Facebookページ
Twitter
Youtube

Q2

青春の2Q(2ストローク・Quarter)カタログ その9 SUZUKI 水冷編-1

レーサーレプリカ降臨

 RZ人気に反応したホンダはMVX250Fを投入。しかし同日ヤマハからRZ250Rが登場。で、スズキは? の回答がRG250Γであった。クラス最高の45馬力のエンジンにアルミフレーム、そしてワークスレーサーRGΓをイメージしたフルカウル、数々の新機構など満載し、一瞬にしてMVXとRZRを周回遅れにしてしまう強烈なニューモデルであった。最新の高性能高機能をフルカウルでパッケージしたガンマは、レーサーレプリカという新たなジャンルを生み出し、2ストスポーツのみならず、バイクブームをさらに加速させていく大きな力となった。

1983年3月 SUZUKI RG250Γ(GJ21A)

4ストロークのGSX-Rと共にレーサーレプリカブームの発端となったRG250Γ。「解らなくなったらレーサーを見に行け」との開発逸話が示すように、1982年WGP500チャンピオンマシンRGΓのエッセンスを満載していた。ボア54mm、ストローク54mmの新設計水冷2気筒エンジンは、当時クラス最強の45馬力。タコメーターは3000rpm以下の表示がない刺激的なもので、アルミ角パイプを使用したAL-BOXフレーム、リモートコントロールでスプリング、イニシャル調整可能なRCPLが付いたフルフローターサス、フロントフォークにダブルで装着されたクラス初のANDF(アンチノーズダイブ機構)、対向式ピストンキャリパー、ミシュランタイヤ、エアプレーンタイプのガソリンキャップなどなど、最先端の装備をレーシーなフォルムで包み込み、バイク青年のハートを燃え上がらせた。

RG250Γ
RG250Γ 青×白

●エンジン:水冷2ストローク2気筒ピストンリードバルブ ●総排気量(内径×行程):247cc (54×54mm) ●最高出力:45ps/8500rpm ●最大トルク:3.8kg-m/8000rpm ●全長×全幅×全高:2050×685×1195mm ●軸距離:1385mm ●乾燥重量:131kg ●タイヤ前・後:100/90-16・100/90-18 ●車体色:青×白 ●発売当時価格:460000円

1983年夏頃 SUZUKI RG250Γ

発売当時はワークスカラーイメージの青×白のみだったが、夏頃に赤×白の新色が追加された。オプションで設定されたアンダーカウルとシングルシートカウルを装備したSBS仕様も限定発売されたようだが、発売時期等の詳細は不明。

NS250Rスペシャルエディション
RG250Γ 赤×白

1984年2月 SUZUKI RG250Γ HB 3月 RG250Γ(GJ21A)

アルミフレームはリブ付角パイプのMR-ALBOXに変更されて、約5パーセントの軽量化。電子制御エアコントロールシステムEACSの採用で低中速性能もアップした。ブレーキは世界初の計10個(フロント対向2ポッド×2、リア2)のピストンを持ったDecaピストンシステムに進化、あわせてカウル形状も小変更された。この仕様にアンダーカウルを標準装備した黄色いハーベーカラーが1000台限定で2月に先行発売され、スタンダードモデルは一ヶ月遅れて3月に発売された。

RG250Γ HB
RG250Γ HB

RG250Γ 青×白
RG250Γ 青×白

●エンジン:水冷2ストローク2気筒ピストンリードバルブ ●総排気量(内径×行程):247cc (54×54mm) ●最高出力:45ps/8500rpm ●最大トルク:3.8kg-m/8000rpm ●全長×全幅×全高:2050×685×1220mm ●軸距離:1385mm ●乾燥重量:128kg ●タイヤ前・後:100/90-16・110/80-18 ●車体色:青×白<ハーべーカラー> ●発売当時価格:460000<498000>円 ※< >はハーベーカラー

1985年3月 SUZUKI RG250Γ(GJ21B)

