カワサキ Z650RS 車両解説
2021年のインターモト2021でも注目を集めたカワサキのミドルクラス“レトロスポーツ”Z650RSがいよいよ発売される。
近年のカワサキのミドルクラススポーツのラインアップといえは、海外市場向けに2006年モデルとして開発されたER-6nとNinja 650R(ER-6f)により、幅広く多くのユーザー層をカバーし、その海外モデルをベースに国内向けとして排気量ダウン、2010年8月にフルカウルバージョンのNinja 400RとノンカウルのER-4nが上げられる。
発売3年目にはフルモデルチェンジが行われて2014年モデルが登場。ただ国内向けの400版では、新型となったのはカウルスポーツ版のNinja 400のみで(またNinja 250同様、このモデルチェンジで車名から“R”の文字が外された)、ノンカウルバージョンのER-4nは継続販売とされていた。
デザインはそれまでのNinja 650R/ER-6nのコンセプトを忠実に引き継いでおり、Ninja 650Rでは大型の二眼ヘッドライトを装備するフロントカウルからテールにかけての“Ninja一族”のアグレッシブなイメージも守りながら、右サイドにオフセットされたモノサスレイアウトもアクセントとして引き継ぐなど、旧モデルからの個性的なデザインDNAを継承、発展させたモデルだった。
2017年5月に国内発売が開始されたNinja 650 ABS/Z650 ABSでは、旧モデルから引き継がれたのは、ダイレクトなフィーリングと力強い加速感が特徴の総排気量649㏄の水冷4ストロークパラレルツインくらいなものといえ、完全新設計となったトレリスフレームと組み合わされていた。右サイドにオフセット配置されていたリアサスも、新型ではホリゾンタルバックリンクタイプが採用され、スイングアームもツインパイプ構成をイメージした特徴的なものから、より一般的なデザインに変更されている。
そして『本物を知るライダーのためのミドルクラス軽量スーパーネイキッド』をキーワードに開発されたのがZ650だ。ミドルクラス軽量スーパーネイキッド、Z650はまぎれもないZ一族の一員として「五感を刺激する乗り味やダイレクトなコントロール性といった『凄み』パフォーマンスと、先鋭的な車体形状やダイナミックなクラウチングフォルムによる『凄み』デザインを兼ね備えている」。この新時代の“ZAPPER”にZ900で成功した“レトロスポーツ”風味を加えて開発したのがZ650RSなのだ。
特徴としてはスリムな燃料タンクにコンパクトな水平テール、わずか13.5kgの軽量トレリスフレーム、細身なシャーシと800mmの低いシート高で足着き性を向上、丸型LEDヘッドライト、スポークスタイルのキャストホイールなど、レトロスポーツのイメージをさらに進めた“モダン&レトロスタイリングとカワサキは呼んでいる。
★カワサキ ニュースリリースより (2022年1月06日)
Z650RS 新発売のご案内
- モデル情報
- 車名(通称名) Z650RS(カワサキケアモデル)
- マーケットコード ER650MNFBN
- 型式 8BL-ER650W
- 発売予定日 2022年2月28日
- 型式指定・認定番号 20243
- メーカー希望小売価格 1,012,000円
(本体価格920,000円、消費税92,000円)※カワサキケア含む - カラー(カラーコード) キャンディエメラルドグリーン(GN1) メタリックムーンダストグレー×エボニー(GY1)
- 販売店 カワサキ プラザ
- ※当モデルは二輪車リサイクル対象車両です。価格には二輪車リサイクル費用が含まれます。
- ※価格には保険料、税金(消費税を除く)、登録等に伴う諸費用は含まれません。
- ※当モデルはカワサキモータース株式会社の海外工場Kawasaki Motors Enterprise(Thailand) Co.,Ltd(KMT)で日本向けに生産された車両です。
- ※当モデルはETC2.0車載器キット標準装備車です。
- ※当モデルはABS装着車です。
- ※消費税率10%に基づく価格を表示しております。
- ※当モデルは「カワサキケアモデル」です。
- 【Z650RS】
Z650RSはレトロスポーツのアイデンティティを保ちながらスリムなタンク、短くコンパクトなテールを採用し、モダンでカジュアルなスタイリングを獲得。より軽快で親しみやすいキャラクターを演出しています。低速トルクと優れたレスポンスを持つ649cm3並列2気筒エンジンと軽量シャーシをZ650から継承し、扱いやすさと軽快なハンドリングを実現。さらに、レトロスポーツモデルならではのアップライトなライディングポジション、足つき性の良さなども備えています。親しみやすく、スタイリッシュでカジュアルなZ650RSは、最適な選択肢のひとつとなるでしょう。
