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新車プロファイル2023
2023年に発売された新車の情報ページです

KAWASAKI Z900RSに新カラー&グラフィックモデル“Yellow Ball Edition”が登場

Z900RSに新カラー&グラフィックモデル“Yellow Ball Edition”が登場




KAWASAKI Z900RS 車両解説

 2017年12月、レトロカテゴリーにおいて、長らくその登場が待たれていたカワサキのレトロスポーツモデルがついに登場。Z900RSと名付けられたそのニューモデルは、歴史的な名車であるZ1をオマージュして創造された。Z1と同じ並列4気筒エンジンにこだわり、冷却方式は現代的に水冷化。カワサキの伝統を受け継ぐ新しいZの誕生だった。

 Z1からインスパイアされたレトロネイキッドスタイルだが、その中身には現代の技術が惜しみなく投入されていた。エンジンやフレームは先進の解析技術を用いて設計され、トラクションコントロールシステムも備える。また、灯火類は全てLEDとし、メーターにもマルチファンクション液晶パネルを採用するなど、Z900RSはまさしく伝統と現代の技術が融合したモデルとなっていた。

 理想とした乗り味や、外観デザインと雰囲気を実現するために、Z900RSでは微細な点に至るまでこだわっていた。乗り味では、『ライダーの感性とリンクするライディングフィールを達成するために、滑らかな低中速回転域のエンジン特性や、始動した瞬間からライダーを昂らせるエキゾーストサウンド、様々なライディングシーンに対応する自然なハンドリングなど、徹底した作り込みも行った。スタイリングも同様に、全ての構成部品は選び抜かれ、そのレイアウトにもこだわった。こうした強いこだわりを持って創りあげられたZ900RSは、Z1同様に時代を超えて愛される魅力に溢れている』(カワサキの新車発表時の解説資料より)

 Z1に始まるカワサキのビッグバイクの伝統は、’90年代に入ってジャンルごとに細分化、先鋭化していったが、それも行きつくところまで行った感があり、現在は原点回帰の動きが強まってきている。そんな時代のビッグバイクの代表が“21世紀のZ”と称されたZ1000/Ninja 1000シリーズだった。

“21世紀のZ”、Z1000は、2002年のインターモトで印象的なスタイルをもってデビューを飾った。当時のカワサキビッグマシンは、フラッグシップにZX-12Rが君臨し、レーサーレプリカたるNinja ZX-9R、ネオレトロネイキッドのZEPHYR1100と、それぞれのジャンルを突き詰めたかの感があった。そんな中で、突然デビューしたのが、スーパースポーツ系のエンジンをベースとしながらも、あくまでもストリートユースにこだわった新世代のビッグマシン、Z1000だった。翌年、2003年モデルとして市販開始されたこのZ1000は、その後、2006年まで毎年カラーリングを変更してイヤーモデルとして発売された。

 2006年、インターモトでフルモデルチェンジされたZ1000が発表される。エンジンはそれまでのZ1000の発展型で、水冷4ストローク4気筒DOHC4バルブから最高出力は若干アップの92kW、最大トルクも98.7N・mに向上し、完全新設計のフレームに搭載された。初代Z1000で強烈な印象を放った独自デザインの音叉型(?)デザインのマフラーは、現在のスポーツモデルのデザインに通ずる左右2本ずつを合体するタイプのややおとなしい形状に変更されていた。この2代目は、2009年モデルまで続き、2010年にZ1000の3代目(D型)へとモデルチェンジ、さらに2014年のフェイスリフトを経て現在にいたる、というのが早足で見た“21世紀のZ”、Z1000シリーズのヒストリーだ。

 そして2017年12月に冒頭のカワサキのアナウンス通り“Z1の再来”として送り出しされたのがZ900RSだった。
 2018年7月には、そのZ900RSのあまりの人気ぶりにメカニズムやカラー&グラフィックの変更も無しで急遽2019年モデルが発売されている。
 2019年8月には、カラー&グラフィックも新たになって2020年モデルとして登場した。2020年11月にも、カラー&グラフィックの変更のみで2021年モデルが登場。2021年9月もカラー&グラフィックの変更が行われている。

 2022年2月、そのZ900RSに「Z」シリーズの50年を記念したZ900RS 50th Anniversaryが登場した。

 主な変更点は、Z900 50th AnniversaryやZ650 50th Anniversary同様、
・キャンディカラーを独自の技法で重ね塗りした艶やかで深みのあるフューエルタンク塗装
・フューエルタンク上部に印されたZ50周年ロゴ
・サイドカバーや左右エンジンカバーにあしらわれた専用のエンブレム
・デザインを強調するゴールドカラーのホイール
・上質感を高めるシボ入りの専用シート表皮
・標準装備されたグラブバー
 そしてカラー&グラフィックの変更というもので、Z50年の歴史の過去と未来を照らすとともに、レトロスポーツの持つ美しさをさらに引き立てていた。2022年9月には、新排出ガス規制に適合させるとともに、“カワサキケアモデル”の設定が行われた。

