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2020年に発売された新車の情報ページです

HONDA 電動ビジネススクーター、BENLY e:シリーズを2020年4月に発売

電動ビジネススクーター、BENLY e:シリーズを2020年4月に発売

Honda BENLY e:シリーズ 車両解説

2019年の東京モーターショーでワールドプレミアされたホンダの電動ビジネススクーター“BENLY e:”シリーズが市販モデルとして正式に発表された。販売開始は2020年4月からと、まだちょっと先、販売対象も当面「バッテリーリサイクルの社会的責任の観点から、バッテリーの回収にご協力いただける法人様向けの販売」(ホンダのリリースより)ということなのだが、ビジネス用電動スクーターが実際に街中で活躍することになり、注目しておきたい。

販売が開始される“BENLY e:”シリーズは、モーターショーで公開されたモデルとほぼ同一で、荷物を積みやすい広くてフラットなリアデッキや、狭い場所や傾斜地での切り替えしなどでの利便性を高める後進アシスト機能なども採用。新聞配達や宅配などの集配業務における使い勝手を考慮したビジネス用途向けの電動二輪車として開発されている。

原付一種(第一種原動機付自転車)の“BENLY e:Ⅰ(ベンリィ イー ワン)”と原付二種(第二種原動機付自転車)の“BENLY e:Ⅱ(ベンリィ イー ツー)”をラインナップ。それぞれのモデルをベースに、大型フロントバスケット、大型リアキャリア、ナックルバイザー、フットブレーキを標準装備したプロ仕様の“BENLY e:Ⅰプロ”と“BENLY e:Ⅱ プロ”のラインナップとなっている。

電源にはワンタッチで交換が可能な、着脱式バッテリー「Honda Mobile Power Pack(モバイルパワーパック)」を2個使用。低回転からトルクのあるモーターの特性を活かし、荷物の積載時でも力強くスムーズな発進性能と登坂性能を発揮。また、高効率を追求した駆動電流の制御技術とあいまって、注目される一充電あたりの走行距離は、BENLY e:Ⅰ/BENLY e:Ⅰプロで87km(30km/h定地走行テスト値)、BENLY e:Ⅱ/BENLY e:Ⅱプロで43km(60km/h定地走行テスト値)を実現しているという。車両の更なる解説は以下のニュースリリースにて。

ちなみに「ベンリィ」といえば1960年代から’70年代にかけて、スポーツモデルからビジネスまで一大勢力を誇ったホンダの由緒正しきブランド名だった。しかしその後、大型化するスポーツモデルとともに「ドリーム」の名称にお株を奪われて、ビジネスモデルの専用ブランド名となってしまった経緯がある。

そして、そんな“遠い昔”のことは知らなくても、1996年4月に突然、かつての姿をそのまま持ってきたような復刻スタイルでリリースされたベンリィ50S、ベンリィ90Sならご存じの方も多いだろう。レトロスポーツのモデル名としてのベンリィの復活だった。まさに’70年代当時のベンリィのオマージュといえるデザインだった(2007年1月のカラーリング変更まで販売された)。

それはともかくビジネスモデルとしてのベンリィは、スーパーカブと並ぶ地道なベストセラーとしてホンダの実用車の一翼を担い続けてきた。そして2000年代に入ってからもその名は続いていたのだが、ここ数年は途絶えてしまっていた。それでもベンリィといえば“オーソドックスなスタイルのビジネス車”のイメージはしっかり残っていた。

そんな中、2011年9月に「ベンリィ」は、満を持して復活している。ケータリングサービスなどにも適した実用一点張り、質実剛健のスタイルと“普通の”オートマチック・スクーターの使いやすさを全面に押し出したモデルだった。

また、同時に大型のフロントバスケットとリアキャリアを装備、フットブレーキを追加してより業務仕様に徹したプロ仕様、ベンリィ プロもラインナップされていた。その後2012年2月には、従来、「パールホワイト」という白一色だったボディカラーにプラスして、パーソナルユースにも対応した「パールホワイト×ブラウン」と「オニキスブルーメタリック×ブラック」の新色2色が追加設定されたりもしている。

2015年8月には、エンジンを空冷から最新のテクノロジーにより開発された水冷“eSP”に変更し、さらなる実用性と経済性を高めたニューモデルが登場。また信頼性と耐久性もアップし、低中速域のトルク特性をアップ。その他、ACGスターターの採用により静粛性を向上、専用設計の扁平マフラーと短軸長リアアクスルシャフトの採用によりマフラーを取り外さずにタイヤ交換を可能とするなど、より使い勝手の向上にあたっていた。

「e:」の名称が付き、電動ビジネス車に発展した新生BENLY e:シリーズ。今後もホンダの由緒正しきブランド名を継承、発展させていってくれることだろう。
 

BENLY e:Ⅰ。カラーは「ロスホワイト」の1色。
BENLY e:Ⅰプロ。

 

BENLY e:Ⅱ。カラーは「ロスホワイト」の1色。
BENLY e:Ⅱプロ。

 

★ホンダ ニュースリリースより (2019年12月19日)

