SUZUKI RM-Z250/RM-Z450 車両解説
カワサキと共同開発されたスズキ初の4ストローク・モトクロッサーが出発点となっているRM-Zシリーズ。2種類のイグニッションマップ特性を備えた水冷DOHC4バルブ・エンジンを、2ストローク・モトクロッサーのRMから発展させたフレームに搭載して、2003年8月にリリースしたのがRM-Z250の始まりだ。翌年、2004年シーズンからIA1(国際A級、旧国際A級250cc)に投入されたワークスマシンの市販化モデルといえるのが兄貴分のRM-Z450だ。
毎年の様にアップデートされるカラー&グラフィック面を除けば、RM-Z250は、その後、2012年11月発売の2013年モデルでエンジンを初め戦力アップ。機能面の改良を中心としたモデルチェンジが行われた、ECMの変更により始動性の向上なども行われている。
2015年9月、RM-Z250では待望のフルモデルチェンジが行われた。ワークスマシンからのフィードバックにより、2015年モデルのRM-Z450で初採用された“スズキ・ホールショット・アシスト・コントロール(S-HAC)”を、さらに発展進化させて標準装備としたのが最大の特徴で、このほか新設計エンジンには、クランクケース、ピストン、カムシャフト等で80ヵ所以上にのぼる改良が行われ、パワーバンドの拡大やフリクションロスの低減、および減速フィーリングの改善などが行われた。
メインフレームも新設計で、軽量化と同時にフレーム剛性を最適化し、コーナリング性能を向上させた。フロントフォークにはKYB製の最新エアフォークシステム“PSF2”を採用、大幅な軽量化やダンパー性能の向上、フリクションの低減も行われていた。リアもインテグラルアジャスタシステムを搭載した新型KYB製ショックを採用。
2019年2月、2015年以来のフルモデルチェンジが行われ、『The Winning Balance 「走る、曲がる、止まる」の高次元でのバランス』を開発コンセプトに、外観から全面刷新。“嘴”をイメージさせる「Beak DNA」スタイルは継承している。エンジン周りでは、吸気ポート形状の見直し、ツインインジェクターの採用、エキゾーストシステムの改良、スズキ・ホールショット・アシスト・コントロール(S-HAC)に新機能を追加。足周りでもKYB製のコイルスプリングを搭載したフロントサスの採用、レバー比を変更したリアサス、ブレーキディスクの大径化なども行われている。
ちなみに兄貴分のDR-Z450は、2017年9月の発売モデルで一足先にフルモデルチェンジを受けており、スズキのDR-Zシリーズは、250と450交互の世代交代スケジュールで開発が進められてきている。
今回は、RM-Z250、RM-Z450ともに開発の手を休めて、イヤーモデル、カラー&グラフィックの変更のみで2021年モデルとしている。
スズキ ニュースリリースより (2020年8月20日)
4ストローク249cm3モトクロッサー
「RM-Z250」のカラーリングを変更して発売
スズキ株式会社は、モトクロッサー(モトクロス競技車両)の4ストローク249cm3「RM-Z250」のカラーリングを変更して9月10日より発売する。
- ●主な変更点
- グラフィック変更
- 車体色:1色 黄「チャンピオンイエローNo.2」(YU1)
- ※メーカー希望小売価格・諸元に変更は無い。
- ●RM-Z250の主な特長
- コンセプト:The Winning Balance「走る、曲がる、止まる」の高次元でのバランス。
- エンジン
- ・吸気ポート形状の見直しなどシリンダーヘッドの変更による出力の向上。
- ・ツインインジェクターを採用。
- ・エキゾーストシステムの改良。
- ・スズキホールショットアシストコントロール(S-HAC) ※を装備。待機中のエンジン回転数にリミッターを採用し、スタート前のライダーを強力にアシスト。
- フレーム
- ・フレーム、スイングアーム、フロントフォーク、エンジン搭載位置を最適化することで優れたコーナリング性能を実現。
- サスペンション
- ・KYB製のコイルスプリングのフロントサスペンションを採用し、路面追従性、メンテナンス性に貢献。
- ・リヤサスペンションには軽量なスプリングを採用。変更し優れた吸収性とコントロール性を重視し、ライダーの疲労低減に貢献。
- デザイン
- ・スズキ独自のクチバシをイメージさせる「BEAK DNA」を継承。
フロントフェンダーからラジエーターシェラウドまでつながるダイナミックなラインは
マシンが持つシャープさ、速さを表現。 - ※スズキ・ホールショット・アシスト・コントロール(S-HAC)
- スタート状況に応じたモードスイッチの選択により、ホールショット獲得及びスタート後のトップ走行を狙いとした機構。A/B/オフの3つのモードから選択が可能。
スタートからその後の状況を3つ分解し、各々の段階において最適化を実現した。 - 商品名
- RM-Z250(RM-Z250M1)
- メーカー希望小売価格
- 9775,500円(消費税抜き 705,000円)
- 発売日
- 2020年9月10日
- 車体色1色
- チャンピオンイエロー№2(YU1)
- ●主な変更点
- グラフィック変更
- 車体色:1色 黄「チャンピオンイエローNo.2」(YU1)
- ※メーカー希望小売価格・諸元に変更は無い。
- ●RM-Z450の主な特長
- エンジン
- ・吸気系の変更により、エンジン出力とスロットルレスポンスを向上。
- ・スズキホールショットアシストコントロール(S-HAC)※を採用。
- フレーム
- ・「走る・曲がる・止まる」の基本性能を高めるべく開発され、特に「曲がる」性能の強化に重点をおいて開発されたアルミフレームとスイングアームを採用。
- サスペンション
- ・フロントサスペンション コイルスプリングを採用。
- ・リヤサスペンション バランスフリーリヤクッション(SHOWA BFRC)を採用。
ピストンの上下圧力バランスを的確に調整する。。 - デザイン
- ・スズキ独自のクチバシをイメージさせる「BEAK DNA」を継承。
フロントフェンダーからラジエーターシェラウドまでつながるダイナミックなラインは
マシンが持つシャープさ、速さを表現。 - ※スズキ・ホールショット・アシスト・コントロール(S-HAC)
- スタート状況に応じたモードスイッチの選択により、ホールショット獲得及びスタート後のトップ走行を狙いとした機構。A/B/オフの3つのモードから選択が可能。スタートからその後の状況を3つ分解し、各々の段階において最適化を実現した。
- 商品名
- RM-Z450(RM-Z450M1)
- メーカー希望小売価格
- 924,000円(消費税抜き 840,000円)
- 発売日
- 2020年9月10日
- 車体色1色
- チャンピオンイエロー№2(YU1)
スズキ ニュースリリースより (2020年8月20日)
4ストローク449cm3モトクロッサー
「RM-Z450」のカラーリングを変更して発売
スズキ株式会社は、モトクロッサー(モトクロス競技車両)の4ストローク449cm3「RM-Z450」のカラーリングを変更して9月10日より発売する。
RM-Z450は、2005年にスズキ初の4ストローク市販モトクロッサーとして登場した。
その後、2008年にモトクロスマシンでは初のフューエルインジェクションシステムを搭載し、以降もマシン各部の見直しをおこない、2015年にはスズキホールショットアシストコントロール(S-HAC)が装備され、年毎にそのパフォーマンスレベルを高め熟成を重ねてきた。そして2018年には、外観を含め全面刷新をした。
スズキホールショットアシストコントロール(S-HAC)※を採用。