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新車プロファイル2024
2024年に発売された新車の情報ページです

HONDA グロムが外観を変更するなどのモデルチェンジ

グロムが外観を変更するなどのモデルチェンジ




ホンダ グロム 車両解説

 斬新で個性的なデザインのいわゆる“FUNバイク”として2013年6月に国内で発売開始されたグロム。その年の1月に「MSX125」としてタイで生産が開始され、同国内で発売されたモデルを日本市場へも導入したもので、国内の原付二種ブームに合わせて125ccクラスのラインナップを充実させるための戦略モデルでもあった。

 グロムの開発コンセプトは、“ジャストサイズ&魅せるスペック”。スチール製のモノバックボーンを採用したシンプルでコンパクトな車体に、これまたシンプルな空冷4ストロークOHC、125cc単気筒を搭載。このエンジン、MSX125発表時の説明では「Wave125iなどに採用し、扱いやすさや燃費の良さで定評を得ている空冷4ストロークOHC単気筒125ccエンジン」とされていた。Wave125iとは、17インチホイールを履くいわゆる“タイカブ”だ。このエンジンをベースに4速マニュアルミッションと組み合わせたものだった。
 スタイリングは、「コンパクトで親しみやすいサイズとしながら、ボリューム感と躍動感が強調され、遊び心にあふれたもの」とされていた。ちなみに、ホイールベース比でモンキー(旧)よりも約30cm長く、エイプ100とほぼ同サイズ。横型シリンダーエンジンに載せ替えたマッチョで筋肉質なエイプといったところ。また、車格に合わせてワイドサイズの前・後12インチタイヤや、倒立タイプのフロントフォーク、前・後ディスクブレーキなどの本格的な装備も採用していた。

 ちなみにグロムの名称は北米仕様と共通で、grommet(留め具などの隠しフタ)を語源とし、アメリカではストリーム系の若者を指すスラングとして用いられている言葉なのだそうだ。ホンダのFUNバイクなので「ライノゥ」とか、「ヒッポ」みたいなお猿さん系の名前も期待されていたが…。

 2014年4月には、初のマイナーチェンジが行われ、車体各部のカラーリングの変更と、新色が導入された。ホイール、前・後のブレーキキャリパー、そしてサイドカバーガーニッシュにゴールドカラーを採用。車体色と同色を施したシートカウル、ヘッドライトステーが装備された。カラーは、新色の「パールヒマラヤズホワイト」、継続色の「アステロイドブラックメタリック」、「パールバレンタインレッド」という3色の設定となった。

 2015年3月のマイナーチェンジもカラーとロゴマークの変更で、「パールバレンタインレッド」の代わりに「マリゴールドイエロー」の新色が採用された。サイドカバーとリアカウルをマットブラックに、サイドカバーの「GROM」のロゴの拡大なども行われている。

 2016年6月に新型へ生まれ変わったグロムだが、FUNバイク的デザインから離れ、スポーツモデル寄りのスタイリングが与えられたことが最大の変更点だった。マフラーもダウンタイプとなり、また同時に新設計のLEDヘッドランプ、ヒンジ式のタンクキャップ、そしてホンダの二輪車では初のフォールディング機能付き“リトラクタブルキー”の採用なども行われた。

 2017年7月には、新型グロムとなって初のカラーチェンジが行われ、「マットアクシスグレーメタリック」という精悍なイメージの新色を設定、従来からの「パールバレンタインレッド」、「パールヒマラヤズホワイト」と合わせて3色の設定となっていた。

 2020年3月のカラーリング変更では、スポーティーな「ロスホワイト」と、精悍な「マットアクシスグレーメタリック」の2色のカラーバリエーションとなった。

 2021年3月、グロムは3代目に生まれ変わった。が、変わったのは主にエンジンと外観デザインで、空冷4ストローク単気筒SOHC、123ccエンジンをより高圧縮比としながら、低フリクション技術を随所に採用し、最高出力の向上と優れた環境性能を両立している。また、5速トランスミッションも採用、変速比を最適化しスポーティな走りに対応させている。

 スタイリングは「“遊び心”にあふれ、塊感のあるスタイリング」(ホンダリリースより)に一新。サイドビューのアクセントとして、カウル取付けボルト周辺に円形のガーニッシュを採用するとともに、存在感あるデザインのLEDヘッドライトを採用。また、ホイールはスポークを5本タイプとすることでより軽快感を表現。そして、シンプルな構造で脱着が容易なカウルやサイドカバーなど、メンテナンスやカスタマイズにも配慮している。

 2023年6月には、力強く精悍な印象の「アステロイドブラックメタリック」と、スポーティーな印象の「ゲイエティーレッド」を新たに設定し、全2色のカラーバリエーションのラインナップとなっていた。

