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新車プロファイル2020
2020年に発売された新車の情報ページです

HONDA CRF450シリーズがエンジンの排気効率等の見直しを行いニューフレームに搭載

CRF450シリーズがエンジンの排気効率等の見直しを行いニューフレームに搭載
CRF450シリーズがエンジンの排気効率等の見直しを行いニューフレームに搭載

HONDA CRF450R/CRF450RX 車両解説

 2000年のMFJモトクロス日本グランプリで、プロトタイプ車を世界に先駆けてデビュー。そして翌年の2001年から全日本モトクロス選手権シリーズ及び、AMAモトクロス選手権でワークスチームが使用開始したホンダの4ストロークモトクロッサーCRFシリーズ。この年の11月10日にCRF450Rとして一般市販も開始されている。

 2年遅れで登場したCRF250Rとともに、4ストロークエンジンを搭載するホンダの新時代環境対応モトクロッサーとして進化を続けているのがCRFシリーズだ。

 イヤーモデルごとに戦力アップがはかられてきているCRF250R/CRF450Rだが、2011年9月に登場した2012年モデルでは、更なる操縦安定性の向上を中心に、各部の熟成が行われた。車体周りでは、サスのセッティング変更、チェーン周りの改良、そしてワイドフットペグの採用などにより、より車体のコントロール性をアップさせた。吸気系の小径化なども行われたCRF250Rと異なり、CRF450Rではエンジン面の改良はPGM-FIのセッティング変更のみ。

 そして、2013年モデルではCRF450Rのフルモデルチェンジが行われた。“MX Revolution モトクロス革命”を開発コンセプトに、さまざまな走行シーンで自由に操れるモトクロスマシンを目指したという。新設計アルミツインチューブに搭載されるのは、これまた新形状のピストンや吸・排気ポート形状など、大幅に仕様の見直しが行われたエンジン、そしてフロントフォークにはエアサスペンションが採用された。

 2013年9月発売の2014年モデルでは、2013年モデルでのフルモデルチェンジを受けて、前後サスの減衰力特性の見直しや、シリンダーヘッドの吸・排気ポートの形状変更程度のマイナーチェンジイヤーとなった。2014年モデルのハイライトは、兄弟車、CRF250Rの方がフルモデルチェンジを受ける番だった。

 2014年9月発売の2015年モデル。CRF450Rでは、エンジンの熟成とCRF250Rと同様、3種類のエンジン特性モードを、手元のスイッチで切り替えられるエンジンモードセレクトスイッチとインジケーターを新たに採用。足回りもセッティングの煮詰めが行われた。

 2016年モデルも2015年の9月に発売され、さらなる安全性の向上を目指して、フロントフォークの全長を5mm延長、同時にアウターチューブ剛性の最適化が行われたのと、リアサスのセッティングを見直すことで高いトラクション性能を獲得している。

 2016年11月発売の2017年モデルでは、フルモデルチェンジが行われ、独自のストレート吸排気レイアウトを採用した新エンジンを、これまた後輪への荷重分布を引き上げてトラクション性能を向上させた新設計の高剛性フレームに搭載した。

 また、このモデルチェンジを機に、エンデューロレースに照準を定めたニューモデル、CRF450RXが登場した。エンデューロレースでの競技専用車として扱いやすい特性を追及するとともに、セルフスターターを標準装備するなどの特別仕様のモデルとなっている。

 2017年7月のモデルチェンジでCRF450Rにはセルフスターターが新たに採用され、同時にCRF450RXと共にキックスターター機構が廃止されている。また、軽量コンパクトなエリーパワー製リチウムイオンバッテリーを採用。点火時期の見直し、燃料噴射量の特性変更などの熟成も行われている。入門モトクロッサーとして人気のCRF150R/CRF150R IIも最新CRFイメージのカラーを纏って2018年モデルとして同時発売された。

