KAWASAKI VERSYS 650 車両解説
KAWASAKIの“オン・オフ”モデルここに有り、をイメージ着けた立役者がこのVERSYS 650だった。
2007年、海外向けではあったが、フルカウルスポーツのER-6f、ネイキッドのER-6nとの3兄弟モデルの一員として誕生している。国内向けにはNinja400とER-6nの2モデルのみを排気量ダウンさせた400シリーズとしてデビューさせたのはご存知の通り。
その後、Z1000をベースに開発されたVERSYS 1000(2011年)、VERSYS-X 250(海外向けはVERSYS-X 300)(2017年3月)などを発売して現在に至っている。2021年7月には、VERSYS 1000(SE)がスカイフックテクノロジーを採用するなどのモデルチェンジも行われた。
2023年11月17日に新型VERSYS 650の国内登場となった。
VERSYS 1000 にインスパイアされたVERSYS ファミリーのスタイリングと、LEDライトによって強調されたモダンで流れるようなデザインは、機能的で防風性も高く、ライディング中の快適性を向上させている。
ちなみにVERSYS 1000は、「ANY ROAD, ANY TIME」をコンセプトに開発されたスポーツライディングとツーリングを楽しむためのオールラウンドなアドベンチャースタイルモデルで、発表は2011年。
快適性と万能性を兼ね備え、さまざまな路面状況下においてストリートライディングの楽しさを提供するため優れたレスポンスと高いフレキシビリティを発揮するためのZ1000系の水冷4ストローク並列4気筒エンジンの採用は異例と言えた。
ロングストロークの電子制御サスペンション、軽快なシャーシなども組み合わせ、ソロライディングでもタンデムライディングでも、ワインディングでもロングツーリングでも、ライダーが楽しめるような走りを追求したモデルとされていた。
また、ライディングの高揚感とツーリング性能を高める数々の先進装備も搭載。さらに、リラックスかつ操作性の高いアップライトなライディングポジション、快適なシートと優れたウインドプロテクションなどが、長時間のライディングをサポート。なかでも注目は、アドベンチャーモデルとしてソロライディングでも、タンデムライド+荷物フル積載でも、その時々の状況に合わせてスマートフォンからも簡単にセッティング変更ができ、挙動変化を最小限に抑えられるKECS(カワサキエレクトロニックコントロールサスペンション)の採用があった。
ちなみに新型VERESYS 650のコンセプトは『どんな道も、どんな時も。快適なカワサキミドルサイズアドベンチャー』。
新型VERSYS 650の最大の特長といえるスタイリッシュなフロントシールドは、スポーティなポジションから最大のウインドプロテクション効果を発揮するポジションまで、ライダーの好みに合わせて27mm間隔で4段階、計約80mm の範囲で調整可能だ。ポジション調整も、インストゥルメントパネルの下にあるリリースボタンで、工具を使わず行うことができる。
アッパーカウルとフロントシールドの組み合わせで高いウインドプロテクションを発揮してくれるVERSYS 650だが、さらに数々の風洞実験を経て設計されたアクセサリーの大型フロントシールド(高さ:標準比+100mm) を装着すればより優れたウインドプロテクション効果を発揮してくれる。
2024年10月発売の2025年モデルは、カラー&グラフィックを変更。トップケースやパニアケースなどのアクセサリーも引き続き設定されている。
★カワサキ ニュースリリースより (2024年9月2日)
VERSYS 650 新発売のご案内
- ●発売予定日
- ●メーカー希望小売価格
- 1,155,000円(本体価格1,050,000円、消費税105,000円)
- ※当モデルは二輪車リサイクル対象車両です。価格には二輪車リサイクル費用が含まれます。
- ※価格(リサイクル費用を含む)には保険料・税金(消費税を除く)・登録などに伴う諸費用は含まれません
- ※当モデルはABS装着車です。
- ※当モデルはETC2.0標準装備車です。
- ※消費税率10%に基づく価格を表示しております。
- ※当モデルは「カワサキケアモデル」です
- ●カラー
- メタリックマットグラフェンスチールグレー×メタリックスパークブラック(GY1)
2024年10月1日
【VERSYS 650】
