写真を見ることができます。





 MotoGPでは、レースがそろそろ中盤にさしかかろうかという9周目に発生した。こちらの場合はMoto2クラスで発生した出来事の少し先、3コーナーへのアプローチにさしかかるあたりである。

 今回の舞台、レッドブルリンクは、山肌の傾斜に沿ってコースが設計されており、高度でいえばメインストレートが一番低い場所にある。ストレートエンドは急激に上って右へ曲がる1コーナー。そのあと、山肌の勾配に沿って一気に高度を上げていく。その途中では、便宜上、2コーナーが存在するが、じっさいはコース最高地点の3コーナーまで一気に上るストレートと考えてもほぼ差し支えない(2コーナーはラインを右側へ取ってから左へ大きく振る超高速コーナーとして作用するが、ブレンボのデータによるとここではブレーキをほとんど使用しない)。時速300kmを超すこの「長い直線」から、次のコーナーへのアプローチとして急激なブレーキングで60km/hまで減速し、小さく右へ旋回する3コーナーに入っていく。

 そのアプローチ部分でヨハン・ザルコ(Esponsorama Racing/Ducati)とフランコ・モルビデッリ(Petronas Yamaha SRT)が接触した。ライダー2名は転倒したものの、マシンは3コーナーに向けて破片をまき散らしながら滑走した。特にバレンティーノ・ロッシ(Monster Energy Yamaha MotoGP)とマーヴェリック・ヴィニャーレス(Monster Energy Yamaha MotoGP)は、3コーナーを通過する彼らの前後をマシンとその残骸が通り抜けていった。文字どおり数センチレベルでライダーをかすめていったため、ロッシとヴィニャーレスは幸運にも難を逃れるじつに際どい状態だった。

 Moto2、MotoGPともに、ほんの少しでもタイミングが異なっていれば大事故に至っていたかもしれない。今回は幸いにも悲劇的な事態に発展することはなかったが、モータースポーツは、その競技の特性上、潜在的にこのような危険が発生しうる可能性を常にはらんでいる。悪い偶然が重なる悲劇は人間の力では避けようがないものの、知恵と工夫で危険を少しでも回避できる可能性があるのならば、最善を尽くしてその対応が諮られるべきだろう。次回のセーフティコミッションでも、今回の出来事は議題のひとつとして協議されるものと思われる。

 たとえば有効な安全対策としては、(短期的な実現可能性はひとまず措くとして)1コーナーから3コーナーのレイアウト変更(2コーナーにさらに角度をつけて3コーナーの進入速度を抑える)や、転倒したバイクのバウンスバックと破片の散乱を避けて衝撃を吸収できるような技術的方法の導入等が考えられるだろう。類似のアクシデントは他のコースでも発生する可能性がある以上、セーフティコミッションでライダー側からの提案を受けて形式上検討したことにするのではなく、今回の出来事から得られるであろう教訓をむしろ奇貨とするような積極的検証を、できれば関係各方面には望みたい。

 当サーキットの3コーナーへのアプローチなどについては、過去にもセーフティコミッションで話題になり、選手側からサーキットへ改善要項として提案されたようだ。しかし、サーキットの対応は梨の礫で現在に至っているという。今回の出来事を機に、真剣に対策が検討されてもいい時期だろう。

「偶然とはいえ悲劇が起こらなかったのでよかった」とすませてしまうよりもむしろ、「必然的にアクシデントを避けうる方法」を検討するほうが、今後のためには建設的ではないか。

 このようなできごとが発生するたびに思うが、「モータースポーツに危険はつきもの」ということばは、何らかの深刻な事象が発生した場合の弁明として使われるべきことばではない。各種技術の進歩とともに、競技の安全を担保するための基準は変化する。また、メディアの変容とともに、競技を伝播し消費する娯楽のありようも、あるいは広がりあるいは意味を変えてゆく。

 近代スポーツとして発展していく意思と意欲が二輪ロードレースにあるのならば、時代とともに変遷していく競技性と安全性が合理的に並立する落としどころを模索しつづけ、検証しながら陶冶していくことは、この競技に関与する(我々を含む)各主体が、それぞれの範疇でつねに己自身に課して当然の営為だろう。

*   *   *   *   *

 さて、話をレースそのものに向けることにしよう。

 今回のレースウィークで大きな話題と注目を集めたのが、アンドレア・ドヴィツィオーゾ(Ducati Team)とドゥカティの来季契約更改を巡る一件だ。

 直接的なことの起こりは、金曜にドゥカティファクトリーのチームマネージャー、ダビデ・タルドッツィが「このオーストリア2連戦が終わったら、ドビの来季契約について明らかにしたい」と述べたことが端緒になった。

