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レース・イベント

おかえりなさい! ホンダ熊本製作所で「Honda Motorcycle Homecoming」開催。
本田技研工業熊本製作所ではスーパーカブからゴールドウイングまで、たくさんの二輪車とパワープロダクツなどが量産され、エンジンや各部品の生産加工から完成車組立まで一貫して行われている。そこは言うならば、ホンダバイクのマザー工場。Honda Motorcycle Homecomingはライダーたちが熊本製作所に集まり、そこで働く人たちが迎え入れるというもの。2回目となる今回は2019年10月12日(土)に開催され、1900名もの来場者で賑わった。従業員からすると、オーナーのもとへ巣立っていったバイクが戻ってくるのだから、心の底から「おかえりなさい」と声をかけたくなるのだろう。温かく迎え入れ、そしてまた送り出す姿は感動的である。
■文:青木タカオ ■写真:青木タカオ/ホンダモーターサイクルジャパン https://www.honda.co.jp/motor/

 
温かいお出迎えが嬉しい!
ホンダ車でなくともウエルカム

 愛車が誕生した地へ、足を運んでみる。想像すると、なかなかワクワクする体験ではないだろうか。Hondaはそれを実現できるよう昨年から「Honda Motorcycle Homecoming」を開催している。本田技研工業熊本製作所にライダーを招き入れ(もちろん入場無料!)、さまざまなイベントを用意。来場者が乗るバイクのメーカーは問わない。ホンダ二輪ユーザーでなくとも大歓迎だ!

 朝9時にゲートオープンすると、たくさんのバイクがなだれ込んでくる。やっぱりホンダ車の比率が高いが、他社のバイクに乗るライダーも少なくない。真っ白のユニフォームを着た従業員たちがフラッグを振って「おかえりなさい!」と、笑顔で出迎えるのが恒例となっていて、来場者はこれが嬉しい。思わず「ただいま!」と口にしてしまう。

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未公開エリアも見学できる
イベント限定の特別招待!

 さまざまなプログラムが用意される「Honda Motorcycle Homecoming」だが、唯一ホンダのバイクを所有していなければ参加できないのが工場見学。受付でバイクのキーを見せると帽子が貸与され、それが参加者の印。エンジンや車体の生産ライン、Hondaのバイクが生まれる様子を目の当たりできる貴重な機会だ。

 普段も予約すれば工場見学は可能だが、この日は特別に未公開エリアも開放されているから、もしや開発中のあのモデルの姿も!? と思わず期待してしまう。もちろんそんなことは決してないのだが、エンジン工場→ウェルカムホール→完成車工場と回っていると、何が見られるかワクワク&ドキドキ。バイク好きにはたまらない。自動工具を手に、ボルトを締め付ける体験コーナーもあり、ライダーならいつまで居ても飽きないだろう。
 見応えタップリなのは、75分ずつ合計3回がおこなわれたエンジン分解実演。熟練した従業員が、内部構造や工程など説明しながらエンジンをバラしていく様子を見ることができた。手際よく分解されていく熟練の技、これがHondaの高品質を保つひとつの大きな力と言えるだろう。
 1900名の来場者のうち、1400名が生産ラインを見学したことからも、その人気ぶりがうかがえる。参加者の中から1000名限定で、オリジナルステッカーがもらえた。

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CBと駆け抜けた60年が分かる展示と
名車たちのデモンストレーションラン

 誕生から60年を迎えるベンリイ CB92 スーパースポーツをはじめ、ドリームCB72スーパースポーツ、ドリームCB450、ドリームCB750FOURなど歴代のCBシリーズが展示され、本社の青山ビルにあるHondaウェルカムプラザでの展示ブースが再現された。

 さらにファンを喜ばせたのはデモンストレーション走行で、ベンリイ CB92 スーパースポーツ、ドリームCB750FOUR、CB1000 SUPER FOURの3台が元ホンダワークスライダーの宮城光氏によって、来場者の前を元気に駆け抜けた。

 トークショーでは歴代CBシリーズの開発に携わり、RCB時代の耐久レーサーやCB-1、CB1000SUPERFOURの生みの親、原 国隆氏が登壇。まだネイキッドという言葉がない時代にCB-1をつくり出した経緯など、開発秘話も聞くことができ、MCを務めた宮城光氏も「あの軽快なハンドリングは現代にも通用する、ぜひ乗ってみて」と、トークショーのアシスタントMC・大関さおりさんに勧めた。

 またステージには、元MotoGPライダーの高橋裕紀選手(KYB MORIWAKI RACING)も登場し、レースファンにとって見逃せないトークショーに。熊本製作所の熟練作業員によって丁寧に組み立てられたRCV213V-Sに跨るシーンも披露し、その姿を写真に収めようと来場者は一斉にシャッターを切っていた。

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HSR九州サーキットコースでは
各モデルの開発者とも語らえる試乗会!

 敷地内にあるHSR九州サーキットコースでは試乗会が行われ、安全なクローズドコースで気になるモデルの乗り味をじっくり確かめることができた。
 試乗車は次の通り。ゴールドウイング、CB1300 SUPER BOLD’OR、CB400SUPER FOUR、CB1000R、CB650R、CB250R、CBR1000RR、CBR650R、CBR400R、CBR250RR、CRF1000L アフリカツイン、CRF250ラリー、X-ADV、レブル500、レブル250、NC750X、400X、フォルツァ。ほかに原付2種試乗会、ゴールドウイングの快適でゴージャスなリアシートを体験できるタンデム走行会も好評だった。

 驚いたのは、先導役やアテンド係をそのモデルのプロジェクトリーダー(開発責任者)が務めていたことで、これも熊本製作所ならでは。参加者達の意見が、ニューモデルの開発に反映されるのかもしれない!!

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ふるさとっていいものだ
また来年も必ず来よう!!

 イベントを締めくくったのは、HSR九州サーキットコースでのパレードラン。自分のバイクでゆっくりと周回し、愛車生誕の地を訪れた嬉しさを噛みしめられる。先導には宮城光氏や大関さおりさん、そして高橋裕紀選手も加わった。ユーザーとメーカーの一体感が高まる瞬間であり、多くのライダーが「また来年も!」と誓ったに違いない。こうしたイベントがあるHondaは幸せだ。
 
(文:青木タカオ)
 

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2019/10/28掲載