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2023年に発売された新車の情報ページです

KAWASAKI Z250が令和2年排出ガス規制への適合とカラー&グラフィックを変更

Z250が令和2年排出ガス規制への適合とカラー&グラフィックを変更




KAWASAKI Z250 車両解説

 2008年4月発売の初代Ninja 250R登場後、あまりの人気沸騰ぶりにライバルメーカーとしてもただ見過ごしているわけにはいかないと、それぞれ対抗馬をぶつけてきたことで、250クラスのフルカウル・スポーツというジャンルに再び脚光があてられることとなったのはご存じの通り。しかし、そのNinja 250R自身もスーパー・スポーツを標榜する以上、時代の流れを追わざるを得ず、2013年2月、新型Ninja 250へとモデルチェンジが行なわれた。

 ただそれだけで終わらなかったのが勢いに乗るカワサキだった。Ninja 250の人気に油断することなく、Ninja 250をベースに兄弟モデルといえる“ストリート・ファイター”を開発していた。フルカウル・スポーツの次は、Z1000やZ750/800でカワサキ・デザインの真髄ここにあり、のイメージを築き上げた“アグレッシブ・ストリート・ファイター”を、なんと250でも展開しようと放ったのがZ250だった。

 まさしく“インスパイアZ1000”で、そっくりスケールダウンしたかのような思い切りの良いアグレッシブ・デザインのZ250は、Ninja 250のエンジン、フレームをベースに、イメージだけではなく、実際にZ800のマルチリフレクターヘッドランプを流用するなど、“アグレッシブ・ストリートファイター”のDNAをキッチリ受け継いで登場した。

 新型Ninja 250のデザインに唸らされた方は多いだろうが、2ヵ月遅れで登場したZ250も、また別の魅力を放っていた。これこそ国内のユーザーが久しく待ち望んでいた“ジャパン・クォーター”の再来、といえるモデルだったのだ。その後、2014年3月には初のマイナーチェンジを受け、ニューカラー&グラフィックの2014年モデルとなっていた。

 2015年5月、カワサキがそのZ250の2015年版を登場させるにあたって、またまた強力な“隠し球”をもって投入となった。なんと、250スポーツにABSとアシスト&スリッパークラッチを標準で装備してきたのだ。ともに上級モデルの装備といえたABSとアシスト&スリッパークラッチ付きで価格は553,500円。ちなみに2014年モデルは488,250円だから安心感を考えると充分お買い得のモデルといえた。

 2019年2月、6年ぶりのフルモデルチェンジバージョンとなる新型Z250が発売される。先代が“アグレッシブ・ストリート・ファイター”を提唱していたのに対し、新型はZシリーズのフラッグシップモデル、Z1000が持つ「Sugomi」スタイリングにインスパイアを受たというまったく新しいボディワークを採用。「アグレッシブで俊敏、かつ勇ましい印象を与えるデザイン。都会の喧騒を縫うように走っても、街の片隅にたたずんでいても、この軽量さとパワフルさを併せ持つスーパーネイキッドは人々を必ず振り向かせる魅力を放つ」というキャッチフレーズだった。

 エンジンは、全回転域での出力向上を実現した新設計のパラツインエンジン。Z250で最高出力27kW(37PS)/12,500rpm、最大トルク23N・m(2.3kgf-m)/10,500rpmを、同時発売のZ400では最高出力35kW(48PS)/10,000rpm、最大トルク38N・m(3.9kgf-m)/8,000rpmを発生する。

 そしてその新型エンジンを搭載するフレームは、Ninja H2からインスパイアされたというトレリス構造の超軽量フレームだ。足回りも大型モデル並みのφ41mm正立フォークが採用された。ブレーキもZ1000と同径のφ310mmセミフローティングペタルディスクと徹底していた。アシスト&スリッパークラッチの装備も当然引き継がれた。

「Sugomi」デザインを象徴するヘッドライトはLED製。インストゥルメントパネルはZ650と同形。アナログスタイルのタコメーターの中央にギアポジションインジケーター、その下にはマルチファンクション液晶スクリーンを備えてライダーを走りへといざなう。

 まさにこれでもか、の大盤振る舞いの新型Z250/Z400シリーズ。最大の敵はNinja 250/400なのかもしれない。

 2019年11月には、新型となって初のモデルチェンジが行われたが、変更となったのはカラー&グラフィックのみ。「メタリックマットグラファイトグレー×メタリックスパークブラック」(GY1)と「キャンディスチールファーニスオレンジ×メタリックスパークブラック」(OG1)の2色に。

