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新車プロファイル2024
2024年に発売された新車の情報ページです

HONDA CRF1100L Africa Twinシリーズが仕様装備と外観を一部変更して発売

CRF1100L Africa Twinシリーズが仕様装備と外観を一部変更して発売




●Honda
CRF1100L Africa Twin<S>/Dual_Clutch Transmission<S>/Adventure Sports ES/Adventure Sports ES Dual_Clutch Transmission
車両解説

 1989年のXRV650Rでヒストリーが始まった、ホンダのアドベンチャーモデル“Africa Twin”シリーズ。その“Africa Twin”の名を冠して颯爽と復活したCRF1000L Africa Twin。2016年2月の発売以来、このジャンルのリッターモデルとしては驚異的な人気ぶりを発揮してきた。

 ただ意外にも、その知名度の高さからはあまり想像できないのだが、この稀代の名車“Africa Twin”シリーズの歴史自体はわずか10年足らずしか無い。初代XRV650Rの登場から、2代目XRV750Rを経て、3代目のXRV750R、2000年の最終モデルの製造中止までのわずかな期間に超新星のごとく耀き、そして消えていった。まだ“パリ・ダカールラリー”と呼ばれていた当時の壮大なアドベンチャー・ラリーでの活躍を背景に、その存在を強烈に印象付けたということだろう。

 また、ホンダは大排気量アドベンチャーカテゴリーマシンとして、XL500Sを始め、XLV750R、XL600Rファラオ、XLV600Rトランザルプ、と連綿とその歴史を積み上げてきていたからこそ、Africa Twinのヒストリーも光るのだともいえる。

 それはともかく、新時代のAfrica Twin、CRF1000L Africa Twinは、2014年11月のEICMA2014(ミラノショー)に出展された「True Adventure プロトタイプ」で示した方向性を実際に製品化したモデルといえ、ホンダの英国現地法人であるホンダモーターヨーロッパ・リミテッドが、2015年5月に「2015年中に発売する」と発表したのが正式デビューとなっている。国内登場は、先にふれたとおり、翌2016年の2月の発売となった。

 スタイルは、現代の“ダカール・マシン”CRF450 RALLYのイメージも取り入れてはいるが、LEDヘッドライトを備えたフェアリングを始め、18リットル入りの大型燃料タンク(初代のAfrica Twinは何と23リットル入り)などにより、Africa Twin一族のDNAを色濃く受け継いだデザインで、新世代ながらも紛れもないアドベンチャーマシンであることを強烈に主張している。

 搭載されるエンジンは、“ユニカムバルブトレイン”や“軽量キャストカムシャフト”などの最新テクノロジーを取り入れた新開発の直列2気筒で、270度位相クランクによる不等間隔爆発及び、ツインプラグの位相点火制御システムなどを採用することで、優れたトラクション性能を発揮するとともに、小気味よい鼓動感も実現している。

 また、エンジンの背面にバッテリーなど重量物を集中配置することで、マスの集中化も実現。さらに、軽量でありながら十分な剛性を確保するセミダブルクレードルフレームの採用によってオフロードでの優れた走行性能とオンロードでの安定感のあるハンドリングを両立。荒れた路面でも効率よく動力を伝達する“Honda セレクタブル トルク コントロール”を全車に搭載。Honda独自の“Dual Clutch Transmission”採用モデルでは、オンロードからオフロードまでライダーの感覚に沿ったコントロール性能を発揮するよう3段階のシフトパターンを選択できるようさらに進化している。

 2017年2月には、初のモデルチェンジを受け、国内の排出ガス規制に適合させるとともに各部の適正化により、従来モデルから2kWのエンジン出力向上、3N・mのトルクアップも図られるなど初の変更が行われた。また、同時に「キャンディープロミネンスレッド」の新色が追加され、全4色のカラーラインナップとなっていた。

 2018年4月に行われたモデルチェンジも基本はそのままで、新たに“スルットル・バイ・ワイヤシステム”が採用されたほか、Hondaセレクタブルトルクコントロール(HSTC)のセッティング幅の拡大や、走行状況に応じてエンジンの出力特性を変更できるライディングモードセレクトの採用、そしてエマージェンシーストップシグナル、オートキャンセルウインカーなどの新機能も追加された。

 また、もう一つのトピックスとしては、フラッグシップアドベンチャーモデルとしての地位をより確固たるものにする24リットル入り“シームレス溶接”フューエルタンク(ノーマルは18リットル)の導入や、ストローク長を延長させた専用サスペンションの採用(最低地上高も250mmから270mmへ)、また同時にシート高を60mm下げたローダウンタイプもラインナップする”Adventure Sports”モデルのタイプ設定も行われた。2018年12月には、マイナーチェンジでカラーバリエーションの変更とともに、全タイプにETC2.0が標準装備されている。

