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若手ライダーの夢をひらけ! Team TKRがST1000に参戦

 全日本ロードレース選手権参戦、2年目となる「Team TKR」(スズキ)が体制発表を行った。昨年、自身初となるタイトルをJ‐GP3で獲得した村瀬健琉がST1000にステップアップする。そしてアドバイザーだった武田雄一が監督に就任し、総監督に高橋淳一郎という布陣となり新たなスタートを切る。

 ホンダワークスライダーとして活躍、日本人初のスーパーバイク世界選手権優勝者であり、2001年のST600初代チャンピオンの武田雄一が、監督として本格的にその手腕を振るうことになる。

 武田は、監督を引き受けた理由を、次のように語った。

「監督になりたいと思ったことは、これまで一度もなかったが、高橋さんにアドバイザーとしてチームに関わってほしいと言われて関わるようになり、昨年は、村瀬のためにチーム結成。しかし、チャンピオンを獲得したのにステップアップ出来ない。これでは懸命にレースに取り組んでいる若手ライダーたちが、夢を見ることが出来ないじゃないかと思った。村瀬の願いを聞いてステップアップに向けて動き出した。やることは、アドバイザーの時と変わらずに、村瀬の力を引き出すこと」

 村瀬は、今年の意気込みを語ってくれた。

「憧れのライダーは、加藤大治郎さん。大治郎さんが鈴鹿8時間耐久で優勝した姿を見て、僕はまだポケバイに乗り始めた子供だったけど、頑張りたい、あーなりたいと思いました。だから、大きなバイクに乗れるようになりたかった。なので、ST1000に挑戦できることを本当に嬉しく思います。自分の願いを叶えてくれたチームへの恩返しのために、しっかりと結果を残したい。J-GP3からのステップアップでも、やれるのだということを示したい」

武田雄一監督
村瀬健琉


 高橋総監督は、今年のチームに、そして村瀬に期待する。

「チームとしての活動は昨年からですが、ST1000で戦うということを決め、動き出したのが昨年末。新たなチャレンジだと思っています。村瀬には、しっかりと活躍してもらい、いずれは、ヨシムラや、スズキワークスといったビッグチームに求められるライダーになって欲しい」

 全日本ロードレースは4月4日、ツインリンクもてぎ(栃木県)で開幕戦が開幕する。

(レポート:佐藤洋美)







2021/03/15掲載