9月18日、岡山国際サーキットで開催された全日本ロードレース選手権の第7戦において、2005年から参戦を開始した最高峰・JSB1000クラスでYZF-R1駆る中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)が開幕10連勝、最終戦を待たずにシリーズチャンピオンを獲得した。
彼にとって記録更新となる通算11度目(2008~2009・2012~2016・2018~2019・2021~2022年)の栄冠となった。ヤマハにとって同クラスは2018年から5連覇に。
今シーズン、中須賀は開幕戦から勝利を重ね、第4戦となるSUGOのレース1で通算70勝を達成。今回のレースでは予選からコースレコードを更新、決勝でもポールポジションから独走の強さを発揮しチャンピオンを決めた。
昨シーズンから続く連勝は今回で「20」に。11月5・6日に鈴鹿サーキットで開催される最終戦・第54回MFJグランプリでは3レースが予定されており、中須賀は連勝を伸ばし、2年連続シーズン全勝を目指すという。
中須賀克行のコメント
「まず、今年もチャンピオンを獲得できてホッとしています。最終戦の3レースを残してチャンピオンを取ることができましたが、一戦一戦、しっかりと準備を進めて戦えたことが、好成績につながりました。もちろん、毎レースでしっかりと戦えるマシンに仕上げてくれたチームスタッフには本当に感謝しています。
今年は岡本裕生選手がチームに加わり、吉川監督からは、野左根選手のときよりも一歩踏み込んだ形で育成に関わってほしいと頼まれました。しかし、2人で走っていると新しい発見があり、それが自分の進化にもつながっています。もちろん、レースで負けられないというプレッシャーも出てきて、これもいい形で自分を追い込むことができました。
改めて、気持ちよくレースに送り出してくれるヤマハ発動機のスタッフとチームスタッフ、私のレース活動を支えてくれている家族に感謝するとともに、応援してくれるファンの皆さん、スポンサーの皆さんに、今年もチャンピオン獲得の報告ができることを大変うれしく思います」
吉川和多留監督のコメント
「YZF-R1はデビュー8年目を迎えましたが、さらに戦闘力上げるため、今年はさまざまなトライを試みました。まさに試行錯誤を行ってきたわけですが、いい方向に進んでくれましたし、その中で中須賀選手の功績がとても大きいと感じています。
一方で中須賀選手は、新加入の岡本裕生選手の育成にも力を注いでくれました。もちろん岡本選手のセンスの良さもありますが、一年目にして何度も表彰台に立てたのは、中須賀選手のおかけです。若手育成を兼ねての戦いということで、いつもとは違うプレッシャーがあったと思いますが、これをいい形で消化し、さらに強さが加わったと感じましたし、新しい一歩踏み出せたシーズンになったと思います。
毎レースで一丸となって中須賀選手をレースに送り出すチームスタッフも、見ていて頼もしい限りでした。そして常に最高のパフォーマンスを発揮し続けて11回目のチャンピオンを獲得した中須賀選手に、心からおめでとうと言いたいです。
応援していただいているファンの皆さま、我々のレース活動を支えていただいているスポンサーの皆さま、関係者の皆さまに、今年もチャンピオン獲得の報告ができることをうれしく思います。ただ、レースは鈴鹿での3レースが残っているので、中須賀選手をはじめチーム一丸となって、素晴らしい結果をご報告できるように頑張りますので、引き続き応援をお願いいたします」