 2018年8月に発売された2019年モデルでは、CRF450R、CRF450RXとともに燃焼室形状と排気系のレイアウトを見直した。また、より安定したスタートを実現するため3段階のレベルが選択可能なローンチコントロールシステムが採用された。

 2019年8月のCRF450R/CRF450RXのモデルチェンジでは、3段階の設定が可能なHondaセレクタブルトルクコントロールが初採用された。2019年モデルで初採用されたローンチコントロールシステムも、より緻密な制御が可能なタイプに変更されるなど、まさに“熟成イヤー”となっている。

 今回の改良は、エンジンの排気ポートをストレート化し排気効率を上げることで、中・高回転域の出力向上を図るとともに、低回転域の扱いやすさを向上させた新エンジンを完全新設計のフレーム、スイングアームの車体に搭載。車体剛性の最適化とともに軽量化を図ることで、旋回性と安定性を高次元で両立させている。また、シングルマフラー化に伴い、サイドカバーなどの外装パーツを大幅にスリム化することで、ライディング時のライダーの姿勢の自由度も大幅に向上した。クラッチシステムも、レースで培ったノウハウを投入した油圧クラッチを採用することで操作性を向上させている。
 

CRF450R。カラーは「エクストリームレッド」の1色。(写真は輸出仕様車)

 

CRF450RX。カラーは「エクストリームレッド」の1色。(写真は輸出仕様車)

 






 

★ホンダ ニュースリリースより (2020年7月21日)

 

モトクロス競技専用車「CRF450R」およびエンデューロ競技専用車「CRF450RX」をフルモデルチェンジし2021年モデルとして発売

 Hondaは、モトクロス競技専用車「CRF450R」とエンデューロ競技専用車「CRF450RX」のエンジン細部の仕様を見直し、扱いやすさを向上させるとともに、新設計のフレームなどにより軽量化を図るなどフルモデルチェンジし、2021年モデルとして受注期間限定※でそれぞれ2020年10月23日(金)に発売します。

 CRF450R、CRF450RXともに、エンジンの排気ポートをストレート化し排気効率を上げることで、中・高回転域の出力向上を図るとともに、低回転域の扱いやすさを向上させました。クラッチシステムには、レースで培ったノウハウを投入した油圧クラッチを採用することで、クラッチの操作性を向上。

 また、フレーム、スイングアームなどを新設計し、車体剛性の最適化とともに軽量化を図ることで、旋回性と安定性を高次元で両立。シングルマフラー化に伴い、サイドカバーなどの外装パーツを大幅にスリムにすることで、ライディング時のライダーの姿勢の自由度を大幅に向上させました。

 CRF450RXは、CRF450Rをベースに、ライダーの手などを飛び石や枝から保護するナックルガードの標準装備をはじめ、エンデューロモデルとしての仕様を充実させました。

 カラーリングは、両車種ともにHondaのモトクロスマシンのアイデンティティーを継承する力強さと情熱を表現するエクストリームレッドとしています。

※受注期間は2020年7月21日(火)から12月31日(木)まで

●販売計画台数(国内・年間)
 シリーズ合計 110台
 
●メーカー希望小売価格
 CRF450R 1,034,000円(消費税抜き本体価格 940,000円)
 CRF450RX 1,056,000円(消費税抜き本体価格 960,000円)
 
