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新車プロファイル2021
2021年に発売された新車の情報ページです

YAMAHA クロスカントリー競技用YZシリーズが2022年モデルに、YZ250FXはエンジン+フレームの戦闘力アップ

エンデューロ競技用YZシリーズが2022年モデルに、YZ250FXはエンジン+フレームの戦闘力アップ




YAMAHA YZ450FX/YZ250FX/YZ250X/YZ125X 車両解説

 2014年12月に国内発売されたヤマハの4ストロークエンジン搭載エンデューロレーサー、YZ250FX。そして1年遅れの2015年11月には、YZ450Fをベースに開発されたエンデューロレーサー、YZ450FXが満を持して登場した。

 エンデューロ・レースファンにとって待望のモデルといえるこのYZ-FXシリーズ、“モトクロッサーYZのDNAを引き継ぐ次世代エンデューロレーサー”をコンセプトに開発された。最大の特徴としては、エンデューロレースでの使用環境に合わせてセルフスターターが装備された点だろう。その他にもエンデューロレース向けに数々の仕様変更が行われている。メインスイッチレスシステムを採用したセルフスターターの採用のほか、国内専用ECUおよび専用クラッチ、専用変速比を持つワイドレシオミッション、前後エンデューロタイア、アルミ製サイドスタンド、樹脂製エンジンガード、そしてラジエターファンの追加などなど。

 2017年8月には、カラー&グラフィックの変更のみで2018年モデルに、また2ストロークモトクロッサーをベースとしたエンデューロマシン、YZ250X、YZ125Xも同時にカラー&グラフィック変更で2018年モデルとなっていた。

 2018年8月発売の2019年モデルでは、フラッグシップといえるYZ450FXが、前年フルモデルチェンジを受けたYZ450Fをベースにした新型へと生まれ変わった。エンデューロ向けとした足周りや専用セッティングのエンジン、スマートフォンでセッティングができる“新パワーチューナー”、手元でエンジン特性を変えられる“モードスイッチ”などを搭載。容量8.2リッターの樹脂製燃料タンクの採用など。YZ450FX以外のYZ250FX、YZ250X、YZ125Xは2019カラー&グラフィックへの変更のみ。

 2019年8月のモデルチェンジは、YZ250FXが進化を果たす番で、エンデューロに最適化を図った新設計エンジンを剛性バランスを見直した新フレームに搭載された。YZ450FX、YZ250X、YZ125Xの各車はYZシリーズの新グラフィックに統一。

 2020年10月のモデルチェンジは、YZ450FXの番ということで、よりエンデューロレースに最適化された新エンジンを、これまたよりエンデューロレース向けにチューニングされたフレーム、専用設定の足廻りなどと組み合わされることになった。

 そして今回はYZ250FXの番だ。

 クリーナーボックスのキャップケースにダクトを設け、流入空気量をアップさせることで中高回転域でのパワーアップを図り、また排気側のカムプロフィールを変更、オーバーラップを減らしてワークアングルを最適化し低中速域の扱いやすさを向上。

 車体周りでは、タンクレールとダウンチューブの肉厚を最適化した(2021年のYZ250Fと同一)バイラテラルビーム・フレームを採用するなど戦力向上の勢いはとどまるところを知らず。

 YZ250FX以外のYZ450FX、YZ250X、YZ125Xは2022年カラー&グラフィックが採用された。
 

YZ250FX。
YZ450FX。

 

YZ250X。
YZ125X。

 

★ヤマハ ニュースリリースより (2021年7月30日)

クロスカントリー競技用「YZシリーズ」2022年モデルを発売
~「YZ250FX」はエンジンと車体の進化により戦闘力向上~

 
 ヤマハ発動機株式会社は、排気量124cm3~449cm3のクロスカントリー競技用の2022年モデル4機種を10月28日に発売します※。
 マイナーチェンジした「YZ250FX」は、1)中高速域の出力と低中速域での扱いやすさが向上したエンジン、2)クロスカントリー向けFX専用チューニングのフレーム、3)容量をアップし、性能とサウンドを両立させるマフラー、4)軽量で高いパフォーマンス性とコントロール性を両立したブレーキ、5)幅広いシチュエーションに対応させたパワーチューナーなどにより、いっそう戦闘力を高めました。
 また、YZシリーズ共通コンセプトの新カラー&グラフィックを採用しています。