ビジネス用電動二輪車「BENLY e:」シリーズを発表

 
Hondaは、「毎日のデリバリーにちょうどいい ビジネスe:スクーター」をコンセプトに、各種集配業務に求められる取り回しの良い車体サイズに納まるコンパクトなEVシステムを搭載したビジネス用電動二輪車「BENLY e:(ベンリィ イー)」シリーズを、法人向けに販売※1します。販売の開始は2020年4月を予定しています。環境性能に優れた電動二輪車がより多くのお客様の身近な存在となるよう、普及に向けた取り組みを進めることで、より静かでクリーンな生活環境の提供に寄与していきます。

「BENLY e:」シリーズは、荷物を積みやすい広くてフラットなリアデッキや、狭い場所や傾斜地での切り替えしなどでの利便性を高める後進アシスト機能を採用するなど、新聞配達や宅配などの集配業務における使い勝手を考慮したビジネス用途向けの電動二輪車として開発。原付一種(第一種原動機付自転車)の「BENLY e: Ⅰ(ベンリィ イー ワン)」と原付二種(第二種原動機付自転車)の「BENLY e: Ⅱ(ベンリィ イー ツー)」のほか、それぞれのモデルをベースに、大型フロントバスケット、大型リアキャリア、ナックルバイザー、フットブレーキを標準装備した「BENLY e: Ⅰ プロ」と「BENLY e: Ⅱ プロ」をタイプ設定しています。

動力用電源には簡便なバッテリー交換が可能な、着脱式バッテリー「Honda Mobile Power Pack(モバイルパワーパック)」を2個使用。走行時にCO2排出のない「クリーン」で「静か」な電動モビリティーならではの優れた環境性能に加え、低回転からトルクのあるモーターの特性を活かし、荷物の積載時でも力強くスムーズな発進性能と登坂性能を発揮します。また、高効率を追求した駆動電流の制御技術とあいまって、一充電あたりの走行距離はBENLY e:Ⅰ/BENLY e:Ⅰプロで87km(30km/h定地走行テスト値)、BENLY e:Ⅱ/BENLY e:Ⅱプロで43km(60km/h定地走行テスト値)を実現しています。

※1 本製品はバッテリーリサイクルの社会的責任の観点から、バッテリーの回収にご協力いただける法人様向けの販売とさせていただきます。購入をご検討のお客様は、2020年3月にHondaホームページ上に開設予定のご商談申し込みサイトより、お申し込み願います。詳細は、別途Hondaホームページにてご案内予定です

●販売計画台数(国内・年間)
シリーズ合計 200台
 
●メーカー希望小売価格(消費税10%込み)
基本セット(車両本体、モバイルパワーパック2個、専用充電器2個)
BENLY e:Ⅰ 737,000円(消費税抜き本体価格 670,000円)
BENLY e:Ⅰプロ 748,000円(消費税抜き本体価格 680,000円)
BENLY e:Ⅱプロ 737,000円(消費税抜き本体価格 670,000円)
BENLY e:Ⅱプロ 748,000円(消費税抜き本体価格 680,000円)
 
※車両本体・モバイルパワーパック・専用充電器の組み合わせについては、ご商談時に照会ください
 

主な特徴
■EVシステム
・EVシステムは、エネルギー密度の高いリチウムイオンバッテリーを採用した電圧48Vのモバイルパワーパック2個を直列に接続させた96V系のシステムです。
モバイルパワーパックは、進行方向に対して左右に配置。着脱機構は2個のモバイルパワーパックの固定、固定解除を1個のハンドルで連動する構造としたことで、モバイルパワーパック同士をより接近して配置させることを可能とし、取り回しの良いコンパクトなボディーサイズにも寄与しています。
・モバイルパワーパックの充電時は、車体から取り外した単体のモバイルパワーパックを外部電源につないだ専用充電器に接続。ゼロの状態から満充電まで約4時間※2です。
・モーターはアルミ製のケースとカバーの中にステーターとローターを固定しユニット化。モーターの着脱は、ユニットにて行うことができ、メンテナンスのしやすい構造としています。
・駆動電流をより効率良くモーターへ供給する制御技術を採用することで、モーターのきめ細かなトルク制御とエネルギー効率の向上を実現。ビジネスモデルとしての使われ方を考慮した、低速時のスムーズな走行と後進時のアシスト、一充電あたりの走行距離※3、最大積載量※4の荷物を積んだ状態で傾斜12°の登坂性能を実現しています。
・後進アシスト機能は、車両が停止状態にある時に、リバーススイッチとスタータースイッチを押すことで作動。取り回しやすさに寄与しています。
※2 充電時間は、コンセント接続時の定められた試験条件のもとでの値です。モバイルパワーパックの状態、充電時の環境、などの諸条件により異なります
※3 BENLY e:Ⅰ/BENLY e:Ⅰプロで87km(30km/h定地走行テスト値)、BENLY e:Ⅱ/BENLY e:Ⅱプロで43km(60km/h定地走行テスト値)
※4最大積載量はBENLY e:Ⅰ/BENLY e:Ⅰプロで30kg、BENLY e:Ⅱ/BENLY e:Ⅱプロで60kg
 