 来季の選手契約状況に関しては、ホンダ、ヤマハ、スズキのファクトリーはいずれも早々に2021年以降の選手契約を発表している。さらにKTMもシーズンが再開する約1ヶ月前の6月末に発表を行った。ドゥカティは、ジャック・ミラーのファクトリー所属を発表したのみで、もうひとつのシートについては未定のままとなっていた。

 ドヴィツィオーゾの帰趨に関するこの話は、一連の経緯を辿っていくと、ドヴィツィオーゾとドゥカティマネージメントとの関係があまりうまく行っていない、と囁かれていた春先頃に遡る。

 個人的なレベルでいえば、この話を聞いたのはMoto2とMoto3の2クラスのみで行われた開幕戦の時期かその少しあとだったと記憶している。欧州各国が都市封鎖を実施し、日本も緊急事態宣言が発出されてシーズンが中断している最中の、3月末か4月上旬頃に、欧州のジャーナリスト仲間数人とオンラインでミーティングをしたときには、イタリア人のジャーナリストから、この件についてさらに詳しい話を聞いた。ドゥカティ・コルセのジェネラルマネージャーであり、技術開発の指揮を執るジジ・ダッリーニャとドヴィツィオーゾの関係がどうやらうまくいっていないらしいということ、そして、ドゥカティ側の契約金提示がドヴィツィオーゾに納得のいくものではないようだ、という、おもにその二点が対立の理由ということだった。

 契約金についていえば、ドヴィツィオーゾは特に法外な金額を要求していたわけではなさそうだ。もともと、彼は豪奢な暮らしや贅沢を好む人柄ではなく、地に足のついた、ふつうの生活をよしとするキャラクターであることは自他共に認めるところだ。ただ、契約金は選手に対するチームからの評価をもっともわかりやすい形で数値化した指標、ともいえる。ホルヘ・ロレンソがドゥカティへ移籍してきた際は、その契約金はドヴィツィオーゾよりもはるかに高額だったともいう。処遇に対するドヴィツィオーゾの不満は、ひょっとしたらその頃からくすぶっていたのかもしれない。

 さらに、ドヴィツィオーゾにしてみれば、マシン開発やチームのレベルをここまで引っ張ってきたのはほかならぬ自分である、という自負もあるだろう。〈デスモドビ〉という愛称に、なによりそれがよくあらわれている。

アンドレア・ドヴィツィオーゾ
アンドレア・ドヴィツィオーゾ
ドゥカティにとっては記念すべき50勝目、自身は最高峰15勝目。

 ドヴィツィオーゾがドゥカティへやってきたのは2013年。ハードブレーキングを武器に持つライディングスタイルが圧倒的な動力性能と相俟って、ようやく才能が開花した感があった。2017年からは3年連続してランキング2位、という実績を見ても、彼のドゥカティに対する貢献度の大きさは明らかだ。

 チャンピオン争いをできるレベルに至るまで、ドヴィツィオーゾは着々とマシン戦闘力を向上させてきたが、旋回性の悪さも課題として常に指摘してきた。当然ながらダッリーニャもそこは認めるところで、マシンの課題を訊ねられるたびに、その領域を改善点として挙げた。ただ、その一方では、その欠点を補って余りあるほどのどこにも負けない動力性能を存分に活かせば、もっといい結果を得られるはずだ、という技術者としての自負も持っているようだ。

 それ以外にも、ドヴィツィオーゾとドゥカティの間には、外部からは窺えないさまざまに錯綜する要素が介在しているのかもしれない。が、いずれにせよ、ドゥカティ側による金曜日のステートメントに対して、ドヴィツィオーゾ側の取った対応は「来シーズンはドゥカティと契約を更改しない」という彼のマネージャーからの発表だった。

 つまり、「ドゥカティにクビを切られるのではなく、彼らの元を去るのは自分の側である」と発表した、というわけだ。

 余談になるが、ドゥカティと選手たちの過去を振り返ってみると、あまりいい去り方をしていない事例が目立つようにも思う。

 たとえば、ケーシー・ストーナーは2007年にドゥカティ初のチャンピオンを獲得した功労者だが、乳糖不耐症で2009年の数戦を欠場した際には、同社幹部の無理解な発言がチームを去る一因になったともいう。また、高額の契約金で招聘したホルヘ・ロレンソがマシンに順応できず苦労していることについて、CEOが「ホルヘは偉大な選手だけれども、ドゥカティの乗り方をまだ掴めていないようだ」と皮肉った一件もある。その際には、「偉大な選手じゃない、チャンピオンなんだ」とロレンソにやり返され、しかもその次戦のイタリアGPで当のロレンソが優勝を飾り、翌々日にホンダへの移籍を発表した。ライダーの立場からすれば最高の形での意趣返しであり、皮肉った側としては痛烈なしっぺ返しを受けた格好だ。

