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試乗・解説

■試乗・文:松井 勉 ■撮影:富樫秀明 ■協力:ホンダモーターサイクルジャパンhttps://www.honda.co.jp/motor/ ■ウエア協力:アライヘルメットhttps://www.arai.co.jp/jpn/top.html SPIDI・Xpd・56design https://www.56-design.com/

「日常から世界一周までを叶える、新世代ジャストサイズオールラウンダー Adventure Touring」──この開発コンセプトのもと「世界への道も、家の前の道からです」と語る開発陣が自信を持って送り出してきたXL750 TRANSALP。いままでホンダのアドベンチャーセグメントで長らく空席だったゾーンに、CB750ホーネットと同時に開発されることで生まれたマルチパーパスアドベンチャーモデル。南アルプスの北岳を遠望する小淵沢を起点に、750新アーキテクチャーと銘打ったバイクに乗った。その180分間のライブである。

 トランザルプが誕生した1986年。世界のバイクシーンは、性能こそ付加価値と言わんばかりの大きなうねりに乗っていた。それでいてバイクの楽しみの根源は、ラップタイムや最高速といった刹那的なモノサシでは語れない部分がある。何より、そのモノサシは時として乗り手のスキルで激変することをライダー自身はココロにしっかり留めているし、時にそのことが自分自身を上げもするし落としもする。
 そんな時代に、必要にして充分なパワーとトルクがあり、エンジンの鼓動も楽しめ、路地裏から高速道路、峠道や荒れた舗装路、そして未舗装路を選ぼうが快適で楽しく走り続けられる、乗り手の感性を常にフォローアップし、励まし楽しませ、そして走り続けたいと思わせる存在のバイク。そのバックグラウンドにはヨーロッパからアフリカ大陸へと渡り、サハラ砂漠を越えて1万km以上を移動するラリー、パリ〜ダカールが持つ耐久冒険ラリーがもたらすイメージもあった。ライダーの人生を醸してくれるような一台。大袈裟に言わなくてもトランザルプはそんな存在だった。

 ヨーロッパを中心に人気を集めたこのオールラウンダーは、2012年モデルまで進化を続けながら存在した。国内では初期型が限定販売、そして90年代序盤に400モデルとして数年間販売がされた。その後、いよいよトランザルプ時代到来か、と思わせた免許制度改善により大型自動二輪免許が教習所で取得できるようになったが、トランザルプが国内ラインナップに上ることはなかった。

XL750TRANSAL開発スタッフ
南アルプスの主峰をバックに並ぶXL750トランザルプを開発したメンバー達。同時にホーネットの開発もしている。異なる2台を同時に開発するという難度の高い挑戦をした人達だ。

 ツーリングバイクを見ればそのメーカーの考え方や、評価者がホントにバイクで遊んでいるのかが、透けて見えてしまう。その点においてトランザルプのようなモデルは実にヤバいプロダクトなのだ。
 新作トランザルプは、現在のアドベンチャーバイクマーケットで求められる「楽しく走れる未舗装路性能」もしっかりと担保しながら広い行動範囲をカバーするように開発されている。いや、ホンダのWEBサイトを見るとアフリカツインよりもカジュアルにスゴイところに行けますよ、という推しが強く、軽い下剋上じゃん、と思った人は私だけではないはず。

 現在ホンダのラインナップを見ると、アドベンチャーツアラー系としては次のようなバイクの選択肢がある。250クラスにCRF250RALLY。400クラスに400X(海外ではCB500X)。大型クラスではNC750Xシリーズ、X-ADV、そしてCRF1100Lアフリカツイン、CRF1100Lアドベンチャースポーツの両シリーズがある。
 このうち、林道を安心かつ積極的に楽しめそうなバイクとしてはCRF250とアフリカツインがある。もちろん他のモデルでも走破可能だが、フロント21インチ、リア18インチというタイヤサイズから来る安心感ある走破性は代えがたい。つまり、250か1100か、という選択肢で、これは欧州でも同様。だからトランザルプを待望する声が多かったのもうなずけるところ。世界32カ国で販売予定だというXL750トランザルプ。さあ、日本の道ではどうなのだろうか。

