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試乗・解説

Kawasaki Ninja250 1990年型ZXR250と 2019年型Ninja250、 もし戦わば!
何度もあちこちで言っていることだけれど、2008年のカワサキNinja250R登場は日本のオートバイ文化を確実に救ってくれた。
あれから10年、新世代Ninjaは3世代目。Ninjaはずっと、先頭を走っている。
現行Ninja250は、2018年3月に続く2度目の試乗。
今回は、ちょっと長い、250ccヒストリーにしてみました。
■試乗・文:中村浩史 ■撮影:依田 麗 ■協力:カワサキモータースジャパン

 
 ちょうどオートバイ&RIDE誌で4気筒250ccの記事を書いたばっかりのところだったので(2020年1月号をご参照ください←巧妙な告知・笑)、時空を超えた250cc論、てのを考えてみた。4気筒250ccっていうのは、1980年代に発売され、一気に250ccのスタンダードとなったあの頃のバイクたちだ。
 あの頃より少し前。250ccのモデルって、400ccの「オマケ」だった時代があった。400ccを発売したメーカーが、その車体を使ってエンジンだけ250ccとして「兄弟車」として発売することがよくあったのだ。エンジンの小排気量化は、ごく簡単にいえばエンジンのボアを小さくすれば(つまり、シリンダーに厚いスリーブを組んじゃえば)いいから、メーカーとしては開発費と生産コストを抑えて2機種を発売できる、そういうメリットがあったわけ。当然、400ccは中型免許で乗れる上限の排気量、250ccは車検がないって経済性の良さがあるから、両方のクラスにそれぞれのメリットがあったからね。
 70年代にはCB250と350、RD250と350、ホークとホークⅡ、KH250と400とか、同じ中型免許で乗れて、見た目もそっくり、排気量だけが違う兄弟車がたくさんあったのだ。

 そこに新しい流れを持ち込んだのが1978年のスズキRG250だった。当時としては珍しかった「250cc専用設計モデル」で、メーカーもこの頃から、250ccに独自のスポーツ性を持たせようと考えたのかもしれない。400ccよりも小さく軽く作れる250ccだから、そのメリットを生かすには2ストロークエンジンモデルの方がいいわけで、スズキRG250が発売されたわずか2年後の1980年には、ヤマハが水冷2ストロークエンジン車、RZ250を市販。それから2ストローク250ccモデルは「レーサーレプリカ時代」へと突入していくんだけれど、それはまた別の話。このへんは『青春の2Qカタログ』( https://mr-bike.jp/mb/archives/2423 )をご参照ください。ちなみに私、センパイからもらったRG250(しかもスポークホイール車)に乗ってました。小さくて軽くて速かった! 名車に乗ってたんだなぁ。
 

1978年 スズキ RG250。
1980年 ヤマハ RZ250。

 
「軽量・コンパクト」さを生かして、250ccクラスの人気に火をつけたのは2ストローク勢だけれど、4ストローク勢だって負けてはいなかった。ハッキリとスポーツ性を前面に打ち出した「250cc専用設計」の4ストローク車は1982年のVT250Fだと思うんだけれど、その翌年にひっそりと(でもないだろうけれど)、今となってはあまりクローズアップもされないエポックメイキングなバイクが発売されていた。
 それが、またもスズキ、GS250FWだ。この250FWこそ、量産車世界初の「水冷4気筒」250cc! 当時、バイク雑誌の広告ページ見開きいっぱいに原寸大のピストン&コンロッドの写真を掲載していたのを覚えているベテランもおいでだろう。そのボア×ストロークは44×41mmで、ピストン直径はほとんどピンポン玉サイズ。オトナが親指と人差し指で「OKマーク」を作ったらだいたい直径4cm。そんなボアサイズのピストンだったのだ。
「うおぉ、エフダブやら水冷って! ニーハンで4気筒っちゃ初めてばい!」と、当時はまだ高校生だった長崎県人の私は、友人と回し読みしていた月刊オートバイを見ながら興奮していたっけ。その前年に発売されていたVT250Fにも「うぉぉ、RZに4ストで勝負かけよったばい!」と興奮していたけれど、GS250FWにも確かに興奮していたのだ。大丈夫か、オレ。
 

