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日本のバイクの「アイデンティティ」を、今! ミスター・バイクBG タイムスリップ・シリーズ第2弾『ニッポンのナナハン 70〜80’s空冷編』絶賛発売中!

 かつて“ナナハン”は憧れであった。

 ナナハンは、国内で乗ることが出来る最大排気量だった。この呼び名はホンダの世界戦略車であり初めてその目標を達成した、1969年登場のCB750FOURに由来する。当時の広告には「いま、受け止めたG。これが、これこそが〝ナナハン〟のフィーリングなのか。新しい動感の体験」とあり、CB750FOUR=ナナハンと呼ばれるようになったのだ。以前にも750cc相当のモデルはあったものの、初の日本製直列4気筒エンジンを搭載した世界最速モデル=CB750FOURはかつてない衝撃だった。

 もちろん、この現象に他社が黙っているはずはなかった。海外用としてはリッターモデルをデビューさせ、日本国内では排気量を750ccまでと自主規制した上で、独自性を出したモデルが次々と登場していったのだ。

 メーカーとして覇権を争う上で、新たなメカニズムの多くは大型車に真っ先に投入されたと言って良い。求める絶対性能や個性が新たな世代となり、牽引していった。日本国内ではナナハンが最先端であり、様々なモデルが時代を彩ってくれた。

 メーカーの姿勢の象徴的な存在でもあるナナハン。その魅力の深い部分は何なのか。『ニッポンのナナハン』では1980年代中期の空冷エンジンモデルまでについて、改めてご紹介したい。

『ニッポンのナナハン 70~80’s空冷編』
発行:モーターマガジン社
編集:ミスター・バイクBG編集部
定価:本体1,682円+税

○永遠のナナハンCB750FOURの系譜

その進化と、貫き通した哲学 HONDA CB750FOUR K0/K1/K2/K4
荒々しさと繊細さが共存するK0の世界/華麗なるFOUR一族・K4

CB750FOURは、1969年登場のK0から1976年登場のK6まで、その姿を大きくは変える事なくモデルチェンジを果たした。現在の人気度(市場価格)を見ると、最初期型であるK0を筆頭にK2まで大人気。K4以降は比べると若干落ち着いているといえる。ではそれぞれのモデルに大きな違いはあるのか。実際に同じ場所に集め、乗り比べてみた。


○ホンダ・プライド

CB750Fの現在と未来 HONDA CB750FB/CB750FC


○ナナハン“Z”の愉悦

Kawasaki 750RS/Z750FOUR/Z750FX その個性を楽しむ

750RSは「ゼッツー」「ゼットツー」の愛称で呼ばれた。ナナハンクラスの人気と共に多くのカスタムパーツが市場に出始めた時、元々Z1と同じ車体の750RSは「Z1に迫る性能に出来る」素材としても人気を博していった。それだけ潜在能力に余裕があったのだ。


○“既存”を讃え“新しきもの”に挑戦する

まろやかな独自の世界がある SUZUKI GS750〔Ⅱ〕
時代の境目に出来上がった完成形 SUZUKI GSX750S

スズキはまずお家芸である2ストロークでナナハン(GT750)を作った。そして遂に、自社初の4ストローク4気筒モデルであるGS1000/750の開発に着手した。CB、Z の後だけに、この2台を充分に研究した。特に「これからはDOHCだ」とZに対してはかなり意識し、開発における一つのテーマとして、当時から賞賛されていたZの耐久性を『上回るものを』が掲げられた。


○音叉の美学

ツインの常識を変えた! YAMAHA TX750
独創性と走る機能の両立 YAMAHA GX750
先見の「コンパクトさ」 YAMAHA XJ750E

フューエルタンクからシートエンドまで伸びた直線。タンク上部では曲線。前傾したシリンダーから伸びたマフラーは、車体内側へ追い込みつつもエンド部で跳ね上がる。アルミリムを採用した足周りは、キリッと引き締まっている。車体はナナハンとしては大きくない。どこか柔らかい姿でもある。
だが、引き締まった雄々しさもしっかりと出している。ヤマハロードスポーツのスタイル。この姿は後のSR等にも引き継がれたといえるが、フラッグシップモデルとしては「全く別の」フォルムとなっていった。それはエンジンも然り、だった。ヤマハは、同じであり続ける事を是としなかった。


○マッハの神話を受け継ぐ者

Kawasaki 750SS H2/750SS H2A
腰下から沸き上がってくる躍動 Kawasaki 750SS H2C

既に発売されていたホンダCB750FOUR に、同じ750cc という舞台で対抗、そして1970年代当時、アメリカで人気を集めていたAMA のフォーミュラ750レースに参戦する意味合いもあり、500ccのH1の上級モデルが必要なために開発がスタート。「量産車で最高の性能を発揮する」ことを目標に軽量化を図ったことからセルモーターは省かれ、最高速度203km/h、0-400m 加速12.0秒の俊足マシンが出来上がった。発売当時世界最速!


その他、“ナナハン”の魅力もじっくりお楽しみください。


○概念を一新する傑作

堂々たる2ストロークという存在感 SUZUKI GT750


○“前例なき”挑戦

SUZUKI GT750開発ストーリー


○ナナハン第三世代

まさに次世代の速さ! HONDA CBX750F
絶妙なバランスの走りSUZUKI GSX750SⅢ
個性を主張するパフォーマンス Kawasaki GPz750


○650ccバーチカルツインの世界

“奏でる”ことの意味を知る Kawasaki W1SPECIAL
バーチカルツインに乗る Kawasaki W1SA
深淵に引きずり込まれる Kawasaki 650RS・W3
見かけは古くさいのに中味はNo.1 YAMAHA XS-1
下から上まで強い、画期的な心臓! SUZUKI GR650


○Do you remember me!?

550cc&650ccは、日本のライダーのための、日本のバイクだ‼
極上バランス感 Kawasaki Z650
色々知ってこそ分かるその美点 HONDA CB550FOUR
「新発売のモデルです」が通じる貴重な個性 SUZUKI GS650G
400とは別格のパフォーマンス HONDA CBX550FⅡ


○MACH ALIVE 永遠の名門

にっぽんの高速GTに、今酔いしれる
Kawasaki 500 MACH Ⅲ KA1/H1A/H1C/H1E
自分が悦に入る空間を創造する KA1/H1F


○TURBOが華開いた1980年代前半!

SUZUKI XN85/YAMAHA XJ650 TURBO/
Kawasaki 750 TURBO/HONDA CX650 TURBO
全く新しい姿に打ちのめされた HONDA CX500 TURBO
「激速」という至極明快な応え Kawasaki 750 TURBO


○1965~1985国産750ccクラスの系譜

・HONDA 750
・Kawasaki 750
・SUZUKI 750
・YAMAHA 750
・HONDA 450~650
・SUZUKI 500~650
・Kawasaki 500~650
・YAMAHA 500~650
・TURBO/ROTARY


『ニッポンのナナハン 70~80’s空冷編』
https://www.motormagazine.co.jp/_ct/17352715

2020/03/31掲載