XL750TRANSAL

最高のマルチパーパスを具現化するための開発要素。

 新型トランザルプは次のような設計が施された。まず、シャーシ、エンジンともに新規で製作された。世界で販売されるストリートファイター系ネイキッド、CB750ホーネットとフレームの主要な部分、エンジンなどを共用するのも特徴だ。このパッケージをホンダは「750FUN新アーキテクチャー」として開発をしている。

 車体と運動性能は、安心感、信頼感のあるもの。動力性能を含むパワーユニットはフレキシビリティさを持っていることを旨として開発を進めた。といっても、前後17インチのロードバイクのホーネットと、パニアケースやトップケース、タンデムでの走行はもちろん、大径化されたタイヤを履き前200mm、後190mmというストロークを持ち、オフロード走破性も担保しているトランザルプでは求める剛性バランスも異なってくる。
 ベースは共用しながらも、求める車両の特性の違いによってメインフレームの一部を強化するなどしてトランザルプ専用化されている。また、リアフレームはタンデムでの居住性やラゲッジ荷重の確保などの目的もありトランザルプ専用品に。

XL750TRANSAL

 そのフレームはダイヤモンドタイプ。エンジンも剛性体として使うブリッジタイプのもの。ホーネットとトランザルプを同時開発するにあたり、スイングアームピボットプレートの剛性バランスはトランザルプよりに設計された。モナカ形状になっているその部分の板金の肉厚を上げるなどがされた他、ステアリングヘッド部分などにも必要な部分に補強板や溶接ビードが追加された。
 完成車としての軽さが乗りやすさを生み出すとした開発チームは、どこかで増えたらどこかで減らす、という手法で増量するのを抑えたという。もちろんフレーム部分だけで重量の貸借バランスを取ることが難しい場合も多く、他の設計チームが持っているパートから増えた重量を引き算してもらってプラマイゼロを達成しつつ開発を進めたという。

 アフリカツインと同じくフロント21インチ、リア18インチ。サスペンショントラベル量はフロント200mm、リア190mmを確保。リアスイングアームの一部はアフリカツインと共用する。トランザルプの全長は2325mm、ホイールベースは1560mm。そのサイズは日本仕様のアフリカツインのレギュラーモデルと比較して、全長で15mm長く、ホイールベースは同値、サスペンショントラベルはトランザルプのほうがアフリカツインより前15mm、リア5mm長く、6MTモデルとの比較で車重は21㎏軽い208㎏に収まっている。
 これはVストローム800DEの230㎏と比較しても軽く、テネレ700の205㎏を3㎏上回るに留めている。パニアケース、トップケースといったラゲッジケースを取り付けることを前提として造られたパッセンジャー用グリップとキャリアとしてガッチリとしたパーツを備えているので、テールにキャリア的な物を備えないテネレとは同等レベルと言って差し支えないのではないだろうか。

XL750TRANSAL

 エンジンはショートストロークの直列2気筒。270度クランクを採用することで、不等間隔爆発を得ている。2本あるバランサーはエンジン全体のコンパクト化に寄与するようにクランク前とクランクの斜め下に配置されている。ともにプライマリーギアで駆動される距離に配置される。これもクランクケースの小型化を達成し、フレーム搭載時の自由度をもたらしつつ、低振動も達成しフレーム全体の軽量化にも寄与したものと想像できる。
 なにより、87.0mm×63.5mmというビッグボア×ショートストローク設定のエンジンが気になるところ。最高出力の発生回転数も9500rpmとなっている。このエンジン、吸気側バルブの上にカムシャフトを配置し、排気側をロッカーアームで駆動するユニカムバルブトレインとなっている。元々13,000rpm程度にあったレブリミットのモトクロッサー用エンジンならば、OHCで充分、むしろ2本カムよりもヘッド周りを軽くコンパクトにでき、ハンドリングに有利だ、として開発されたシステムだ。

 また、ホーネットよりもカウルサイドにある吸気吸入口の配置を工夫してより長い吸気管長を稼ぐなど、トランザルプが求めるエンジン特性を追求している。
 車体でみると大柄に見えるトランザルプだが、取り回しもしっかりと考慮されていて、最小回転半径は2.6mとなっていて、車体サイズではよりコンパクトな400Xの2.5mと同等な取り回し性を可能にしている。

XL750TRANSAL

乗りやすさにスキなし。
ロードセクションがいい!

