極めて順調に河口湖、西湖、精進湖、本栖湖を通過。国道139号線を走って静岡県に突入した。日本地図を上から見ると富士山の左側にある朝霧高原を走る。青木ヶ原樹海など森が多い山梨県に対して、朝霧高原付近は見晴らしのよい景色が続く。15分ほど走るとチェックポイントである「道の駅 朝霧高原」に到着。駐車場からは富士山がはっきりと拝めた。この道の駅の名物である「あさぎり牛乳ソフト」を食べようと思ったが、開店時間が午前10時00分とのことなのでしばし待つことに。開店時間と同時にソフトクリームを注文。富士山を眺めながらのソフトクリームは絶品だ。今日はとにかく天気がいい。平日にもかかわらずライダーが多く走っているのも納得がいく。
朝霧高原を後にして向かったのは国の天然記念物である「白糸の滝」だ。道はどこも流れが良く、GSX-R125 ABSは6速ホールドでストレスなく走ってくれる。国道139号線を富士宮市方面に進み、県道71号線、県道72号線を進み、目的地直前の白糸ノ滝交差点がラウンドアバウトになっていてちょっと戸惑ったが、無事「白糸の滝」に到着した。「白糸の滝」はテレビの旅番組などでよく登場するのでご存知の方も多いはず。高さ20m、幅150mの湾曲した絶壁から幾重にも水が流れちている。まさに名瀑にふさわしい。駐車場から10分ほど歩いたところに滝つぼがあり、近くまで行くと、まるでミストシャワーのように流れ落ちた水が顔に当たる。天然の癒しどころでしばし身体を休めた。
「白糸の滝」までほぼ予定どおりで進んでいる。GSX-R125 ABSにもだいぶ慣れてきた。この後、昼食として富士宮市で名物「富士宮やきそば」を食べるべく富士宮市内に向けて走る。市内には何軒も焼きそばを販売するお店があるのだが、今回選んだのは富士山本宮浅間大社の近くにある「お宮横丁」内にある富士宮やきそば学会のアンテナショップだ。ここに行けば本物の富士宮やきそばが食べられるはずだ。無事、お宮横丁を発見して入口近くにあるアンテナショップで焼きそばをオーダー。出てきた焼きそばは、まさに富士宮やきそばそのもの。東名高速道路の富士川サービスアリアで何度も富士宮やきそばを食べているが、やはり本場は違う。あっという間に完食してしまった。
お腹を満たしたところで、ここから御殿場方面に向かって走る。当初の予定では県道180号線→県道152号線→県道23号線を走って御殿場に向かう予定だったが、凍結注意の看板が出ているので予定を変更。県道180号線を戻って裾野市を通る国道469号線を走ることにした。左側に富士山を見ながら道は緩やかなアップダウンが続くものの、GSX-R125 ABSはスムーズに走る。富士サファリパークを通過したところで陸上自衛隊の車輛が多くなり、富士山の裾野にある広大な演習場が見えてくる。日本とは思えない風景が続き、やがて御殿場市内に入った。時間は午後1時を過ぎたところ。もし県道180号線を走っていたらもっと時間がかかっていたかもしれない。
御殿場市からは国道138号線を走って富士五湖のひとつである山中湖に向かう。日本地図を上から見ると富士山の右側を走る。山中湖まで来るとゴールまであと一歩だ。アップダウンはそれほど激しくはないものの、先ほど走っていた国道139号線、国道469号線に比べると交通量が多い。ここまで100㎞ほど走っており、だんだんお尻が痛くなってきた。山中湖に到着すると平日なのに観光客やライダーが多い。碑は見つけられなかったものの、無事富士山とのツーショット撮影に成功。
山中湖に到着したのが午後2時。山中湖近くにある吉田うどんのお店に立ち寄る予定だったが定休日のため断念。吉田うどんのお店の多くが午後2時で閉店しまうので、開いているお店を探したところ、河口湖手前の国道138号線沿いに「玉喜亭」というお店がやっていることが判明。無事、吉田うどんを食べることができた。気づけば昨日から粉ものばかり食べているな…。
ここから河口湖はすぐなのだが、そのまま向かうのはもったいないので、国道138号線を進んで「道の駅 なるさわ」に隣接する「富士眺望の湯ゆらり」で一服することにした。「富士眺望の湯ゆらり」は山梨県南都留郡鳴沢村にある日帰り入浴施設だ。入湯料は1,300円(土日祝1,500円)。富士山を一望できる内風呂や露天風呂はもちろん、パノラマ風呂や蒸し風呂や洞窟風呂もあって一日いても楽しめる。お湯は無色透明で、適温でサラッとした湯触りで気持ちよく入れる。ツーリング途中で立ち寄るにはちょうどいい。
「富士眺望の湯ゆらり」で一服した後は、ゴールであるルートイン河口湖前の駐車場を目指すのみ。途中、道に迷ったものの、なんとか午後5時前にルートイン河口湖まで戻ってこれた。富士宮市からちょうど100㎞、昨日ホテルから夕飯を食べに走った分を含めても180㎞以上走ってしまった。達成感に浸っているのも束の間、これから自宅まで帰らなくてはならない。気を取り直して走行再開。結局、自宅のある調布市に着いたのは午後8時過ぎ。河口湖から3時間以上かかってしまった。
2日間でのべ400㎞以上を共に走ったGSX-R125 ABS。2日間の燃費はリッター約46㎞だった。この2日間を含めて合計629㎞走って最終的な燃費はリッター約50㎞を叩き出した。もちろん交通量が多い都内を中心に走るとリッター約44㎞まで下がることはあったものの、これ以上は悪くならない感じだ。通勤快速として充分に使える。荷物を載せるスペースがほとんどないのがデメリットだが、短距離がメインなら問題ないはずだ。私のようなフルカウル初心者でも乗りやすくて燃費がよく、おまけにカッコいい。GSX-R125 ABSなら「ワンツーファイブ」の魅力を存分に堪能できる。ちょっと欲しくなってしまったな…。
※この記事は緊急事態宣言発出前の4月22日〜23日に取材したものです。
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