ホンダ スーパーカブ C125 車両解説
1958年に初代モデルを発売して以来、低燃費や静粛性、信頼性、耐久性に優れた“生活バイク”として全世界で需要を創造、2017年10月には驚異の世界生産台数1億台を達成したスーパーカブ。
“低床バックボーン”タイプのフレーム、クラッチレバー操作を省いた自動遠心式クラッチの採用と“スーパーカブスタイル”で、幅広いユーザーに愛用されるロングセラーとなり、まさに世界のスーパーカブとなったが、2018年9月に登場したのはそのスーパーカブの数々の特徴を昇華させて“特別なカブ”としてまとめ上げた“ザ・スーパー・スーパーカブ”といえるモデルだった。
スーパーカブであってスーパーカブでない。レッグシールドからリアフェンダーに繋がる滑らかな曲線のスタイルは正にスーパーカブそのもの。しかしその内なるフレームは、最新の解析技術により最適な剛性が与えられた新開発のバックボーンフレーム。エンジンもシリンダーを水平方向に寝かせた、おなじみのいわゆる“横置き”エンジンに見えるが、それはGROMやモンキー125に共通する最新のOHC、124㏄エンジンだ。最新モデルならでは当然、灯火類はLEDが採用されており、スマートキーシステムまで採用となれば、それはもはやスーパーカブではない、といわれても仕方ないかもしれない。だが、誰が見てもこのモデルはスーパーカブ以外の何物でもない、というのがこのスーパーカブ C125なのだ。
とどめはメーカー希望小売価格399,600円(消費税8%込み、今回発売の新型は消費税10%込み440,000円)というプライス。やはりスーパーカブ C125といえどもスーパーカブの一族である以上、コミューターとして論外な価格設定などできない、という強い意思表示が感じられるプライスなのではないだろうか。
2019年6月には、このスーパーカブ C125にとっての初のモデルチェンジが行われた。といっても新色「パールカデットグレー」の新色が追加されたのみだが。それにより「パールニルタバブルー」と合わせて2色のラインナップとなっていた。
2020年7月にも新色の追加が行われ、“気品のあるスタイリングを引き立たせ、高級感のある”新色「パールシャイニングブラック」を加え3色の設定となっていた。
2021年9月、スーパーカブ C125としては初のモデルチェンジが行われ、最新の排出ガス規制である平成32年排出ガス規制に適合させるべくロングストローク化が図られた新エンジンが搭載された。また、足周りではABSが標準装備とされている。
ホンダ ニュースリリースより (2023年1月20日)
原付二種コミューター「スーパーカブ C125」のカラーバリエーションを変更し発売
Hondaは、原付二種(第二種原動機付自転車)コミューター「スーパーカブ C125」のカラーバリエーションを変更し、2月16日(木)に発売します。
●「パールカデットグレー」と「マットアクシスグレーメタリック」のカラーリングを新たに設定
今回、スーパーカブ C125のカラーリングに、都会的で洗練された印象の「パールカデットグレー」と、レッグシールドや前後ホイールなど車体の随所をマットグレーのカラーでまとめ、アクセントとなる赤いシートを採用するなど、モダンな印象とした「マットアクシスグレーメタリック」を新たに設定。継続色の「パールネビュラレッド」を合わせた、全3色のカラーバリエーションとしています。
スーパーカブ C125は、スーパーカブシリーズ初代モデルの「スーパーカブ C100」を彷彿させる普遍的なスタイリングに、扱いやすく燃費に優れた空冷・4ストローク・OHC・123cc単気筒エンジンを搭載。アルミキャストホイールやLEDを採用した灯火器、エンジン始動時などに便利な「Honda SMART Key システム」を採用するなど、上質感のある外観と快適性に寄与する装備で幅広い層のお客様に好評を得ています。
- ●販売計画台数
- (国内・年間) 3,200台
- ●メーカー希望小売価格
- 440,000円(消費税抜き本体価格 400,000円)
- ※価格(リサイクル費用を含む)には保険料・税金(消費税を除く)・登録などに伴う諸費用は含まれておりません
主要諸元
車名型式 | 8BJ-JA58 | |
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スーパーカブ C125 | ||
発売日 | 2023年2月16日 | |
全長×全幅×全高(m) | 1.915×0.720×1.000 | |
軸距(m) | 1.245 | |
最低地上高(m)★ | 0.125 | |
シート高(m)★ | 0.780 | |
車両重量(kg) | 110 | |
乗車定員(人) | 2 | |
燃費消費率(km/L)※1 | 70.0(国交省届出値 定地燃費値 60km/h 2名乗車時)※2 | |
68.8(WMTCモード値 クラス1 1名乗車時)※3★ | ||
登坂能力(tanθ) | – | |
最小回転半径(m) | 2.0 | |
エンジン型式 | JA58E | |
空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ | ||
総排気量(cm3) | 123 | |
内径×行程(mm) | 50.0×63.1 | |
圧縮比★ | 10.0 | |
最高出力(kW[PS]/rpm) | 7.2[9.8]/7,500 | |
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) | 10[1.0]/6.250 | |
燃料供給装置形式 | 電子式(電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)) | |
始動方式★ | セルフ式 | |
点火方式★ | フルトランジスタ式バッテリー点火 | |
潤滑方式★ | 圧送飛沫併用式 | |
潤滑油容量(L) | – | |
燃料タンク容量(L) | 3.7 | |
クラッチ形式★ | 湿式多板コイルスプリング式 | |
変速機形式 | 常時噛合式4段リターン※4 | |
変速比 | 1速 | 2.500 |
2速 | 1.550 | |
3速 | 1.150 | |
4速 | 0.923 | |
減速比1次★/2次 | 3.428/2.500 | |
キャスター(度)★ | 26°30′ | |
トレール(mm)★ | 71 | |
タイヤサイズ | 前 | 70/90-17M/C 38P |
後 | 80/90-17M/C 50P | |
ブレーキ形式 | 前 | 油圧式シングルディスク(ABS) |
後 | 機械式リーディングトレーリング | |
懸架方式 | 前 | テレスコピック式 |
後 | スイングアーム式 | |
フレーム形式 | バックボーン |
■道路運送車両法による型式認定申請書数値(★の項目はHonda公表諸元) ■製造事業者/Thai Honda Manufacturing Co., Ltd. ■製造国/タイ
■輸入事業者/本田技研工業株式会社
※1 燃料消費率は定められた試験条件のもとでの値です。お客様の使用環境(気象、渋滞など)や運転方法、車両状態(装備、仕様)や整備状態などの諸条件により異なります
※2 定地燃費値は、車速一定で走行した実測にもとづいた燃料消費率です
※3 WMTCモード値は、発進、加速、停止などを含んだ国際基準となっている走行モードで測定された排出ガス試験結果にもとづいた計算値です。走行モードのクラスは排気量と最高速度によって分類されます
※4 走行中はリターン式で、停車時のみロータリー式になるチェンジ機構です