 メディア試乗会のベースになった山梨県の北西部、小淵沢にあるカフェ。南アルプスの山々がそびえているのが見える。初代をオマージュしたグラフィックを持つ新型トランザルプ。ロスホワイトの外装色一本で国内は勝負する。金色のホイールリムを使うのも初代同様だ。
 850mmあるシート高ながらシートのフォルムはしっかりシェイプされているので太ももを外に開かれる印象が少なく、足着き感は悪くない。ライザーで上げられたハンドルバーはアルミ製のもの。5インチのTFTカラーモニターと合わせて質感があるライダービューだ。また、ハンドル切れ角を考慮してスクリーンまでの距離感もあり、スリムさとアドベンチャーバイクらしい大きさからくる頼もしさも感じることができた。

 エンジンはスムーズ。排気音は52度のシリンダー挟み角に位相クランクを入れ、90度Vツインと同等の爆発間隔を持った初代トランザルプを思わせる。少しアクセルをあおってみると、あのドロロンとした大きな慣性マスをもった回り方だった初代とは印象の異なる軽快でショートストロークを思わせる回り方だ。
 1速に入れて軽いクラッチをフッと繋ぐ。このあたりのしっかりとしたトルク感はさすが。軽く仕立てた車体をスッと押し出してくれる。試乗会場はおそらく850mほどの標高があり、これからテストに向かう場所は1300mほどまで標高が高くなる。都心などの平地と比較すれば空気密度的にトルク感などは少し減退するはずだが、結論から言えば180分間の試乗中、不足も不満も感じる場面はなかった。

 会場から中央道の小淵沢インターへと向かい、高速道路を西に向かった。トランザルプがみせる上質な一体感はすぐに伝わってくる。ETCゲートを抜け、本線に向け左にターンを開始する。上りながら曲がるその場面でトランザルプは軽く車体を傾けると同時に、しっかりとした前輪の舵角感、グリップ感をベースに旋回性のよさを伝えてくる。上り導線の左カーブ、加速しながら曲がるのに21インチタイヤが確かなグリップ感とニュートラルな旋回性をみせてくれた。エンジンはアクセル操作に忠実。この時点で私の印象は一気にポジティブな側に傾き出した。まだ数分も乗ってないのに。

 トランザルプのライディングモードは、レイン/スタンダード/スポーツ/グラベルとうデフォルトのモードに加え、好みでパラメーターを調整できるユーザーモードの5つから選択することができる。まずはスタンダードをチョイスした。ちなみに試乗車にはオプションのクイックシフターが装備されていた。シフトアップ、ダウンともに機能するタイプで、シフトタッチもハード、ミディアム、ソフトの三段階からから好みで選択できる。個人的にはソフトに落ち着いた。
 高速道路でのウインドプロテクション効果はかなり高い。細身で市街地でも視界の邪魔にならない程度のスクリーンだ。シートに座った状態で、身長183㎝の私の肩からヘルメットの顎周辺まで風を抑えてくれている。横幅も肩から肘あたりまでカバーされていてとても楽だった。カバー域が広いのに、ライダー後方のドラッグも少ない印象だったことも付け加えておきます。

XL750TRANSAL

 小淵沢ICから一つ西側にある諏訪南ICまであっという間に到着した。出口ランプでも気持ち良い旋回への導入部分を味わい、一般道へ。
 減速する時、ブレーキレバーのタッチと減速の立ち上がり時の一体感も確認できた。プレミアムクラスのアドベンチャーバイクはラジアルポンプタイプのフロントマスターシリンダー、ブレーキシステム全体のチューニングにリソースを掛けているのが普通だ。売価を抑えたいと説明されたトランザルプでも、装備ではなくリソースはしっかり使って仕上げた様子だ。気持ち良い効き具合。
 アクセルの開け始めのチューニング同様、クラッチ、ブレーキなど操作系の質感向上はナニを使うか、よりも時間をしっかり掛けていたかが表れる部分。その点トランザルプは素晴らしかった。

