KAWASAKI Z H2 SE 車両解説
バランス型スーパーチャージドエンジンと、次世代の「SUGOMI」スタイリングで2020年12月に登場するや高い評価を得ている「Z H2」。そのZ H2に新たなラインナップとして「Z H2 SE」が登場したのは2021年4月。
スタンダードモデルが持つ圧倒的なパワーとコントロール性の究極の両立を維持しながら、KECS(カワサキ電子制御サスペンション)を装備。ショーワのスカイフックテクノロジーを実装する前後の新しい電子制御サスペンションは、よりスムーズな乗り心地をもたらし、快適性と楽しさの向上に貢献してくれるという。
また、ブレンボのStylemaとマスターシリンダーを採用したフロントブレーキコンポーネントは、制動力とコントロール性をさらに向上させ、スーパーチャージドフラッグシップ“Z”の魅力をより高めている。
Z H2のスタンダードモデルからの主な変更点は、
・路面や走行状況にリアルタイムで適応し、理想的な減衰力を提供するKECS(カワサキエレクトロニックコントロールサスペンション)
・レインモードでの走行安定性が向上するショーワのスカイフックEERA(電子制御ライドアジャスト)テクノロジー
・より強力な制動性能と高いコントロール性を生み出すブレンボ製Stylemaモノブロックキャリパーとブレンボフロントマスターシリンダーを装備したフロントブレーキパッケージ
・スーパーチャージドエンジンの搭載を象徴するエアインテークにあしらわれた銀鏡塗装 以上の4点。
スタンダードモデルから引き継がれた主な特長は、
・最大出力147Kw(200PS)のバランス型スーパーチャージドエンジン
・低中速走行時の操縦性と高速域走行時の安定性のバランスが良い専用設計のトレリスフレーム
・スーパーネイキッドらしい野生味を視覚化したSUGOMIデザイン
・ネイキッドの特徴を生かし、スーパーチャージドエンジンをあえて見せるレイアウト
・操縦性と快適性を両立するアップライトなライディングポジション
・KTRC、パワーモード、それらを一元的に管理するインテグレーテッドライディングモード
・常に車体姿勢を検知してKIBSやKTRCへ情報をフィードバックするボッシュ社製IMU
・トラクションとブレーキングの情報を統合管理するKCMF
・きめ細やかな油圧制御でホイールのロックを防ぐKIBS
・クラッチ操作なしでシフトチェンジを可能にするKQS
・設定したスピードでの巡航を可能にするエレクトロニッククルーズコントロール
・さまざまな車両情報を表示する、フルカラーTFT液晶スクリーン搭載インストゥルメントパネル
・Bluetoothでつながるスマートフォン接続機能。
これらが“SE”の正体だ。
2021年12月、Z H2シリーズの本体が2022年モデルとしてカラー&グラフィックが変更されたが、こちらZ H2 SEはメカニズムはもとよりカラー&グラフィックの変更も無しで発売となった。
今回は、カラー&グラフィックの変更とともに、型式および型式指定・認定番号の変更(令和2年排出ガス規制への適合)、そしてそれとともに燃料消費率の変更 WMTCモード値(16.9km/L→17.1km/L)が行われた。
★カワサキ ニュースリリースより (2023年3月8日)
Z H2 SE発売のご案内
- モデル情報
- 車名 Z H2 SE
- マーケットコード ZR1000LPFNN
- 型式 8BL-ZRT00K
- 型式指定・認定番号 20097
- メーカー希望小売価格 2,255,000円
- (本体価格 2,050,000円、消費税 205,000円)
- ※カワサキケア含む
- カラー(カラーコード)メタリックディアブロブラック×ゴールデンブレイズドグリーン(GN2)
- 発売予定日 2023年4月8日
- 販売店 カワサキ プラザ
- ※当モデルは二輪車リサイクル対象車両です。価格には二輪車リサイクル費用が含まれます。
- ※価格には保険料、税金(消費税を除く)、登録等に伴う諸費用は含まれません。
- ※当モデルはABS装着車です。
- ※当モデルはETC2.0標準装備車です。
- ※メーカー希望小売価格は参考価格です。
- ※当モデルは「カワサキケアモデル」です。
- ■主な変更点
- ・型式および型式指定・認定番号の変更(令和2年排出ガス規制への適合)
