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新車詳細

新車プロファイル2020
2020年に発売された新車の情報ページです

YAMAHA MT-03/MT-25シリーズが倒立サスを導入、フロント周りのデザインも一新

MT-03/MT-25シリーズが倒立サスを導入、フロント周りのデザインも一新

YAMAHA MT-03 ABS/MT-25 ABS 車両解説

 多くのヤマハファン待望のニューモデルとしてYZF-R25が国内発売開始されたのは2014年12月。新設計のダイヤモンドタイプフレームに搭載されたのは、249ccの排気量を持つ水冷4ストローク直列2気筒DOHC4バルブエンジンで、最高出力27kW(36PS)/12,000rpmと、最大トルク23N・m(2.3kgf-m)/10,000rpmを発揮していた。

 足回りでも600ccクラスに匹敵するφ41mmのインナーチューブ径を持つ剛性の高いフロントサスに、リアにはモノクロサスを組み合わせ、過剰なクオリティとしてではなく、必要にして十分な路面追従性と乗り心地を両立させるための採用だと説明されていた。

 なによりも、YZF-Rシリーズ一族の血統を色濃く感じさせるスタイリングが秀逸で、“マスフォワードシルエット”を構成する、逆スラントの2眼ヘッドランプや切れ上がったテールなど、YZF-RシリーズのDNAを持って開発されたニューモデルだった。

 また2015年4月には、このYZF-R25シリーズのグローバルモデルとして開発されていたYZF-R3 ABSが国内でも発売されることになった。車体は、YZF-R25とほぼ同一で、エンジンの基本構成も変わらず。YZF-R25のエンジンのボア66.0mmに対して68.0mmへ拡大し(ストロークは44.1mmと変わらず)、余裕のパワーを生み出す排気量320ccとされていた。最高出力は31kW(42PS)/10,750rpm、最大トルクは30N・m(3.0kgf・m)/9,000rpmへとそれぞれアップ。その他のメカニズム面での変更は、6速ミッションの各ギア比を再設定したこと、足回り面でもタイヤサイズは同一としながら、対応スピードレンジを「S」からミシュラン製の「H」レンジタイヤへとアップグレードした程度。またYZF-R3では、ABSを標準装備するモデルのみのラインナップとなっていた。

 2015年10月10日、このYZF-R25、YZF-R3をベースに「大都会のチーター」をコンセプトに開発したというネイキッド・バージョンが発売される。車名はMT-03にMT-25、とやや変則的なネーミングとなったが、それはともかく、水冷直列2気筒、DOHC4バルブ、F.I.エンジンは、兄弟モデルであるYZF-Rシリーズと同一の最高出力と最大トルクを発揮。搭載する軽量ダイヤモンドフレームや足回りも基本は共通。最大の特長といえるネイキッド・スタイルの車体デザインは、14リットル入りの燃料タンクのサイドに設けられた樹脂製カバーやラジエターシュラウド、そして個性的なチーターの目をイメージさせるLEDポジションランプが採用されたヘッドライト周りなどにより、個性的ながらもスッキリとしたスポーツモデルにまとめられていた。

 2016年12月15日には、このMT-03とMT-25はともに新色を得て2017年モデルとなったが、2018年3月にも同様にカラー&グラフィックの変更で2018年モデルとしている。ブラックを基調に“ヤマハスポーツスピリット”のブルーを配色したモデル、グレーをベースにホイールやグラフィックにイエローのアクセントが加えられたモデル、夜間に光を反射する新グラフィックを採用したマットとグロスのブラックボディ、の3タイプがラインアップされた。

 2019年3月にもカラー&グラフィックの変更のみで2019年モデルとして発売された。MT-03、MT-25ともに2色の新色を含む、それぞれ共通の3色を設定。新色は「マットライトグレーメタリック 4」と「ディープパープリッシュブルーメタリック C」の2色。継続されるのは「マットブラック 2」だ。

 今回は、MT-03、MT-25シリーズ初のモデルチェンジで、フロントフェイスのデザインを一新したほか、ビッグマシンを彷彿させる燃料タンクカバー、マスフォワードをより強調するフロント周りの“塊”感、φ37mmのインナーチューブによる倒立サス、従来モデルに比べ44mmハンドル位置を上げたアップライトなポジション、液晶メーターとハザードスイッチを採用して機能性を向上、新パターンのラジアルタイヤの採用(MT-03 ABSのみ)などの変更が行われている。
 