 エンジンは扱いやすい。開け始め部分のトルクデリバリーがスムーズでドンツキがなくホンダらしいまとめ上げになっている。実質上、2200rpmあたりからスムーズに加速し、3500rpmから4500rpmあたりにエンジン回転を保てば充分なトルクを生み出し、走りを楽しめる。ICから延々と登りながら10㎞程度を走り、撮影場所まで走った。標高が高くなり周囲の森は針葉樹が放つ芳香で満たされた中、なるほど何所までも走れそうだ。
 ワインディングを走ってみる。シフトダウンして低いギアで回転をあげてみた。ここまでみせていたコンシェルジュのように乗り手をサポートしつつ頼もしく支える印象とは異なり、アスリートのような逞しさをもつ加速の伸び、ソレをしっかりと受け止める車体。カーン! と排気音がトーンを上げたかと思うとその加速力にうっとりだ。これはもう惚れ惚れする。マルチパーパス性の中にこんなスゴ技を隠し持っていたとは!
 そのゾーンを使ってもブレーキや旋回性に不満は出ず、道さえ続けば楽しみ続けたいと思うほど。ツーリングにあえてワインディング(アルプス越え)を組みたくなるな、これは。今日は荷物の一つ持たず走っているからついついこうしたスポーツ性を堪能しているが、ラゲッジケースを積んだ状態でも誘惑してくるのだろうか。いや、おっとり走ってもトランザルプは一体感があって楽しめる。乗り手が急がない限り急かされないのがいい。

 ライディングモードをスポーツに変更。確かに開けた時のレスポンスは素早さを増すが、扱いやすさはそのまま。アクセルの開け始めの荒っぽさはない。クイックシフターの制御にもスタンダードから大きな違いは確認出来なかったが、シフトダウン時のブリッピングは適宜適量という感じで演出的なバウン! という開け方はしないようだ。
 トランザルプがアスファルトでもこれだけ楽しめるなら、多くのアドベンチャーバイク乗りは、真にこれ一台で充分だ、と思うだろう。しかも208㎏に仕上がった車体が旋回に入る瞬間のロール方向の軽さとそこから曲がり始めればすぐに意のまま感が堪能できる。

XL750TRANSAL
183㎝のライダーが乗ってフロントスクリーンまでの距離感がこれだけある。ライダーに当たる風は心地よく効率的に緩和されていた。

 期待が膨らむ中ダートへ入ってみた。グラベルモードは安心、安全にダートを通過するための設定だ、と説明を受けた。そのため試乗会ではダートで使ってみて下さい、とばかりにトラコン、ABS介入度を最弱に、エンジンレスポンスをスポーツ同様に設定したユーザーモードを中心に試した。
 それでも低めの回転でスロットルを捻ると早めにトラコンが介入してくる。少し回転ゾーンを上げ速度も出してみる。タイヤの回転と推進力をシンクロさせたイメージの速度だ。トラコンの介入は抑えられたが、介入時の制御はもう少しシームレスになればな、と思った。狭いダートだったのでコーナリング中にアクセルを開けて適度なテールスライドを誘発させることは出来なかったが、全体に安全方向にまとまっているのは確認できた。
 欲を言えばこれだけ車体が軽く5000rpmから10000rpm超までパワフルに使えるゾーンが5000回転もあるトランザルプでは、さらに楽しめる電子制御セッティングが欲しいところ。経験者にはABS(リアだけ)トラコンも切れます、というのは宝の持ち腐れに思えてしまうし、いまこそ電子制御のマップの煮つめは伝家の宝刀だと考える。ヨーロッパブランドが見せるその部分への熱量からすると、国内ブランドのそれはまだぬるいな、と感じることが多い。

 そんなコトをしている間にあっという間に180分の試乗時間は過ぎてゆく。高原の道を流すように帰路についたが、このときちょっと前後のサスペンションから硬質な突き上げ感を感じた。わずかな硬さだ。伸び側減衰の強さなのか、アスファルトの小さい段差のようなギャップでトンと、尻とハンドルに衝撃が伝わる。全体では悪くない乗り心地なのだが、ツーリング領域であと少しマイルドでスムーズなストロークで良い乗り味だと嬉しいな、と思った。
 ただ、これは空荷、ライダー一人の状態なので、本来の用途からは外れているのかも知れないし、ワインディングでの一体感を考えたらほど良い着地点なのかもしれない。全体のまとまりが良いが故の小言だと思って欲しい。