 2020年11月のモデルチェンジもカラー&グラフィックの変更のみで、「パールナイトシェードティール×メタリックフラットスパークブラック」(GN1)、「キャンディカーディナルレッド×メタリックフラットスパークブラック」(RD2)の2色の設定となった。

 2021年9月にもカラー&グラフィックの変更のみが行われている。「メタリックスパークブラック×メタリックマットグラフェンスチールグレー」(BK1)の1色だ。

 今回も実質カラー&グラフィックの変更だけとも言えるが、型式および型式指定・認定番号の変更(令和2年排出ガス規制への適合)に伴う諸元の変更も行われた。
 

Z250。「キャンディライムグリーン×メタリックスパークブラック」(GN1)。

 

★KAWSAKI ニュースリリースより (2022年12月1日)

Z250 発売のご案内

 

モデル情報
車名(通称名) Z250
マーケットコード ER250GPFNN
型式 8BK-EX250Y
型式指定・認定番号 II-388
メーカー希望小売価格 638,000円
(本体価格580,000円、消費税58,000円)
カラー(カラーコード) キャンディライムグリーン×メタリックスパークブラック(GN1)
発売予定日 2023年2月15日
※当モデルは二輪車リサイクル対象車両です。価格には二輪車リサイクル費用が含まれます。
※価格には保険料、税金(消費税を除く)、登録等に伴う諸費用は含まれません。
※当モデルは川崎重工業株式会社の海外工場Kawasaki Motors Enterprise(Thailand)Co.,Ltd(KMT)で日本向けに生産された車両です。
※当モデルはABS装着車です。
※メーカー希望小売価格は参考価格です。
【Z250】

軽さと力強さを併せ持つ本格的スーパーネイキッドマシンZ250。高出力かつ操作性に優れた248cm³パラレルツインエンジンは、全回転域で良好なパワーフィーリングを発揮します。また、車体には軽量でスリムなシャーシを採用。優れた安定性と軽快で自然なハンドリング、扱い易い取り回し性能を獲得しています。加えて、Zシリーズ共通の「Sugomi」デザイン要素が、一目でカワサキのスーパーネイキッドとして認識できるシルエットを形成。アグレッシブかつ俊敏なイメージでライダーを魅了します。

■主な変更点
・型式および型式指定・認定番号の変更(令和2年排出ガス規制への適合)
 上記に伴う諸元の変更
・カラー&グラフィックの変更

主要諸元

車名型式 8BK-EX250Y
Z250
発売日 2023年2月15日
全長×全幅×全高(m) 1.990×0.800×1,060
軸距(m) 1.370
最低地上高(m) 0.145
シート高(m) 0.795
車両重量(kg) 164
乾燥重量(kg)
乗車定員(人) 2
燃費消費率(km/L)※1 32.3(国交省届出値 定地燃費値 60km/h 2名乗車時)※2
25.1(WMTCモード値 クラス3-2 1名乗車時)※3
登坂能力(tanθ)
最小回転小半径(m) 2.6
エンジン型式
水冷4ストローク並列2気筒DOHC4バルブ
総排気量(cm3) 248
内径×行程(mm) 62.0×41.2
圧縮比 11.6
最高出力(kW[PS]/rpm) 26[35]/12,500
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) 22[2.2]/10,500
燃料供給装置形式 フューエルインジェクション
始動方式 セルフスターター
点火方式 バッテリ&コイル(トランジスタ点火)
潤滑油方式 ウェットサンプ式
潤滑油容量(L) 2.0
燃料タンク容量(L) 14
クラッチ形式 湿式多板
変速機形式 常時噛合式6段リターン
変速比 1速 2.769
2速 1.894
3速 1.500
4速 1.240
5速 1.074
6速 0.960
減速比1次/2次 3.068/2.928
キャスター(度) 24.5°
トレール(mm) 92
タイヤサイズ 110/70ZR17M/C 54H
140/70ZR17M/C 66H
ブレーキ形式 φ310mm油圧式シングルディスク
φ220mm油圧式シングルディスク
懸架方式 φ41mmテレスコピック式
スイングアーム
フレーム形式 トレリス

※1:燃料消費率は、定められた試験条件のもとでの値です。使用環境(気象、渋滞等)や運転方法、車両状態(装備、仕様)や整備状況などの諸条件により異なります。
※2:定地燃費値は、車速一定で走行した実測にもとづいた燃料消費率です。
※3:WMTCモード値とは、発進・加速・停止などを含んだ国際基準となっている走行モードで測定された排出ガス試験結果にもとづいた計算値です。走行モードのクラスは排気量と最高速度によって分類されます。
※改良のため、仕様および諸元は予告なく変更することがあります。





2022/12/01掲載