 ストーナーはその後、テストライダー兼ブランドアンバサダーとしてドゥカティと契約を結んでおり、ロレンソもジジ・ダッリーニャと良好な関係を継続しているので、あながち企業側と選手が常にぎくしゃくするというわけではなさそうだ。ただ、今回のドヴィツィオーゾの一件と、現役時代のロレンソやストーナーに対する仕打ちは、なにか通底する傾向というか企業風土のようなものを感じないではない。もちろんこれはドゥカティのみに限ったことではなく、ライダーと企業の間にはときにすれ違いが生じたり、良好に見えていた関係に齟齬が来すことは、まま見られる風景ではある。

 さて、来季の契約を更新しないと明らかにしたドヴィツィオーゾだが、土曜午後の予選を終えて、2列目4番グリッドを獲得した。オーストリアGPでは2017年と19年に優勝しており、2016年は2位、2018年は3位、と毎年表彰台を獲得しているだけに、今回も間違いなく優勝候補の一角である。だが、予選後の取材ではそのことよりも、ドゥカティとの契約を更新しないと発表した件に質問が集中した。しかし、どんな言葉や切り口や訊ねかたで問われても、けっして多くを語ろうとせず、「ドゥカティと軋轢を作りたいわけではないので、まだそのことについて話す時期ではない。いまはチームと一丸となってレースに集中したい」と語るのみにとどめた。

 そして、日曜の決勝レースでは、見事に優勝を達成。2020年シーズンは、緒戦のヘレスで3位表彰台を獲得したものの、以後の2戦は予選・決勝ともに苦戦が続いていた。それだけに今回の勝利は、自分がトップライダーであることを言葉ではなく結果で満天下に示す、という最高のリザルトだ。ランキングも、トップのファビオ・クアルタラロ(Petronas Yamaha SRT)に対して11ポイント差の2番手に浮上した。

 この日の優勝会見でも、ドヴィツィオーゾは金曜以降の一連の出来事について多くを語りはしなかったが、何も言わずとも彼の心の中はこの成績がなにより雄弁に物語っている。

 漢は黙って背中で魅せる、というやつだ。

 ことほど左様に、スポーツとは人間のドラマである。

ドヴィツィオーゾ

*   *   *   *   *

 今回のレースでは、2位に入ったジョアン・ミル(Team SUZUKI ECSTAR)も強い印象を残した。MotoGPクラス2年目。Moto3時代に圧倒的な強さでチャンピオンを獲得した2017年からここまで、わずか4年である。

 高い資質の持ち主であることはMoto3時代から明らかで、昨年もその片鱗を見せていた。だが、去年はブルノ事後テストで転倒して負傷したため、ここのレースを欠場しており、MotoGPマシンでレッドブルリンクを走るのは今年が初めて。土曜の予選を終えて2列目6番グリッドを獲得し、「目標はスタートポジションよりも高い順位で終えること」と語った。

ジョアン・ミル
ジョアン・ミル
悲願のスズキ1-2フィニッシュも近々に達成可能!?

 決勝ではホールショットデバイスも効果を発揮して、序盤からトップグループを走行した。
「今回の週末が始まる前に『表彰台は可能か』と訊ねられれば、きっと難しいと答えたと思う。でも、FP1からバイクがとてもよく走っていたし、決勝レースもうまくマネージできた」
 そう言って喜ぶミルに、表彰台記者会見が終了した約1時間後に改めて話を聞く機会があったので、初表彰台の感慨を訊ねてみた。

「スーパーハッピー。すごくいい一日になった。4年前のMoto3時代に、世界選手権初勝利を挙げた場所で、MotoGPの初表彰台を獲得できた。今回は週末を通してずっといい内容で、予選も2列目からスタートできた。以前のレースでも、ペース自体は表彰台や優勝を狙える水準だったけれども、後方からのスタートで、どうしても苦戦を強いられがちだったから、今日の表彰台はホントにうれしい」

 レッドブルリンクサーキットはドゥカティやホンダ、KTMといったエンジンパワーに勝る陣営が強く、トップスピード面で課題を抱えてきたスズキにはどちらかというと不利なサーキットだった。
「でも、それはもう過去の話だよ」
 とジョアン。

 じっさい、今回のレースでスズキ陣営は、ドゥカティやKTMを相手に互角以上の勝負を見せた。チームメイトのアレックス・リンスも先頭グループを走行し、トップに立ったときにフロントを切れ込ませて転倒したものの、その背後にいたドヴィツィオーゾは「あのままアレックスが転倒せずに走り続けていれば、今日のレースで勝つのは難しかったかもしれない」と振り返っている。

