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試乗・解説

●文&撮影—毛野ブースカ ●撮影協力—玉井久義 ●取材協力─スズキ https://www1.suzuki.co.jp/motor/

 極めて順調に河口湖、西湖、精進湖、本栖湖を通過。国道139号線を走って静岡県に突入した。日本地図を上から見ると富士山の左側にある朝霧高原を走る。青木ヶ原樹海など森が多い山梨県に対して、朝霧高原付近は見晴らしのよい景色が続く。15分ほど走るとチェックポイントである「道の駅 朝霧高原」に到着。駐車場からは富士山がはっきりと拝めた。この道の駅の名物である「あさぎり牛乳ソフト」を食べようと思ったが、開店時間が午前10時00分とのことなのでしばし待つことに。開店時間と同時にソフトクリームを注文。富士山を眺めながらのソフトクリームは絶品だ。今日はとにかく天気がいい。平日にもかかわらずライダーが多く走っているのも納得がいく。





道の駅 朝霧高原
「道の駅 朝霧高原」の駐車場で富士山とツーショット。スッキリした青空のもと、GSX-R125 ABSのトリトンブルーメタリックが映える。
あさぎり牛乳ソフト
道の駅内にあるアイス工房で販売されている「あさぎり牛乳ソフト」(400円)を一番風呂ならぬ一番ソフトでゲット。私が食べているのを見て他もライダーたちも連鎖反応で買っていた。

 朝霧高原を後にして向かったのは国の天然記念物である「白糸の滝」だ。道はどこも流れが良く、GSX-R125 ABSは6速ホールドでストレスなく走ってくれる。国道139号線を富士宮市方面に進み、県道71号線、県道72号線を進み、目的地直前の白糸ノ滝交差点がラウンドアバウトになっていてちょっと戸惑ったが、無事「白糸の滝」に到着した。「白糸の滝」はテレビの旅番組などでよく登場するのでご存知の方も多いはず。高さ20m、幅150mの湾曲した絶壁から幾重にも水が流れちている。まさに名瀑にふさわしい。駐車場から10分ほど歩いたところに滝つぼがあり、近くまで行くと、まるでミストシャワーのように流れ落ちた水が顔に当たる。天然の癒しどころでしばし身体を休めた。

白糸の滝
勇壮な景色が味わえる「白糸の滝」。この日は初夏を思わせる陽気だったが、水が流れ落ちる滝つぼの周辺は涼しかった。マイナスイオンを浴びて富士山一周を走り切るぞ。
白糸の滝
「白糸の滝」の駐車場からも富士山が拝めたのでツーショット写真をパチリ。ここからは富士宮市を通って御殿場市方面に向けて走る。

「白糸の滝」までほぼ予定どおりで進んでいる。GSX-R125 ABSにもだいぶ慣れてきた。この後、昼食として富士宮市で名物「富士宮やきそば」を食べるべく富士宮市内に向けて走る。市内には何軒も焼きそばを販売するお店があるのだが、今回選んだのは富士山本宮浅間大社の近くにある「お宮横丁」内にある富士宮やきそば学会のアンテナショップだ。ここに行けば本物の富士宮やきそばが食べられるはずだ。無事、お宮横丁を発見して入口近くにあるアンテナショップで焼きそばをオーダー。出てきた焼きそばは、まさに富士宮やきそばそのもの。東名高速道路の富士川サービスアリアで何度も富士宮やきそばを食べているが、やはり本場は違う。あっという間に完食してしまった。

富士宮やきそば
富士宮やきそば
B級グルメ好きとしては富士宮市に来たら富士宮やきそばを食べなくてはならない。市内にはいくつものお店がある中で、今回は「お宮横丁」内にある富士宮やきそば学会のアンテナショップに行ってみた。注文が入るとその場で焼いてくれる。注文したのは大盛(600円)で食べごえ充分。

走行距離は約190㎞
相模湖公園から富士宮市までの走行距離は約190㎞。2日間で約250㎞、河口湖から約90㎞走った。燃料計は1目盛り減った程度。まだまだいけるぞ。
リッター約47㎞
ここまでの燃費はリッター約47㎞。昨日よりちょっと下がったが誤差の範囲。予想以上の燃費を叩き出してくれる。

 お腹を満たしたところで、ここから御殿場方面に向かって走る。当初の予定では県道180号線→県道152号線→県道23号線を走って御殿場に向かう予定だったが、凍結注意の看板が出ているので予定を変更。県道180号線を戻って裾野市を通る国道469号線を走ることにした。左側に富士山を見ながら道は緩やかなアップダウンが続くものの、GSX-R125 ABSはスムーズに走る。富士サファリパークを通過したところで陸上自衛隊の車輛が多くなり、富士山の裾野にある広大な演習場が見えてくる。日本とは思えない風景が続き、やがて御殿場市内に入った。時間は午後1時を過ぎたところ。もし県道180号線を走っていたらもっと時間がかかっていたかもしれない。

 御殿場市からは国道138号線を走って富士五湖のひとつである山中湖に向かう。日本地図を上から見ると富士山の右側を走る。山中湖まで来るとゴールまであと一歩だ。アップダウンはそれほど激しくはないものの、先ほど走っていた国道139号線、国道469号線に比べると交通量が多い。ここまで100㎞ほど走っており、だんだんお尻が痛くなってきた。山中湖に到着すると平日なのに観光客やライダーが多い。碑は見つけられなかったものの、無事富士山とのツーショット撮影に成功。