 マルチパーパス力の中に通勤や半日ツーリングのような短距離移動も当然含まれるだろう。同様に遠距離、長期間ツーリングへの相棒でもあるはずだ。少なくともアドベンチャーバイクの本領は、1日目より2日目、3日目となるほどに発揮されると思う。であれば、次なるアップデイトでは是非、クルーズコントロールも装備して欲しい。
 今や普通に軽自動車にも搭載されている装備だし、バイクでも装着されているモデルが少なくない今、搭載されていて使う、使わないはライダーの自由だと思うし、ETC2.0が付いているのならコンビであるように思う。
 トランザルプは大型アドベンチャーからの乗り換えも期待できる逸材だけに期待しておきたい。でも、それぐらいしか文句の付け所がない、それが新しいトランザルプだったのだ。
(試乗・文:松井 勉、撮影:富樫秀明)

XL750TRANSAL

XL750TRANSAL
XL750TRANSAL
850mmのシート高という数値的な部分よりも、細身のフレーム、適切なカタチにシェイプされたシートにより足着き感は悪く無い。支える車重が208㎏と重厚さがない点もプラスして安心感がある。※ライダーの身長は183cm

XL750TRANSAL

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コンパクトな新設計エンジン。ユニカムバルブトレーン、CBR1000RR-RやF1のPUにも採用される熊本製作所製のNi-SiC(ニッケル・炭素ケイ素)メッキをシリンダー内壁に施している。摩擦係数の低さから高回転化、ピストンスカートの短縮化、それらにより軽量化された往復部分の重量によりクランクウエブの軽量化など相乗効果が得られている。アシスト&スリッパークラッチを備えクラッチレバーの操作力は軽い。また、フリクションプレートの摩擦材配置を変更したことでクラッチの切れを良くし、シフトフィールの良さやクラッチディスクへの給油量を増やせたことで耐久性もアップ。左側のカバーはウォーターポンプカバーとACGカバーを一体化して造られている。吸気ボックスを小型に収めながら吸気管長を稼ぐために吸入口に渦ダクトを設けたほか、効率良く吸い混んだ空気をダウンドラフト吸気からシリンダー内に届け、高燃圧燃料ポンプと微粒化インジェクターの採用で燃焼室への混合気供給を高効率化。パワーとエミッションコントロールを得ている。オイルパンが下方に飛び出しているが、最低地上高は210mmを確保。

XL750TRANSAL
XL750TRANSAL
φ43mmのインナーチューブを持つフロントフォーク。そのアクスルトラベルは200mm。減衰圧はカートリッジタイプダンパーで生み出す。フォークのトップキャップにイニシャルプリロードアジャスターを備える。フロントブレーキはφ310mmのディスクプレートと片押し2ピストンのキャリパーを組み合わせる。フロントタイヤとフェンダーにはしっかりとクリアランスを持たせ、ダートタイヤを履いても泥、石が詰まってしまうことはなさそうだ。

XL750TRANSAL
XL750TRANSAL
標準ではラバーをかぶせた鉄製ステップを装備する。写真はオプション装着のクイックシフター。ダート路でのシフトダウンもクイックシフターは有効で、クラッチレバーを使って行うより短時間でトルク変動を少なくおこなえるため滑りやすい路面でも有利。

XL750TRANSAL
パルス感のある音を奏でるマフラー。内部構造の最適化により小型で効率よくエンジン特性を引き出し、軽量化にも貢献している。
XL750TRANSAL
リアブレーキはφ256mmのプレートとシングルピストンキャリパーを組み合わせている。

XL750TRANSAL
XL750TRANSAL
リンク式プロリンクを採用するリアサスペンション。アクスルトラベルは190mm。

XL750TRANSAL
XL750TRANSAL
メッツラー製のカルーストリートを履く。矢印型のトレッドブロックはよりオフロード性能を求めたアドベンチャーバイク用のカルー3から来ている。舗装路性能とダート性能を高い次元で融合させつつ、オフロードタイヤでは得られない静粛性も手に入れている。パターンから想像するよりはるかにアスファルト性能は高い。またウエット、気温が低い場面でも高い性能を持つツーリングアドベンチャータイヤだ。