上記に伴う燃料消費率の変更 WMTCモード値(16.9km/L→17.1km/L) - ・カラー&グラフィックの変更
- ■カワサキケアモデルとは
- 安心・安全なモーターサイクルライフをサポートするため、1ヶ月目点検に加え、3年間の定期点検とオイル交換(オイルフィルター含む)を無償でお受けいただけるモデルです。
https://www.kawasaki-motors.com/after-service/kawasakicare/
【Z H2 SE】
Z H2が持つ圧倒的なパワーと優れたコントロール性という究極の両立を維持しながら、KECS(カワサキ電子制御サスペンション)を装備したZ H2 SE。スカイフックテクノロジーを実装する前後の電子制御サスペンションは、よりスムーズな乗り心地をもたらし、快適性と楽しさを向上させます。また、ブレンボのStylemaとマスターシリンダーを採用したフロントブレーキコンポーネントは、制動力とコントロール性をさらに向上させ、スーパーチャージドフラッグシップZの魅力をより高めています。
主要諸元
車名型式 | 8BL-ZRT00K | |
---|---|---|
Z H2 SE | ||
全長×全幅×全高(m) | 2.085 ×0.810×1.130 | |
軸距(m) | 1.455 | |
最低地上高(m) | 0.140 | |
シート高(m) | 0.830 | |
車両重量(kg) | 241 | |
乾燥重量(kg) | – | |
乗車定員(人) | 2 | |
燃費消費率(km/L)※1 | 22.5(国交省届出値 60km/h・定地燃費値、2名乗車)※2 | |
17.1(WMTCモード値 クラス3-2、1名乗車時)※3) | ||
登坂能力(tanθ) | – | |
最小回転小半径(m) | 3.3 | |
エンジン型式 | – | |
水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ | ||
総排気量(cm3) | 998 | |
内径×行程(mm) | 76.0×55.0 | |
圧縮比 | 11.2 | |
最高出力(kW[PS]/rpm) | 147[200]/11,000 | |
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) | 137[14.0]/8,500 | |
燃料供給装置形式 | フューエルインジェクション | |
始動方式 | セルフ式 | |
点火方式 | バッテリ&コイル(トランジスタ点火) | |
潤滑油方式 | ウェットサンプ式 | |
潤滑油容量(L) | 4.7 | |
燃料タンク容量(L) | 19 | |
クラッチ形式 | 湿式多板 | |
変速機形式 | 常時噛合式6段リターン | |
変速比 | 1速 | 3.076 |
2速 | 2.470 | |
3速 | 2.045 | |
4速 | 1.727 | |
5速 | 1.523 | |
6速 | 1.347 | |
減速比1次/2次 | 1.480/2.555 | |
キャスター(度) | 24.9° | |
トレール(mm) | 104 | |
タイヤサイズ | 前 | 120/70ZR17 M/C(58W) |
後 | 190/55ZR17 M/C(75W) | |
ブレーキ形式 | 前 | φ320mm油圧式デュアルディスク |
後 | φ260mm油圧式シングルディスク | |
懸架方式 | 前 | φ43mm倒立テレスコピック式 |
後 | スイングアーム(ニューユニトラック) | |
フレーム形式 | トレリス |
※1: 燃料消費率は、定められた試験条件のもとでの値です。使用環境(気象、渋滞等)や運転方法、車両状態(装備、仕様)や整備状況などの諸条件により異なります。
※2: 定地燃費値は、車速一定で走行した実測にもとづいた燃料消費率です。
※3: WMTCモード値とは、発進・加速・停止などを含んだ国際基準となっている走行モードで測定された排出ガス試験結果にもとづいた計算値です。走行モードのクラスは排気量と最高速度によって分類されます。
※改良のため、仕様および諸元は予告なく変更することがあります。