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レース・イベント

■写真・文:中村浩史

ゴールデンウィークを待ちきれないように、2023年は4月23日に行なわれたモンキーミーティングは回を重ねて、第14回目の開催。好天に恵まれた日曜日の東京サマーランド駐車場に350台のホンダ4ストミニが集まった!

 2022年に3年ぶりに開催されたモンキーミーティング。2022年は小雨に降られた開催だったけれど、2023年はいいお天気に恵まれました。それでも9時スタートのイベントに合わせて早朝に自走で自宅を出た参加者のみんなはちょっと肌寒い思いをした、そんな日曜でしたね。
 ミーティングの会場は、モンキーミーティングの「聖地」東京サマーランド。昨年の開催場所のお隣の駐車場。昨年よりちょっとだけ狭い駐車場、やっぱり参加者が集まった時間帯にはギッシリになっていました。

初代モンキー
初代モンキー「Z100」がコレです。まだOHCエンジンを搭載する前のスーパーカブC100のエンジンを搭載。多摩テック開園の時に「子どもたちにエンジン付き乗り物で遊べるように」開発された。市販なし。
CZ100
輸出もされ始めた2代目「CZ100」。この型まで公道走行できないプレジャーバイクで、Z100 は朝霞でほぼ手作りされていたものが、このCZからは鈴鹿で半量産体制で作られたのだそう。これも市販されなかった。

 サマーランドが聖地って呼ばれるのは、2010年頃からミーティングの舞台になっていることと、ここが67年、つまり公道走行可能モンキーの元祖、モンキーZ50Mと同じ年にオープンしたからでしょう。
 その聖地に、今年もたくさんのモンキーが集まりました。誕生のきっかけになった遊園地「多摩テック」の園内乗り物だった61年式の初期モンキー「Z100」から、輸出も開始された64年式「CZ100」をはじめ、公道走行可能になった初期モデル、67年式「Z50M」もズラリ。本当に、どうやって今コンディションを維持してるんだろうとか、なんで60年も昔の遊園地乗り物が現存してるんだろうとか、不思議なことばっかり。これが、ファンというかマニアというか、ホンダがモンキーをずっと作り「続けてきた」伝統のおかげなんでしょう。

Z50M
国内でも販売が開始された、公道走行可能な初代モンキーが、この「Z50M」。エンジンはOHC化された後のスーパーカブの物を使用し、クルマにも積載できるよう、折り畳みハンドル&テールランプが使われている。

 モンキーミーティング自体は、例年は「みんなで集まろう」的なイベントで、特にイベント内容的なものはなかったんですが、今年はモリワキエンジニアリングがブース出展してくれていて、現行モデルのモンキー125とDax125、さらになんと幻のモリワキZERO-Z50を持ち込んでくれました!
 これは、昨年のモンキーミーティングにZERO-Z50を参加者が持ち込んでくれたのを知って、モリワキ本社に保存していた車両を持ってきてくれたのだそうです!

Z50Z改
乗用車にも積載できる、と開発されたモンキーですから、荷台があったらラクラク。写真は70年代のホンダ・ライフステップバンと、モンキーはZ50Z改かな。時代を合わせた実におしゃれなコーディネートです。
モンキーR
昨年もありましたね、参加者の中からモンキーRオーナーさんが自発的に車両を固めてくれて、それをまんまとぼくらメディアがホイホイ写真を撮りに行くという(笑)。来年は車種別駐車とか、ありそうですね。

モンキー125
今年のミーティングでグンと数が増えたのがモンキー125。50時代と比べて、やっぱりボディサイズが大きい。
モンキー125
いちばん手前が5速、奥の2台が4速モンキーです。市販のカスタムパーツもどんどん増えていますね。

「今年のミーティングには車両をもってお邪魔しよう、と思って、持ってくるときにちゃんとキャブレターをオーバーホールして、エンジンかかるように整備してきたんですよ」とモリワキの山本英明さん。現地でエンジン始動もしてくれて、そのかわい~いサウンドも聞かせてもらえました。史上もっとも静かなモリワキコンプリート車だろうなぁ。この日はモリワキが持ち込んだ車両を含めて、4台のZERO-Z50が集まりました!
 この日のイベントに集まったモンキーとホンダ4ミニは、事前申し込み300台に当日受付50台ほど、さらにクルマで来たり付き添いも含めると、400人オーバーのイベントとなりました。
 今年目立ったのは、モンキー125。昨年のこの開催ではおそらく20台くらいだったんじゃないかな、と思われる現行モンキーが、ホンダの生産がようやくオーダーに追いついてきて台数が行き渡ったこともあって、倍増、いやもっといたかも。2019年かな、コロナ禍で開催を休止する前の年には、発売されたばかりで3~4台だったはずですから、これからもっと台数が増えていくでしょうね。

