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新車プロファイル2021
2021年に発売された新車の情報ページです

KAWASAKI “カフェレーサー”Z900RS CAFEがカラー&グラフィック変更

“カフェレーサー”Z900RS CAFEがカラー&グラフィック変更




KAWASAKI Z900RS CAFE 車両解説

 Z1に始まるカワサキのビッグバイクの伝統は、’90年代に入ってジャンルごとに細分化、先鋭化していったが、それも行きつくところまで行った感があり、現在は原点回帰の動きが強まってきている。そんな時代のビッグバイクの代表が“21世紀のZ”と称されたZ1000/Ninja 1000シリーズだった。

 Z1000は、2002年のインターモトで印象的なスタイルをもってデビューを飾った。当時のカワサキビッグマシンは、フラッグシップにZX-12Rが君臨し、レーサーレプリカたるNinja ZX-9R、ネオレトロネイキッドのZEPHYR1100と、それぞれのジャンルを極めたかの感があった。そんな中で、突然デビューしたのが、スーパースポーツ系のエンジンをベースとしながらも、あくまでもストリートユースにこだわった新世代のビッグマシン、Z1000だった。翌年、2003年モデルとして市販開始されたこのZ1000は、その後、2006年まで毎年カラーリングを変更してイヤーモデルとして発売された。

 2006年、インターモトでフルモデルチェンジされたZ1000が発表される。エンジンはそれまでのZ1000の発展型で、水冷4ストローク4気筒DOHC4バルブから最高出力は若干アップの92kW、最大トルクも98.7N・mに向上し、完全新設計のフレームに搭載された。初代Z1000で強烈な印象を放った独自デザインの音叉型(?)デザインのマフラーは、現在のスポーツモデルのデザインに通ずる左右2本ずつを合体するタイプのややおとなしい形状に変更されていた。この2代目は、2009年モデルまで続き、2010年にZ1000の3代目(D型)へとモデルチェンジ、さらに2014年のフェイスリフトを経て現在にいたる、というのが早足で見た“21世紀のZ”、Z1000シリーズのヒストリーだ。

 そして2017年の12月、カワサキが自信をもって“Z1の再来”として送り出したのがZ900RSだった。

『レトロカテゴリーにおいて、長らくその登場が待たれていたカワサキのレトロスポーツモデルがついに登場。Z900RSと名付けられたニューモデルは、歴史的な名車であるZ1をオマージュして創造された。Z1と同じ並列4気筒エンジンにこだわり、冷却方式は現代的に水冷化。カワサキの伝統を受け継ぐ新しいZが誕生した。

 Z1からインスパイアされたレトロネイキッドスタイルだが、その中身には現代の技術が惜しみなく投入されている。エンジンやフレームは先進の解析技術を用いて設計され、トラクションコントロールシステムも備える。また、灯火類は全てLEDとし、メーターにもマルチファンクション液晶パネルを採用するなど、Z900RSはまさしく伝統と現代の技術が融合したモデルとなっている。

 理想とした乗り味や、外観デザインと雰囲気を実現するために、Z900RSでは微細な点に至るまでこだわった。乗り味では、『ライダーの感性とリンクするライディングフィールを達成するために、滑らかな低中速回転域のエンジン特性や、始動した瞬間からライダーを昂らせるエキゾーストサウンド、様々なライディングシーンに対応する自然なハンドリングなど、徹底した作り込みも行った。スタイリングも同様に、全ての構成部品は選び抜かれ、そのレイアウトにもこだわった。こうした強いこだわりを持って創りあげられたZ900RSは、Z1同様に時代を超えて愛される魅力に溢れている』(カワサキの新車発表時の解説資料より)

 2018年3月に登場したZ900RS CAFEは、Z900RSのレトロスポーツの印象をさらに強めるべく、かつて一世を風靡した“カフェレーサー”スタイルを纏ったモデルだった。Z900RSをベースにビキニカウル、ローポジションのハンドルとシングルシート風の段付きシート、とどめは’70年代、’80年代のワークスレーサーを彷彿させるホワイトラインの入ったライムグリーンのボディカラー(グレーのモデルも有)を採用していた。

 2018年8月には、カラー&グラフィック変更が行われ、新色のストームクラウドブルーが加わり、3色のラインアップとなった。2019年8月にもカラー&グラフィックの変更のみで、キャンディトーングリーンとファントムブルー、2色のラインアップで2020年モデルとしていた。

