3年ぶりの開催となった大阪モーターサイクルショー。会場はこれまでと同じインテックス大阪です。感染症対策で、大勢が密になりやすい会場でのチケット販売をやめ、オフィシャルサイトで販売される“QRコード付き電子チケット”の販売のみとすることでスムーズな入場と、入場者数のコントロールという新しい運営方法をトライしていました。またこれまでインテックス大阪の1号館と2号館を使い、各ブースをぎゅっと凝縮して開催していましたが、今回は西ゲート入り口から入って来て1&2号館の奥にある3号館を加えて会場総面積を広げ、さらには各ブースの間隔を大きく空けた会場作りが行われていました。さらには、国産メーカーを中心にいくつかの出展ブースは、ブース入り口を1カ所とし、そこで検温や手指の消毒を行い、ブース内に滞留する入場者数をコントロールしながらの運営としたため、ブース入場までに長蛇の列ができるブースもありました。
とはいえ、そんな行列が各所で見られるほど会場は熱気に包まれていました。なにせ3年ぶりですから。各メーカーのニューモデルや新製品をいっぺんに見られて、なによりバイクイベントに参加できるという興奮がひしひしと伝わってきました。これからイベント参加を予定されている方は、心して挑み、そして楽しんでください。大阪モーターサイクルショーは3月21日(月祝)までです!
それでは、会場のなかを紹介しましょう!
■HONDA──Hawk11、DAX125そしてスーパーカブC110で大盛り上がり!
いやー、ホンダブースの盛り上がりはすごかった。だって、世界初公開の市販予定車が2台に、写真は公開されていたものの同じく市販予定車がもう1台もあったんですから。ホンダは、それらのティザー(事前告知)をガンガン出して、ファンの心をしっかり暖機していましたから当然ですよね。
それが「Hawk11(ホーク・イレブン)」「ダックス125」、そして「スーパーカブ110」でした。しかもこの3台ともに、カスタムパーツが装着された跨がり車両が用意されていましたから、その跨がり待ちでブース内が混雑するのはどうしようもありません。私はあまりの入場待ち列長さとブース内の混雑で、ホンダブースの撮影をどんどん後ろ倒しし、結局は閉館ギリギリになってようやくブース内に入りました。それでも混雑はしていたのですが……。
■YAMAHA──ヤマハブースだけじゃなく、Y’sギアの出展車両にも注目!
ヤマハも、盛りだくさんの内容でした。EICMAで発表した「MT-10」「XSR900」「XSR700」「TMAX560Tech Max」に加え、国内販売が決まった「YZF-R7」。さらには3月11日と17日に立て続けに発表した新型電動バイクのうち、固定電池を搭載し、実証実験車両として日本の道を走ることが決まった「E01」を、世界で初めて一般公開しました。
「MT-10」「XSR700」「TMAX560Tech Max」「E01」は跨がりNGですが、「XSR900」や「YZR-R7」は跨がりOK。もちろん、跨がりNGの車両についても会場内にいるヤマハスタッフに根掘り葉掘り聞けば、まだまだネットや雑誌で公開されていないあんなコトやこんなコトにも答えてくれるはずです。
もう一つ注目なのが、ショー直前に発表された、ヤマハスポーツバイク専門店YSPが今年8月から数量限定で発売する「YZF-R7 YAMALUBE外装キット」を装着した車両。実はこれ、2020年に鈴鹿8耐に参戦予定だったYART Yamaha Official EWCチームが採用するはずだった外装デザインをモチーフにしたもの。凝った塗装や、格好いいグラフィックがデザインされています。
それとヤマハブースの隣のY’sギアのブースも注目。SRのサンバースト塗装をモチーフにした「XSR900」用の市販予定外装キット&前後サスペンション装着車や、シュッとした新デザインを採用した「MT-09」用に開発した、欧州でMTシリーズのプロモーションに登場した刺激的な言葉“Dark Side Japan/ダーク・サイド・ジャパン”のちょっとワルな雰囲気をモチーフにした、これまた市販予定外装キットの装着車両があったり、さらには「YZF-R7 YAMALUBE外装キット」装着車には、開発中のユニークなパーツが装着されていたりと、これまた大盛り上がりなのです。
■KAWASAKI──ニンジャH2 SX SEのカウルを表面からじっくり見ると……。
カワサキは、ブース前方中央にEICMAで発表し日本でも4月からの販売が予定されている「ニンジャH2 SX SE」を配置。フロンカウルのヘッドライト下にACC(アクティブ・クルーズ・コントロール)用のレーダーセンサーを配置したことで、カウル上面のデザインが変更されています。そのシロナガスクジラの口元のようなデザインや曲面の表現などを見ることができます。
