スズキと鉄道の関係といえば、鳥取県の若桜鉄道がよく知られている。HAYABUSA乗りの聖地となった隼駅が発端となった縁は、本誌とも縁のある隼駅まつりで大きく前進、2016年からは、世界初(たぶん)であるHAYABUSAのラッピング車両の運行を開始、今や3代目にまで成長?している。
西の若桜鉄道に続き、まさしく地元といえる天竜浜名湖鉄道においても、2019年からKATANAのラッピング車両を開始している。そして今回さらに一歩進んで、フルーツパーク駅に副駅名としてKATANAの名が付くことになった。そもそもは、第1回KATANAミーティングが発端のようだ。2019年9月15日にはままつフルーツパーク時之栖で開催されたこのミーティングは、新旧カタナが1000台以上集結、来場者も1600人を数えるという大盛況であった。ここでKATANAラッピング車両のお披露目と共に、最寄りのフルーツパーク駅が当日限定でKATANA駅と命名され、カタナファンに好評であった。
その後、今年の10月から、浜名湖天竜鉄道は副駅名のネーミングライツの募集を開始した。この縁もありスズキ側に伝えたところ、とんとん拍子に話が進み、約1ヶ月後に除幕式がおこなわれるに至ったという。まさにKATANAの名を冠するにふさわしいスピード感ではないだろうか。
除幕式当日は生憎の雨模様であったが、来賓(主催は天竜浜名湖鉄道)であるスズキ株式会社の代表取締役社長 鈴木俊宏氏は自らミスティックシルバーメタリックのKATANAを駆って来駅した。このイベントに合わせてバイクで来ましたというような、よそよそしさや危なげな雰囲気は一切なく、さっとバイクを止めて、ヘルメットを脱ぐ様は、乗り慣れたベテランライダーそのもの(除幕式終了後も鈴木社長は雨の中颯爽とKATANAに、またがって帰社されました。おつかれさまでした。今後ともバイクをよろしくお願いいたします!)。
KATANA駅のネーミングライツ契約期間は3年間で、2024年3月31日まで。スズキ歴史館(要事前予約)を始めとして、浜名湖周辺にはフルーツパーク、ウナギパイファクトリー、エアパーク、女城主 井伊直虎ゆかりの地などの見どころに、うなぎや浜松餃子はだけでなく、さわやかのハンバーグ、遠州焼き、ホルモン焼きなど地元密着グルメもあるし、昭和レトロ感いっぱいの天竜二俣駅が楽しい天浜線も盛り込んでの、ツーリングはいかが?