※価格(リサイクル費用を含む)には保険料・税金〔消費税を除く)・登録などに伴う諸費用は含まれておりません
※このCRF450R、CRF450RXは公道および⼀般交通の用に供する場所では一切走行ができません。また、登録してナンバープレートを取得することもできません
※走行場所には十分注意してください。私道や林道、河原、海辺などの公共の道路以外の場所でも、人や車が自由に出入りできるところは道路とみなされ、道路交通法および道路運送車両法の違反になります
CRF450R 2021年モデルの主な特徴
エンジン
・排気ポートをストレート化し排気効率を上げることで、エンジン中・高回転域の出力向上を図るとともに、低回転域の扱いやすさを向上。
・デコンプシステムのレイアウトを見直し、エンジン極低回転域の燃焼安定性を高めることで、ドライバビリティーとストールタフネス性を向上。
・インジェクターの搭載角度を30°から60°に変更し、吸気効率を改善するとともに、エアクリーナーボックスの形状見直し、マフラーをシングル化するなど吸排気系を見直すことで、エンジンのトルクフィールを向上。
・クラッチシステムに、レースで培ったノウハウを投入した油圧クラッチを採用することで、フリクションを低減し、クラッチの操作性を向上。
・クラッチディスクの枚数を7枚から8枚へと変更し、クラッチ容量を27%向上させるとともに、フリクションスプリングを追加することで共振を抑制し、動力伝達率、耐久性を大幅に向上。
 
車体
・フレームを新設計し、剛性を最適化することで、旋回性と安定性を高次元で両立させるとともに、全ての構成部品を徹底的に最適化することで、約1kgの大幅な軽量化を実現。
・フロントサスペンションのストローク量を5mm増やし、走破性と乗り心地を向上。
・流体解析を駆使し、ラジエーターシュラウドにエアーアウトレット穴を追加するとともに、ラジエーターグリルのフィンの角度と枚数を最適化することで冷却効率を向上。
・サイドカバーなどの外装パーツの一部材質の見直しと、シングルマフラー化に伴い車体を大幅にスリムにすることで、ライダーの体重移動などの自由度を向上。
 
その他
・シート取り付け構造を見直すとともに、外装パーツの取り付けボルト数を減らすことで、エアクリーナーに至るまでの工程を容易化し、メンテナンス性を向上。
・エアフィルターの脱着構造を変更し脱着性を向上させるとともに、フィルターの構造を変更し洗浄を容易にするなど、メンテナンス性を向上。
 
CRF450RX 2021年モデルの主な特徴
CRF450Rをベースにエンデューロモデルとして以下の仕様を変更
・ウッドセクションやブッシュなどの多い林間コースを走行する際に、飛び石や枝などから拳やレバーを守るナックルガードを標準装備。
・スリムな車体に合わせサイドスタンドを新設計し、張り出しを抑えるとともに軽量化を実現。

 

主要諸元

車名型式 PE07
CRF450R〈CRF450RX〉
発売日 2020年10月23日
全長×全幅×全高(mm) 2,182×827×1,267〈2.182×839×1,282〉
軸距(mm) 1,482〈1,477〉
最低地上高(m) 0.336
シート高(m) 0.965
車両重量(kg) 111〈114〉
乾燥重量(kg)
乗車定員(人)
燃費(km/L)
登坂能力(tanθ)
最小回転小半径(m)
エンジン型式
水冷4ストローク単気筒SOHC4バルブ
総排気量(cm3) 449.7
内径×行程(mm) 96.0×62.1
圧縮比 13.5
最高出力(kW[PS]/rpm)
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm)
燃料供給装置形式 電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)
始動方式 セルフ式
点火方式 DC-CDI
潤滑油方式
潤滑油容量(L)
燃料タンク容量(L) 6.3〈8.0〉
クラッチ形式 湿式多板コイルスプリング式
変速機形式 常時噛合式5段リターン
変速比 1速 2.133
2速 1.706
3速 1.421
4速 1.211
5速 1.043
減速比1次/2次 2.357×3.769〈3.046〉
キャスター(度) 27°07′〈27°18′〉
トレール(mm) 114〈115〉
タイヤサイズ 80/100-21 51M〈90/90-21 54M〉
120/80-19 63M〈120/90-18 65M〉
ブレーキ形式 油圧式シングルディスク
油圧式シングルディスク
懸架方式 テレスコピック式(倒立タイプ)
スイングアーム式(プロリンク)
フレーム形式 アルミツインチューブ

(Honda測定値)
※製造事業者/本田技研工業株式会社 熊本製作所
※〈 〉内はCRF450RXのデータです





2020/07/21掲載