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松山が開幕4連勝! 世界を目指すジュニアの緊張感あふれる戦い、MiniGP第2戦レポート

 『FIM MiniGPジャパンシリーズ』第2戦が、モビリティリゾートもてぎ北ショートコースで開催された。ロードレース世界選手権(WGP)を運営するドルナスポーツと国際モーターサイクリズム連盟(FIM)が、昨年から欧米やアジア各国で開始したMiniGPは、マシンもタイヤもワンメークで争われる。10歳から14歳までのライダーが対象でチャンピオンとなれば、MiniGPワールドファイナルに出場でき、その活躍次第でWGP参戦の可能性がある。

 第2戦は15名がエントリーした。この大会は、運営側、メカニック、アドバイザーたちが充実している。運営は全日本をサポートしている面々が集う。元全日本ライダーの鎌田悟がおり、MotoGPテストライダーでもある長島哲太、イタリアのオバール車が使われているが、それをテストして来た藤井謙太(Moto3参戦していた逸材)、Moto3ライダーの経験があり、昨年の全日本GP3チャンピオンである尾野弘樹、そして、今回は昨年の全日本ST1000チャンピオンの渡辺一馬がアドバイザーとして参加した。この豪華なアドバイザーたちは、走行毎に、ライダーたちの元を訪れ、走行を見て感じたことを伝え指導している。



 この贅沢な環境の中で、切磋琢磨するライダーたちは、走行毎にタイムアップして行く。予選1でトップタイムを記録したのはゼッケン2の池上聖竜、2番手にはゼッケン15の松山遥希、3番手にゼッケン7の斎藤太陽、4番手にゼッケン9の中谷健心が付け、ここまでが44秒台となった。

 レース1は13時35分から始まり12周の戦い。池上の好スタートで始まり、池上、斎藤、ゼッケン4の国立和玖、松山のトップ争い、そこから、国立が転倒してしまう。トップ池上はリードを広げたが、すぐに斎藤、松山が追いつき、3台のトップ争いは僅差で続いた。最終ラップの最終コーナーで仕掛けた松山がトップでチェッカー、その隙をついた斎藤が2位、3位に池上が入った。4位には予選9番手から躍進したゼッケン6の知識隼和、5位にゼッケン9の中谷、6位にゼッケン5の立野礼恩となった。



 レース2は16時40分スタートで12周の戦い。路面温度が下がり、肌寒い中での戦いとなった。グリッドはトップが斎藤、2番手に池上、3番手に松山でフロントローに並んだ。4番手知識、5番手国立までが44秒台を記録した。決勝スタートから激しいバトルとなり、転倒者も出る波乱となるが、池上がレースをリード。だが、5周目終了時点で転倒者が出て赤旗中断、残り7周でレース再開となり、池上、斎藤、松山のバトルが展開されたが池上がコースアウト。斎藤と松山の戦いとなり松山が制してダブルウィン。斎藤は黄旗区間の追い越しのペナルティーで3ポジション降格となりリザルトが変わった。松山は開幕4連勝、2位にトップ争いに食らいついた知識、3位に中谷、4位にゼッケン13番の吉原寅之介、5位斎藤、6位にゼッケン12の女の子ライダー・濱地柊音が入賞した。

 松山は「もてぎの北ショートコースを走ったのは1回くらいで、このバイクで走るのは初めて。うまく走らせることが出来なくて、ミスもしたし、勝つのは難しいと思っていた。レース1は、ここしかないと勝負して、ギリギリで勝てたし、レース2も同じ。それでも、勝てたのは嬉しいけど…。4連勝がプレッシャーになりそう。負けないように、勝てるように自身が持てるように頑張りたい」と語った。

松山遥希
池上聖竜


斎藤太陽
niu
中谷健心
知識隼和


 レース1の上位3人にはモビリティリゾートもてぎに家族で宿泊できる宿泊券、レース2の上位3人には着信音がエンジン音を選択できるスマホがプレゼントされた。転倒者が多く出たが、エアーバッグが標準装備されており、ケガ人は出ていない。ライダーたちの真剣度は高く、緊張感あふれる戦いが繰り広げられた。

 第3戦は6月19日にモビリティリゾートもてぎ北ショートコースで開催される。

(レポート・写真:佐藤洋美)

https://www.youtube.com/watch?v=x4ju0Bef1pE&t=1s(開幕戦・動画)
https://www.youtube.com/watch?v=jlgQfGPYWXE(第2戦・動画)
https://www.youtube.com/watch?v=KArwDtw8jfU(ライダー紹介)







2022/05/18掲載