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レース・イベント

Wheels and Wavesに ようこそ、バイク乗りたちよ!
2023年6月、今年も「Wheels and Waves/ホイールス・アンド・ウェーブス」に参加するため、フランス・ビアリッツに行ってきました。欧州でサーフィンカルチャーが上陸したビアリッツは、複雑な歴史を持つバスク地方に位置し、でもだからこそ豊かな文化を持ち、バイクとサーフィンを中心にさまざまな文化や人種を詰め込んだイベントが定着したのだと感じています。そしてWheels and Wavesは開催12回目を迎え、いまや欧州バイクイベントの定番的な存在に成長したのです。WEBミスターバイクでも何度も紹介しているイベントですが、今年もこのイベントを紹介します。
■レポート・写真:河野正士 ■協力:Wheels And Waves https://wheels-and-waves.com






 Wheels and Waves(ホイールス・アンド・ウェーブス/以下WW)への参加は、今年で6回目。そんなに何度も同じイベントに行ってて飽きないのか、と思うかもしれませんが、全然飽きないんです。
 イベントのなかのコンテンツ自体は、大きく変化していません。カスタムバイクやビンテージバイクをアート作品とともにアートのように展示し楽しむ「ART RIDE/アートライド」、ピレネー山脈の西の端の山道を封鎖して行う、S字カーブありのストリートドラッグレース「PUNK’S PEAK/パンクスピーク」、二輪車メーカーや二輪関連の用品メーカー、バイクの枠を越えたさまざまなブランドがブースを出展し、さらにはスケートボードデッキやコンサートステージ、フードトラックが軒を連ねるメイン会場「VILLAGE/ビレッジ」が初回から続くコンテンツ。それに競馬場の中のオーバルコースで行うフラットトラックレース「EL ROLLO/エルロロ」、ビンテージオフロードバイクによるタイムトライアル・エンデューロレース「VINTAGE RALLY/ヴィンテージラリー」、そして2021年から新たにプログラムに加わった1950年以前のハンドシフトのバイクによって争われる、約100mのオフロードを行って来いするレース「THE RACE OF THE LOADS/レース・オブザ・ローズ」という感じ。
 

 

 
 5日間の日程で行われるWWのなかで、それらの「VILLAGE」以外のメインイベントを1日ずつ行い、最終日のみコンテンツなしというスケジュールです。そのコンテンツは、メイン会場「VILLAGE」があるフランス・ビアリッツ郊外の屋外イベントスペースから少し離れた、スペイン側のオンダリベラやサンセバスチャン、フランス側のビアリッツ北部の小さな田舎町やビアリッツの街中など、それぞれバイクで30~60分ほど離れた場所で開催されます。そこまでの移動も、イベントコンテンツに含まれている感じ。少し早くホテルを出て、途中のカフェで朝食やお茶を楽しんだり、少し遠回りして景色を楽しんだりするのも、WWの楽しみのひとつなのです。
 なんたってWWが開催されるビアリッツ周辺は、日本でも旅行先として人気が高いバスク地方。美しい海と山がすぐ近くにあり、フランスっぽさとスペインぽさとがありながら、その両国とは違う、バスク特有の景色や文化を楽しむことができますから。
 

 

 
 郊外で行われるコンテンツはレースであることが多いので、その結果には勝者と敗者が生まれてしまうのですが、僕自身、その勝負には一切興味がありません。もちろん本気の遊びの中にある勝負は、見る者も熱くさせ、コンテンツを楽しむうえで欠かせないスパイスだし、勝者には敬意を表します。でも僕は、本気で遊んでいるライダーや、ライダーを見守る家族や仲間たちを見てるのが好きなんです。ほんと、彼ら彼女らは、楽しそうなんですよ。なので車両のディテール写真なんか撮らず、その会場にあるバイクと、それを走らせるライダーや仲間たち。そんな景色を探してシャッターを押している感じです。同じ景色は二度と見ることができず、だから飽きたりなんかしないんだと思います。
 

 