現場にいたカワサキの方が教えてくれたのですが、カウルを正面から見て右側の、グリーンのメッシュが掛かったダクトは、ラムエア用のダクトで機能とデザインが融合している証、とのこと。ぜひ覗き込んでみて下さい。
それとカワサキの販売店網カワサキプラザで取扱がスタートする「ビモータKB4」も展示されていました。
またブース中央には、Zシリーズ50周年を記念して特別なグラフィックを纏った「Z900RS」「Z650RS」「Z900」の各50thアニバーサリーモデルが展示されています。個人的には、2022年モデルの「ニンジャ400」にラインナップされた新色/メタリックマットトワイライトブルー×メタリックグラファイトグレーがとても気に入りました。新しいカワサキを感じるグラフィックデザインとカラーリングだと思います。
■SUZUKI──「バイク旅」をイメージして爽やかなブース
スズキは、爽やかなブース作りが印象的でした。バイク旅、をイメージし、ブース壁面にはツーリング先の風景を写す出し、そのなかにスズキの各モデルが展示されています。ブース内に立つスズキスタッフの衣装も非常に爽やかでカジュアル。良い意味で、いつもと違う雰囲気に満ちあふれています。
そのブース内には、2月から国内発売がスタートした新型ツーリングモデル「GSX-S1000GT」のほか、人気のアドベンチャーモデル「Vストーム」ファミリー、そして新色が追加された「KATANA」、新しくなったネイキッドモデル「GSX-S1000」などなどが展示されていました。
■Harley-Davidson
ハーレーダビッドソンは1月に発表した8つの新モデルを中心としたモデルを展示しました。
ブースの中央にあるのは、ビキニカウルを装着した「ローライドS」のほか、足周りをブラックとブロンズのカラーでまとめたSTシリーズで懐かしい“RTカウル”を現代解釈し復活させた「ローライダーST」、フレームマウントした大型カウルを持つモダンクルーザーの「ロードグライドST」、フロントフォークにマウントしたバットウィングフェアリングを持つクラシックなクルーザー「ストリートグライドST」でした。また昨年発売がスタートした新世代「スポーツスターS」も展示されています。
■BMW Motorrad
BMWは今年2月に開催されたBMWジャパングループのビジネスストラテジー及び、電動モデル発表会で発表されたBMWの新世代電動バイク「CE04」を中心に、ラインナップする各モデルを#PLUGGEDTOLIFE/#SOULFUEL/#RIDEANDSHARE/#NEVERSTOPCHALLENGING/#SPIRITOFGSの5つのカテゴリーに分けて展示しました。
「CE04」が日本で一般公開されるのは初めて。そのスタイルや各ディテールは、BMWが考える新しいモビリティの姿やカタチが表現されていて、とても興味深い内容でした。
■TRIUMPH
トライアンフは、新しくなった「タイガー1200」シリーズや、人気のトライデント660のプラットフォームを使ったロードアドベンチャーモデル「タイガースポーツ660」、それにモダンなロケットカウルを装着した「スピードトリプル1200RR」を展示しました。
■INDIAN
フラットトラックレースやキング・オブ・バガースなど、アメリカのモータースポーツシーンを席巻しているインディアン・モーターサイクル。
そのブースには、日本でも人気が高まっているボバースタイルの「スカウト・ボバー・ツウェンティ」や、前後17インチタイヤを装着した2気筒スポーツモデル「FTR S」、また巨大なリアサイドケースを装着したアメリカンバイクをベースにしたロードレース/キング・オブ・バガースで活躍するレーシングマシンのベースとなる「チャレンジャー」などを展示。また2月に発表されたばかりの、チャレンジャーをベースにした新型車「パースート」も展示されていました。
■PIAGGIOグループ/MOTO GUZZI、APRILIA、VESPA
モトグッツィ、アプリリア、ベスパの3つのブランドを展開するピアジオグループ。
アプリリアからは、2気筒エンジンを搭載したアドベンチャーモデル「トゥアレグ660」と、スクーター事業復活の狼煙となる新型スクーター「SR GT200」を日本初公開。
モトグッツィからは、新しい850ccエンジンを搭載した「V7 ストーン」、ベスパからは「プリマベーラ150」などが展示されていました。
■ROYAL ENFIELD
日本での人気が急上昇しているロイヤルエンフィールド。ここ最近は2気筒エンジンモデルが、その人気を牽引してきましたが、ここ大阪では昨年のEICMAで発表された、単気筒エンジンを搭載の定番モデル「クラシック350」の新型車を展示。また同じく単気筒エンジンを搭載するライトクルーザー「メテオ350」も人気でした。
会場には、まだまだ新しい車両やアイテムが溢れていました。それらをまとめて紹介します。