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2025年の全日本ロードレース選手権に参戦するAstemo Pro Honda SI Racingは、ホンダのレジェンドライダーである伊藤真一監督が率いるチームだ。今シーズンは最高峰JSB1000クラスに#4野左根航汰(CBR1000RR-R)、ST1000には#3羽田太河に加え#5荒川晃大(CBR1000RR-R)が、そしてST600には新加入した#12鈴木大空翔(CBR600RR)という布陣で挑む。そんなトップチームの戦いを今年からホンダ純正エンジンオイルの新ブランド、Pro-Hondaがサポートする。

■取材・文:佐藤洋美 ■写真:赤松 孝 ■協力:ホンダモーターサイクルジャパン

■PRE-TEST 『Round ZERO』

 シーズンインに向けての事前テストであるMFJ全日本ロードレース選手権シリーズPRE-TEST 『Round ZERO』が4月9日〜10日の2日間、栃木県モビリティリゾートもてぎで開催された。それぞれのクラスが午前と午後に各40分間の走行を行った。公開テストで1000人を超える来場者が訪れた。

 その中でも大きな存在感を見せたのが、Astemo Pro Honda SI Racingだった。
 伊藤が、ST1000、ST600の各クラスでPro Hondaを使用することを決めたのには、単にスポンサードを受けているということ以外にも理由があると言う。
「Pro Hondaはプライベートでも使っています。先日のモーターサイクルショーの会場でもお話しましたが、このオイルはホンダの市販車両にも使用しています。それと同じオイルがレース現場でレース仕様のCBR1000RR-Rにも使うことが可能なんです。それほど高性能なオイルということです。信頼性が高くサーキットでも使うことに抵抗がなく、むしろ積極的に活用したいと思えるレベルにあります」
「バイクの心臓部であるエンジンの中で、潤滑や冷却をはじめとする重要な役割を果たしているのがエンジンオイル。人間の血液に例えられるようにエンジンにとって欠かせないものです。レースの現場でエンジン性能を最大限に発揮できるように考えると、オイルはエンジンパーツのひとつです」
 長いレース経験を持つ監督の伊藤は「だから、オイル選びは重要なんです」と語る。

#Pro Honda

■JSB1000 厳しい戦いだからこそ……

 #4野左根航汰は2020年に全日本JSB1000チャンピオンとなり、2021年からは海外に活動の場を移した。昨年帰国した野左根は、伊藤の率いるチームに入りトップ争いを繰り広げて最終戦では表彰台をゲットし、ランキング4位へと浮上した。
「全てを任せられる」と伊藤から絶大な信頼を得ている逸材だ。今季はさらなる飛躍が期待されている。
 野左根は「昨シーズンは2020年以来の全日本参戦でしたが、自分が走っていた頃よりも格段にレベルが上がっていることに驚きました。今季はさらに厳しい戦いになると予想しています」と語る。
「だからこそ、良いオイルを使わないとさまざまなパーツに不具合が出てしまう。性能差が出るのがオイルなんです。Pro Hondaは安定しているので安心してライディングができます。レースベースでマシンのセッティングを考えると、なに一つ無駄にできない。オイルに支えてもらっている部分はとても大きい」

 野左根はシーズン開幕に向けてオフシーズンも走り込み、準備を整えてきた。
「過去にはチャンピオンになったクラスですが、一人の挑戦者として全力でぶつかっていきたいと思っています。CBR1000RR-Rのポテンシャルを最大限に引き出すためにチームと話し合って形にして結果に繋げるという作業に大きなやりがいを感じています」
 テスト1日目、野左根は1’49.412で7番手となる。2日目は風が出て曇り空となるがドライコンディションで走行が行われ、最終ラップで1’47.807とタイムアップし2番手に付け好調をアピールした。
 最高峰クラスであるJSB1000は、ヤマハ、スズキ、カワサキ、ドゥカティ、BMW、アプリリアと国内外メーカーのマシンがしのぎを削る。そのステージで、野左根は「タイトル獲得を」と誓う。