1982年 ホンダ VT250F。
1983年 スズキ GS250FW。

 
 けれど、世界で唯一のメカニズムであったとはいえ、実はGS250FWの動力性能に特筆すべきものは少なかった。250ccスポーツに火をつけたヤマハ、それにグランプリレーサーNRの技術をもって4ストローク水冷Vツインで挑んだホンダ、そこに世界唯一の水冷4気筒で対抗せんとしたスズキ――とはならず、GS250FWはちょっと別格にいたのだ。
 なにしろ、あんまり速くなかった。250ccで初めて、4気筒独特のスムーズなあのパワーフィーリングを体験させてはくれたけれど、官能のサウンドを奏でるばっかりで、ちっとも前に進まなかったのを覚えている。というのも、私、RG250に乗る前にほんの一時期、GS250FWを所有していたこともあったのだ。名車に乗ってたんだなぁ、パート2。
 その頃、少し前までCB250RS-Zに乗っていた兄と“共同所有”のような形でGS250FWを持っていたんだけれど、その兄いわく「250RS-Zより遅か」と。いくらなんでも空冷単気筒のCB250RS-Zより遅かわけなかろうが!と乗った私も、フォー、フォー、と気持ちのいい音ばかりでちっとも前に進まないGS250FWにげんなりしたことを覚えている。打倒RZどころか、友人の乗っていたRZ125と一緒に走るのもたいへんだったからねぇ。
 

1985年 ヤマハ FZ250フェーザー。
1986年 ホンダ CBR250F。

 
 4気筒の250ccって、そうでもないじゃん――そんな風評を吹き飛ばしたのは、GS250FWの2年後に発売されたFZ250フェーザーだった。この「第2世代4気筒250cc」は期待通りの完成度で、250ccの人気の中心にいた2ストローク勢に割って入るパフォーマンスと人気を見せたのだ。
 人気の理由は、確実にGS250FWより動力性能が高かったから。少し説明すると、このパフォーマンスの差は、同じ排気量ならば「トルク」はほぼ同じ数字になって「パワー」を稼ぐならば高回転を回すしかない、という永遠不滅のセオリーに尽きる。
 GS250FWが最大トルク2.3kg-m/10000rpm:最高出力36ps/11000rpmなのに対し、FZ250フェーザーはトルク2.5kg-m/11500rpm:出力45ps/14500rpm。フェーザーの方が3500rpmも上が回るものだから、エンジンパワーから、GS250FWとはハッキリ差があった。もちろん、スズキとて高回転まで回る4気筒250ccにしたかっただろうけれど、2バルブのGS250FWに対してフェーザーは4バルブ。ボア×ストロークだって、フェーザーの方がショートストロークで、より高回転向きな設定としてあったのだ。このへんは、発売時期が2年も違えば当然のことだよね。
 車重だって、GS250FWの174kgに対してフェーザーは20kg近く軽い156kg。これは、どうしたってフェーザーの方が速い。もちろん、世界初の水冷4気筒250ccという歴史を作ったGS250FW誕生の意義は大きい、ってことは言うまでもないね。
 

1987年 ホンダ CBR250R。
1987年 スズキ GSX-R250。

 

1988年 ホンダ CBR250R。
1988年 ヤマハ FZR250R。

 
 FZ250フェーザーの成功に対抗すべく、ついにライバルメーカーも動き出した。ホンダが翌86年にCBR250Fを発売したのだ。けれど、それにかぶせるように、ヤマハはFZ250フェーザーにレーサーレプリカ的スタイリングを持たせたFZR250を発売し、4気筒250ccの人気をかっさらっていってしまった。
 こうなるとニューモデル戦争はエスカレートするもので、87年にはホンダはCBR250Rを、次いでスズキがGSX-R250を発売、88年にはホンダがフルモデルチェンジしたCBR250Rを、ヤマハはFZR250Rを、89年にはスズキがGSX-R250Rを、ヤマハはFZR250Rをフルモデルチェンジし、ついにカワサキも4気筒250cc戦争に参入! ZXR250であった。
 

1989年 スズキ GSX-R250R。
1989年 ヤマハ FZR250R。

 
 

1989年 カワサキ ZXR250。
1999年 カワサキ ZXR250の最終型はライムグリーン単色。

 
 こんな4気筒250cc戦争は90年ごろまで続き、いくらなんでももういいや、ってユーザーが離れていくことになってしまう。かつてミスター・バイクでも、毎月毎週のようにニューモデル試乗、取材、撮影をして、編集部のガレージにはいつも4気筒250ccが鎮座していたのを覚えている。ちなみに83年のGS250FWは47万9000円、85年のFZ250フェーザーは49万9000円から、このクラスの最高値は90年型ZXR250Rの63万9000円にまでなっていた。それまで決して超えることがなかった60万円台に、SPレース対応車は踏み込んでしまったのをよーく覚えている(ということで250ccモデル、すなわちクォーターバイク4気筒カタログはコチラ? https://mr-bike.jp/mb/?p=3808 ※全7回の大作です)。