車体を一回りコンパクトに一新しモデルチェンジ。サブチャンバーを持つ排気デバイスSAECを新たに装備して、馬力の谷間が解消された。フレームも新設計のMR-ALBOXとなり、ステアリングヘッドやスイングアームピボット部分にはアルミキャスティングを採用。ANDFを進化させたポジティブダンピングフォーク、リアはピポッドに偏心カムを使用したE・フルフローターサスなどで足周りも一新された。メーターも3000rpm以下の表示がないタコメーターの表示は継承されたがホワイトベースの新デザインに。オプション設定のアンダーカウルを標準装備したモデルも20000円アップで設定された。5月にはアンダーカウルを標準装備した全日本選手権500クラスで活躍する水谷選手のウォルター・ウルフ仕様も2000台限定、499000円で発売された。

RG250Γ ブルー×ホワイト
RG250Γ ブルー×ホワイト

RG250Γ レッド×ホワイト
RG250Γ レッド×ホワイト

RG250Γ ホワイト
RG250Γ ホワイト

RG250Γ WW
RG250Γ WW

●エンジン:水冷2ストローク2気筒ピストンリードバルブ ●総排気量(内径×行程):247cc (54×54mm) ●最高出力:45ps/8500rpm ●最大トルク:3.8kg-m/8000rpm ●全長×全幅×全高:2010×675×1170mm ●軸距離:1355mm ●乾燥重量:128<130>kg ●タイヤ前・後:100/90-16・110/80-18 ●車体色:ブルー×ホワイト、レッド×ホワイト、スーパーホワイト(アンダーカウル付は設定なし) ●発売当時価格:460000<480000>円 ※< >はアンダーカウル付





1986年2月 SUZUKI RG250Γ(GJ21B)

プッシュウインカーキャンセラー、サイドスタンド警告灯などを新たに採用。グラフィックを変更して車体色はホワイト・ブルー、グレイ・レッドに。アンダーカウル標準装備のフルフェアリング仕様も設定された。主要諸元に変更はないが、価格は469000円(フルフェアリング仕様489000円)にアップ。

RG250Γ ホワイト×ブルー
RG250Γ ホワイト×ブルー

RG250Γ グレイ×レッド
RG250Γ グレイ×レッド

1986年4月 SUZUKI RG250Γ WW

1986年モデルがベースのウォルター・ウルフバージョンを追加。アンダーカウル、シートカウル、スペシャルキーが標準装備された。主要諸元に変更はなく、車体色はネイビーブルー。6月にシルバーメタリックもラインアップ。価格は共に509000円。

RG250Γ WW ネイビーブルー
RG250Γ WW ネイビーブルー

RG250Γ WW シルバーメタリック
RG250Γ WW シルバーメタリック

1987年6月 SUZUKI RG250Γ(GJ21B)

フロントブレーキディスク径275mm、フロントフォーク径38mm、フロントタイヤサイズ110/80-16、リアタイヤ120/80-17にアップし、ホイールも翼断面の中空キャストホイールに変更など足周りの強化を中心にモデルチェンジ。ウォルター・ウルフ仕様も新グラフィックとなり、2万円アップで同時にラインナップされた。

RG250Γ ブルー×ホワイトツートン
RG250Γ ブルー×ホワイトツートン
RG250Γ レッド×ブラックツートン
RG250Γ レッド×ブラックツートン

RG250Γ WW ウォルターウルフカラー
RG250Γ WW ウォルターウルフカラー

●エンジン:水冷2ストローク2気筒ピストンリードバルブ ●総排気量(内径×行程):247cc (54×54mm) ●最高出力:45ps/9500rpm ●最大トルク:3.6kg-m/8500rpm ●全長×全幅×全高:2015×675×1170mm●軸距離:1360mm ●乾燥重量:130kg ●タイヤ前・後:110/80-16・120/80-17 ●車体色:ブルー×ホワイトツートン、レッド×ブラックツートン ●発売当時価格:489000<509000>円 < >はWW


[青春のQ2カタログ その8 HONDA 水冷編-1| その9 SUZUKI 水冷編-1 |その10 YAMAHA 水冷編-2]





2020/03/10掲載