凍結の看板
県道180号線を走って御殿場市方面に行くつもりだったが、凍結の看板が出ていたので引き返すことに。登坂車線が続くので、どちらにしても125㏄ではキツかったかもしれない。
富士宮市を望む
県道180号線から国道469号線に向かう途中で富士宮市を望む。GSX-R125 ABSは近所の林道やワインディング路をプラッと走るにはピッタリ。まさに局地戦闘機だ。

陸上自衛隊の演習場
国道469号線を走って富士サファリパークを過ぎた先に陸上自衛隊の演習場があり、周囲の景色が一変する。ここでも富士山とツーショット写真をパチリ。
山中湖
御殿場市内から国道138号線を通って山中湖に到着。東京から近いこともあり平日にもかかわらず多くの観光客が訪れていた。須走付近で演習している陸上自衛隊の発砲音が聞こえた。

 山中湖に到着したのが午後2時。山中湖近くにある吉田うどんのお店に立ち寄る予定だったが定休日のため断念。吉田うどんのお店の多くが午後2時で閉店しまうので、開いているお店を探したところ、河口湖手前の国道138号線沿いに「玉喜亭」というお店がやっていることが判明。無事、吉田うどんを食べることができた。気づけば昨日から粉ものばかり食べているな…。

 ここから河口湖はすぐなのだが、そのまま向かうのはもったいないので、国道138号線を進んで「道の駅 なるさわ」に隣接する「富士眺望の湯ゆらり」で一服することにした。「富士眺望の湯ゆらり」は山梨県南都留郡鳴沢村にある日帰り入浴施設だ。入湯料は1,300円(土日祝1,500円)。富士山を一望できる内風呂や露天風呂はもちろん、パノラマ風呂や蒸し風呂や洞窟風呂もあって一日いても楽しめる。お湯は無色透明で、適温でサラッとした湯触りで気持ちよく入れる。ツーリング途中で立ち寄るにはちょうどいい。

吉田うどん

吉田うどん

吉田うどんを提供するお店の多くが午後2時で閉店する中、国道138号線沿いのある「玉喜亭」はありがたいことに午後4時まで営業している。今回選んだのは天ぷらや肉、きんぴらなどのトッピングが満載された玉喜亭うどん(830円)。

吉田うどん

ゴール手前で「富士眺望の湯ゆらり」に立ち寄って疲れた身体を癒した。もちろん内風呂や露天風呂からは富士山が拝めた。ゆっくり1日を過ごすのもいいかもしれない。

「富士眺望の湯ゆらり」で一服した後は、ゴールであるルートイン河口湖前の駐車場を目指すのみ。途中、道に迷ったものの、なんとか午後5時前にルートイン河口湖まで戻ってこれた。富士宮市からちょうど100㎞、昨日ホテルから夕飯を食べに走った分を含めても180㎞以上走ってしまった。達成感に浸っているのも束の間、これから自宅まで帰らなくてはならない。気を取り直して走行再開。結局、自宅のある調布市に着いたのは午後8時過ぎ。河口湖から3時間以上かかってしまった。

ホテルルートイン河口湖前
陽が落ちる前にホテルルートイン河口湖前の駐車場に戻って来れた。朝と同じ場所でツーショット写真をパチリ。天候に恵まれて雨に降られることはなかった。
200㎞近く走ったことに
2日間かけての走行距離は約295㎞。この日だけで200㎞近く走ったことになり想定よりも長距離だった。
リッター約46㎞
燃費は富士宮市で測ったよりも下がってしまいリッター約46㎞となった。走り方を工夫すればリッター47㎞以上は出せるだろう。燃料計は相変わらず減らない。

相模湖公園
相模湖公園に到着したのは河口湖を出発してから約2時間後。駐車場のゲートが閉まる寸前だった。運転にもだいぶ慣れてきたが、さすがにお尻や手のひらが痛くなってきた。
約354㎞
ここまでの走行距離は約354㎞。河口湖から約60㎞ほどしか走行していないが、それ以上に走った感じがする。ようやく燃料計の目盛りが減った。
リッター47㎞
燃費はリッター47㎞ちょうど。走り方や交通状況によってリッター1〜2㎞は変動するようだが、リッター47㎞が平均燃費と考えて正しいだろう。想像以上の好燃費だ。

 2日間でのべ400㎞以上を共に走ったGSX-R125 ABS。2日間の燃費はリッター約46㎞だった。この2日間を含めて合計629㎞走って最終的な燃費はリッター約50㎞を叩き出した。もちろん交通量が多い都内を中心に走るとリッター約44㎞まで下がることはあったものの、これ以上は悪くならない感じだ。通勤快速として充分に使える。荷物を載せるスペースがほとんどないのがデメリットだが、短距離がメインなら問題ないはずだ。私のようなフルカウル初心者でも乗りやすくて燃費がよく、おまけにカッコいい。GSX-R125 ABSなら「ワンツーファイブ」の魅力を存分に堪能できる。ちょっと欲しくなってしまったな…。


※この記事は緊急事態宣言発出前の4月22日〜23日に取材したものです。

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2021/06/15掲載