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カワサキワークスの復活に期待

 株式会社カワサキモータースジャパンは新チーム「Kawasaki Plaza Racing Team」を立ち上げ、全日本ロードレース選手権ST1000クラスと鈴鹿8耐SSTクラスに参戦することを発表した。岩戸亮介を起用、マシンは2022年モデルのKawasaki Ninja ZX-10Rとなる。チーム監督は西嶋 修が務める。


 岩戸は2018年全日本J-GP2クラスのチャンピオンとなり、2019年カワサキ契約となり藤原克昭の元で、アジアロードレース選手権に参戦を開始。この年ランキング9位となり、更なる飛躍が期待されていたが、新型コロナウィルスの影響でアジアロードの開催が難しくなり、テストライダーとしての日々を過ごす。カワサキのテストコースであるオートポリス開催の全日本ロードST1000にスポット参戦、表彰台に食い込む走りで、その速さを示していた。昨年限りにカワサキがアジアのレースから撤退を受け、今季は全日本のフル参戦となった。 

 岩戸は「3年ぶりの全日本選手権フル参戦をKawasaki Plaza Racing Teamというすばらしい体制で実現させていただきました。約2年間コロナ禍によりレース活動がうまく進められない期間中、トレーニングを必死に続けてきました。今シーズンはその成果を活かし、まずはカワサキのマシンを表彰台の中央へ、そしてこの大きなチャンスをしっかりシリーズチャンピオンという最高の結果にする為に、一生懸命取り組んでいきたい」と語る。

岩戸亮介


 そして新チームを率いる西嶋はトッププライベーターとして活躍、鈴鹿8耐はライフワークのように参戦、親しみあるカワサキライダーのひとりでもある。西島は「日本中にいるカワサキファン、カワサキユーザーの皆さんが、全国のカワサキプラザ店を通じモータースポーツのおもしろさ、モーターサイクルの楽しさを共感できるチーム作りをしたいと思っています。また同時に一歩ずつではありますが勝てる体制作り、ライダーがレースに集中できる環境作りにも取り組みたい」と意気込む。

 ST1000クラスが新設されて3年目、初年度は高橋裕紀(ホンダ)、昨年は渡辺一馬(ホンダ)がタイトルを獲得している。今季はカワサキが本格的参戦を開始、岩戸が加わることで、勢力図が変わることになると期待が高まる。岩戸にとって、3年振りの全日本フル参戦ではあるが、その存在感を示してくれそうだ。また、この参戦をきっかけにカワサキワークスの復活につながることを願うファンも多い。

西嶋 修 監督

(レポート:佐藤洋美)







2022/02/28掲載