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2019年に発売された新車の情報ページです

KAWASAKI W800が復活!「CAFE」と「STREET」ど真ん中レトロスタイルをラインアップ

W800が復活!「CAFE」と「STREET」ど真ん中レトロスタイルをラインアップ

2016年7月の“ファイナルモデル”を最後にラインナップから消えていた「W800」。「W1」の再来として多くの信奉者を獲得した屈指の名車として復活を望む声は強かった。

実際の話、“W”は復活の代名詞のようなモデルだ。2009年の“ファイナルカラー”をラストに、ひとまず国内販売に区切りをつけていたビッグ・バーチカルツイン(この時点ではまだ650)だったが、復活を望む多くの声に応えて、排気量アップとF.I.化などにより環境対応を行って2011年2月にW800として復活、再登板したのがつい昨日のことのように思い出される。

カワサキのひとつの顔ともいえるビッグ・バーチカルツインの“W”シリーズだが、意外にも発売された期間は短い。メグロ製作所時代のK2をベースに開発された650 W1の登場で初代“W”の歴史が始まったのは1966年。このOHV時代は“W”の黄金時代といえるものだが、前輪ダブルディスクブレーキの採用が行われた1973年モデルをもって一旦終焉を迎えている。

そして“ネオクラシック”として初期の“W”のイメージを引き継ぐモデルとしてベベルギアでカムを駆動するOHCエンジンを搭載する第2世代の“W”、W650が1999年2月に登場する。新時代の“W”として多くのファンを獲得したこの第2世代のW650だったが、環境規制の強化などの影響により2009年にいったん生産中止となってしまっている。

ビッグ・バーチカルツインという強烈な個性故に、もっと長い期間存在したかのように思ってしまうが、いずれの期間も10年足らず、超新星のような短くも鮮烈な輝きだった。名車とはそんなものなのだろう。それはともかく、2011年2月に環境対応を行って第3世代の“W”として復活したのがW800シリーズだった。エンジンは、650時代の675cm3からボアを5mm拡大してボア77mm×ストローク83mmの773cm3へと排気量が拡大されたが、第2世代“W”の最大の特徴であるベベルギアによるカム駆動など基本メカニズムはそのまま引き継がれていた。

細かい部分をのぞけば、排気量以外で変わったのは燃料系がキャブレーターからF.I.へ、そしてキックが廃止されたことくらいだろうか。可能な限り“オリジナルのまま”で復活をさせてくれたカワサキの英断は、堅実な販売実績を見れば見事に的を得ていたといえるだろう。

2011年11月には、仕様や諸元はもちろん、カラー&グラフィックもそのままに2012年モデルが発売されている。2012年10月もカラー&グラフィック変更のみで2013年モデルへ、そして2013年9月、2015年9月とカラー&グラフィック変更が行われ、まさに堅実に歴史を刻んできていた。

そして三度目の復活だ! “グローバルモデル”として世界中の市場に受け入れられるモデルでなければ生き残るのが難しい時代となってしまった今、奇跡ともいえる復活を成し遂げてくれたW800シリーズ。それも最初からバリエーションモデルを引っ提げての登場となった。W800シリーズの基本モデルといえるW800 STREET、そして流行りのネオレトロ、カフェスタイルが施されたW800 CAFEというラインアップで復活だ。

新世代“W”は、すべてを見直したというダブルクレードルフレーム、リアディスクブレーキの採用、そしてフロントホールは19インチから18インチへとアップトゥデートされていたり、と実は多くの部分で新しくなっていたりするが、二度目の復活時同様、カワサキは“W”の伝統イメージを損なうことなくリリースしてくれたのだ。

STREETは、“W”そのもののスタイルを継承した。個性的なベベルギア駆動のカムシャフトを持つバーチカルツイン、キャプトンマフラーを彷彿させるマフラー、存在感を主張する曲線美の燃料タンク、まさに“W”スタイル。

CAFEは、まさに今の時代をとらえたカフェレーサー・スタイルを取り入れたネオレトロスポーツとしている。Z900RS CAFEで成功したカフェ路線よ再び、だ。
 

W800 CAFE。カラーは1色。「メタリックマグネシウムグレー×ギャラクシーシルバー」(GY1)。
W800 CAFE。

 

★KAWASAKI ニュースリリースより (2019年2月5日)

W800 CAFE 新発売のご案内
モデル情報
車名(通称名) W800 CAFE
マーケットコード EJ800CKF
型式 2BL-EJ800B
発売予定日 2019年3月1日
型式指定・認定番号 19121
メーカー希望小売価格 1,112,400円
(本体価格1,030,000円、消費税82,400円)
カラー(カラーコード) メタリックマグネシウムグレー×ギャラクシーシルバー(GY1)
※当モデルは二輪車リサイクル対象車両です。価格には二輪車リサイクル費用が含まれます。
※価格には保険料、税金(消費税を除く)、登録等に伴う諸費用は含まれません。
※当モデルはABS装着車です。
※当モデルは二輪車ETC2.0標準装備車です。

