フルスケールにモデルチェンジ
2005年4月1日 セロー250(BA-DG11J)
20年目のフルモデルチェンジながら「セローはセロー以外の何者でもない」というキャラクターは不変で、セローの持ち味であるスリム、コンパクトで扱いやすいパッケージはそのままに、排気量をフルサイズにアップ。トータルバランスの向上、マスの集中化を目指したセミダブルクレードルフレームに搭載されるエンジンはボアを4mm拡大して249cm3となり、パワー、トルク共にアップ。さらにシフトフィーリングの向上にメカノイズとオイル消費量も大幅に低減されている。ブレーキはフロントφ245mmディスク+異径2ポッドキャリパー、リアφ203mmディスクで扱いやすさも手に入れた。メーターは時計、ツイントリップも備えたグリーンのバックライトの小型デジタルメーターとなり、小型軽量化されたヘッドライトと共にフロントまわりの軽量化にも貢献している。セロー誕生時から装着されている便利なハンドルスタンディングももちろん健在で、スタイリッシュかつ使いやすい形状となった他、ブレーキ&シフトペダルも可倒式となりオフシーンでの実用性が更に向上した。
●エンジン型式:空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ●総排気量(内径×行程):249cc(74×58mm)●最高出力:21ps(16kw)/7500rpm●最大トルク:2.14kg-m(21N・m)/6500rpm●全長×全幅×全高:2100×805×1160mm●軸距離:1360mm●乾燥重量:115kg●タイヤ前・後:2.75-21 45P・120/80-18 62P●燃料タンク容量:9.8L●発売当時価格:462000円
生誕20周年記念モデルを発売
2005年4月1日 セロー250 20th Anniversary Special(BA-DG11J)
生誕20周年を記念したスペシャルモデル。シックな専用色、ダークレッドアルマイト処理のリム、ロゴ入りスペシャルマフラープロテクター、ツートーンカラーシートに、バックライトがレッドの専用カラーでスイッチオンでHELLO、オフでSEE YOUと表示するデジタルメーターを装備。スペシャルな仕様だが、台数限定車ではなかった。483000円。
カラーリングを変更
2006年3月30日 セロー250(BA-DG11J)
カラーリングがより自然に溶け込むパープリッシュホワイトソリッド1と、ストリート感覚のヤマハブラックに変更。462000円。
塗装仕上げのSをラインアップ2
2006年3月30日 セロー250S(BA-DG11J)
フロントフェンダー、サイドカバー、リアフェンダー等の外装を塗装仕上げとし質感と雰囲気を高めた上級グレードモデルのSを新たに設定。483000円。
フューエルインジェクションに
2008年1月30日 セロー250(JBK-DG17J)
排出ガス規制に対応して燃料供給方式をキャブレターからフューエルインジェクションへとチェンジ。合わせて吸気ポートの形状変更等によりトルク感の向上と、フロントフォークアウターチューブの仕様変更によるトレール量の見直しも行なわれた。他にもシフトフィーリングの向上やメカノイズとオイル消費量も大幅に低減するなどさらなる改良が加えられた。スペック上の数値では最高出力14kw、最大トルクは19N・mにダウンしている。
●エンジン型式:空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ●総排気量(内径×行程):249cc(74×58mm)●最高出力:18ps(14kw)/7500rpm●最大トルク:1.9kg-m(19N・m)/6500rpm●全長×全幅×全高:2100×805×1160mm●軸距離:1360mm●乾燥重量:119kg●タイヤ前・後:2.75-21 45P・120/80-18 62P●燃料タンク容量:9.6L●発売当時価格:493500円
Sもフューエルインジェクションに
2008年1月30日 セロー250S(JBK-DG17J)
専用の特別塗装とショットブラストベーキング仕上げのマフラープロテクターを装備した上級バージョンのSもフューエルインジェクションを装備。改良点はスタンダードモデルと同様。514000円。
等高線をモチーフにしたニューグラフィックを採用
2010年1月15日 セロー250(BK-DG17J)
2010年モデルは等高線をモチーフとしたセローにぴったりのオシャレ&シャレ気のあるニューグラフィックに一新。カラーリング名は2色とも同じパープリッシュホワイトソリッド1で、カッコ書きで区別するタイプとなった。塗装仕上げの上級バージョンSは設定されなかった。470000円(税別)。
パープリッシュホワイトソリッド1(ホワイト/グリーン)
パープリッシュホワイトソリッド1(ホワイト/ブロンズ)
森模様の25周年記念車
2010年7月1日 セロー250 25th Anniversary Special
生誕25周年を記念し、木の葉や枝を3Dイメージしたリアルツリーのパターンを水圧転写によってフロントフェンダー、タンクカバー、サイドカバーに施した25周年記念特別仕様車。シートステッチはホワイト、スペシャルロゴ入りサイドカバーも専用装備。2010年11月末までの受注期間限定で販売した。495000円(税別)。
2012年モデルはカモシカが復活
2012年1月30日 SEROW250(JBK-DG17J)
2011年の東京モーターショーでお披露目された2012年モデルは、シュラウドのグラフィックにカモシカ模様が復活。ホワイト/グリーンはブラックシートにゴールドリム、ホワイト/レッドはレッド×ブラックのツートーンシートにシルバーリムを装着している。470000円(税別)。
パープリッシュホワイトソリッド1(ホワイト/レッド)
パープリッシュホワイトソリッド1(ホワイト/グリーン)
幻の白バイと実戦配備された赤バイ
SEROW 白バイ&赤バイ仕様