MT-03 ABS。「マットライトグレーメタリック4」(マットライトグレー)。
MT-03 ABS。「ディープパープリッシュブルーメタリックC」(ブルー)。

 

MT-03 ABS。「ブラックメタリック12」(ブラック)。

 

MT-25 ABS。「マットライトグレーメタリック4」(マットライトグレー)。
MT-25 ABS。「ディープパープリッシュブルーメタリックC」(ブルー)。

 

MT-25 ABS。「ブラックメタリック12」(ブラック)。

 
 

★ヤマハ ニュースリリースより (2020年2月25日)

フロント周りのデザインを一新、倒立式フロントサスペンションを採用
「MT-03 ABS」「MT-25 ABS」をマイナーチェンジ

 ヤマハ発動機株式会社は、水冷・4 ストローク・DOHC・直列2気筒・4バルブ・320cm3 エンジンを搭載した「MT-03 ABS」および同249cm3 エンジンを搭載した「MT-25 ABS」をマイナーチェンジし、2020年モデルとして3月28日より発売します。

 2020年モデルは、次世代のMTシリーズを感じさせるスタイリングと所有感を満たす新装備の織り込みにより存在感を高めました。

 新たな特長は、1)先進性あふれる精悍なフロントフェイス、2)ビッグマシンイメージを彷彿させる燃料タンクカバー、3)マスフォワードを印象づけるフロント周りの“塊”感、4)市街地での機敏な走りを支える倒立式フロントサスペンション、5)市街地で乗りやすいアップライトなハンドルポジション、6)充実したメーターとハンドル周りの電装系、7)市街地からワインディングまで幅広く対応する新タイヤなどです。

「MT-03 ABS」「MT-25 ABS」は、シャープで躍動感あるスタイリングと軽快な走りを兼ね備える“MT シリーズ”の人気モデルです。

 なお、製造は当社のグループ会社PT. Yamaha Indonesia Motor Manufacturing (YIMM)が行います。
 

<名称>
「MT-03 ABS」
<発売日>
2020年3月28日
<メーカー希望小売価格>
654,500円 (本体価格595,000円/消費税59,500円)
<カラーリング>
・マットライトグレーメタリック 4(マットライトグレー)
・ディープパープリッシュブルーメタリック C(ブルー)
・ブラックメタリック 12(ブラック)
 
<名称>
「MT-25 ABS」
<発売日>
2020年3月28日
<メーカー希望小売価格>
621,500 円(本体価格565,000 円/消費税56,500 円)
<カラーリング>
・マットライトグレーメタリック 4(マットライトグレー)
・ディープパープリッシュブルーメタリック C(ブルー)
・ブラックメタリック 12(ブラック)
 
<販売計画>
(シリーズ合計 年間、国内) 2,200台
※メーカー希望小売価格(リサイクル費用含む)には、保険料、税金(消費税)、登録に伴う諸費用は含まれません。

 

2020年モデルの新たな特長
1)先進性あふれる精悍なフロントフェイス
 フロントフェイスは2眼LED ポジションランプと超小型LEDヘッドランプを採用し、次世代「MT」に相応しい精悍さと先進性あふれるイメージを演出。ポジションランプには導光体を配し、ラインビームを照射する機能を持たせ、十分な光量とユニークさを実現しています。
2) ビッグマシンイメージを彷彿させる燃料タンクカバー
 新デザインのタンクカバーは、ビッグマシンをイメージし左右幅を51mm拡大しながら、ニーグリップ性にも配慮した形状とし、フィット感とボリューム感を両立しています。
3) マスフォワードを印象づけるフロント周りの“塊”感
 フロント周りはフロントフェイス・燃料タンク・エンジンが一体感をもつ “塊”感あるスタイリングと、前寄りの重心設定でマスフォワード感や凝縮感を強調し「MT」らしい俊敏さを際立たせています。
4) スポーティな走りを支える倒立式フロントサスペンション
 37mm径インナーチューブの倒立式フロントサスペンションを新たに採用。剛性バランスに優れて旋回時や制動時に良好なフロント接地感をもたらし、市街地での機敏な走りを支えます。
5) 市街地で乗りやすいアップライトなハンドルポジション
 従来モデルと比べ44mmハンドル位置を上げたアップライトなポジションにより、機敏なハンドリングと市街地での乗りやすさが向上しています。
6) 充実したメーターとハンドル周りの電装系
 液晶メーターとハザードスイッチを採用し、機能性を向上。液晶メーターはバーグラフタイプのタコメーターに加え、平均燃費、水温、ギアポジションなど多彩な情報を表示します。また、ハンドル右側のスイッチ操作で点灯するハザードランプは、小型LEDフラッシャーランプ(前後に新採用)とともに、日常での使い勝手と高品質感をいっそう向上させています。
7) 市街地からワインディングまで幅広く対応する新タイヤ(「MT-03 ABS」のみ)
 新パターンのラジアルタイヤを採用し、ドライ&ウェットグリップ性と耐摩耗性を兼ね備え、ハンドリングの軽快さと乗り心地の快適さを向上させています。