- ■主な特長
- ・低中速域における力強さとスムーズなレスポンスを発揮する649cm3並列2気筒エンジン
- ・レトロスポーツZ900RSの流れを受け継いだ普遍的な美しさに加え、シンプルでモダンなデザイン
- ・良好な足つき性を実現するスリムなシャーシとシート高
- ・アナログな外観と多機能型LCDインストゥルメントパネルの先進機能を合わせ持つ2眼専用メーターユニット
- ・コンパクトさを強調させたデザインとスリムなエルゴノミックパッケージに寄与している燃料タンク
- ・レトロなバルブ式ヘッドライトと同様、ライト全体が点灯しているような光り方を実現した丸型LEDヘッドライト
- ・アップライトなハンドルバーを採用し、ライダーに扱いやすさと高いコントロール性を提供するポジション
- ・軽量化とスタイリッシュさを高い次元で両立させたスポークスタイルのキャストホイール
- ■カワサキケアモデルとは
- 安心・安全なモーターサイクルライフをサポートするため、1ヶ月目点検に加え、3年間の定期点検とオイル交換(オイルフィルター含む)を無償でお受けいただけるモデルです。
https://www.kawasaki-motors.com/after-service/kawasakicare/
主要諸元
車名型式 | 8BL-ER650H | |
---|---|---|
Z650RS | ||
発売日 | 2022年4月28日 | |
全長×全幅×全高(m) | 2.065×0.800×1.115 | |
軸距(m) | 1.405 | |
最低地上高(m) | 0.125 | |
シート高(m) | 0.800 | |
車両重量(kg) | 188 | |
乾燥重量(kg) | – | |
乗車定員(人) | 2 | |
燃費消費率(km/L)※1 | 31.8(国交省届出値 定地燃費値 60km/h 2名乗車時)※2 | |
23.0(WMTCモード値 クラス3-2 1名乗車時)※3 | ||
登坂能力(tanθ) | – | |
最小回転半径(m) | 2.6 | |
エンジン型式 | – | |
水冷4ストローク並列2気筒DOHC4バルブ | ||
総排気量(cm3) | 649 | |
内径×行程(mm) | 83.0×60.0 | |
圧縮比 | 10.8 | |
最高出力(kW[PS]/rpm) | 50[68]/8,000 | |
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) | 63[6.4]/6,700 | |
燃料供給装置形式 | 電子制御燃料噴射装置 | |
始動方式 | セルフ式 | |
点火方式 | バッテリ&コイル(トランジスタ点火) | |
潤滑油方式 | セミ・ドライサンプ | |
潤滑油容量(L) | 2.3 | |
燃料タンク容量(L) | 12 | |
クラッチ形式 | 湿式多板 | |
変速機形式 | 常時噛合式6段リターン | |
変速比 | 1速 | 2.437 |
2速 | 1.714 | |
3速 | 1.333 | |
4速 | 1.111 | |
5速 | 0.965 | |
6速 | 0.851 | |
減速比1次/2次 | 2.095/3.066 | |
キャスター(度) | 24.0° | |
トレール(mm) | 100 | |
タイヤサイズ | 前 | 120/70ZR17M/C 58W |
後 | 160/60ZR17M/C 69W | |
ブレーキ形式 | 前 | φ300mm油圧式ダブルディスク |
後 | φ220mm油圧式シングルディスク | |
懸架方式 | 前 | テレスコピック式(インナーチューブ径41mm) |
後 | スイングアーム式(ホリゾンタルバックリンク) | |
フレーム形式 | ダイヤモンド |
※1:燃料消費率は、定められた試験条件のもとでの値です。使用環境(気象、渋滞等)や運転方法、車両状態(装備、仕様)や整備状況などの諸条件により異なります。
※2:定地燃費値は、車速一定で走行した実測にもとづいた燃料消費率です。
※3:WMTCモード値とは、発進・加速・停止などを含んだ国際基準となっている走行モードで測定された排出ガス試験結果にもとづいた計算値です。走行モードのクラスは排気量と最高速度によって分類されます。
※改良のため、仕様および諸元は予告なく変更することがあります。