特集
2ストロークは、
悪なのか
KAWASAKI 750SS
HONDA NSR250R
SUZUKI TS185ER
YAMAHA RZ350
2ストロークエンジンモデルの魅力は、何でしょう。クランクケースを密閉し、ピストンの上下動で吸気・掃気。驚くアイディアにより上下動2行程で燃焼行程を終えるこの方式は、4ストロークエンジンとはまた違う加速フィーリングを実現。レースシーンで大活躍し、市販車でも多くのファンを生みました。
ただし構造上ハイドロカーボンの排出量が多く、バイク史の中で度々存続の危機にさらされました。厳しくなる排ガス規制をどうクリアするか。メーカーは技術革新により克服してきましたが、遂に開発コストに見合う利益が見込めなくなり、2000年代に入り2ストロークエンジンモデルは急速に減少。現在は300cc以下のレーシングモデル他でしか現行車としては見ることが出来なくなりました。いずれその数はゼロになってしまうかもしれません。だからこそ、現在乗ることが出来る2ストロークモデルに注目が集まります。4ストに対抗して開発された1970年代の大排気量モデル、消滅の危機から起死回生で誕生した中型水冷モデル、究極といえる250ccレプリカ、そして現行モデルとして購入できる、逆輸入の200cc未満モデル。実は結構バラエティに富んでいるのです。現代を思い切り楽しみましょう!
巻頭では俳優・市原隼人さんが4月号に続いて登場。今回は750SSで高速&ワインディングを疾走するキャンプツーリングを敢行します。続いて登場はNSR250R-SP、45馬力時代の最終型です。現行車として購入できるのは、空冷エンジンのTS185ER。おそらく、あるモデルを思い出す人も多いことでしょう。そして「現在2ストロークモデルに乗ることについて」RZ350と共にメッセージを添えます。
市川 仁が絶版車を斬る
特別編 KAWASAKI Eliminator900 CUSTOM
1985年、GPZ900R系のエンジンを搭載&ロー&ロングの独特なスタイルで登場し、人気を博したエリミネーター900。その駆動方式はチェーンではなくシャフトで、カスタムする場合はこの根本的な箇所はそのままに……が定番でしたが、なんとそのセオリーを覆した仕様が誕生しました。ドライブシャフト部分を大改造するのではなく、エンジンそのものを換装する驚きの手法。実現するには様々な検討が繰り返され、しっかりと公認車検を取得。足周りもモディファイされ、エリミネーターの個性的なイメージはそのままに総合的にポテンシャルアップしています。その走りやいかに!
マニアックバイクコレクション
2ストロークエンジンモデルは、一度1970年代後半に絶滅の危機を迎えました。そこへ「最後の2ストとして」スポーツ性をふんだんに盛り込んだヤマハRZ250/350が登場。大人気となり次々と他社からもライバルが登場。1980年代のバイクブームへと繋がっていったのでした。様々なバイクが登場した1980年代は、レーサーレプリカだけではなく、他のジャンルでも2ストロークモデルがデビュー。ショーで披露されたコンセプトモデルも、興味深いものが沢山ありました。市販車にはならなかったものもありますが、夢に満ちていたのです。
Haji9~弾けよ’90s
「学生ライフにフィットした、デイリーリラクシングマシン」
HONDA V-TWIN MAGNA
1990年代は、ネイキッドモデルを筆頭に様々なジャンルが発展しました。アメリカンもそのひとつ。250ccクラスではヤマハのXV250ビラーゴに対抗すべく、ホンダからVツインマグナが登場。そのエンジンは、あのスポーツモデルVT250F用のDOHC-Vツインがベースだったのです。しかも車体スタイリングは、横から見ると薄く、後ろから見るとボリューミーな独特なもの。他の排気量クラスのマグナともまた違う250バージョンは、当時どんなライダー達に受け入れられ、どのように使われたのか。リアルに当時を体験した筆者がインプレッションと共に語ります。
「雨は これから」東本昌平 第93話「さらば駐在」
だったら、自分のシートを見つけようぜ。
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