 
 

 

主要諸元

車名型式 2BL-RH13J〈2BK-RG43J〉
MT-03 ABS〈MT-25 ABS〉
発売日 2020年3月28日
全長×全幅×全高(m) 2.090×0.755×1.070
軸距(m) 1.380
最低地上高(m) 0.160
シート高(m) 0.780
車両重量(kg) 169
乾燥重量(kg)
乗車定員(人) 2
燃費消費率(km/L)※1 41.3〈37.7〉(国交省届出値 定地燃費値 60km/h 2名乗車時)※2
27.6〈27.2〉(WMTCモード値 クラス3、サブクラス3-2 1名乗車時)※3
登坂能力(tanθ)
最小回転半径(m)
エンジン型式 H405E〈G402E〉
水冷4ストローク直列2気筒DOHC4バルブ
総排気量(cm3) 320〈249〉
内径×行程(mm) 68.0〈60.0〉×44.1
圧縮比 11.2〈11.6〉
最高出力(kW[PS]/rpm) 31[42]/10,750〈26[35]/12,000〉
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) 29[3.0]/9,000〈23[2.3]/10,000〉
燃料供給装置形式 フューエルインジェクション
始動方式 セルフ式
点火方式 T.C.I.(トランジスタ式)
潤滑油方式 ウェットサンプ
潤滑油容量(L) 2.4
燃料タンク容量(L) 14
クラッチ形式 湿式多板
変速機形式 常時噛合式6段リターン
変速比 1速 2.500〈2.666〉
2速 1.823〈1.882〉
3速 1.347〈1.454〉
4速 1.086〈1.200〉
5速 0.920〈1.037〉
6速 0.800〈0.920〉
変速比 3.043/3.071
キャスター(度) 25°00′
トレール(mm) 95
タイヤサイズ 110/70-17M/C 54H〈54S〉
140/70-17M/C 66H〈66S〉
ブレーキ形式 油圧式シングルディスク
油圧式シングルディスク
懸架方式 テレスコピック式
スイングアーム
フレーム形式 ダイヤモンド

※1:燃料消費率は、定められた試験条件のもとでの値です。使用環境(気象、渋滞等)や運転方法、車両状態(装備、仕様)や整備状態などの諸条件により異なります。
※2:定地燃費値は、車速一定で走行した実測の燃料消費率です。
※3:WMTCモード値は、発進、加速、停止などを含んだ国際基準となっている走行モードで測定された排出ガス試験結果にもとづいた計算値です。走行モードのクラスは排気量と最高速度によって分類されます。

「MT-03 ABS」「MT-25 ABS」のフィーチャー
(★=新フィーチャー)
★視認性の高いフル液晶メーター
★LEDポジションランプ
★超小型LEDヘッドランプ
★倒立式フロントサスペンション
★新パターンのラジアルタイヤ(前後)(MT-03 ABS のみ)
・アルミ鋳造10本スポークホイール
・2ポットキャリパー採用ディスクブレーキ
・水冷4ストローク直列2気筒FI搭載エンジン
・鍛造ピストン、DiASilシリンダー
・オフセットシリンダー
★アップライトなバーハンドル
★ハザードランプ
・LEDテールランプ
★LEDフラッシャーランプ
・中空アクスル
・ロングリアアーム
・ダイヤモンドフレーム
・アンダーカウル
2020/02/25掲載