 さて、ようやく時空を超えた250cc論です。長々とお付き合いいただいてありがとうございます。とはいえ、試乗インプレッションは2018年3月に一度アップしているのでコチラ(http://www.mr-bike.jp/?p=141558 )をご覧ください。
 90年あたりでいったん終了した4気筒250ccの超絶進化は、20年近くの時を経て2008年にNinja250Rで再開されたわけですが、新世代の250ccは水冷2気筒がほとんど。そこで時々、話題になるのが「んじゃムカシの4気筒と今の2気筒はどっちが速いんだ」ってこと。これ、両方の時代を知っているベテランとして決着をつけなきゃいけないでしょう。
 現代の2気筒250ccも、このNinja250がフロントランナーで、ライバル勢よりひとサイクル早く「第3世代」に突入している。初代が2008年型Ninja250R→2代目が2013年型Ninja250( http://www.mr-bike.jp/?p=38137 )、そして現行モデルが2018年型Ninja250。あの頃乗ったフルパワー最終型のZXR250と、今回のNinja250を比較してみようじゃないか。
 

 
 とはいえ、2万回転近くブン回してフルパワー45psを稼いでいたZXR250と、度重なる騒音&排出ガス規制を受けて牙を抜かれてしまった現行Ninja250じゃ勝負にならない――と思う向きもおありでしょうが、さにあらず。同じ日に同じ場所、同じ条件で比較試乗したわけではないから、厳密ではない、悪く言えば私の美化された記憶やファンタジーも入っているだろうけれど、現行Ninja250は勝負する場所を選べば、決してZXR250に負けない! 断言する!

 脳内空想バトル、スタート。ゼロスタートでは、ダッシュの鋭さはNinja250だ。ZXRはどうしても低回転がスムーズだけれどモタついて、パワーが盛り上がってくる、だいたい7000~8000rpmより上のエリアまで引っ張るのに時間がかかる。それに対して、Ninjaは4000rpmくらいからスピードが乗ってくるから、ゼロスタートからの加速はNinjaの方が上なのだ。
 スコンスコンとシフトアップするNinjaに対してローギアで引っ張るZXR。ここでコーナーが迫ってきたら、ブレーキングして減速、回転を落としてしまうから、また低回転のトルクでNinjaが先行することになろう。それの繰り返しで、使いやすいトルクを引き出す回転域まで簡単にアクセスできるNinjaの方が速い、となる。これは、ストリートや、クローズドコースでも、こまごまとしたカートコースなんかでは、きっとNinjaの勝ちだ。
 けれど、これがゼロヨン加速競争だったらZXRの勝ちだ。回転上昇がシャープで低回転のトルクもあるNinjaよりもシフトアップポイントが遠く、各ギアを引っ張るような走り方ができるならば、これはZXRが速い。クローズドコースでも、直線がきちんとあるコースならば、ZXRに分があるだろう。
 私が走ったことがあるサーキットならば、ラップタイムでも秋ヶ瀬やトミンではNinjaが速いし、筑波1000や桶川ではZXRの方が速いだろう。さらにそれ以上に長いコース、本格サーキットではZXRの方が速い。
 

 
 これが脳内空想バトルの結果だ。割と当たり前の結果だろうけれど、つまりは4気筒エンジンは美味しい回転域が上の方で、250ccなら7000とか8000回転、そこから15000回転とかまでブン回すのが4気筒の魅力だった。対して2気筒は発進トルクからドンと前に出て、4000回転あたりからスピードが乗り、10000回転あたりをめどにシフトアップしていく、そんなイメージ。0→200mならば2気筒、0→400mならば4気筒、最高速も4気筒の方が速いのだと思う。もちろん、4気筒車が先行していくとき、それはとんでもないスピードになっているはずだ。これは公道では使えない武器だね。

 となれば、どちらが乗りやすいかは自明の理。4気筒とて、決して乗りづらいバイクではなかったけれど、現在の2気筒モデルの乗りやすさといったら、誰でも安全に、どこでも速く快適に走れる、というところまで質が向上していると言っていい。あの頃の私がバイトを頑張ってZXR250を買えていたとして、目の前にNinja250が現われたら、常用スピードでの速さにすっかり参ってしまうだろうと思う。
 空想の続きをすると、現在の2気筒モデルを、90年当時の騒音&排出ガス規制値で作ってみたら、そんなバイクなんだろうな、と思う。もっとスッキリと回転がシャープで、高回転まで回り切るエンジンなんだろうなぁ。取材で初代Ninja250Rにサブコンを組んだチューニングバイクに乗ったことがあるけれど、あれは気持ちよかったなぁ! 
 いや待て。その空想が現実になる時が近づいてるんじゃないのか? もちろん、当時のエミッションで2気筒を作れるわけがなくて、現在のエミッションで作られる4気筒が登場するんだから!
 Ninja250と、2020年春にもデビューすると言われているZX-25Rの対決は、脳内空想ではなく、現実で行なわれるのだ! またカワサキが、250ccクラスを面白くしてくれるのかな。
 
(試乗・文:中村浩史)
 

 

