Facebookページ
Twitter
Youtube

ニュース

中須賀25連勝! 全日本ロードレース開幕
2023年4月1〜2日
全日本ロードレース選手権
第1戦・スーパーバイクレースinもてぎ
(モビリティリゾートもてぎ)

JSBクラスは開幕から2レースが行われました。世界に先駆けてカーボンニュートラル燃料が採用されたことでも話題となりましたが、燃料が何であれ中須賀克行選手が両レースとも制す結果に。またBSB(ブリティッシュスーパーバイク)から帰ってきた水野涼選手、ST1000クラスから戻ってきた津田拓也選手、昨シーズンは怪我に泣いた名越哲平選手が完全復帰。YAMAHAファクトリーで1シーズンを過ごし力をつけた岡本裕生選手ら、若いパワーがさく裂しました。今週末の第2戦鈴鹿を前に、開幕戦の模様をレポートします!


開幕完全勝利の中須賀選手、両日ともに同じ顔触れが登壇。


予選、王者・中須賀からポールを奪ったのは昨年からYAMAHAファクトリーに加入した岡本!

 土曜日の決勝は15ラップでスタート、ホールショットを奪ったのは2年間のブリティッシュスーパーバイク選手権参戦から帰ってきた水野選手。次のコーナーでは前に出ようとする岡本選手を水野選手が押さえ、その隙に中須賀選手が前に出ますが、バイクが暴れてまた水野選手が前に。そしてダウンヒルストレートで岡本選手が水野選手を一瞬かわしますがマシンが大きく暴れ後退と、オープニングラップで激しい順位の変動を見せました。2周目に2コーナーで中須賀選手が前に。3番手に作本耕助選手が浮上し、中須賀―水野―作本―岡本の順。作本選手が2位に上がると、後方では名越選手が津田選手をパスして5番手に浮上。水野選手がトラブルで離脱すると、7周目に岡本選手が作本選手をパスし2番手に。ヤマハの1-2となりましたが、その時点で中須賀選手との差は2秒以上。15周のレースは中須賀選手が2位以下を5秒以上引き離して開幕優勝。

 レース2は5ラップ増の20ラップを周回。レース序盤は水野選手がトップ集団の先頭に立ちレースをリードしますが、にわか雨による一瞬のミスをついて中須賀選手がトップに。逃げる中須賀選手の後方では水野選手をかわした岡本選手が、その後ろには名越選手と3台での2位争いが最終ラップまで続き、2位に岡本選手、3位名越選手と、レース1と同じ顔触れが並びました。

 JSBクラス採用のカーボンニュートラル(CN)燃料ですが、スポット参戦が多く(参加台数70台超)CN燃料に対しての準備が整わないエントラントが多数想定されるため、鈴鹿8耐トライアウトを兼ねる第2戦ではサーキットハイオクも使用可となりました。

トップ争い序盤は水野選手、中須賀選手、岡本選手、名越選手と続く。
中須賀選手が前にでると2位以下を引き離し、岡本選手、水野選手、名越選手。もてぎで観戦するならダウンヒルからの90 度コーナーは圧巻です。
水野選手、イギリスで揉まれて一回りもふたまわりも大きくなって帰ってきました!
niu
去年の開幕前に足を負傷、シーズン途中でいったん復帰するも手術により後半戦を欠場、復帰戦です。
チャンピオン中須賀選手、王者はそれを貫く重圧と戦っています。
清成龍一選手も昨年の前半戦は欠場。最終戦では表彰台に。今シーズンはTOHOレーシングから参戦です。
niu
BMWで上位に食い込む関口太郎選手と、39番は今シーズンからJSB参戦となる芳賀瑛大選手。
復帰戦の名越選手、両レースとも3位表彰台を獲得。
中須賀選手のチームメイトとして、越えていかなければならないプレッシャーを一番感じているのは岡本選手。
niu
ホンダ社員を辞め、ヨシムラに電撃移籍の亀井雄大選手。
全日本のヨシムラは加賀山就臣が監督を務めます。亀井選手をチームにひっぱったのはこの人。
JSBクラス、フロントローからスタートで出たのは水野選手。
niu
スズキでの初戦、予選で転倒、レース2も転倒と苦いスタートとなりました。
JSBレース1、名越選手の背後から津田選手の追い上げはすさまじかった。
レース1表彰のスパークリングファイト。
niu
昨年は8耐でもリザーブライダー登録だったため、日本のファンの前でのレースは3年ぶりの水野選手。
安心してください、いますよ、柳川明選手。




ファクトリー1強のJSBクラスよりも力が拮抗し、若いライダーも含め賑わいを見せるST1000クラス。

 昨年のST600チャンピオン荒川晃大選手が初戦からトップ争いに加わるなど若手ライダーがめきめきと頭角を現し、それに対するベテラン勢という、ライダー層の厚みが増し、今シーズン激戦が予想されるST1000クラス。8耐の覇者・高橋巧選手もこのクラスに参戦。金曜日に激しいクラッシュをした國 峰琢磨選手を先頭に、高橋裕紀選手、國井勇輝選手、荒川選手、昨年のチャンピオン渡辺一馬選手、高橋巧選手、榎戸育寛選手がトップ集団を形成。ラストラップは國 峰選手と國井選手の争いになりましたが國 峰選手がトップを守り切って優勝。

チェッカー間際まで見ごたえのあるレースとなりました。
niu
優勝した國峰選手、手取り足取り育てた玉田誠監督も嬉しそうです。
それぞれの感染対策への努力により、表彰式とファンの距離が近くなりました。




 ST600クラスのスタートからトップに立ったのは初のPPを獲得したレジェンドライダー・芳賀紀行氏の次男・涼大選手でしたが、序盤ハイサイドでリタイヤ。優勝は昨年の最終戦に続き井手翔太選手。J-GP3クラスは尾野弘樹選手が圧勝しています。

 第2戦はJSBクラスのみ、4月22・23日に鈴鹿サーキットにて四輪のスーパーフォーミュラとの併催で2レース開催です!

ST600クラス優勝は井手選手、父もGP125ccの名選手。
8耐出場経験もある井手選手、トップに立つと後続を徐々に引き離してチェッカー。
スーパーバイクで活躍した芳賀監督がチームを立ち上げて4年目、ようやく花開いたといったところ。写真は次男の涼大選手、長男・瑛大(あきと)選手はJSBに参戦。
優勝の尾野選手。
2位争いの僅差ぶりが激しかった。


(撮影・レポート:楠堂亜希)







2023/04/19掲載