※本製品は「ヤマハオフロードコンペティションモデル正規取扱店」にて、2021年7月30日から12月26日までの期間限定で予約の受付を行います。
※予約が生産計画を上回る場合は、予約受付期間終了を待たずに受付を終了する場合があります。

 

<名称>
「YZ450FX」
<車両本体販売価格>
1,122,000円(本体価格1,020,000円、消費税102,000円)
カラー<名称>
ディープパープリッシュブルーソリッドE(ブルー)
発売日
2021年10月28日
<名称>
「YZ250FX」
<車両本体販売価格>
979,000円(本体価格890,000円、消費税89,000円)
カラー<名称>
ディープパープリッシュブルーソリッドE(ブルー)
発売日
2021年10月28日
<名称>
「YZ250X」
<車両本体販売価格>
748,000円(本体価格680,000円、消費税68,000円)
カラー<名称>
ディープパープリッシュブルーソリッドE(ブルー)
発売日
2021年10月28日
<名称>
「YZ125X」
<車両本体販売価格>
638,000円(本体価格580,000円、消費税58,000円)
カラー<名称>
ディープパープリッシュブルーソリッドE(ブルー)
発売日
2021年10月28日
 
<販売計画>
400台(シリーズ合計/国内)
 
※YZシリーズ各モデルは、国土交通省の認定を受けていませんので、ナンバープレートを取得できません。また道路を走行できません。道路を走行すると道路交通法及び道路運送車両法の違反となります。私道、寺の境内、海辺、堤防上、農道、林道など道路の形態を整えていないところでも人や車が自由に出入りできるところは道路とみなされます
※保証(クレーム)の対象外製品です。

 

【YZ250FXの主な特徴】
1)中高速域の出力と低中速域での扱いやすさを向上したエンジン
 クリーナーボックスのキャップケースにダクトを設け、流入空気量をアップさせることで中高回転域でのパワーアップを図りました。
 また、排気側のカムプロフィールを変更。オーバーラップを減らしてワークアングルを最適化することで、とくに低中速での扱いやすさを向上しています。このハイパワー化にあわせ、カムチェーンテンショナーは、伸・圧コイル併用の従来式を継続したうえで、伸側コイルのスプリング特性を最適化し、高回転域での滑らかな作動性を確保。
 さらに、さまざまな走行環境への対応力を広げるため、新たなFIマップを織り込み、最適セッティングを施したECU を採用しました。
 なお、バランサーはウエイト位置をギア4 歯分位相して、発生する一次慣性力の「方向」と「大きさ」を調整、低中速回転域での体感振動を低減しています。
 
2)クロスカントリー向けFX専用チューニングのフレーム
 タンクレールとダウンチューブの肉厚を最適化して搭載した、2021年「YZ250F」と同一のバイラテラルビーム・フレームを採用しています。またエンジン懸架ブラケットの形状をクロスカントリー向けにチューニングし、出力向上を果たしたエンジンと最適化しました。良好な接地フィーリング、ギャップでの路面情報フィーリング、軽快なハンドリングなどを支えています。
 
3)容量をアップし、性能とサウンドを両立させるマフラー
 2021年モデル比で容量を340ccアップし、減衰特性を最適化することで高周波音を抑え、低周波中心のトルクフルなサウンドを奏でます。とくに高回転の領域では、滑らかに吹けあがるエンジンフィーリングです。環境への配慮と不快な音を軽減し、長時間走行時のライダーの負担低減にもつながります。
 
4)軽量で高いパフォーマンス性とコントロール性を両立したブレーキ
 フロントブレーキは、ピストンサイズを22.65mmから25.4mmに大径化。キャリパーは形状の見直しで剛性を30%アップさせました。さらに摩擦力の安定性に優れたパッド材を採用し、面積を25%拡大、270mm径のローターはステー部の形状を変更することにより重量を増やさずにパッドとの接触面積を16%拡大しています。
 一方リアブレーキは、キャリパーの形状変更により軽量化。ローター形状を変更し、制動力を維持したまま軽量化し、熱容量バランスの最適設計により熱歪みを最小限に抑えています。システム全体で現行比120g軽量化しています。
 
