2025年 IDEMITSU FIM Asia Road Racing Championship
PETRONAS Sepang International Circuit, Malaysia
ASIA SUPERBIKE 1000cc
アジアロードレース選手権・第2戦がマレーシアのセパン・サーキットで開催された。
ASB1000クラスの予選では、A1 ENERGY BMW RACING TEAMのアピワット・ウォンタナノン(タイ)が、2020年にマルクス・ライターベルガーが記録したレコードタイム2分04秒762を破り、2分04秒597でポールポジションを獲得した。SDG HARC-PRO. HONDA PHILIPPINESの阿部恵斗は2分05秒479で8番手となった。
Race 1
マレーシアのIDEMITSU HONDA RACING MALAYSIAのアズロイ・ハキーム・アヌアが圧勝し、完璧なパフォーマンスを見せた。アズロイがレースの主導権を握ると、2番手争いが激しくなり、JDTレーシングチームのハフィズ・シャリン・アブドラと、IDEMITSU HONDA RACING MALAYSIAのザクワン・ザイディが接戦を展開。そこにASTRA HONDA RACING TEAMのアンディ・ファリド・イズディハールも加わり、3台による2番手争いが繰り広げられた。
やがてアンディが遅れ、代わって阿部が追い上げて4番手に浮上。優勝はアズロイ、2位はハフィズ、3位はザイディが入り、表彰台に登った。追い上げた阿部は4位となった。
Race 2
スタートから飛び出したのはハフィズだったが、アズロイがこれをかわす。A1 ENERGY BMW RACING TEAMのアピワット・ウォンタナノンやハフィズとの争いの中で、一時は5番手まで順位を落とすも、ファステストラップを記録して再びトップ争いに加わり、首位を奪い返し、ハフィズとの激しいバトルとなる。
イズディハールは6番手から3番手まで追い上げるも、クラッシュしてリタイア。阿部が3番手に浮上した。アズロイとハフィズのトップ争いは、アズロイが制してダブルウィンを飾った。2位にハフィズ、3位には阿部が入り、アズロイはマレーシア国旗を誇らしげに振ってホームの観衆に応えた。
阿部恵斗のコメント
「マレーシアは、600での走行経験がありましたが、そのときから苦手意識がありました。ただ、走行を重ねるごとに良い感触を掴めました。でも、まだ600の乗り方が抜けていません。頑張れば頑張るほど、600の乗り方になってしまう。そこが課題です。600の乗り方の良い部分を残しつつ、1000の走りを身につけたいと思います。ここまで、自国のライダーがダブルウィンを飾っているので、『次は阿部だな』と言われています。みんなの期待を裏切らないように挑みたいです」
第3戦は7月11日~13日にモビリティリゾートもてぎで開催される。
(文:佐藤洋美)