 2019年10月23日、リッタークラスになって初となるフルモデルチェンジが発表された。スタンダードタイプといえるCRF1100L Africa Twinと、大容量燃料タンクなどを装備し、さらなる冒険心を駆り立てるというCRF1100L Africa Twin Adventure Sportsを2020年2月14日に、また、より上質で快適な走りを追求し、前後に電子制御のサスペンションを採用したCRF1100L Africa Twin Adventure Sports ESを2019年12月13日に、それぞれHonda Dreamから発売されることとなった。1082ccへと、排気量をアップした他、フレームとボディ周りののトータルで約1.8kgの軽量化が行われた車体 と組み合わせている。

 そして2020年2月に、CRF1100L Africa TwinとCRF1100L Africa Twin Adventure Sports ESのオフロードにおける走破性をより高めるため、ストロークを伸長した前後サスペンションを採用した<s>タイプを期間限定で受注すると発表した。受注期間は、2019年12月12日から2020年5月31日まで。発売日は、2020年4月17日。

 2022年1月には、CRF11000Lシリーズ全タイプにわたる装備の充実が行われる。それは、スマートフォンとの連携を図るAndroid AUTOの導入をはじめ、高い被視認性を可能とするデイタイムランニングライトの採用だ。また、平成32年(令和2年)排出ガス規制の対応も行われた。

 この他タイプ別のマイナーチェンジも行われており、CRF1100L Africa TwinとCRF1100L Africa Twin<s>ではリアキャリアを標準装備し積載性を向上。CRF1100L Africa Twin Adventure Sports ESとCRF1100L Africa Twin Adventure Sports ES<s>ではウインドスクリーン形状を変更することでライダーへの走行風の巻き込みを低減させるなど快適性も向上させている。

 今回も、各バリエーションごとに仕様装備の変更や外観の一部を改良するなど、多岐にわたっての変更が行われた。
 主な所を上げれば、
●圧縮比、バルブタイミングの変更などにより、最大トルクを向上
●CRF1100L Africa Twin<s>に、チューブレスタイヤを新たに採用
●CRF1100L Africa Twin<s>に、ライディングポジションや体格に合わせて5段階に調整可能なスクリーンを新たに採用
●CRF1100L Africa Twin Adventure Sports ESに、長距離走行時などの快適性に寄与する19インチフロントホイールを新たに採用
●バイオ由来で環境に優しいバイオエンジニアリングプラスチック“DURABIO”※1を二輪車用透明フロントスクリーンに世界で初めて※2採用
※1 DURABIOは三菱ケミカル株式会社の登録商標です
※2 Honda調べ(2023年10月時点)

 

CRF1100L Africa Twin<S>「グランプリレッド」。
CRF1100L Africa Twin Adventure Sports ES Dual Clutch Transmission。「パールグレアホワイト」。

★HONDA ニュースリリースより (2024年2月29日)

大型アドベンチャーモデル「CRF1100L Africa Twin」シリーズの仕様装備ならびに外観を一部変更し発売

 
 Hondaは、大型アドベンチャーモデル「CRF1100L Africa Twin」シリーズの仕様装備ならびに外観を一部変更し、3月21日(木)にHonda Dreamより発売します。

●圧縮比、バルブタイミングの変更などにより、最大トルクを向上
●CRF1100L Africa Twin<s>に、チューブレスタイヤを新たに採用
●CRF1100L Africa Twin<s>に、ライディングポジションや体格に合わせて5段階に調整可能なスクリーンを新たに採用
●CRF1100L Africa Twin Adventure Sports ESに、長距離走行時などの快適性に寄与する19インチフロントホイールを新たに採用
●バイオ由来で環境に優しいバイオエンジニアリングプラスチック“DURABIO”※1を二輪車用透明フロントスクリーンに世界で初めて※2採用

※1DURABIOは三菱ケミカル株式会社の登録商標です
※2Honda調べ(2023年10月時点)

●販売計画台数(国内・年間)
 シリーズ合計 600台
 
●メーカー希望小売価格(消費税10%込み)
CRF1100L Africa Twin<S>
1,639,000円(消費税抜き本体価格 1,490,000円)
CRF1100L Africa Twin Dual Clutch Transmission<S>
1,749,000円(消費税抜き本体価格 1,590,000円)
CRF1100L Africa Twin Adventure Sports ES
1,947,000円(消費税抜き本体価格 1,770,000円)
CRF1100L Africa Twin Dual Clutch Transmission<s>
1,749,000円(消費税抜き本体価格 1,590,000円)
CRF1100L Africa Twin Adventure Sports ES
1,947,000円(消費税抜き本体価格 1,770,000円)
CRF1100L Africa Twin Adventure Sports ES Dual Clutch Transmission
2,057,000円(消費税抜き本体価格 1,870,000円)
CRF1100L Africa Twin Adventure Sports ES<s>
1,947,000円(消費税抜き本体価格 1,770,000円)
CRF1100L Africa Twin Adventure Sports ES Dual Clutch Transmission<s>
2,057,000円(消費税抜き本体価格 1,870,000円)
※価格(リサイクル費用を含む)には保険料・税金(消費税を除く)・登録などに伴う諸費用は含まれておりません