 
 またメイン会場の「VILLAGE」では会期中、さまざまな催しが行われます。それはプログラムに載る「HIT THE DECK/ヒット・ザ・デッキ」のような小さなハーフパイプを使ったスケートのコンテストや、音楽ライブや、目の前のビーチで行われるサーフコンテストのようなオフィシャルのものから、出展ブースが即席DJブースに変わって爆音で繰り広げられるアンオフィシャルなDJプレイまで。それらのイベントに集まる人たちは、バイク一本槍の人たちと少し雰囲気が違っていて、そんな人たちと話をしたり写真を撮ったりするのも、WWらしいところに。僕はこの、WWの多様性にすっかりとヤラれてしまって、6回も通うことになってしまったのです。
 

 
 とはいっても、WWも今年で12回目。イベントの規模はドンドン大きくなり、イベントとしての完成度も高まっています。スポンサー企業も多くなり、各ブランドがWWの会場でさまざまなプロモーション活動を行っています。それを良しとする声も、悪しとする声も、両方あります。まぁそれは、長くイベントを開催していれば、どの主催者も突き当たる壁。その変化の壁を、乗り越えたり、乗り越えなかったりして、イベントは続いていくのです。その変化の過程を見比べていくのも、イベントに参加する楽しみでもあります。
 では各コンテンツを、写真でご紹介します。
(レポート・写真:河野正士)
 

■Art Ride/アートライド

 ビンテージバイク、カスタムバイク、コンセプトバイク、ストリートアート、写真、絵画などのアート作品をひとまとめに鑑賞できるスペース。ロイヤルエンフィールドは世界各地で開催しているカスタムバイクのコンテストBusted Knuckles Build Off(バステッドナックルズビルドオフコンペティション/通称BKBO)を開催。7つのビルダーが製作したカスタムバイクのコンペティションを開催しました。またBELLヘルメットは、歴史的なBELLヘルメットの製品を展示。インディアンは、日本人カスタムバイクビルダー/CHEETAH CUSTOM CYCLE大沢俊之氏と英国のバイク雑誌SIDEBURN誌とのトリプルコラボのFTR1200ベースのカスタムマシン「TOKYO CONNECTION」も展示しました。
 

 

 

 

 

 

 

■Punk’s Peak/パンクスピーク

 ビアリッツからバイクで30分ほど走った、スペイン・オンダリビアのハイスキベル山で開催されたレース。ハイスキベル山はピレネー山脈の西の端にある、大西洋に面した山。そこで行われる公道ドラッグレースです。1対1の勝ち上がり式で、距離は約400 m、途中にS字があり、テクニックやセッティングも勝負に大きく影響します。レース後は、麓の街オンダリビアで表彰式を行います。今年はヤマハヨーロッパから、ゴロワーズカラーをまとったXSR900とともにクリスチャン・サロンが参戦。注目を集めていました。
 

 

 

 

 

 

 

■Vintage Rally/ビンテージラリー

 ビアリッツからバイクで約1時間(高速道路を使えば約30分)の隣町/マジェスクにあるオフロードコースで行われるエンデューロのタイムアタックレース。1975年以前、1985年以前、1995年以前の3つのクラスに別けられています。
 

 

 

 

 

 

 

■The Race of the Loads/レース・オブ・ザ・ローズ

 マジェスクにあるオフロードコースの一角の、サンドコースを使った直線レース。
 スタートして150m先でUターンし、100m戻ってゴールするトータル250mコースで争われます。1950年以前のハンドシフトのマシンのみが参加が可能。勝ち上がりで優勝者を決めることなく、1対1の対戦を楽しむエキシビションレース

 

 

 

 

 

■El Rollo/エル・ロロ

 フラットトラックレースのEl Rolloは昨年から会場を変更。スペイン・サンセバスチャン郊外にある競馬場のショートトラックを使って開催されました。ビンテージからモダンバイクまで5カテゴリーを用意し、さまざまなマシンがエントリーしていました。
 

 

 

 

 

 

■Village/ビレッジ

 メイン会場。音楽ライブ、映画上映会、出展社ブース、バイク&クルマの展示、カスタムバイクコンテスト、サーフィン&スケートのコンテスト、理髪店、バー&レストランなどさまざまな出展があり、イベントが行われています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 






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2023/08/28掲載