モンキー125
目を引いた125がこれ。ホイールやスイングアームがカスタムされていますが、それよりこの旅仕様がイイ!
Z2仕様
まるで別の車両に生まれ変わらせちゃう魔改造、とうとう125もZ2仕様になりました(笑)。

Dax
徐々に台数が増えているDax。写真の女性のオーナーはリアボックスにミニチュアダックスを乗せての来場!
ZERO-Z50
なんと4台も揃ったモリワキZERO-Z50。1987年頃、モンキーRをベースに、50台限定で生産されたアルミフレーム+アルミタンクのコンプリートマシン。森脇代表自ら陣頭指揮を執って開発されたんです!

 さらに、このモンキー125のパターンで行くと、今年の開催にはDax125が10台ほど来ていたので、来年はDax125がドッと増えるでしょうね! 昨年はまだ発売前で、初代Daxのデザイナーである森岡さんのトークショーがありましたからね。そのうちモンキー&DAXミーティングなんてイベント名が改称されて、モンキーミーティングから独立したりしてね。そんな未来も見えちゃうのがホンダ4ミニなんです。
 筆者ナカムラも、実は朝6時に自宅を出て、寒い思いをしながらサマーランドまで70kmほど自走していったんです。朝早くの都内を横断して西東京へ向かうのは、交通量が少ないし、信号の引っ掛かりも少ないしで、のんびり快適に走れました。ちょっと寒かったし、日中は暖かかったのに、帰りもまた寒くなるという春先特有のお天気でしたが、往復150km弱、らくらく走れました。

NMR
これも1980年代の名車、スーパーモンキー製のニュー・モンキー・レーシングことNMR。写真はNS500レプリカで、もちろん入手は超困難だけれど、昨年ヤフオクに600万円とかで出展されていたっけなぁ。
CB750FOUR風モンキー
昨年のカスタムコンテスト優勝車のCB750FOUR風モンキー! 本当にほれぼれするくらいよくできていて、オーナーさんによると、これが製作2台目なのだという。去年は組んだばかりだったけど、今は走行可能です!

モンキー125白バイ
こちらも昨年に引き続き参加、千葉県市川市のバイクショップ、サイクルボックスのモンキー125白バイ。これでばんばん走り回っているそうで、本物に停められることはあっても怒られず、大ウケなんだそうです。
CB750FとZ2風モンキー
これも魔改造、CB750FとZ2風モンキー。同一オーナーさんで、昨年に参加されていた姿よりも進化しているのがスゴい! F風モンキーの750FBレプリカなホイールは、なんとワンメイクで金属加工したのだそう!

 Daxやモンキーがすごいのは、やっぱりホンダの「伝統」をまとっているということです。行きの道中では、八王子あたりの道の駅で、帰りは自宅そばのガソリンスタンドで、Daxの当時を知っていると思われる年代の方に「これが新しいDaxなの?」って声をかけられることですね。実は私、Daxの前にはモンキー125も2年ほど乗っていて、あれもよく声かけられたもんなぁ。
 帰りのガソリンスタンドで「リッターどれくらい走るの?」って聞かれたんですが、今回の実走燃費は137km走って2.3L入りましたから、惜しい! リッター60kmを下回っちゃいましたね。今回の交通費はレギュラーガソリン代365円でした! モンキー125もこれくらい余裕で走りましたから、やっぱりモンキー&Dax、スゴい!
(写真・文:中村浩史)

カスタムコンテスト1位
今年のカスタムコンテスト1位は野村さん。うーむ、もはや何がベースなのかわかりません(笑)。

カスタムコンテスト6位
こちらはカスタムコンテスト6位のアルミフレームモンキー。カラー的にきっとヨシムラファン(笑)。
コスプレ
白バイのおまわりさんもいますが、自衛隊隊員も。モトラとライフピックアップの完璧なコーディネート!

2023/05/10掲載