カワサキのミドルクラスマルチパーパスモデル、VERSYS 650。低中速域のトルクを重視してチューニングされた、信頼性の高い649㎝3水冷パラレルツインエンジンを堅牢なトレリス形状のフレームに搭載。アップライトなライディングポジション、優れたプロテクション性能を発揮するカウリングとウインドシールド、20Lの容量を持つフューエルタンク、フロント:150㎜、リヤ:145㎜のストロークを持つサスペンション、170㎜の最低地上高など、路面状況の変化にも対応できるポテンシャルを備えて、ロングツーリングから街乗りまで、幅広く活躍します。滑りやすい路面などでライダーをサポートするKTRC(カワサキトラクションコントロール)やスマートフォンと接続できる4.3インチフルカラーインストゥルメントも搭載。さらにトップケースやパニアケースをはじめとした、アクセサリーによる拡張性の高さも魅力です。
いつでも、どんな道でも。モーターサイクルの楽しみをさらに広げる、それがVERSYS650です。
- ■主な変更点
- ・カラー&グラフィックの変更
- ■カワサキケアモデルとは
- 安全・安心なモーターサイクルライフをサポートするため、1ヶ月目点検に加え、3年間の定期点検とオイル交換(オイルフィルター含む)を無償でお受けいただけるモデルです。
https://www.kawasaki-motors.com/after-service/kawasakicare/
主要諸元
車名型式 | 8BL-LE650H | |
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VERSYS 650 | ||
マーケットコード | KLE650JSFAN | |
発売日 | 2024年10月1日 | |
全長×全幅×全高(m) | 2.165×0.840×1.360(ハイポジション1.420) | |
軸間距離(m) | 1.415 | |
最低地上高(m) | 0.170 | |
シート高(m) | 0.845 | |
車両重量(kg) | 219 | |
乾燥重量(kg) | – | |
乗車定員(人) | 2 | |
燃費消費率(km/L)※1 | 29.8(国交省届出値 定地燃費値 60km/h 2名乗車時)※2 | |
22.5(WMTCモード値 クラス3-2 1名乗車時)※3 | ||
登坂能力(tanθ) | – | |
最小回転小半径(m) | 2.7 | |
エンジン型式 | – | |
水冷4ストローク並列2気筒DOHC4バルブ | ||
総排気量(cm3) | 649 | |
内径×行程(mm) | 83.0×60.0 | |
圧縮比 | 10.8 | |
最高出力(kW[PS]/rpm) | 49[67]/8,500 | |
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) | 61[6.2]/7,000 | |
燃料供給装置形式 | フューエルインジェクション | |
始動方式 | エレクトリックスターター | |
点火方式 | バッテリー&コイル(トランジスタ点火) | |
潤滑油方式 | セミドライサンプ式 | |
潤滑油容量(L) | 2.3 | |
燃料タンク容量(L) | 20 | |
クラッチ形式 | 湿式多板 | |
変速機形式 | 常時噛合式6段リターン | |
変速比 | 1速 | 2.437(39/16) |
2速 | 1.714(36/21) | |
3速 | 1.333(32/24) | |
4速 | 1.111(30/27) | |
5速 | 0.965(28/29) | |
6速 | 0.851(23/27) | |
減速比1次/2次 | 2.095 (88/42)/3.066 (46/15) | |
キャスター(度) | 25.00° | |
トレール(mm) | 108 | |
タイヤサイズ | 前 | 120/70ZR17M/C 58W |
後 | 160/60ZR17M/C 69W | |
ブレーキ形式 | 前 | φ300mm油圧式デュアルディスク |
後 | φ250mm油圧式シングルディスク | |
懸架方式 | 前 | 倒立テレスコピック式(インナーチューブ径41㎜) |
後 | スイングアーム式 | |
フレーム形式 | ダイヤモンド |
※1:燃料消費率は、定められた試験条件のもとでの値です。使用環境(気象、渋滞等)や運転方法、車両状態(装備、仕様)や整備状況などの諸条件により異なります。
※2:定地燃費値は、車速一定で走行した実測にもとづいた燃料消費率です。
※3:WMTCモード値とは、発進・加速・停止などを含んだ国際基準となっている走行モードで測定された排出ガス試験結果にもとづいた計算値です。走行モードのクラスは排気量と最高速度によって分類されます。
※改良のため、仕様および諸元は予告なく変更することがあります。