 そこで、ミルに「スズキはいまやMotoGP最強パッケージのひとつ、といっても差し支えないんじゃないの?」と訊ねてみた。

「チームの力からすれば、今回のリザルトは驚くような結果じゃないよ。自分たちのポテンシャルはわかっていたし、今回は週末を通してスピードもあった。スズキのバイクは素性がいいし、どのコースへ行っても戦えるベースがある。暑いコンディションだと、まだちょっと苦労をする傾向があるのは確かだけど、セパンやカタールのプレシーズンテスト段階から高い実力を発揮できていた。アンダルシアGPで5位、今回は2位だから、僕たちはそれだけの戦闘力がある、ということなんだよ」

ミル

*   *   *   *   *

 長くなってしまったので、先を急ぎましょう。3位はジャック・ミラー(Pramac Racing/Ducati)、4位は前回のチェコで劇的な優勝を飾ったブラッド・ビンダー(Red Bull KTM Factory Racing)。5位はバレンティーノ・ロッシ。そして6位に中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)。

 マルク・マルケスのライディングスタイル、特に彼のブレーキングを採り入れることでパフォーマンスを向上させている中上は、ヘレス2連戦目のアンダルシアGPで右足に大きな水ぶくれを作ってしまった。この事実はレース直後に本人がSNSで写真を公開し、すでに広く知られるところだ。だが、今年はレースの間隔が短いために、なかなか治癒に時間を費やせない。今回も右足の痛みを堪えながらウィークを戦った。

 対策として、形状違いのブレーキペダルを金曜午前の走行で試してみたが、タッチフィールが繊細でリアがロックしやすくなり、感触があまりよくないために従来品へと戻した。次戦の週末にはもう一度これを試し、手許操作型のリアブレーキを使うことも検討している模様だ。

ジャック・ミラー
パドックの人気者、今季初表彰台。
ブラッド・ビンダー
前回の勝利はまぐれではなかった。今回も沈着冷静に4位。
バレンティーノ・ロッシ
間一髪で危機を回避し、再開後のレースで5位はさすが。

中上貴晶
中上貴晶
決勝はセクター2で苦戦。「ここを改善すれば表彰台を狙えます」

*   *   *   *   *

 中小排気量クラスでは、佐々木歩夢(Red Bull KTM Tech3)と小椋藍(Honda Team Asia)が高いパフォーマンスを発揮した。

 今季ホンダからKTM陣営へ移った佐々木は、開幕以降、マシンの乗り換えなどに苦労している様子で、今回も予選を終えて6列目16番手、と厳しいスタート位置になった。決勝レースでは、そこから着々とポジションを上げてトップグループに追いつき、表彰台圏内を争うバトルを久々に繰り広げた。しかし、度重なるトラックリミット超過(要するにコースはみ出し)により、ロングラップペナルティを科され、初優勝の夢はついえてしまった。とはいえ、本来の高いポテンシャルを久々に発揮しただけに、次戦こそミソのつかない優勝争いを期待したい。

佐々木歩夢
次戦こそ”Crazy Boy”の本領発揮を期待。
小椋藍
表彰台圏への「どこでもドア」があるかのような走り。

 一方、表彰台の常連と化しつつある小椋は、今回もトップグループを構成。上位グリッドからであろうが後方からのスタートであろうが、いつも気づけばどこでもドア的にトップグループに食い込んでいるのが小椋の持ち味だが、今回も5列目13番グリッドからのスタートで、23周のレースを終えてみれば3番手でゴール。しかし、最終ラップ最終コーナーでトラックリミットをわずかに超えてしまったため、4位へ降格。今回の表彰台は残念ながらお預けとなった。

 小椋と佐々木の両選手には、次回こそ揃って表彰台に登壇してほしいものである。他の日本人ボーイズもトップ争いに加わってもらえれば、さらに重畳。

 というわけで次戦は今週末。場所は同じくレッドブルリンクだが、大会名はスティリアGPという名称に変わる。というわけで1、2、さんがりあ、のスティリアGPでまたお会いしましょう。

レッドブル・リンク

【西村 章】
web Sportivaやmotorsport.com日本版、さらにはSLICK、motomatters.comなど海外誌にもMotoGP関連記事を寄稿する他、書籍やDVD字幕などの訳も手掛けるジャーナリスト。「第17回 小学館ノンフィクション大賞優秀賞」「2011年ミズノスポーツライター賞」優秀賞受賞。書き下ろしノンフィクション「再起せよースズキMotoGPの一七五二日」は絶賛発売中。


[MotoGPはいらんかね? 社会的距離篇第4戦| 第5戦 |第6戦 ]

[「MotoGPはいらんかね目次」へ]






2020/08/18掲載