2010年7月4日にセローの生誕25周年を記念して御殿場の富士山麓で開催された「SEROW Natural Holiday」の会場に特設された「森のミュージアム」。その会場に何気なく展示されていたのが、このセローベースの白バイ。「セローの白バイを林道で見た」という噂はあったのですが、存在は謎でした。オフ車の覆面白バイ(白じゃないけど)はすでに実戦配備されておりますが、セローの、しかもちゃんと白い白バイ(なんか日本語がおかしい)となると、本邦初公開ではないでしょうか(007に、セローみたいな白バイ、出ていたような気もしますが)。このセローの白バイ、林道をぶっとばす速度違反車両取り締りのために開発された秘密兵器……ではなく、「こういう展開もあるんじゃないでしょうか?」と、作られた試作モデルなのです。だから実戦配備はされておりませんので、どうぞご安心を?しかしですよ、試作モデル、しかも白バイとなれば、まず目にする機会はないので、これを見られただけでも来たかいがあったというものじゃないですか。セローマニア、白バイマニアならずとも狂喜乱舞するはずなのですが、セローリストのみなさん興味は示すんですが、某誌の某氏のように粘っこい視線で「はあはあ」と過呼吸気味な人はいませんでした(当たり前ですね)。そうそう見られる機会もないと思いますので、残念ながら実物を見ることが出来なかったみなさん、じっくり見てください。
2000年7月モデルチェンジした最後の225エンジンのSEROW225WEがベースと思われるが、年式を外観から特定することは困難。公表されたスペックは以下の通り。全長、全幅、全高はノーマルと同じだが、さすがに重量(装備)は30kg近く増加している。白バイだが速度取り締まりは考えていないようで、メーターはノーマルのままで、最大の特徴はサイレン&赤色灯。VFR(800)のように、電気を食う白バイ仕様は、ジェネレータやバッテリーも強化される予定だったのかも知れない。全長2075×全幅805×全長1140mm(ノーマルと同じ)、車両重量150kg(ノーマル122kg)、定員1名と、サイレン(定格出力)20W(10W+10W)以上、サイレン音量 前方20mで90db以上120db以下。
そしてもう一台は、すでに全国で実戦配備されているセロー250ベースの消防活動二輪車。セロー225時代から、各地で採用され長い歴史を持つ。耐久性、扱いやすさなど信頼もあつい。装備内容は、地域によって異なっている。全国で408台(2010年1月)の赤バイが緊急自動車として登録されているが、緊急自動車以外の赤バイも含めると相当数になり、新旧セローが赤バイに占める割合はかなり高い。その役割は「火災や震災などの発生時に、いち早く現場の情報を収集し、救助へつなげる初期活動。ヤマハ消防活動二輪車は渋滞の激しい都市や、進入が困難な山間部など、あらゆる場所で的確に任務を果たします。災害時の活動以外にも、魅力ある消防団として地域住民の啓蒙活動としても活躍します」とされている。
アクセサリーパッケージを装備した旅仕様が登場
2012年8月30日 TOURING SEROW(JBK-DG17J)
セロー250をベースに、専用設計のTOURING SEROWアクセサリーセット(アンダーガード以外はGKダイナミクスがデザインを担当)であるアドベンチャースクリーン、ブラッシュガード、アドベンチャーリアキャリア、アルミアンダーガードを装着したパッケージモデルを追加。518000円(税別)
パープリッシュホワイトソリッド1(ホワイト/グリーン)
パープリッシュホワイトソリッド1(ホワイト/レッド)
アーガイル調グラフィックの新色を追加
2014年1月21日 SEROW250(JBK-DG17J)
2012年以来久々のカラー変更。アウトドアイメージのアーガイル調グラフィックを採用した新色のベージュを追加。従来色のうちホワイト/グリーンは継続された。470000円(税別)。
YSP誕生30周年記念モデルを発売
2014年5月24日 SEROW250 YSP 30th Anniversary Edition(JBK-DG17J)
ヤマハスポーツバイクの専門販売店であるYSP(YAMAHA SPORTS PLAZA)の誕生30周年を記念して、オリジナルカラーのパープリッシュホワイトソリッド1(ホワイト/ブルー)に”YSP 30th Anniversary Edition”ステッカーを貼った限定車をYSP店で限定発売。480000円(税別)。
パープリッシュホワイトソリッド1(ホワイト/ブルー)
誕生30周年記念モデルを発売
2015年4月15日 SEROW250 30th Anniversary Special Edition(JBK-DG17J)
マットグレーメタリックに、シュラウド部に左右非対称のロックパターン、カモシカをイメージさせるグラフィックと、オレンジのホイール、ハンドルスタンディング、シートステッチが施されたセロー生誕30周年記念モデルを、3月12日から10月末日までの受注期間限定で発売。505000円(税別)。レギュラーモデルは2017年に生産を終了した。
排出ガス規制に対応して復活
2018年8月31日 SEROW250 (2BK-DG31J)
排出ガス規制により2017年に生産を終了したセロー250だったが、O2フィードバック制御搭載のFIやキャニスターの採用で規制対応して復活。新たにロングタイプリアフェンダーやLEDテールランプも採用された。車体色はゴールドホイールにツートーンシートのパープリッシュホワイトソリッド1(ホワイト×グリーン)、オレンジホイールのパープリッシュホワイトソリッド1(ホワイト×オレンジ)、シルバーホイールのパープリッシュホワイトソリッド1(ホワイト×ブルー)の3色。523000円(税別)。
パープリッシュホワイトソリッド1(ホワイト×グリーン)
パープリッシュホワイトソリッド1(ホワイト×オレンジ)
パープリッシュホワイトソリッド1(ホワイト×ブルー)
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