 今回のZ900シリーズのモデルチェンジは、新たにシリーズにラインナップされたこの“Yellow Ball Edition”が唯一のトピックだ。
 スタンダードモデルからの主な変更点は、特別な技法で重ね塗りを施すことで艶やかで重厚な色合いを表現したキャンディカラーのフューエルタンク、ヘリテージKAWASAKIロゴを配したタンクマーク、Z1イメージのサイドカバーマーク、上質感のあるシボ入りシートレザー、クロームメッキ仕上げのサイドグリップ、パルシングコイルカバー、ゼネレーターカバーに配された「DOHC」マークなど。
 

Z900RS Yellow Ball Edition。「キャンディグリーン(GN1)

 

★カワサキ ニュースリリースより (2023年7月3日)

Z900RS Yellow Ball Edition 発売のご案内

 

モデル情報
車名(通称名) Z900RS
マーケットコード ZR900KRACN
型式 8BL-ZR900K
販売店 カワサキ ケアプラザ
発売予定日 2023年7月15日
型式指定・認定番号 20014
メーカー希望小売価格 1,562,000円(本体価格1,420,000円、消費税142,000円)
カラー(カラーコード) キャンディグリーン(GN1)
※当モデルは二輪車リサイクル対象車両です。価格には二輪車リサイクル費用が含まれます。
※価格には保険料、税金(消費税を除く)、登録等に伴う諸費用は含まれません。
※当モデルはABS装着車です。
※当モデルは二輪車ETC2.0標準装備車です。
※メーカー希望小売価格は消費税10%を含む参考価格です。
【Z900RS】

Z1のデザインへのオマージュから誕生したZ900RSシリーズに、Z900RS Yellow Ball Editionが登場します。深みのあるキャンディグリーンに鮮やかなイエローボールを配し、特別な技法の重ね塗りを施すことで、艶やかで重厚な質感を生み出しました。タンクマークにはZ1イメージをさらに引き立てるヘリテージKAWASAKIエンブレムをセット。ボルト、ホイールから、インストゥルメント、フューエルタンク、シートそしてテールカバーに至る、細部にまでこだわったその造形をより一層引き立てる、Z900RS Yellow Ball Edition。カワサキが大切に育ててきた、Z900RSの特別な1台です。
 

■スタンダードモデルからの主な変更点
・特別な技法で重ね塗りを施すことで艶やかで重厚な色合いを表現したキャンディカラーのフューエルタンク
・ヘリテージKAWASAKIロゴを配したタンクマーク
・Z1イメージのサイドカバーマーク
・上質感のあるシボ入りシートレザー
・クロームメッキ仕上げのサイドグリップ
・パルシングコイルカバー、ゼネレーターカバーに配された「DOHC」マーク
■カワサキケアモデルとは
安心・安全なモーターサイクルライフをサポートするため、1ヶ月目点検に加え、3年間の定期点検とオイル交換(オイルフィルター含む)を無償でお受けいただけるモデルです。
https://www.kawasaki-motors.com/after-service/kawasakicare/

 

主要諸元

車名型式 8BL-ZR900K
Z900RS Yellow Ball Edition
発売日 2023年7月15日
全長×全幅×全高(m) 2.100×0.865×1.150
軸距(m) 1.470
最低地上高(m) 0.130
シート高(m) 0.800
車両重量(kg) 216
乾燥重量(kg)
乗車定員(人) 2
燃費消費率(km/L)※1 28.5(国交省届出値 定地燃費値 60km/h 2名乗車時)※2
18.8(WMTCモード値 クラス3-2 1名乗車時)※3
登坂能力(tanθ)
最小回転小半径(m) 2.9
エンジン型式
水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ
総排気量(cm3) 948
内径×行程(mm) 73.4×56.0
圧縮比 10.8
最高出力(kW[PS]/rpm) 82[111]/8,500
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) 98[10.0]/6,500
燃料供給装置形式 フューエルインジェクション
始動方式 セルフスターター
点火方式 バッテリー&コイル(トランジスタ点火)
潤滑油方式 ウェットサンプ式
潤滑油容量(L) 4.2
燃料タンク容量(L) 17
クラッチ形式 湿式多板
変速機形式 常時噛合式6段リターン
変速比 1速 2.916
2速 2.058
3速 1.650
4速 1.409
5速 1.222
6速 0.966
減速比1次/2次 1.627/2.800
キャスター(度) 25.0°
トレール(mm) 98
タイヤサイズ 120/70ZR17M/C 58W
180/55ZR17M/C 73W
ブレーキ形式 φ300mm油圧式デュアルディスク
φ250mm油圧式シングルディスク
懸架方式 テレスコピック式(インナーチューブ径41㎜)
スイングアーム式(ホリゾンタルバックリンク)
フレーム形式 ダイヤモンド

※1:燃料消費率は、定められた試験条件のもとでの値です。使用環境(気象、渋滞等)や運転方法、車両状態(装備、仕様)や整備状況などの諸条件により異なります。
 ※2:定地燃費値は、車速一定で走行した実測にもとづいた燃料消費率です。
 ※3:WMTCモード値とは、発進・加速・停止などを含んだ国際基準となっている走行モードで測定された排出ガス試験結果にもとづいた計算値です。走行モードのクラスは排気量と最高速度によって分類されます。
 ※改良のため、仕様および諸元は予告なく変更することがあります。

2023/07/03掲載