 

【W800 CAFE】

50年にわたる「W」ブランドの血脈を受け継ぐ最新進化形、W800 CAFE。クラブマンスタイルのハンドルバーとカフェシートによる適度な前傾姿勢が、ライダーのスポーツマインドを刺激。また専用フロントカウルを装備し、クラシカルかつスポーティなカフェレーサースタイルモデルです。当時、「W1」が背負った使命を「Ninja」「Z」に引き継いだ今、「W1」がもっていた「ビッグバイクらしさ」すなわち「操る悦び」「所有する悦び」「愛でる悦び」を純粋培養し、心を豊かにする“らしさ”にこだわったモーターサイクル。厳しい排出ガス規制に適合した、美しい外観を持つ空冷バーチカルツインエンジンのほか、360°クランクの特性を活かした鼓動感のあるエキゾーストサウンドなど、「W」オリジナルの雰囲気を損なわないように配慮しながらも現代的で信頼性の高いパフォーマンスを実現しています。

 

■主な特徴
・心地良い鼓動感、クラシカルな造形美を感じさせる空冷バーチカルツインエンジン
・完全リニューアルされ剛性を高めたダブルクレードルフレーム
・スロットルをひねるたびに力強いサウンドを放つ2本出しマフラー
・明るい白色光が、夜間走行時の視認性を高める大径丸形LEDヘッドライト
・硬めのスプリングと剛性を高めたアンダーブラケットを持つ大口径フロントフォーク
・クラシカルな外観と滑らかなライディングを実現するツインリヤショック
・前後に長く足つき性の良いタックロールシート
・クラシカルなスタイルの大径丸形ウインカー
・快適性とスポーティなルックスを重視したカフェシート
・クラシカルなスタイルの大径丸形ウインカー
・シルバーアルマイト仕上げを施し、アルミリムを備えた軽量スポークホイール
・バックトルクを制限するとともに、より軽いクラッチレバーの操作を実現するアシスト&スリッパークラッチ
・高い制動力を発揮する、前後ディスクブレーキ
・標準装備されたグリップヒーター
・標準装備されたETC2.0車載器キット
 

■アクセサリー
・エンジンガード
・グラブバー
・リヤキャリア
・スロットルボディカバー(左右)
・オイルフィルターカバー
・チェーンカバー
・テールランプブラケット
・荷掛フックナット
 

★主要諸元

車名型式 2BL-EJ800B
W800 CAFE
発売日 2019年3月1日
全長×全幅×全高(m) 2.135×0.825×1.135
軸距(m) 1.465
最低地上高(m) 0.130
シート高(m) 0.790
車両重量(kg) 223
乾燥重量(kg)
乗車定員(人) 2
燃費消費率(km/L)※1 30.0(国交省届出値 定地燃費値 60km/h 2名乗車時)※2
21.1(WMTCモード値 クラス3-2 1名乗車時)※3★
登坂能力(tanθ)
最小回転小半径(m) 2.7
エンジン型式
空冷4ストローク並列2気筒SOHC4バルブ
総排気量(cm3) 773
内径×行程(mm) 77.0×83.0
圧縮比 8.4
最高出力(kW[PS]/rpm) 38[52]/6,500
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) 62[6.3]/4,800
燃料供給装置形式 フューエルインジェクション
始動方式 セルフ式
点火方式 バッテリ&コイル(トランジスタ点火)
潤滑油方式 ウェットサンプ式
潤滑油容量(L) 3.2
燃料タンク容量(L) 14
クラッチ形式 湿式多板
変速機形式 常時噛合式5段リターン
変速比 1速 2.352
2速 1.590
3速 1.240
4速 1.000
5速 0.851
減速比1次/2次 2.095/2.466
キャスター(度) 26.0°
トレール(mm) 94
タイヤサイズ 100/90-18M/C 56H
130/80-18M/C 66H
ブレーキ形式 φ320mm油圧式シングルディスク
φ270mm油圧式シングルディスク
懸架方式 φ41mmテレスコピック式
スイングアーム
フレーム形式 ダブルクレードル

※1:燃料消費率は、定められた試験条件のもとでの値です。使用環境(気象、渋滞等)や運転方法、車両状態(装備、仕様)や整備状況などの諸条件により異なります。
 ※2:定地燃費値は、車速一定で走行した実測にもとづいた燃料消費率です。
 ※3:WMTCモード値とは、発進・加速・停止などを含んだ国際基準となっている走行モードで測定された排出ガス試験結果にもとづいた計算値です。走行モードのクラスは排気量と最高速度によって分類されます。
 ※改良のため、仕様および諸元は予告なく変更することがあります。

2019/02/05掲載