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ファクトリー体制で「YAMAHA RACING TEAM」で6年ぶりに鈴鹿8耐参戦!! 全日本ロードレース選手権JSB1000クラスは「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」から中須賀克行・1名体制でタイトルを目指す

 ヤマハ発動機株式会社が『2025年 YAMAHA MOTORSPORTS MEDIA CONFERENCE』を開催した。モータースポーツ統括部 統括部長の竹田祐一氏が「ヤマハは1955年7月1日の設立から70周年を迎え、同年7月10日の第3回富士登山レースからスタートしたレース活動も70周年となる」と挨拶。その記念の年にMotoGPやWorldSBKなどの活動への意気込みを語った。

 ヤマハのモータースポーツ戦略部長の小野哲氏が「2019年以来6年ぶりにファクトリー体制を復活させて参戦する」と発表した。ゼッケンはエースナンバーの『21』、チーム名は『YAMAHA FACTORY RACING TEAM』ではなく、1990年代後半にファクトリーチームが使用した『YAMAHA RACING TEAM』。チームロゴも当時のロゴがモチーフとされており、チームウエアやガレージ内も1999年のデザインをベースにコーディネートされる。


1999年、鈴鹿8耐でのヤマハ レーシング チーム(吉川和多留/辻村 猛組、芳賀紀行/R.ラコーニ組)。マシンやウェアは当時のものがリデザインされるという。


 参戦車両のヤマハYZF-R1は1964年のWGPで使用した伝統的なホワイト×レッドの“日の丸”カラーが採用された。デザインは1999年に鈴鹿8耐でYAMAHA RACING TEAMが走らせたYZF-R7にインスパイヤされたものをリデザインした特別なものとなる。この日の丸は、全日本参戦のロードレース、モトクロス、トライアル車両にも活かされる。

 ライダーは2015年から2018年まで鈴鹿8耐4連覇した全日本ロードJSB1000で12回チャンピオンに輝いている中須賀克行、他2名に関してはMotoGP(ロードレース世界選手権)やWorldSBK(スーパーバイク世界選手権)から選抜予定だ。チーム監督は1999年にYZF-R7で鈴鹿8耐に参戦し同年には全日本のスーパーバイクでチャンピオンに輝いた吉川和多留氏が務める。


 中須賀は「オファーを受けた際は自分でいいのかと思ったが、オーダーしてくれたことに気が引き締まる思いになりました。ファクトリー体制で挑む以上、優勝をしっかりもぎ取りにいきたいと思います」と語った。

 YAMAHA RACING TEAMの鈴鹿8耐初優勝は1987年(マーチン・ウイマー/ケビン・マギー)で、1988年(ウェイン・レイニー/ケビン・マギー)が連覇。1990年(平忠彦/エディ・ローソン)、1996年(芳賀紀行/コーリン・エドワーズ)が優勝している。

 2015年にはYAMAHA FACTORY RACING TEAMが復活を果たし、中須賀克行とポル・エスパルガロ、ブラッドリー・スミスのMotoGPライダーを起用。2016年はアレックス・ロウズ、2017年はマイケル・ファン・デル・マークとライダー変更はあったが勝利を重ねた。2018年は中須賀、ロウズ、ファン・デル・マークで4連覇。2019年はトップでチェッカーを受けて暫定表彰台の真ん中に立ったが、赤旗終了時の規定の解釈の違いでカワサキの優勝へと覆った。

 鈴鹿8耐3連覇中のTeam HRC参戦に加え、今季はドゥカティワークスの参戦も噂されている。また、プライベートチームではあるが「オートレース宇部 Racing Team」がBMWワークス車両での参戦も表明している。ヤマハファクトリー復活参戦で、例年以上の盛り上がりを見せることになりそうだ。

 全日本ロードレース選手権、全日本モトクロス選手権、全日本トライアル選手権のライダーと監督が登場した。ロードは「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」から中須賀が参戦。今季のマシンにはウィングレットが装着され、戦闘力をアップし自身13回目のタイトルを目指す。

 モトクロスは、「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」から、IA1で2連覇中のジェイ・ウィルソンが「YZ450FM」で参戦。セカンドチームとして「YAMAHA BLU CRU RACING TEAM」が新たに発足し、大城魁之輔と渡辺祐介がYZ450Fで参戦する。




 トライアルは、2023年から3年計画で進めてきた「TY-E」プロジェクトが最終年を迎え、最高峰のIAスーパーに「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」から黒山健一と氏川政哉が参戦。両ライダーは新型電動トライアルバイク「TY-E 3.0」で出場する。最高峰クラスで史上初となる電動車でのチャンピオン獲得に挑戦することも発表された。


 2025MFJ全日本ロードレース選手権事前テストの「PRE-TEST “Round ZERO」は、4月9日~10日にモビリティリゾートもてぎにて開催される。各日のインターバルにピットウォークを開催。費用は無料。チケットはモビリティリゾートもてぎの入場料・駐車料金で観戦可能。パドックエリアも入場可能(パドックへの駐車は不可)、ここで、ウィングレット装着のマシンを中須賀が駆る。

(文・写真:佐藤洋美 写真提供:ヤマハ)


2025/03/24掲載