 CRF1100L Africa Twinシリーズは、「オンロード走行」「オフロード走行」「日常の使い勝手」を高次元でバランスさせることにより、快適に安心してどこへでも、どこまでも行けることを目指して開発された大型アドベンチャーモデルです。
 今回、エンジンの吸排気諸元の最適化、圧縮比アップや、バルブタイミングの変更を行い、最大トルクを向上させたほか、デュアル・クラッチ・トランスミッション(DCT)の搭載モデルでは、発進特性と極低速域のコントロール性の向上を目的に、DCTの制御を変更しています。
 また、バイオ由来で環境に優しいバイオエンジニアリングプラスチック“DURABIO”を二輪車用透明フロントスクリーンに世界で初めて採用しました。
 さらに、CRF1100L Africa Twin<s>、CRF1100L Africa Twin Adventure Sports ESそれぞれ、以下の項目を中心に外観および仕様の変更を行っています。
●CRF1100L Africa Twin<s>の主な特徴
・前後ホイールに、チューブレスタイヤとチューブレスタイヤ用スポークホイールを新たに採用しています。
・ライディングポジションや体格に合わせて、5段階に調整が可能なスクリーンを新たに採用するとともに新形状カウルを採用し、快適性と防風性能の向上に寄与するデザインとしています。
・カラーリングは、オフロードイメージが際立つ「グランプリレッド」の1色設定。
●CRF1100L Africa Twin Adventure Sports ESの主な特徴
・19インチのフロントホイールを新たに採用することで、低重心化と取り回し性の向上、長距離走行時の快適性に寄与させています。
・長距離走行の快適性をさらに高めることを目指して、アッパーミドルカウルの形状を変更し、前方からの走行風の流れをコントロールすることで、走行風による疲労の軽減に寄与させています。
・カラーリングは、スポーティーな印象を引き立たせた「パールグレアホワイト」の1色設定。
 

CRF1100L Africa Twin<S>/Africa Twin Adventure Sports ES 主要諸元

車名型式 8BL-SD15
CRF1100L Africa Twin S〈CRF1100L Africa Twin Adventure Sports ES<s>〉
発売日 2024年3月21日
全長×全幅×全高(m) 2.330〈2.305〉×0.960×1.355
軸距(m) 1.575〈1.570〉
最低地上高(m)★ 0.250〈0.220〉
シート高(m)★ 0.870(ローポジションは0.850)〈0.840(0.820)〉
車両重量(kg) 231(242)〈243(253)〉
乾燥重量(kg)
乗車定員(人) 2
燃費消費率(km/L)※3 32.0(31.0)(国交省届出値 定地燃費値※4 60km/h 2名乗車時)
19.6(WMTCモード値※5★ クラス3-2 1名乗車時)
登坂能力(tanθ)
最小回転小半径(m) 2.6
エンジン型式 SD13E
水冷4ストローク直列2気筒SOHC(ユニカム)4バルブ
総排気量(cm3) 1,082
内径×行程(mm) 92.0×81.4
圧縮比★ 10.5
最高出力(kW[PS]/rpm) 75[102]/7,500
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) 112[11.4]/5,500
燃料供給装置形式 電子制御燃料噴射装置[PGM-FI]
始動方式★ セルフ式
点火方式★ フルトランジスタ式バッテリー点火
潤滑油方式★ 圧送飛沫併用式
潤滑油容量(L)
燃料タンク容量(L) 18〈24〉
クラッチ形式★ 湿式多板コイルスプリング式
変速機形式 常時噛合式6段リターン【電子式6段変速(DCT)】
変速比 1速 2.866【2.562】
2速 1.888【1.761】
3速 1.480【1.375】
4速 1.230【1.133】
5速 1.064【0.972】
6速 0.972【0.882】
減速比1次★/2次 1.717×2.625【1.863×2.625】
キャスター(度)★ 27°30′
トレール(mm)★ 113
タイヤサイズ 90/90-21M/C 54H〈110/80R19M/C 59V〉
150/70R18M/C 70H
ブレーキ形式 油圧式ダブルディスク
油圧式シングルディスク
懸架方式 テレスコピック式
スイングアーム式(プロリンク)
フレーム形式 セミダブルクレードルフレーム

〈 〉内はデュアル・クラッチ・トランスミッション
■道路運送車両法による型式指定申請書数値(★の項目はHonda公表諸元)
※3 燃料消費率は定められた試験条件のもとでの値です。使用環境(気象、渋滞など)や運転方法、車両状態(装備、仕様)や整備状態などの諸条件により異なります
※4 定地燃費値は、車速一定で走行した実測にもとづいた燃料消費率です
※5 WMTCモード値は、発進、加速、停止などを含んだ国際基準となっている走行モードで測定された排出ガス試験結果に基づいた計算値です。走行モードのクラスは排気量と最高速度によって分類されます
■製造事業者/本田技研工業株式会社





2024/03/01掲載