新たな時代のロードスポーツを作ろうという「プロジェクト BIG 1」によって開発されたCB1000 SUPER FOUR。そのCB1000 SUPER FOURの流れを受け継ぎ、さらに1300へと発展させたモデルが、1998年3月に発売開始されたビッグネイキッド・ロードスポーツ、CB1300 SUPER FOURだ。前年の第32回東京モーターショーに参考出品され、CB1000 SUPER FOURのデビュー時に負けず劣らずの話題を集めての市販化だった。
“最高峰を狙うネイキッド・ロードスポーツはどうあるべきか”を徹底追求し開発したというCB1300シリーズ。 水冷直列4気筒、1300㏄エンジンの持つ力強く余裕ある出力特性を活かし、市街地走行から郊外、高速道路まで幅広く多目的に楽しめ、しかもビッグなボディサイズに、精悍で迫力あるフォルムを融合させたネイキッド・ロードスポーツとされていた。
その後、2003年2月にはキープコンセプトながら、初のフルモデルチェンジを受けている。2005年2月にはシリーズ本体のマイナーチェンジとともに、ハーフカウルを備えたCB1300SUPER BOL D’ORがラインナップに追加された。さらにその年の3月にはABS仕様も追加されている。
2008年3月には環境性能向上のためのマイナーチェンジ。2009年12月にはリア周りのデザインを変更し、大型スクリーンやパニアケースを装備したCB1300 SUPER TOURINGをラインナップに追加した。またCB1300シリーズはこのクラスのベストセラーモデルとしてそれらのマイナーチェンジとは別に、毎年の如くカラーチェンジやマイナーチェンジも受けてきている。
2012年11月には、CB400/CB1000に始まる「プロジェクト BIG 1」の20周年を記念した、スペシャル・エディションが発売されている。これは、赤/白ボディをベースに、前後ブレーキキャリパー、フロントディスクハブ、ドライブチェーンを金色に、クラッチカバーやフロントフォークボトムケースにバフ掛け処理を施すなどでプレミア感をプラス、決め手は20周年を記念した燃料タンク上のオリジナル・ステッカーと、タンクサイドの立体ウイングエンブレムの採用だった。
2014年3月にはモデルチェンジが行われ、メカニズム面では、ミッションが5速から6速に変更されたことが最大のトピックスで、その他PGM-FIのセッティング変更、改良型マフラーの採用、車体周りでは、シートレールの強化、フレーム剛性バランスの見直し、ABSの標準装備、さらにSUPER BOL D’ORでは新たにLEDヘッドライトを装備した新型フェアリングの採用などが行われた。
またこのマイナーチェンジを期に、ETC車載器とグリップヒーターおよび専用インジケーターランプを標準装備した“CB1300SUPER FOUR E Package”と“CB1300SUPER BOL D’OR E Package”がそれぞれタイプ設定され、5月から発売された。
2015年2月には、この新型CB1300シリーズの“E Package”をベースに、専用のパールコスミックブルーの車体色にキャンディアザリンレッドのストライプ、シリンダーヘッドカバーにはホイールと同色のブロンズゴールドカラーを採用するなど、上質感を高めた特別カラー・バージョンが登場している。2016年3月には、ツートーンカラーに新色の「チタニウムブレードメタリック」を追加、2016年4月にはE-Packageに漆塗りイメージのスペシャル・エディションと矢継ぎ早に発売。
2017年10月には、キープコンセプトのデザインのままマイナーチェンジが行われた。外観では主に、LEDヘッドライト、LEDウインカーが装備され、マフラーも“巨大”さを抑えた一回り小ぶりなものとなっている。メカニズム面では細かな熟成が行われ、出力も81kWに向上、足周りでもブレーキキャリパーの改良やサスのチューニングなど変更点は多い。
2018年10月は、カラーチェンジと“SP”タイプの追加だ。オーリンズ社と共同開発した専用フロントフォークとリアサスペンションが採用され、よりスポーティーな走りと上質な乗り心地を追求するとともに、極低速域から良好な路面追従性を実現している。また、フロントブレーキにはブレンボ社製のラジアルマウント式モノブロック対向4ピストンキャリパーを採用し、制動時の車体コントロール性を高めながら、剛性としなやかさを両立させた。
今回のモデルチェンジでは、CB1300SUPER FOUR SPとCB1300SUPER BOL D’OR SPの両SPモデルに、CBシリーズのテーマカラーともいえる「キャンディークロモスフィアレッド」の新色が追加された。
★HONDA ニュースリリースより (2019年10月04日)
「CB1300 SUPER FOUR SP」と「CB1300 SUPER BOL D’OR SP」に新色を追加し発売