 今回のモデルチェンジは、ヘッドライトカバーおよび、シュラウド、サイドカバーのデザインをシャープな形状に変更し、個性的で“遊び心”あふれるスタイリングを継承しつつ、よりスポーティーな印象としたイメージチェンジで、このほか、メーターにはギアポジションインジケーターやREVインジケーターを追加。フロントブレーキには制動時の安心感に寄与するABSも装備された。
 また、使い方の幅を広げ個性を主張する純正アクセサリーとして、ナックルバイザー、メーターバイザー、アンダーカウル、リアキャリア、サドルバッグ、シートバッグ、USBソケット(Type-C)が設定されている。
 

グロム。「パールホライゾンホワイト」。
グロム。「マットガンパウダーブラックメタリック」

 

★ホンダ ニュースリリースより (2024年2月15日)

 

原付二種スポーツモデル「グロム」の外観を変更し発売

 Hondaは、個性的なスタイリングと軽快な走りが魅力の原付二種(第二種原動機付自転車)スポーツモデル「グロム」の外観を、よりスポーティーなスタイリングに変更し、3月14日(木)に発売します。

●ヘッドライトカバーおよび、シュラウド、サイドカバーを、よりスポーティーなデザインに変更
●カラーリングは、「パールホライゾンホワイト」と「マットガンパウダーブラックメタリック」の2色を採用
●日常での利便性やツーリング時の快適性を高める純正アクセサリー(別売り)を設定

 今回、グロムのヘッドライトカバーおよび、シュラウド、サイドカバーのデザインをシャープな形状に変更し、個性的で“遊び心”あふれるスタイリングを継承しつつ、よりスポーティーな印象としています。
 メーターには、従来同様デジタル表示の速度計や燃料計のほか、ギアポジションインジケーターやREVインジケーターを採用。フロントブレーキには制動時の安心感に寄与するABSを装備しています。
 また、日常の利便性を高めるアイテムから、よりスポーティーな印象を強めるアイテムまで、使い方の幅を広げ個性を主張する純正アクセサリーとして、ナックルバイザー、メーターバイザー、アンダーカウル、リアキャリア、サドルバッグ、シートバッグ、USBソケット(Type-C)を設定しています。
 カラーリングは、爽やかな「パールホライゾンホワイト」と精悍な「マットガンパウダーブラックメタリック」の全2色としています。
 

●販売計画台数(国内・年間)
4,000台
●メーカー希望小売価格(消費税10%込み)
390,500円(消費税抜き本体価格 355,000円)
※価格(リサイクル費用を含む)には保険料・税金(消費税を除く)・登録などに伴う諸費用は含まれておりません

 

主要諸元

車名型式 8BJ-JC92
グロム
発売日 2024年3月14日
全長×全幅×全高(m) 1.760×0.720×1.015
軸距(m) 1.200
最低地上高(m)★ 0.180
シート高(m)★ 0.761
車両重量(kg) 103
乾燥重量(kg)
乗車定員(人) 2
燃費消費率(km/L)※1 63.5(国交省届出値 定地燃費値※2 60km/h 2名乗車時)
67.8(WMTCモード値★ クラス1 1名乗車時)※3
登坂能力(tanθ)
最小回転半径(m) 1.9
エンジン型式 JC92E
空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ
総排気量(cm3) 123
内径×行程(mm) 50.0×63.1
圧縮比★ 10.0
最高出力(kW[PS]/rpm) 7.4[10]/7,250
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) 11[1.1]/6,000
燃料供給装置形式 電子式<電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)>
始動方式★ セルフ式
点火方式★ フルトランジスター式バッテリー点火
潤滑油方式 圧送飛沫併用式
潤滑油容量(L)
燃料タンク容量(L) 6.0
クラッチ形式 湿式多板コイルスプリング
変速機形式 常時噛合式5段リターン
変速比 1速 2.846
2速 1.777
3速 1.315
4速 1.034
5速 0.843
変速比 3.040/2.533
キャスター(度) 25°00′
トレール(mm) 81
タイヤサイズ 120/70-12 51L
130/70-12 56L
ブレーキ形式 油圧式シングルディスク
油圧式シングルディスク
懸架方式 テレスコピック式(倒立サス)
スイングアーム式
フレーム形式 バックボーン

■道路運送車両法による型式認定申請書数値(★の項目はHonda公表諸元)
■製造事業者/Thai Honda Co., Ltd.
 製造国/タイ
 輸入事業者/本田技研工業株式会社
※1 燃料消費率は定められた試験条件のもとでの値です。お客様の使用環境(気象、渋滞など)や運転方法、車両状態(装備、仕様)や整備状態などの諸条件により異なります
※2 定地燃費値は、車速一定で走行した実測にもとづいた燃料消費率です
※3 WMTCモード値は、発進、加速、停止などを含んだ国際基準となっている走行モードで測定された排出ガス試験結果にもとづいた計算値です。走行モードのクラスは排気量と最高速度によって分類されます





2024/02/15掲載