#Pro Honda
#Pro Honda

■ST1000 強いライダーになるためには

 今季からチームに加わった#5荒川晃大はホンダレーシングスクール鈴鹿出身で、2022年にST600チャンピオンを獲得。2023年にはST1000へステップアップするとタイトル争いを繰り広げてランキング2位を獲得した。昨年は苦戦してランキング5位となったが、生粋のHonda育ちであり、次世代のエースとして注目されているライダーだ。
 テストでは、1日目が5番手、2日目は10番手となった。チーム移籍に伴い使用パーツの変更から、それを見極める走行でもあり、今後の課題も明確になった。
「Pro Hondaを使った印象はシフトアップ、ダウンの時にも滑らかで操作性が高くなると感じています。事前テストでトップスピードを記録できたのですが、それもオイルの影響が少なからずあると思います」
 荒川は確かな手応えを感じているようだ。
「チームが変わったことが良い変化になるように、柔軟さを身につけて多くの人の意見を聞きながら、良いと思う部分を取り入れて強いライダーになりたい」
 そう決意する22歳は、スタッフとのコミュニケーションを図りながらセッティングのトライを重ねていた。
 伊藤も期待している。
「これからのホンダの顔になるライダーであり、ポテンシャルの高さは全日本デビューからインパクトを感じていました。これからの成長が楽しみでもあり、力になりたい」

#Pro Honda
#Pro Honda

■ST600 自分を変えたい! だから門を叩いた

 #12鈴木大空翔は荒川同様にホンダレーシングスクール鈴鹿出身だ。全日本J-GP3デビュー2年目の2019年に勝利し、タイトル争いを繰り広げてランキング2位となり、トップライダーの仲間入りを果たす。だが、2021年からST600参戦を開始するも、思うようなライディングができずに苦戦が続いた。今季は自分を変えようと自らチームの門を叩いた。
「走らせてほしいと頼んで受け入れてもらえたことに感謝しています。全日本のトップチームで走れることになり、開幕前から具体的なアドバイスをもらうことができています」
 すでにチームにと溶け込んでいる鈴木にも印象を聞いた。
「Pro Hondaは、伊藤さんが選んだものなので信頼しています。高性能オイルを始め、勝負できる環境を揃えてくれるので全力で挑んで上位を狙っていきます」
 テストでは思っていたような走りが出来ず緊急ミーティングが開かれた。伊藤監督に加え渡辺一馬アドバイザーも参加し、鈴木とメカニックの4人が対策を練った。
 伊藤は「このチームを選んだことを後悔させないようにサポートしたい」とバックアップを誓う。

#Pro Honda
#Pro Honda

 最後に全日本ロードで3クラスにライダーを送り込むAstemo Pro Honda SI Racingを率いる伊藤が、新たにサポートを受けるPro Hondaとの関わりから、今シーズンの決意を語ってくれた。
「マシンの性能を突き詰めていくと、オイルの役割がより大きくなる。ホンダのマシンの性能をしっかりと引き出し、ライダーの力を最大限に発揮してもらえるよう戦っていく」
 全日本ロードレース選手権開幕戦は4月20日、モビリティリゾートもてぎで2&4として開催される(※JSB1000のみの開催となり、野左根に加え、荒川はST1000車両での参加を予定している)。

#Pro Honda
#Pro Honda

■マシンには新しくPro Hondaのロゴを配した

 2025年3月21日に開幕した大阪モーターサイクルショー2025の会場にて、ホンダの二輪用純正オイルの新パッケージが公開された。約70年の歴史を持つ「ULTRA」ブランドを一新し、2025年4月からは「Pro Honda」シリーズとして販売される。
 Pro Hondaは、ホンダ車のベストコンディションを引き出すためにホンダが開発したエンジンオイルだ。
Pro Hondaには、4サイクルエンジン用オイル5種類と、2サイクルエンジン用オイル3種類のほか、機能部品用フルード・オイルとしてブレーキフルード1種類、クッションオイル2種類がラインアップ。
 パッケージに配されたロゴは、“ライダーと製品を力づける”というコンセプトのもと製作。ボトルはシルバーに統一され、“純正の品格と高品質”を感じることができるデザインとなった。

#Pro Honda

(取材・文:佐藤洋美、写真:赤松 孝)
※この記事はプロモーションを含みます。


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2025/04/16掲載