Hondaは、力強い出力特性の水冷・4ストローク・DOHC・直列4気筒エンジンを搭載した大型ロードスポーツモデル「CB1300 SUPER FOUR SP」と「CB1300 SUPER BOL D’OR SP」に新色を追加し、Honda Dreamより10月25日(金)に発売します。
今回、往年のCBを彷彿させる伝統的なカラーリングイメージとした「キャンディークロモスフィアレッド」を新たに追加。継続色の「パールホークスアイブルー」と合わせて、全2色のカラーバリエーションとしています。
CB1300 SUPER FOUR SPとCB1300 SUPER BOL D’OR SPは、CBシリーズのフラッグシップモデルであるCB1300 SUPER FOURとCB1300 SUPER BOL D’ORをベースモデルに、オーリンズ社と共同開発した専用フロントフォークおよびリアサスペンション、また、フロントブレーキにブレンボ社製のラジアルマウント式モノブロック対向4ポットキャリパーを採用。よりスポーティーな走りと上質な乗り心地を追求したモデルとして、ベテランライダーを中心とした幅広い層のお客様に好評を得ているモデルです。
- ●販売計画台数(国内・年間)
- シリーズ合計 900台
- ●メーカー希望小売価格(消費税10%込み)
- CB1300 SUPER FOUR SP
- キャンディクロモスフィアレッド 1,885,400円(消費税抜き本体価格 1,714,000円)
- CB1300 SUPER FOUR E Package SP
- キャンディクロモスフィアレッド 1,995,400円(消費税抜き本体価格 1,814,000円)
- ※価格(リサイクル費用を含む)には保険料・税金(消費税を除く)・登録などに伴う諸費用は含まれておりません
★主要諸元
車名型式 | EBL-SC54 | |
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CB1300 SUPER FOUR SP〈CB1300 SUPER BOL D’OR SP〉 | ||
発売日 | 2019年10月25日 | |
全長×全幅×全高(m) | 2.200×0.795〈0.825〉×1.135〈1.215〉 | |
軸距(m) | 1.520 | |
最低地上高(m)★ | 0.135 | |
シート高(m)★ | 0.790 | |
車両重量(kg)※3 | 268〈274〉 | |
乾燥重量(kg) | – | |
乗車定員(人) | 2 | |
燃費消費率(km/L)※1 | 26.8(国交省届出値 定地燃費値 60km/h 2名乗車時)※2 | |
16.8(WMTCモード値 クラス3-2 1名乗車時)※3 | ||
登坂能力(tanθ) | – | |
最小回転小半径(m) | 2.7 | |
エンジン型式 | SC54E | |
水冷4ストローク直列4気筒DOHC4バルブ | ||
総排気量(cm3) | 1,284 | |
内径×行程(mm) | 78.0×67.2 | |
圧縮比★ | 9.6 | |
最高出力(kW[PS]/rpm) | 81[110]/7,250 | |
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) | 118[12.0]/5,500 | |
燃料供給装置形式 | 電子式<電子制御燃料噴射装置[PGM-FI]> | |
始動方式★ | セルフ式 | |
点火方式★ | フルトランジスタ式バッテリー点火 | |
潤滑油方式★ | 圧送飛沫併用式 | |
潤滑油容量(L) | – | |
燃料タンク容量(L) | 21 | |
クラッチ形式★ | 湿式多板コイルスプリング | |
変速機形式 | 常時噛合式6段リターン | |
変速比 | 1速 | 3.083 |
2速 | 1.941 | |
3速 | 1.478 | |
4速 | 1.240 | |
5速 | 1.074 | |
6速 | 0.964 | |
減速比1次/2次 | 1.652/2.222 | |
キャスター(度)★ | 25°00′ | |
トレール(mm)★ | 99 | |
タイヤサイズ | 前 | 120/70ZR17M/C 58W |
後 | 180/55ZR17M/C 73W | |
ブレーキ形式 | 前 |
油圧式ダブルディスク |
後 | 油圧式ディスク | |
懸架方式 | 前 | テレスコピック式 |
後 | スイングアーム式 | |
フレーム形式 | ダブルクレードル |
■道路運送車両法による型式指定申請書数値(★の項目はHonda公表諸元)
※1燃料消費率は定められた試験条件のもとでの値です。使用環境(気象、渋滞など)や運転方法、車両状態(装備、仕様)や整備状態などの諸条件により異なります
※2定地燃費値は、車速一定で走行した実測にもとづいた燃料消費率です
※3WMTCモード値は、発進、加速、停止などを含んだ国際基準となっている走行モードで測定された排出ガス試験結果に基づいた計算値です。走行モードのクラスは排気量と最高速度によって分類されます
■製造事業者/本田技研工業株式会社