■車体
・ブレーキシステムは、より効率の良い制動を可能とするHonda独自のコンビブレーキ(前・後輪連動ブレーキ)※5を採用。フットブレーキを採用するBENLY e:Ⅰプロ/BENLY e:Ⅱプロにも、新開発のフットブレーキ用のコンビブレーキを採用しています。
・駐停車時に便利なブレーキロック機構を採用。BENLY e:Ⅰ/BENLY e:Ⅱは右側と左側それぞれのブレーキレバー前部に設置したフロント/リアブレーキロックレバーの操作で、BENLY e:Ⅰプロ/BENLY e:Ⅱプロは、右側ブレーキレバー前部のフロントブレーキロックレバーと、インナーポケット下部のリアブレーキロックノブの操作で、前・後輪のブレーキを保持します。
※5 コンビブレーキは、あくまでもブレーキ操作を補助するためのシステムであり、ブレーキングの基本は左右のブレーキレバー、または右ブレーキレバーとフットペダル(前・後輪ブレーキ)を同時に操作することです
 
■車体色
・EVのクリーンなイメージを想起させる「ロスホワイト」1色の設定としています。
 
■その他の装備
・ヘッドライトは、フロントバスケット取り付け位置の低床化とシンプルでスタイリッシュなデザインを両立させた六角形状とし、省電力に寄与するLEDを採用しています。
・メーターパネルには、EVシステムのさまざまな情報を分かりやすく表示。スピードメーターや時計に加え、モバイルパワーパックの残量表示のほか、後進時に点灯するリバースインジケーターやサイドスタンドの起立時に点灯するサイドスタンドインジケーターなどを設定しています。
・携帯端末などの充電ができるアクセサリーソケットを装備しています。
 
■付属品
・モバイルパワーパックと専用充電器が各2個付属します。
 

 

主要諸元

車名型式 ZAD-EF07〈ZAD-EF08〉
BENLY e:Ⅰ〈BENLY e:Ⅰプロ〉
発売日 2020年4月
全長×全幅×全高(m) 1.820〈1.840〉×0.710〈0.780〉×1.025〈1.050〉
軸距(m) 1.280
最低地上高(m)★ 0.115
シート高(m)★ 0.710
車両重量(kg) 125〈130〉
乾燥重量(kg)
乗車定員(人) 1
一充電走行距離(km)※6 87(国交省届出値 30km/h定地走行テスト値 1名乗車時)
登坂能力(tanθ)
最小回転小半径(m) 1.9
原動機型式・種類 EF07M・交流同期電動機
定格出力(kw) 0.58※7
最高出力(kW[PS]/rpm) 2.8[3.8]/3,000
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) 13[1.3]/2,000
駆動用バッテリー Honda Mobile Power Pack 2個
バッテリー種類 リチウムイオン電池
バッテリー電圧/容量(V/Ah) 50.4/20.8
タイヤサイズ 90/90-12 44J
110/90-10 61J
ブレーキ形式 機械式リーディング・トレーリング
機械式リーディング・トレーリング
懸架方式 テレスコピック式
ユニットスイング式
フレーム形式 アンダーボーン

 

主要諸元

車名型式 ZAD-EF10〈ZAD-EF11〉
BENLY e:Ⅱ〈BENLY e:Ⅱプロ〉
発売日 2020年4月
全長×全幅×全高(m) 1.820〈1.840〉×0.710〈0.780〉×1.025〈1.050〉
軸距(m) 1.280
最低地上高(m)★ 0.115
シート高(m)★ 0.710
車両重量(kg) 125〈130〉
乾燥重量(kg)
乗車定員(人) 1
一充電走行距離(km)※8 43(国交省届出値 60km/h定地走行テスト値 1名乗車時)
登坂能力(tanθ)
最小回転小半径(m) 1.9
原動機型式・種類 EF010M・交流同期電動機
定格出力(kw) 0.98※9
最高出力(kW[PS]/rpm) 4.2[5.7]/3,900
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) 15[1.5]/1,500
駆動用バッテリー Honda Mobile Power Pack 2個
バッテリー種類 リチウムイオン電池
バッテリー電圧/容量(V/Ah) 50.4/20.8
タイヤサイズ 90/90-12 44J
110/90-10 61J
ブレーキ形式 機械式リーディング・トレーリング
機械式リーディング・トレーリング
懸架方式 テレスコピック式
ユニットスイング式
フレーム形式 アンダーボーン

■道路運送車両法による型式認定申請書数値(★の項目はHonda公表諸元)
■製造事業者/五羊-本田摩托(広州)有限公司  ■製造国/中国  ■輸入事業者/本田技研工業株式会社
※6 一充電走行距離は、定められた試験条件のもとでの値です。使用環境(気象、渋滞等)や運転方法、車両状態(装備、仕様)や整備状態などの諸条件により異なります。一充電走行距離は、車速一定で走行した実測にもとづいた値です
※7 道路運送車両法上の第一種原動機付自転車に分類

2019/12/19掲載