全日本ロードレース選手権(全日本ロード)、アジアロードレース選手権(ARRC)、鈴鹿8時間耐久で活躍するSDGチームハルクプロが「ハルクプロ感謝の夕べ」を5年ぶりに開催した。ハルクプロにとっては全日本ロードの通算100勝を達成、全日本ロードST1000とARRCのASB1000で國井勇輝がタイトルを獲得、ダブルチャンピオンに輝くという嬉しいシーズンでもあった。
本田重樹会長、本田光太郎社長に100勝に貢献した歴代のライダーも駆けつけ登壇した。小野真央、青山博一、小西良輝、高橋 巧、浦本修充、榎戸育寛、そして名越哲平、國井がそれぞれに思い出を語り、ハルクプロの歴史を伝え、100勝を祝福した。最多は小西の17勝だ。
國井が全日本ロード第3戦SUGOで挙げた勝利がチームにとっての全日本通算100勝目となった。國井は「チームの先輩たちが築いた記録で、自分は所属年数が少ないのに、100勝目という記念すべき優勝を飾ることが出来て光栄です」と語った。
ダブルタイトルを獲得した国井は来季イデミツ・ホンダ・チームアジアからロードレース世界選手権Moto2に参戦する。國井はFIM CEVレプソルMoto3ジュニア世界選手権、Red Bull Rookies Cupを経て、2020年にMoto3クラスへ参戦。2021年までMoto3を戦っている。全日本ロード、ARRCの戦いを経て、再び世界へと挑戦する。
國井は「来季は世界に再挑戦が決まり期待に応えられるよう頑張りたい」と健闘を誓った。メインスポンサーであるSDG株式会社柏木健作社長は「結果を残せば世界に通じる道があることを知っていただきたい」と挨拶し國井へお祝いが渡された。
全日本ロードには名越哲平がJSB1000クラスに継続参戦。ST600クラスには2024年に引き続き濵田寛太に加え、小田喜阿門が新加入する。MFJ CUP JP250に赤間清が継続参戦する。
新たにSDGの若手育成プロジェクトとして中野真矢氏率いる56Racingと組んでSDG Jr 56Racingから、2023年MiniGPジャパンチャンピオンの富樫虎太郎がJ-GP3のチャレンジクラスにフルエントリーする。
ARRCにはASB1000クラスに阿部恵斗、AP250にジェイコブ・サブラヤがエントリーする。阿部は今季ST600チャンピオンを獲得し新たな挑戦を開始する。
ヤマハで走って来た阿部は、ホンダへと乗り換えることになり「初めましてという方も多いと思います。ASB1000クラスに新たにチャレンジさせていただけることになりました。國井選手がチャンピオンを獲っているので、引き継げるように頑張っていきます」と挨拶した。
2025年シーズンも多岐に渡るハルクプロの活躍に注目が集まる。
(文・写真:佐藤洋美)