 2020年12月には、ニューカラー「エボニー」のを発売。まさしく’70年代のカフェレーサーっぽいカラーリングを纏っての登場だった。

 今回も、ニューカラー&グラフィック「メタリックディアブロブラック」(BK1)への変更のみ。
 

Z900RS CAEF。新たなカラーは「メタリックディアブロブラック」(BK1)。

 

カワサキ ニュースリリースより (2021年8月16日)

Z900RS CAFE 発売のご案内

 

モデル情報
車名(通称名) Z900RS CAFE
マーケットコード ZR900ENFAN
型式 2BL-ZR900C
発売予定日 2021年9月1日
型式指定・認定番号 18724
メーカー希望小売価格 1,419,000円
(本体価格1,290,000円、消費税129,000円)
カラー(カラーコード)メタリックディアブロブラック(BK1)
発売店 カワサキプラザ
※当モデルは二輪車リサイクル対象車両です。価格には二輪車リサイクル費用が含まれます。
※価格には保険料、税金(消費税を除く)、登録等に伴う諸費用は含まれません。
※当モデルは二輪車ETC2.0標準装備車です。
※メーカー希望小売価格は消費税10%を含む参考価格です。
【Z900RS CAFE】

Z900RSと共に高い人気を誇る、カフェレーサースタイルモデルのZ900RS CAFE。始動した瞬間から乗り手を昂ぶらせるエキゾーストサウンド、滑らかに加速するエンジン特性、自然なハンドリングなど、すべてが感性とリンクするライディングフィールを提供します。外観はよりスポーティな雰囲気を高めたカフェレーサースタイル。フロントカウルやローポジションハンドル、専用シートを装備し、スタンダードモデルとは一味違ったモーターサイクルライフを楽しめます。車体のデザインには専用のカラー&グラフィックを採用。Z1からインスピレーションを受けたティアドロップフューエルタンクやエンジンカバーをはじめ、テールカウル、ホイール、ボルト類に至るまで随所にこだわりが盛り込まれています。エンジンはカワサキ伝統の並列4気筒を搭載。低中回転域でのトルクを重視した特性でパワーと扱いやすさを高い次元で両立しています。ストリートを悠然と走るだけでも楽しく、ツーリングやスポーツ走行など、様々なシーンでそのレトロモダンな魅力を十分に体感いただけます。
 

■主な変更点
・カラー&グラフィックの変更
 

主要諸元

車名型式 2BL-ZR900C
Z900RS CAFE(ZR900ENFAN)
発売日 2021年9月1日
全長×全幅×全高(m) 2.100×0.845×1.190
軸距(m) 1.470
最低地上高(m) 0.130
シート高(m) 0.820
車両重量(kg) 217
乾燥重量(kg)
乗車定員(人) 2
燃費消費率(km/L)※1 28.5(国交省届出値 定地燃費値 60km/h 2名乗車時)※2
20.0(WMTCモード値 クラス3-2 1名乗車時)※3
登坂能力(tanθ)
最小回転小半径(m) 2.9
エンジン型式
水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ
総排気量(cm3) 948
内径×行程(mm) 73.4×56.0
圧縮比 10.8
最高出力(kW[PS]/rpm) 82[111]/8,500
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) 98[10.0]/6,500
燃料供給装置形式 フューエルインジェクション
始動方式 セルフスターター
点火方式 バッテリー&コイル(トランジスタ点火)
潤滑油方式 ウェットサンプ式
潤滑油容量(L) 4.2
燃料タンク容量(L) 17
クラッチ形式 湿式多板
変速機形式 常時噛合式6段リターン
変速比 1速 2.916
2速 2.058
3速 1.650
4速 1.409
5速 1.222
6速 0.966
減速比1次/2次 1.627/2.800
キャスター(度) 25.0°
トレール(mm) 98
タイヤサイズ 120/70ZR17M/C 58W
180/55ZR17M/C 73W
ブレーキ形式 φ300mm油圧式デュアルディスク
φ250mm油圧式シングルディスク
懸架方式 テレスコピック式(インナーチューブ径41㎜)
スイングアーム式(ホリゾンタルバックリンク)
フレーム形式 ダイヤモンド

※1:燃料消費率は、定められた試験条件のもとでの値です。使用環境(気象、渋滞等)や運転方法、車両状態(装備、仕様)や整備状況などの諸条件により異なります。
 ※2:定地燃費値は、車速一定で走行した実測にもとづいた燃料消費率です。
 ※3:WMTCモード値とは、発進・加速・停止などを含んだ国際基準となっている走行モードで測定された排出ガス試験結果にもとづいた計算値です。走行モードのクラスは排気量と最高速度によって分類されます。
 ※改良のため、仕様および諸元は予告なく変更することがあります。





2021/08/16掲載