5)幅広いシチュエーションに対応させたパワーチューナー
 パワーチューナーをよりわかりやすく、利用しやすくするため推奨マップのバリエーションをモディファイし、幅広いシチュ
エーションに対応できるようにしました。
特性が似ていた「MX Power Feeling」と「High Revving」は「MX Power Feeling」に統合。さらに[MAP1]に設定していた「Mild Power」を廃止し、これに替え[MAP2]への推奨マップとして「Hard Terrain for MAP2」を設定。これは[MAP2]よりマイルドで、よりテクニカルなコースにおいてもパワーを扱えるような特性です。
 また、ECU MAPは日本のシチュエーションに最適化した専用セッティングにしました。
2022年「YZ250FX」フィーチャー
・日本専用セッティングのECU MAP
・ECU MAP切り替えスイッチ
・軽量ハンドルホルダー
・軽量ハンドルクラウン
・ハンドルポジションを前方に16.5㎜移動
・握り易いショートクラッチレバー
・最適セッティングを施した専用ECU
・日本のシチュエーションに最適化した専用のサスペンションセッティング(前後)
・シールベアリング織り込みのフロントホイール
・軽量アクスル
・制動力をアップした軽量フロントブレーキ
・DUNLOP MX33タイヤを採用(前後)
・パワー特性を向上させた前方吸気・後方排気249cm3 エンジン
・吸気ポート形状変更
・体感振動低減を図るバランサーウエイト配置変更
・キャップケースにダクトを追加したエアクリーナーボックス
・プロフィールを最適化した排気カムシャフト
・セッティングを最適化したカムチェーンテンショナー
・吸気効率を最適化したエアクリーナーボックス
・バイラテラルビーム・フレーム
・フレームおよびエンジン懸架ブラケットのチューニング
・高回転でのパワー感とノイズ低減に貢献するマフラー
・エキゾーストパイププロテクターの形状変更でフィット感向上
・軽量リアブレーキ
・チェーンサポートブラケットの強度向上
・クロームモリブデン鋼のフットレスト
・パワーアップに合わせクラッチスプリング荷重アップ
・シフトミス抑止に貢献するシフトカム溝形状最適設計
・サイズはそのままに発電容量がアップしたACM

 

主要諸元

車名型式
YZ250FX(BAJD)
発売日 2021年10月28日
全長×全幅×全高(m) 2.175×0.825×1.280
軸距(m) 1.480
最低地上高(m) 0.320
シート高(m) 0.955
車両重量(kg) 111
乾燥重量(kg)
乗車定員(人) 1
燃費(km/L) -(60km/h定地走行テスト値)
登坂能力(tanθ)
最小回転半径(m)
エンジン型式 G3N1E
水冷4ストローク単気筒DOHC4バルブ
総排気量(cm3) 249
内径×行程(mm) 77.0×53.6
圧縮比 13.8
最高出力(kW[PS]/rpm) -[-]/-
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) -[-]/-
燃料供給装置形式 フューエルインジェクション
始動方式 セルフ式
点火方式 TCI(トランジスタ式)
潤滑油方式 ウェットサンプ
潤滑油容量(L) 0.95
燃料タンク容量(L) 8.2
クラッチ形式 湿式多板
変速機形式 常時噛合式6段リターン
変速比 1速 2.384
2速 1.812
3速 1.444
4速 1.142
5速 0.956
6速 0.814
減速比1次/2次 3.352/3.923
キャスター(度) 27°10′
トレール(mm) 116
タイヤサイズ 80/100-21 51M
110/100-18 64M
ブレーキ形式 油圧式シングルディスク
油圧式シングルディスク
懸架方式 テレスコピック式
スイングアーム(リンク式)
フレーム形式 セミダブルクレードル




2021/07/30掲載