φ41mmの正立フォーク、φ310mmのペータルディスクにニッシン製2ピストンキャリパーを装備。ZXR250時代は倒立フォークとダブルディスクの組み合わせが一般的だったが、ブレーキングの優劣は一概には甲乙つけがたい。言うならばガツンとブレーキを握って剛性の高いフロント周りががっしり受け止めるZXRと、フロントフォークがきれいに沈んでタイヤがグリップしながら止まるNinjaという感じ。ブレーキングにはフォークとタイヤグリップも重要なのだ。

 

 

エンジン、車体とも刷新されたNewNinja。ボア×ストロークはそのままで、吸気経路を見直し、マフラーも新作。アシスト&スリッパークラッチの操作感も良く、軽いクラッチとエンジンブレーキからのリアタイヤホッピングが上手く緩和されている。ボディデザインも一新し、ZX-10R/ZX-6Rを思わせる「Ninjaファミリーライン」となった。

 

リアサスの車体側受けをフレームとせず、シリンダー背面に追加したバックプレートにマウントするのが最近のカワサキ流。これでリアサス配置の自由度が増し、タイヤ→スイングアーム→リアサスの動きを車体に伝えない。いま風の技術だ。

 

薄肉化されて軽量となったエキパイ&マフラー。サイレンサーも新デザインの多角形断面で、決して静かすぎないサウンドに仕上がっている。リアブレーキはφ220mmペータルディスク+2ピストンキャリパーで、ホイールもニューデザイン。スイングアームは補強用ブリッジを持たないシンプルな形状で、異形アルミスイングを使用していたZXR期とは大違い。

 

Ninjaファミリー共通の顔つきとなったヘッドライトデザイン。LEDランプを使用し、顔つきはNinja400とほぼ共通。市販予定のZX-25Rもこの顔つきを踏襲したルックスで東京モーターショーに出展されていた。
Ninja400とほぼ共通のボディワーク。フューエルタンクは両面のボリュームがあってニーグリップしやすく、内もものあたりがフィット感が高い。見たとおり、セパレートハンドルはやや高めの位置にセット、垂れ角をつけてマウントされる。

 

前後別体のシートは低反発ウレタンを使用して快適性を確保。ZXR期との大きな違いは車体の姿勢で、いま改めてZXRにまたがるとシートの低さと車体が前のめりになっていないことに驚くだろう。これは車体設計の考え方の違いで、ちなみにZXRはシート高740mm、Ninjaは795mmだ。リアシートはキーで取り外し、シート下にライダー側シートを取り外すループが現われる。このループを引くとライダー側シートが外れるが、その取り付け精度もかなり高い。

 

テールランプもLEDを採用。ウィンカー形状も洗練されてシャープで、このあたりはZXR期の「ついていればOK。そのとってつけ感がカッコいい」とは大違いだ。ウィンカー裏に荷かけ用フックが装備されているのもカワサキの美点。

 

カワサキの美点といえばもうひとつ。タンデムステップ裏にきちんと荷かけフックがついて、ヘルメットホルダーもきちんと別体式で装備してある。ZXR期には、ZXR250には装着されていなかったけれど、レーサーレプリカといえども、収納式荷かけフック「バンジーフック」やツイントリップメーターがカワサキの良心装備だった。

 

ギアポジションを追加し、旧モデルよりもデジタル部を広く取ったメーターパネル。ZXR期はタコメーターを中央にしたアナログ2眼+水温計が定番だったけれど、デジタルメーターはあの頃には望むべくもない超高級装備だと言っていい。トップブリッジにはZXR期に考えられなかった肉抜き加工が施され、剛性バランスをとっている。考えてみればカチカチの車体剛性だったZXR期と、適度なしなりを持たせた現代、という違いがありそうだ。

 

ライダーの身長は178cm。※写真の上でクリックすると両足着き時の様子が見られます。

 

■Ninja250(BK-EX250P) 主要諸元

全長×全幅×全高:1,990×710×1,125mm、ホールベース:1,370mm、最低地上高:145mm、シート高:795mm、車両重量:166kg、燃料消費率37.0km/L(国交省届出値 定地燃費値 60km/h 2名乗車時)、26.2km/L(WMTCモード値 クラス3-2 1名乗車時)、エンジン:水冷4ストローク直列2気筒DOHC4バルブ、総排気量:248cm3、最高出力27kW(37PS)/12,500rpm、23N・m(2.3kgf・m)/10,000rpm、燃料タンク容量:14L、タイヤサイズ:前110/70-17M/C 54H、後140/70-17M/C 66H 。メーカー希望小売価格:654,500円。
 



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| 2017年、Ninja250試乗インプレッション記事はコチラ(旧PCサイトに移動します) |


| 2018年、『Ninja250の逆襲が始まった』の記事はコチラ旧PCサイトに移動します) |

2019/12/23掲載