体と神経を麻痺させ、人間性を堕落させてしまう「こたつ」の魔力からようやく逃げ出すことができ、さぁ、今年初めてのツーリングへでも行ってこようか……と思ったものの、予定を立てるたびに雨や雪になってしまいまして断念すること三回。どうにか2月の15日、やっとバイクに乗ることができました。
やはり行くとしたら暖かいところがいいので、今回のコースは千葉県の南の端っこ、館山から千倉あたりをチンタラ走ってこようと思ってます。
千葉方面へ行くときは、いつものようにカンナナ(環状七号線)を南下して、平和島から国道357号線。地下トンネルをくぐりまして、お台場から東雲へ。そして湾岸沿いを走ります。
湾岸市川から高速湾岸線に乗っかり、宮野木ジャンクションから京葉道路、そのまま館山自動車道へ。
今日は朝からいい天気で日差しがあり、多少は肌寒いものの、手袋を突き刺すような冷たさはなく、いい感じで飛ばしていたのですが、南下するほどにだんだんと雲行きが怪しくなり、寒くなってきました。
館山自動車道から富津館山道路に入りまして、富浦で降り、近くにある「道の駅、とみうら枇杷倶楽部」でしばし休憩です。
県道302号をそろそろと走り、沖ノ島を見学。ここは元は島だったものの、関東大震災のときに隆起して、現在は砂州で繋がって、歩いて渡れるようになっているんですよ。
しばらく走ると洲崎の灯台が見えてきました。しかしコロナの蔓延防止のために立ち入りが禁止されていて残念ながら見学はできませんでした。
少し先の館山カントリークラブのすぐ裏手に、砂山でできたスキー場があると聞いていたので、なんとか見つけたのですが、ついにポツポツと雨が降ってきました。
本当はいろいろ見たかった場所とかがあったのですが、とりあえず先を急ぐことにし、房総フラワーラインを飛ばし、千倉(ちくら)を目指します。
ネットで調べたら、千倉には日本で唯一の、料理の神様をお祀りした神社があるそうなんです。ワタシもいちおうは料理をするので、一度お参りしたかったんですよね。
小雨が降る中、ようやく高家(たかべ)神社に到着。茅葺で、なかなかいい雰囲気の神社です。境内には、昔、「包丁人味平」って漫画で読んだ、包丁塚なんかもあって、なんだか料理がうまくなれるような気がしてきました。
参拝の後、ふと空を見上げると、雨がやんで、太陽が出てきました。しかも虹が!! いったい何年振りでしょうか、虹なんて見るの。
帰りは別の道を通って戻るつもりでしたが、せっかく晴れてきたことだし、元来た道を戻ることにしました。
来るときスルーした「道の駅、ちくら、潮風王国」で休憩。そういえばお腹が減っていたのです。ここではおいしそうな海鮮丼や刺身定食なんかが食べられるみたいですが、やはり千倉と言えばクジラ。クジラのカツ定をいただきました。思ったよりも臭みが無く、おいしかったですよ。
ワタシが現在使っている古いツーリングマップルには、館山に「不老山薬師温泉」という、珍しい泉質の温泉が載っていまして、実は当初そこに入っていこうと計画を立てていたのですが、探してみると、なんと長期閉鎖中とのこと。もしかしてここもコロナの影響なんでしょうか!?
その後は、富津市の金谷まで走り、もう何度も乗ったことのある東京湾フェリーで神奈川県の久里浜へ。そして、ヨコヨコ(横浜横須賀道路)から横浜新道、第三京浜と乗り継ぎ、無事、帰宅したのでありました。
南房総を走るのは本当に久しぶりだったのですが、道が狭いうえに急カーブのところや、道路が傷んでいるところなんかも多いと感じましたので、皆さんも行かれるときには注意してくださいね。
また今回の旅もいつものように、ただバイクを運転しているだけで時間を使い、現地でロクな観光も出来ずじまいでしたが、南房総の潮風を胸いっぱいに吸い込みながらのツーリングは、それなりにいい思い出になりましたよ。
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