XL750TRANSAL
容量16リッターの燃料タンク。
XL750TRANSAL
ハンドル切れ角を大きく確保するためにスクリーンの細身化やライザーでやや手前にハンドルバーを引くなど工夫されている。ライディングポジションは自然なもの。

XL750TRANSAL
XL750TRANSAL
着座位置での快適さ、先端部分を絞って足着き性にも考慮したシート。リアラゲッジキャリアはパニアケース、トップボックスを装着する前提で強度を持たせたという。タンデムライダーのグリップとして、また、フックを持たせて積載性の良さにも配慮した造りだ。シート下には車載工具、ETC2.0車載器を装備。

XL750TRANSAL
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ヘッドライト、ウインカー、テールランプなど灯火類はLEDで統一。

XL750TRANSAL
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XL750TRANSAL
XL750TRANSAL
XL750TRANSAL
5インチのTFTカラーモニターを装備するトランザルプ。メーターデザインは4種類からチョイスが可能で、バックグラウンドカラーは、白、黒、アルミヘアライン調から選択ができる。

XL750TRANSAL
XL750TRANSAL
また、各種設定変更なども左ハンドルスイッチと連動しておこなえる。

XL750TRANSAL
数々のオプションが用意された新型トランザルプだ。

XL750TRANSAL
XL750TRANSAL
XL750TRANSAL
フロントサイドパイプとLEDフォグランプ。それぞれアタッチメントやエンジンガード、など組合せが必要になる部分がある。アドベンチャーマインドを高める装備だ。フロントフォークの奥に見えるメッシュパネルはラジエターガード。また、積極的にダートロードを走りたいと考えているなら、アルミスキッドプレートはお薦めだ。ランプオーバーアングル(腹下部分)に触媒、オイルパンの突起などがあるからだ。

XL750TRANSAL
XL750TRANSAL
パニアケース、トップボックスと、それに装着するアルミパネル、パッセンジャー用のバックレスと等々、ツアラーとしても欠かせないオプションも用意されている。

XL750TRANSAL
XL750TRANSAL
ハイスクリーン、スクリーンを締結するボルト部分に取り付けるスクリーンディフレクター、そしてサイドカウル上部に装着するフェアリングディフレクター。快適性を上げるオプションも揃う。風ばかりか、雨などをライダーに直接当てない効果も期待できる。

XL750TRANSAL
ナックルガードとナックルガードエクステンションも納まりのよさ、そして空力面でも考慮されている。
XL750TRANSAL
オフロードでスタンディング走行をするならより安心な鉄製ステップ。商品名はラリーステップ。
XL750TRANSAL
メンテナンス、ラゲッジの積載する場面でも安心感の高いメインスタンド。

XL750TRANSAL
クイックシフター。シフトタッチを3段階に調整可能。設定変更はダッシュパネルとハンドルスイッチを使って行えるのも純正オプションの強み。
XL750TRANSAL
850mmから-30ミリの820mmへとシート高を下げてくれるローシート。

XL750TRANSAL
XL750TRANSAL
●XL750 TRANSALP 主要諸元
■型式:ホンダ・8BL-RD16 ■エンジン種類:水冷4ストローク直列2気筒OHC4バルブ ■総排気量:754cm3 ■ボア×ストローク:87.0×63.5mm ■圧縮比:11.0 ■最高出力:67kW(91PS)/9,500rpm ■最大トルク:75N・m(7.6kgf・m)/7,250rpm ■全長×全幅×全高:2,325×840×1,450mm ■ホイールベース:1,560mm ■最低地上高:210mm ■シート高:850mm ■車両重量:208kg ■燃料タンク容量:16L ■変速機形式:常時噛合式6段リターン ■タイヤ(前・後):90/90-21M/C 54H・150/70R 18M/C 70H ■ブレーキ(前/後):油圧式ダブルディスク/油圧式ディスク ■懸架方式(前・後):テレスコピック式・スイングアーム式 ■車体色:ロスホワイト■メーカー希望小売価格(消費税10%込み):1,265,000円

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2023/05/19掲載